2018年07月08日

打ち上げ

長い1日が終わり、長い1週間が終わりました。

七夕大入札会の今日が本番、業者入札日。朝9時開場の15分前に古書会館入り。複雑な段取りで開札が進み、最後に用意された特別陳列品の開札、発声を終えた時には、午後6時近くになっておりました。

RIMG2975こんなことを申し上げたところで、ほとんどの方にはその光景も浮かばないでしょうから、まあお祭りの本番が終わったというようにお考え下さい。

祭りの後始末が結構大変で、とりわけ落札品の「付け合わせ」といって、すでに落札者ごとにまとめられた商品を、伝票と照らし合わせながら、間違いがないか確かめていく作業は、会員、経営員、他会からのお手伝いまで含め、ほとんど総出で取り掛かります。

帳簿を〆るようなもので、合って当たり前。合わなければ合うまで、続けることになるのが原則。なければ「事故」として、その処理方法を考えねばなりません。

今回は、多少手間取ったところはありましたが、さいわい無事終了。打ち上げの会場へ急ぎました。

お休みの日を特別に開けてもらったのは、会員の一人がオーナーと懇意なイタリアンの店「ピッツェリア ジオ ピッポ」。それも午後7時からとお願いしておいたのに、全員が揃ったのは午後8時。

午後10時、若い連中は、まさに「宴たけなわ」でしたが、無理言って開けていただいたお店の手前、中締めを断行。ようやく解散となったのでした。

※昨日のブログの一部訂正。某出版社員が書き写していたのは未発表書簡ではなく、同じ漱石の自筆原稿だったそうです。それで長い時間、書き写していたという話に納得がいきました。

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2018年07月07日

常識を疑う

公開展観二日目は午後4時に閉場。随分早いようですが、それから明日の入札会のために、会場の模様替えをしなければなりません。

結局一段落して、解散の声がかかったのは午後8時過ぎ。地下鉄を待つ間に地震警報が出たりして、電車も遅延。店に戻ったら午後9時を回っておりました。

RIMG2978明日は朝早いので、できることは今夜のうちに片付けておかねばなりません。もうしばらく店にいることになりそうです。

今日の出来事で、一番驚かされたのは、ある出版社の人間の非常識な行為。現場を直接見たわけではありませんが、何でも新聞で紹介された漱石の書簡を、長い時間かけて書き写していたそうです。

しかもそれを見咎めた明治古典会の会員が注意をすると、何故いけないのかと居直ったとか。マスコミには公表したじゃないかと。

マスコミに知らせたのは、会と商品の宣伝のため。一方、書き写していたのは、自社の資料とするため。ここに大きな違いがあることに、思い至らないのでしょうか。

持ち主が七夕に出品したのは、それを売りたいから。公開展観の目的も同じ。ですから場内アナウンスでも「筆記具による簡単なメモ以外は禁止されています」と繰り返し流します。それすら耳に入っていなかったのでしょうか。

先輩会員が「博物館の展示物でも、丸写しするとなれば事前に許可をもらうのが常識でしょう。我々の場合は、百歩譲っても荷主の許可を取るのが大前提です」と諭すように話して、どうにか理解してもらったという話でした。

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2018年07月06日

公開展観初日

西の方では、お天気が大変なことになっているらしい。新幹線も区間運休とか、間引き運転とか。

そんな乱れをものともせず、何名かの業者さんは会場に姿を現しました。もちろん、あきらめた方も多いはずです。行かれないので代わりに札を入れてほしいと、ファックスを送ってこられた業者さんがおられました。

それを思えば、少々の雨くらいで文句を言っていては罰が当たります。いくつかのメディアが取り上げてくれた効果もあったかもしれません、人出は上々。

そのメディアですが、相変わらず新発見、未発表というキーワードが欲しいようで、今回取り上げられたのは、例えば朝日新聞では漱石と荷風の、いずれも全集未収録書簡。

一応、明治古典会らしい出品物ですからまだ救いもありますが、本当を云えば私たちが一番押したいのは、近代文学の珍しい初版本や自筆本が、かつてなく多く集まったというその事実。

店主などは『日本文壇史』で名のみ知るような本が、何点も並んでいるのを見て、とてもワクワクさせられたのですが、それではニュースにならないらしい。

そこいらの文学館より、よほど充実した展観内容だと思うのですが。

RIMG2928文学者自筆物についても同様。メディアで取り上げられた以外にも、鴎外、一葉、芥川、太宰といったビッグネームの書簡、草稿が目白押し。

試みに美しい水茎のあとに目を走らせてみましたが、哀しいかな、目に一丁字もないかのごとく。とくに一葉の書簡にいたっては、ほとんど一文字も解読できませんでした。

こんな時、つくづく自らの教養のなさを思い知ります。せめて崩し字くらい読めるようになりたいと痛切に思うのですが、そこが凡夫の情けないところで、去年の七夕でも、同じように感じたはずなのでした。

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2018年07月05日

開催前夜

並べ。出品物を陳列する作業をそう呼んでおります。

明日からの一般展観下見のための商品陳列が、今日の作業内容。今朝は午前10時の集合に遅れることなく、古書会館に到着できました。

簡単な朝礼のあと、すぐ持ち場に散って作業開始。店主の担当は2階の中央部分を占める地図部門。約120点をGケースや平台に、できる限り見栄えよく並べていきます。

店主のほかに2名、計3名での作業は午後2時には終わりました。その後しばらく、他の部門を見て回り、特に手を必要としているところもなさそうなので期間中の控室となる7階に上がって、しばし休憩。

RIMG2976午後3時から5時まではプレスプレビュー。今年はNHK、朝日、読売、共同の各社さんが、取材に来てくださったそうです。

各部門担当責任者は、その間、待機して質問に備えるのですが、店主の場合は名前ばかりの責任者で、仮に地図について質問を受けたところで、まともな回答などできるべくもありません。

幸い、何の問い合わせもないまま時間が経過。これにて解散、となりましたが、実はそのあと午後6時から、新年度の幹事、経営員の顔合わせ食事会が予定されていました。

店主が待機していたのは取材対応というよりは、もっぱらこのため。来期(すでに今期ですが)も幹事を続けることになっております。

食事会は古書会館から歩いて数分の『ラム ミート テンダー』という、結構人気らしい店。主役は働き手である若い人たちですから、良い選択であったかもしれません。

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2018年07月04日

買い替え時期

電話機の液晶ディスプレイがしばらく前から見えなくなっていて、不便をかこっています。

あれば便利、という程度の機能でも、いざなくなると困ることがしばしばあります。たとえば手が離せない時にかかってきた電話が、受話器を取る前に切れてしまったとき。

番号が表示されていれば、こちらから掛け直すべきかどうかの判断もできます。

一度、突然表示されるようになったことがあり、一時的な現象だったかと思ったりしたのですが、再び消えてからは、二度と表示されずに日が経ちました。やはり液晶の寿命だったようです。

さして高価なものではありませんから、買い替えても良いのですが、それを決断させるまでの事態には直面しておらず、一日伸ばしとなっております。

それに対して、もう少し急を要する機器の不調が出現しました。ファックスプリンター複合機です。

RIMG2977今の機器に取り替えてから何年になるか、気になって調べて見ましたら、2015年の4月に購入していることが分かりました。

丸3年がプリンターの寿命として長いのか短いのか、使用頻度にもよりますから一概には言えないでしょうが、現行機器と同クラスをネットで調べてみたところ、2万円強が最安値。

前回も同じような価格だったと思うのですが、この3年の間に費やしたインク代は、その何倍にもなるはずです。そしていつも腹立たしいのは、インクカセットの種類が必ず変わること。

それを考えると、少し調子がおかしくなったのを機に、インク切れのタイミングで切り替えるのが、経済的でもあり、面倒も少ない気がしてきました。

しかしこれも、結局はメーカーの戦略に乗せられているだけなのかもしれませんが。

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2018年07月03日

七夕週間に突入

明治古典会七夕大入札会」の準備が始まりました。

今日の作業は「荷受け」。すでに目録に掲載されている出品物を、出品者が各自、会館まで持ってこられます。それを待ち受け、一点ずつ確認して受け取るという作業。

ただし地方からの荷や、都内の業者でも持参せずに送られてきたものについては、先週金曜日にあらかた済ませてしまっております。

RIMG2973ですから、待ち受ける会員の数に比して、持ち込まれる出品物の量はさして多くありません。一点一点慎重に、目録掲載品に間違いないかを確かめながら荷受けをしても、お昼頃にはほとんど終わってしまいました。

荷受け作業そのものよりも、明日の会場設営に備えて、会館内の各所を片付けておく作業や、明後日の商品陳列のために荷姿を整えておく作業のほうに、時間がかかったかもしれません。

とくに、いつもながら版画や刷物といった一枚ものは、見やすく、しかも場所を取らない工夫のために、特殊な台紙に挟み込む作業に手間を取られます。ポスター類も同様、大きなパネルに貼り込みますが、これもひと手間。

明日は設営の業者さんが、一日がかりで公開下見会場を作り上げます。そのため設営担当の会員以外は一日オフ。と言ってもお休みではなく、それぞれが自店の仕事に戻れるというだけですが。

そしていよいよ木曜日の並べ(陳列)からは、日曜日まで連日の会館通いとなるわけです。

この間、店の仕事に滞りが出るおそれは大いにあります。とりわけネット注文品の発送作業。いつもより遅れ気味になるかもしれません。この場で、あらかじめご容赦をお願い申し上げる次第です。

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2018年07月02日

「歩く」そして「聴く」

今頃になって『日本古書通信』の5月号を斜め読みしていたら、小田光雄さんの「古本屋散策」に目が留まりました。

冒頭に出久根さんの名が出てきたこともありますが、タイトルが「宮崎修二朗と柳田国男『故郷七十年』」。実は先月のNHKラジオアーカイブスでは、4回にわたって柳田国男が取り上げられており、そのうちの3回を聞いて、いささかの感銘を受けていたのです。

もちろん若い日に、何冊か柳田の本を読んではおります。しかしあの『定本柳田国男集』が学校図書室などに並ぶのを見ても、それがどのような偉業を意味するものかについては、ほとんど理解しておりませんでした。

RIMG2926その後、民俗学というものの存在を知り、それに係わる毀誉褒貶も聞きかじって今日に至りますが、本人の人物像は『本屋風情』から受けたものが強烈で、冷たい官僚タイプだったのだろうと思っておりました。

ラジオで聞く柳田は、最晩年でいくらか声がかすれていたでしょうか、思ったより親しみやすく、実のある話しぶり。放送のための講演(「私の自叙伝」)であったためかもしれませんが。

話自体も面白いものでした。とりわけ「ひたすら歩く人」であったことが強調されていました。柳田にとって「旅」とは「歩く」ことだったのです。

なかでも「草鞋」に寄せる懐旧の思い。初めて履いた草鞋で山道を歩くうち、水を吸って足裏になじんでくる感覚が、いかに心地よいものであるかを語るくだりは、思わず聞き入ってしまいました。

そして「歩く」人であったと同時に、「聴く」人であったことも、あらためて知ることができました。

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2018年07月01日

まさかの運賃

何年も前のこと「日本の古本屋」でご注文をいただき、送料を加えた代金を返信し、クレジットが決済されたあと、送り先が外国になっているのに気がついた、ということがありました。もちろん送料には、大きな差額が生じます。

うっかりミスには違いありませんが、小店ばかりではなかったようで、その後そうしたミスが起きにくいような仕組みが、管理画面に採り入れられています。

以降、さすがの店主も、国内運賃で外国へ発送しなければならないような羽目には、陥らずに済んでおります。

しかし落とし穴というのはどこにあるのか分かりません。先日、1kgを超え、レターパックに入らない形の本のご注文をいただき、送り先が九州でしたので、佐川急便でお送りすることにしました。

遠距離、特に西の方面については、ゆうパックよりずっと安くお届けできますから。

ところがご決済をいただき、さて発送しようと佐川の送り状作成アプリを操作していくと、中継運賃として1000円余計にかかることが判明しました。

ご住所は長崎県五島市。「市」などとあるのでつい見過ごしてしまいましたが、要するに五島列島、れっきとした離島です。佐川急便にとっては、配達区域外。

KIMG0613今さらお客様に追加請求するのも、申しわけない上に面倒ですので、ゆうパックで発送いたしました。500円ほどの自己負担にはなりましたが。

遠距離でも、沖縄と離島の場合はゆうパックが最安。今回の一件で学習したことです。

さらに気づけば、配達記録が残らないとはいえ、ゆうメールなら560円で送ることができたのです。今年9月以降は、それもできなくなるのですが。

いずれにせよ、追加請求などしなくて良かった。

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2018年06月30日

梅雨明けの土曜日

お客様が来てくださるだけで奇蹟。そんな暑さの一日でした。まだしばらくは、この暑さが続きそうです。どうぞ皆様ご自愛ください。

とはいえ小店は休まず営業しております。今年はクーラーも今のところ順調。駅から至近、熱中症の心配はさほどありません。なんだか矛盾しているようですが、どうぞご来店をと申し上げる次第です。

そういう今朝は、ご常連のお二方が店主の留守中に、相次いでご来店くださいました。

このお二方、お一人はいつもジョギングスタイルで現れる方で、もうお一人は自転車をこいでお越しになる方。

RIMG2950どちらともお目にかかれなかったのですが、それぞれお買い上げくださり、本日の貴重な売り上げとなっております。炎天下、無事にお帰りになられたでしょうか。

店主が午前中留守にいたしましたのは、ご近所への宅買いに出かけたためでした。

お住まいのマンションをリフォームするため、蔵書を整理したいとリストを持ってご来店いただき、先日下見もして、今日がその第一回目のお引き取り。

ご自身で気持ちの整理がついたものから順に処分なさりたいようですので、時間をかけ、何度かお伺いすることにしております。

小店としても、一時に店に持ち込めば置き場にも困りますから、お客様のご希望と当方の都合が一致したという、本日の仕入れでした。

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2018年06月29日

市場のルール

RIMG2949先週もお伝えいたしましたとおり、今日は古書組合の年度末。それでも明治古典会は、いつものように開催されました。

しかしさすがに出品量は少な目。にもかかわらず、出来高は決して悪くありませんでした。とびぬけて高額の商品があったわけでもなく、つまりは1点ずつの落札価格が高めだったということ。

確かに会場を回って、いかにも明治古典会らしい市だと、店主自身も感じました。いわゆる肉筆、一点ものが多かった気がします。

たとえば挿絵原画とか、有名監督が使用した書き込み入りの映画台本とか。

その中に、人気版画家の自筆装丁画というものがありました。比較的安い価格で、若手の同業が落札しました。

ところがしばらくすると、その同業が「これは印刷だとおもうのですが」と、不安げに申告してきました。あらためて良く見れば、確かに印刷されたもののようです。

プロが揃っていて、そんなことが瞬時に分からないのかと言われそうですが、疑いをもって良く見なければ、すぐには分からない場合も多いのです。

落札した業者も、自己責任として退けられるかもしれないと恐れていたのでしょう。入札取りやめが認められ、ホッとした様子でした。

これが印刷ではなく確かに書かれたもので、ただし別人の書いたものだった、という場合には返品は認められません。ちょっと腑に落ちないかもしれませんが、それが市場のルールとなっています。

konoinfo at 22:20|PermalinkComments(0)
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