2017年08月08日

洋書会に出品

小店のエアコン、水漏れを起こしながらも今日までのところ、冷房機能については特に問題なく稼働しております。

今日のように格別高温、高湿度の日には、それだけで、何ともありがたい限り。表を歩くと、一刻も早く空調の利いた室内に逃げ込みたくなる、そんなお天気でした。

RIMG2115迷走のあげく上陸し、各地に大雨被害をもたらしながらゆっくり北上していった台風5号。それが連れてきた湿度と暑熱でありましょう。

お客様のご来店がないのも無理ありません。店主だって、こんな日には、できれば外へ出たくない。

しかし今朝は、昨日宅買いでお引き取りしてきた本を洋書会に出品。その仕分をするために、朝から会館へ向かわねばなりませんでした。

6段のスチールラック6本分。大半がフランス書。一人で抱え込むには保管場所も、整理する手間も足りません。そんな時のためにこそあるのが市場です。

ただし仕分けたあと、自分で是非とも欲しいもの、人に譲っても良いもの、そこに思い切ったメリハリをつけて入札しないと、欲しいものが売れて、売りたいものが残ってしまいます。

自分が欲しいものは、大抵の場合、他業者も欲しいものであるからです。譲っても良いと思うものが高く売れることは、滅多にありません。

そうした点からして、満足とまではいかないが、さほど後悔もない。本日の出品は、そんな結果でした。

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2017年08月07日

案外気づかない

今朝もひと騒動でした。エアコンの水漏れ三日目。

天井から垂れ下がるスズランテープは更に数を増して、まるで集中治療を受けている患者さんのよう。もっとも患者はエアコンの方ですから、点滴とは逆の流れなのですが。

それにしても今朝、エアコンのスイッチを入れて30分ばかり過ぎた頃、昨日までとはまた別の位置に、幾つもの水滴が膨らみ始め、ポタポタと雨垂れが始まった時は、いささか慌てました。

夜の間に内部に溜まった水が、何かのきっかけで溢れだしたようです。やがて浸みだしてくる場所は絞られてきましたが、下から眺めている限りでは、中の様子はまるで想像もつきません。

フィルターを外して覗いては見ましたが、それくらいではやはり何も見えません。さらなる探索は、取り返しのつかない事態を招きそうで、自重しております。

朝の騒ぎが治まったあとは、比較的平安な一日であったと言えます。本数を増したスズランテープのあちこちを、時折、思い出したように水滴が伝い落ちておりました。

その水滴よりはるかに間遠に、お客様が入って来られ、さらに僅かの方がお帳場に。

RIMG2157その度に「濡れないようにお気をつけください」と声をかけるのですが、不思議なのは、それで初めて気が付かれる方が多いことです。

一瞬驚いたようにして天井を見上げ、すぐ何ごともなかったように勘定を済まされてお帰りになる、そうしたお客様がほとんどでした。

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2017年08月06日

水漏れ二日目

RIMG2151新展開です。昨日は一つの送風口の両端付近に結露が生じ、それがポツリポツリと落ちてくるといった具合でした。落下地点はほぼ一定ですので、そこに容器を置き、水はねを防止するために中にタオルを敷いて一日を凌ぎました。

それが今日になって、また新たな場所から水滴が落ちてきたのです。しかもポタポタポタと結構な勢いで。長くは続きませんが、しばらくするとまた。時間をおいて間歇的に落ちてきます。

試行錯誤の末、スズランテープを水源付近に貼り付け、それを伝わせて水滴を容器まで誘導することに成功いたしました。

こう書くと簡単に聞こえるかもしれませんが、今日一日の半ばは、この作業のために費やされたと言っても過言ではありません。

何年か前に一度、今回のとは別の一台が故障して見てもらったことがあります。その時は水漏れではありませんでしたが、排水パイプが詰まっていて、それが故障の原因だったことを思い出しました。

ところが、その修理をどこに頼んだのかが、どうしても思い出せません。最初に頭に浮かんだ便利屋さんは「うちではない」とのお返事。

近所に古くからの電気屋さんが二軒ありますが、いずれにせよどちらも当主がご高齢のため、現在では修理関係は殆んどされていないご様子です。

やむなく店舗を借りている仲介管理会社に連絡すると業者を紹介してくれまして、近く見積りに来てもらえることにはなりました。

どんな診断と見積になるか、戦々恐々です。

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2017年08月05日

いやな予兆

RIMG2133この数日、涼しい日が続いたので、今日の蒸し暑さは堪えました。

それでも月に一度の南部入札会です。朝、まず店を出してから、早々に五反田へ向かいました。

本来は第二土曜日の開催なのですが、来週土曜日は組合が夏休みに入ります。そこで一週間前倒しの開催となったのでした。

会場は、気持ち出品量が少ないため、いつもよりスッキリとした感じです。二階に上がると、棚のレイアウトが変わっておりました。新しい事業部になり、心機一転というところでしょうか。

人で賑わうのはもう少し遅い時間。まだ開場の9時半から間もないとあって、さほど多くの業者は来ていません。それでも店主同様、早目に入札を済ませようという同業の何人かと挨拶を交わし、早速本を見て回りました。

例によってお目当ては文庫本。ところが、確かに何口も出品されているのですが、食指の動くものがありません。結局、会場中見て回って文庫の口には一枚も札を入れませんでした。

もちろん他には何点か入札しました。しかし殆んど賑やかしの札。案の定、夕刻になってネットで結果を調べると、何も落ちていないことが判りました。

そんなわけで、今日も店に戻ってから、在庫の整理にとりかかりました。明日も一日、専念できるはずです。

ただ心配は、天井のエアコンから突然、漏水が始まったこと。今のところクーラーは効いておりますが、今後の展開は予断を許しません。

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2017年08月04日

札改めの役得

RIMG2130明治古典会。点数こそ少なめ(およそ800点)でしたが、なかなか興味深い一口ものが何種類かあり、明古らしい市会となりました。

たとえば「映画関係者旧蔵 ポスター・資料の一口」とか、大陸関係を含む戦前資料の口とか、60年代の左翼雑誌の口とか。

店主は「札改め」という作業を手伝っています。経営員が開札をすませた封筒が、改め台まで運ばれてくるのですが、封筒の表には落札者と落札金額が記され、中には落札者以外の入札用紙が戻されています。

その封筒から札を抜き出し、落札結果に間違いがないかを点検するのが「札改め」の仕事です。

地味ながら大切な部署ですが、入札者の戦いの跡が窺い知れるという点には、一種の役得のようなものを感じないでもありません。

とくに今日のような一口ものでは、専門書店同士のシビアな戦いが繰り広げられます。とりわけ左翼雑誌の口は、二人の業者の一騎打ちとなりました。

そのほとんどを一方の業者が僅差で勝ち取る結果となったため、敗れた二番札の人には、思わず同情の念を抱きましたが、考えてみれば買い別れるより、お互いにとって良かっただろうと思います。

「画家・役者関係 書簡・葉書の一口」とされていた中に、食満南北宛の書簡類が、数多く見られました。この人物についてどころか、名を読める業者さえ、専門店以外には殆んどいなかったはずです。

しかし今日一日で、この関西劇壇の大物「けまなんぼく」の名は、明古会員たちにとっては、すっかり馴染みのものとなったのでした。

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2017年08月03日

看板の見えない店

昨日の鮨屋さんではありませんが、小店も看板が見えないことでは負けておりません。

ないわけではありません。小さいながら陶板製のものが一つと、入り口横の窓ガラスには、こちらは結構大きな、店名ロゴが貼り付けてあります。

RIMG1759しかし陶板の方は半ばワイヤープランツに隠れていますし、窓ガラスのロゴは位置の関係か、今一つ目立ちません。

ですから時々「セブンイレブン隣の本屋さんですか?」というお電話をいただいたり、「あのカバンを置いて見る本屋さん」などと、どなたかに電話で伝えておられたり。

要するに、店名がほとんど浸透していないのです。利用しているお店の名を知らないということは、普段の生活でも案外あることですが、訪ねて来られた方が店名表示を見つけられないのは、やはり問題だと反省しております。

心配そうに入ってこられ「こちらは河野書店さんですね」と尋ねられることもしばしば。

しかしさすがに岡崎武志さんは、そういうことはありませんでした。店主の顔を見て、安心されたようです。「今日は、来ようと思ってやってきました」

先日、娘が何かのイベントでお目にかかり、自己紹介をしたらしく、それが契機となったのか、わざわざご来店の栄に浴したという次第です。

古書会館その他で何度もお会いしている上に、著作も拝読していますから、つい気安くお話させていただきましたが、ご来店は初めて。

岡崎さんほどの人でも「来ようと思わないと来られない場所」なのだと、再認識させられました。

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2017年08月02日

高級鮨店

RIMG2119髪がだいぶん鬱陶しくなってきたので、散髪に行きました。店から3分の青木理容室。長らく通っていた住まい近くの床屋さんから乗り換えて、もう2、3年になります。

思い立った時に行ける便利さは代えがたく、しかも殆んど待たされることがありません。そういう時間帯を狙っているからでもありますが、親子3代の理容師さんがいるので、まず安心です。

3代というのはお祖母ちゃん、オヤジさん、息子さん。おかみさんも店に出ていますが、こちらはハサミを持つことはないようです。

今朝は先客にオヤジさんが掛かっていて、息子さんが店主を担当してくれました。お祖母ちゃんの姿が見えないのが気になりましたが、おそらくお出かけだったのでしょう。

さてその息子さん(4代目)がハサミを動かしながら「お鮨屋さんが出来たのをご存知ですか?」と店主に問いかけました。もちろん知りません。聞けば、理容室からすぐ2、3軒先らしい。

カウンター7席ほどの小さな店で、予約のみ。早速行ってみた、あるご近所さんの話では、コースになっていて、夫婦二人でお銚子2、3本いただいて、およそ2万円ほどだったとか。驚くほど高くはありませんが、充分高級な鮨店です。

帰りに、その表を通ってきました。新しい建物に連子格子の引き戸があって、おそらくここだろうと思うのですが、何の看板も出ていません。

あくまでひっそりと、予約客だけ相手のご商売。あとで調べてお店の名も分かりましたが、ご迷惑になるといけないので紹介は控えます。

このお店のほぼ真裏が、あの「菱田屋」さん。こちらは予約なし、行列のできる店。食べ物商売もいろいろです。

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2017年08月01日

宝の山を見送る

店から出て表の棚の本を整理し始めると、すぐにじっとりと汗ばんでくる。朝から、そんな不快なお天気でした。

RIMG2126昼になっても蒸し暑さは増すばかり。しかし今日は火曜日、洋書会の日です。良い仕入れが出来ることを期待して、店を出ました。

古書会館4階の会場に着くと、多いとは言えませんが、そこそこ本が並んでおります。何しろ先週が、あまりにも少ない出品量でしたから、まずは一安心。

中に面白い一口物がありました。平台一列を使って、束ねられた大判の本が数束ずつ、4〜5点に分けられています。

現代美術、写真集、写真雑誌などが目立ちますが、荷主さんが仕分けてこられたため、混然として、今ひとつ捉えどころがありません。

それでも、過去にロシア(ソビエト)の映画雑誌が大量に出品された、その同じ流れ、同じ持ち主の旧蔵書だろうと見当がつきました。

細かく見ていくとポップ、キッチュ、グロテスクなどといった、ひと頃の先鋭的な美術関連書が多く含まれていて、なかなか興味をそそられます。

宝の山だと思いますが、それを磨いて玉にするには手間も知識も必要。迷った末、結局入札を見合わせました。

もっとも店主が興味を持った口は、某専門書店が、大きく飛ばして書いた札の一番下札で落札。店主の書こうとした札は、その下札にも遥かに届かなかったのですから、悩むまでもありませんでした。

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2017年07月31日

目録ガンバレ

412頁、5510点。風船舎さんの第13号となる目録は、大変見ごたえのあるものに仕上がりました。

fusen風俗はともかく、芸能、音楽といったジャンルは、店主が駆け出しの頃、一時は専門にしようと目指した分野ですから、羨ましいような、妬ましいような気分にもさせられます。

しかし頁を繰って見ていくうちに、店主にはとても無理な仕事だったことを思い知らされました。

というのも、この5千点を超える商品の内、その多く(あるいは殆んど)は、市場で仕入れたものの筈だからです。いつどこの市で手に入れられたのか、驚くほかありません。

もちろん店主の行かないような市場にも出かけられるのでしょうが、要するに熱心さの相違です。同じ市場に参加していても、店主のように漫然と見ていては見逃すものを、じっくり見つけ出す。

風船舎さんをはじめ、活躍されている目録販売の書店主さんは、どうやら店主に欠けた資質ばかりで出来上がっているようです。

それはさておき、昨今、若い古本屋さんにも、いわゆるクロっぽいものに入札する人が増えてきました。ヤフオクの影響だと言われています。

ネット販売で一番商売になっているのがヤフオク、次がAmazon、日本の古本屋はその次だというのが、神奈川組合が組合員に行ったアンケートの回答結果だそうです。事情は東京組合でも似たようなものでしょう。

ヤフオクなら訳の分からないものを、訳の分からないまま出品しても良い値になることがある。そこで市場のクロっぽいものに目が向くのです。

そういう業者との競争で、ますます目録に向いた商品の入手が難しくなるかもしれません。負けずに頑張ってほしいと思います。

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2017年07月30日

沿線を流す

今月号の『本の雑誌』に、坪内祐三さんが山口昌男さんのことを書いておられます。

見開き2頁の短いものですが、その中に山口さんが駒場で講義を持っていた時のことが書かれていて、次のような箇所がありました。

授業を終えると、二人で昼食をとったのち(駒場のそば屋「満留賀」は異常にボリュムがあってお腹がすいていた二人は大盛りを頼んで目を白黒させたことがある)、井の頭線沿線の古本屋を流した。

この部分は、ご自身が『新潮』1995年7月号に書かれた『敗者の精神史』の書評からの引用になっており、そこで4年前の話とされていますから、講義があったのは1991年ということになります。

実はこの雑誌を買って読んだのは末の娘で、娘から「この古本屋はうちのことか」との質問を受け、一文を読ませてもらったのです。

RIMG2038もちろん河野書店はすでに開業しておりましたから、この「古本屋」に小店も含まれていることは確かでしょう。

しかし「沿線を流した」というのですから、池ノ上のアゴラさんや由縁(ゆかり)さん、下北沢の幻遊社さん、白樺さんなども、当然回られたはず。

淋しいことに、この中でいまも店が残っているのは、由縁さんだけになりました。

その一方、下北沢には近年になって、ほん吉さん、クラリスさん、明日さんが出店。組合非加盟店も入れると店舗数は増えています。「流し」のお客さまが、増えてくれることを願うばかりです。

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