2017年12月27日

借りて読む

RIMG2504学生時代の友人から、手作りのカレンダーを送ってきました。自分で撮った写真を、自分でレイアウトして印刷した、2か月分が一枚の壁掛け式カレンダーです。

この10年ほど律儀に、今頃になると届きます。何十年も会っていませんが、遠慮のない付き合いですから、はっきり申し上げますと、お世辞にも素晴らしいとは言い難い出来栄えです。

それでも一年間の報告だと、当人も割り切っているでしょうし、こちらも消息代わりに受け取っておりますから、何ら批評めいたことも言ったことはありません(なにより写真については、自分の拙さを自覚しておりますので)。

ただ国内外あちこちに旅行した時に撮ったとか、「野良仕事」にいそしんでいるとか、添え状に書いてくる優雅なリタイヤ生活ぶりを、羨ましく思うばかりです。

今回もやはり挨拶文が添えられておりました。それを読んで、家人が何やら憤っております。家人もまたその友人を知っております。店主に「これ読んだ?」とその紙を差し出しました。

そこに書かれていた文。

2月から今に至るまで図書館で借りた歴史小説を読んでいます。聖徳太子・天智・天武‥‥今は親鸞を読んでいます。今までこんなに本を読んだことはないので自分でもびっくりしております。今回のカレンダーは空海を読んで、その縁の地を歩いているうちに立ち寄った場所です。

コピー印刷したワープロ文書ですから、店主宛というわけではありません。とは言っても、店主のなりわいを知らないわけではないのです。

「ちょっとは気を遣えよ」くらいは言ってやりたいところですが、今さら怒る気にはなれません。

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2017年12月26日

ポカのし納め?

RIMG2502洋書会、本年最後の市。古書会館では明日の資料会まで市が開かれるのですが、すでに年の瀬気分がみなぎっておりました。

店主は、明治古典会で落札した洋書の8本口を、仕分け直して出品。

初めから、再出品することを想定して落札したのではありますが、今日、仕分け始めて、大きなポカをしていたことに気がつきました。

それが目についたので入札する気になったムッソリーニ全集、その全集が不揃いだったのです。

背文字の巻数がローマ数字で、紛らわしかったことはあります。しかも巻数順に並んでいなかった。それを目で追って、1から11まで確かめたつもりでおりました。

今日、巻数順に並べてみると、第3巻が抜けております。それどころか、改めてネットで調べてみると、この後に第12巻と索引が出ていることが分かったのです。

入札前に調べるのが、どこか潔くない気がして、確かめなかったのが失敗でした。

それはそれとして、他の本はどうだろうと目ぼしいものを開いてみると、見返し切れやヤケシミイタミ、外観に比べて状態の悪さが目立ちます。

それで思い出したのは、これが一種のディスプレイ本であったらしいこと。端本、不揃い本は当然として見なければならなかったのです。

仕分けの結果、多少は買い手がついたのですが、残りは自分で、時間をかけて売るしかなさそうです。

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2017年12月25日

物流の行く末

どんなにネット社会が発達して、ワンクリックで欲しいものが手に入るようになったとしても、それが「もの」である以上、運ぶ人がいなければなりません。

そんな当たり前のことが、次第に大きな社会問題となりつつある気がします。

RIMG2501郵便局は、年末に入ってほぼ「ブラック企業」と化しています。残業時間は制限をはるかに超えて、休日出勤も常態化しているとか。

しかしどれほど長時間残業をこなしても、給与には反映されません。規定時間以上に支払えば、違法に働かせていることを公言する結果になるからです。

「働き方改革」などというお題目は、どこを見て、何を改めようとしているのでしょうか。

そんなことを言いながら、店主自身もネット注文の常連組です。今日も、何軒かの配達業者さんが荷物を運んで来られました。

しかも、Askulだの、ヨドバシカメラだの、さらにAmazonだのへの注文は、在庫が切れそうになる都度、最小単位で注文しています。店舗で使用する消耗品類の管理補充は、そのおかげで昔に比べ、格段に楽になりました。

Askulさんやヨドバシさんは自前の配送システムを使っておられます。彼らからはあまり泣き言を聞きません。だからいいだろうとは、決して思ってはいないのですが、つい便利を優先してしまうのです。

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2017年12月24日

古本屋の眼

今朝の朝日新聞読書欄に、2017年ベストセラーのトップ20が掲載されておりました。

今さら驚くこともありませんが、20点のうち、タイトルすら聞いたことがない本が半分以上。もう少し正確に数えてみたところ、タイトルくらいは新聞広告などで見知っていた本が、8点ありました。

他の本もおそらくは、頻繁に広告されていたことでしょうから、目にはしているかもしれません。見れども見えず、まったく印象に残らなかったと思われます。

RIMG2481もっとも、聞き覚えのあった8点も、古本屋として興味を惹かれたからでないことは、言うまでもありません。初めからベストセラーに興味がないのが、古本屋です。

それではと、1枚めくって書評委員が選ぶ「今年の3点」という副題がついた、見開きページに目を走らせました。

さすがにベストセラーよりは興味深い本が並んでいます。ただし読者として見たら、という断りつきで。

古本屋の眼でみると、例えばこれらのうち、この先何年、何十年、それを探し求める人たちがいる本は、どれくらいあるのかと考えてしまいます。

しかし膨大な出版物の中で、残るものが少ないというのは、昔からさほど変わりのないこと。古本屋にとってそれほど重大な問題ではありません。

より深刻なのは、その数少ない残るものが、必要なものであればあるほど、今後はおそらく、いつまで経っても簡単に手に入るだろうということです。

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2017年12月23日

空で電話を掛ける

年末、押し詰まった時期を狙うようにして、店の電話器に不具合が発生しました。ディスプレイ部分に数字や文字が表示されなくなってしまったのです。

RIMG2460着信も発信も普通にできるのですが、ここに何も表示されないのは、どうも具合よくありません。どこからかかってきたのか分からないので、すべての着信に身構えてしまいます。

昔はディスプレイなどのない電話機で通話していたわけですから、この点については、便利にならされてしまっただけで、以前のように緊張感をもって電話に出さえすればよいともいえます。

それでも、予め電話番号が表示されることで営業電話などの見当がつき、多少とも余裕のある対応ができるのですから、やはりこれはあったほうが良い。

もっと不便なのは掛ける時です。メモリーダイヤルという仕組みは、電話帳というものを駆逐してしまいました。そのため、よく掛ける先の電話番号でも、いちいち調べてから掛けなければなりません。

そういえばこの店主でさえ、以前はかなり多くの電話番号を記憶していた気がします。覚えておくほうが便利だったからです。

親しい友人の家などには、たいてい空で掛けられました。今でも記憶しているものが、いくつかあります。しかしその多くが、転居などですでに過去のものとなった番号で、なかには亡くなってしまった友人のものもあります。

電話機の不調から、古い友人を思い出してしまいました。

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2017年12月22日

今年最後の明古

RIMG2475年末恒例、明治古典会クリスマス特選市。今年は、この特選市が明古にとって納めの市となりました。

出品点数約1600点。出来高は、残念ながら申し上げられません。しかし一年の掉尾を飾るにふさわしい、良い出来高を上げることができました。

某コレクター旧蔵の版画・刷り物の一口、某編集者旧蔵の作家書簡、草稿類の一口、某会社旧蔵の美装古刊本を含む洋書の一口などが、特に会場を賑わせておりました。

店主は洋書の口に何点か入札。ようやく2点を落札できましたが、ささやかな成果。出品も含めて、ほとんど貢献できなかったのは例年通りのことです。

すべての発声を終えたのが午後6時。あと片づけを済ませ、打ち上げ会場に向かったのは午後8時になろうとする頃。それでもいつもの年に比べれば早い上がりです。

会場はイタリアンの「ピッピ」。早手回しに抑えておいたおかげで、飲み放題の2時間をゆっくり過ごすことができました。

今日が忘年会のピークだそうです。

「タクシーはまず捕まらないから、電車のあるうちに帰ったほうがいいですよ」今朝タクシーに乗った時、そう運転手さんから教えられたと、打ち上げの席で向かいに座った仲間から聞かされました。

いわれるまでもなく、店主らロートル組は、解散と同時に家路についたのですが、若手会員たちと、さらに若い経営員たちは、果たして電車のあるうちに解散することができでしょうか。

その顛末を聞けるのは、年明けてのことになります。

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2017年12月21日

積み残し

本年最後の「日本の古本屋」事業部(TKI)定例会議。午後2時から始まって、午後7時過ぎまで。この一年も毎回、長い会議の連続でした。

それでも結局、多くのことを積み残してしまっています。決して、成しえたことが僅かだったとは思いません。要するに、やるべきことが多すぎるのでしょう。

他人ごとではなく、店主も責任の一端を負う「近代文献人名辞典」についても、当初の予定からすると、大きく進捗が遅れています。

このプロジェクトは直接利益を生むものではないため、掛けられる費用も自ずと限られますから、他に重要案件が入ると、どうしても後回しとなるのはやむをえません。結局、今年は「準備の準備」というような段階で終わることになりそうです。

積み残しといえば、先日、郵便局からの集荷がついに来なかった日がありました。担当者が忘れて来なかったこと自体は過去に何度かありましたが、その度、局に電話を入れて、なんとか代わりの人に来てもらっていたのです。

それがこの間は、何度局に電話を入れても誰も出ません。あきらめて閉店後、自宅に近い玉川郵便局まで、車で持ち込みました。

ところが今日、会議の席で同業から聞かされたのは「この頃は集荷を頼んでも断られることがある」という話。最近も「間に合わないので明日にしてほしい」と言われたそうです。

RIMG2474それを思えば目黒郵便局の集荷サービスは、恵まれた仕組みです。しかしそれが現場の過重労働で成り立っているとしたら、ただ有り難がってばかりもいられません。

適度な仕事量で回っていく世の中であってほしいものです。

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2017年12月20日

駒場の一つ星

miraville時おり本をお持ち込みいただく元雑誌編集者(フランス人)がいらっしゃいます。その方が今回持ち込まれた中に、持ち重りのする数冊の雑誌がありました。

タイトルこそ英語ですが、本文はフランス語。男性向けハイクラスマガジンのようです。とりあえずは表の均一に並べておくことにしようと、一冊を手に取りパラパラと開いてみました。

miraville2するとレストラン紹介のページがあって、どこかで見たような料理人の写真がいくつか載っています。そのひとつにkomabaという文字があるのに気がつきました。

すきやばし次郎と並んで紹介されるような有名店が駒場にあるのだろうかと、殆ど読めもしないのですが、気になって記事を目で追いました。

やはり駒場にあるレストランのようです。そして思い出しました。かつて松見坂に、ミシュラン一つ星のミラヴィルがあったことを。

その店が名を変え、装いも変えて、現在はツシミ(ご本名とか)として一日一組、最大5名までの完全予約制で営業していたのでした。

店主がそんな店舗の情報に疎いのは、当然のことです。なにしろ1人あたりのミニマムチャージが2万5千円というのですから。4人で行けば10万円、とても縁のない世界と言わねばなりません。

その昔、家族で一度だけミラヴィルで食事したことがあります。すでに星を持っていたころですが、1人5千円程度から食べられたのではないでしょうか。それでも我が家にとっては大奮発でした。今となっては栄光の記憶です。

今や、まさに星のごとく遠い存在のお店となってしまったわけですが、長くこの地で輝き続けてくれることを祈りたいと思います。

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2017年12月19日

ゼロ次会

JR渋谷駅を出てから、等々力行きバス停の位置が分からなくて、ちょっとまごまごしました。そんなに久しぶりのことだったでしょうか。

今日は洋書会の忘年会。歳末特選市を終えてから、同業でもある文流が営む高田馬場のイタリアンレストランで、ゆっくり食事を楽しんだのです。

忘年会の予約は午後6時からだったのですが、予想以上に市場が早く終わり、時間をもて余すことになったため、いっそこのまま出かけようと、衆議一決。連れだって会館を出ると、予定より1時間も早く、会場に着きました。

KIMG0311全員が揃っていたわけではなく、何しろまだ午後の5時を回ったところです。そこでともかく、飲み物を注文。二次会、三次会という言い方に習えば、さしずめゼロ次会とでも言うべきものが始まりました。

ビール1杯で1時間近くを過ごしたのですから、お店にとっては、あまり有りがたいことではなかったかもしれません。

しかし、いずれにせよ他の客を入れるわけにもいかない1時間でしょうから、多少でも売上があったことを喜ばれたでしょうか。ともあれ予定通り、午後6時からはお料理も出て、忘年会がスタート。

それからおよそ2時間半、たっぷり食べて飲んで、最後のエスプレッソコーヒーをいただくときには、すっかり満腹しておりました。

お定まりの中締めのあと、二次会を募る声も聞こえず、そのまま散会となったのは、ゼロ次会の功績だったかもしれません。

あるいは店主の逃げ足が早かっただけで、やはり次の席へと繰り出したメンバーもいたのかも。

洋書会は年内もう一回、来週も開催されます。その折にでも尋ねてみようと思います。


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2017年12月18日

広報の進化

20年も前の話になってしまいましたが、東京都の活路開拓資金(名称はうろ覚えです)を受けて、『東京の古本屋』という報告書がつくられました。

店主も活性化ビジョン調査委員会(これもうろ覚え)の一人として参加しており、その報告書の中に「機関誌から広報誌へ」などと題して愚見を述べております。

当時とはすっかり環境も変わり、店主自身の考え方も変わっていますから、今さら恥ずかしくて読み返せもしないのですが、その頃から、業界の広報ということについて、関心を持っていたことだけは確かです。

その後、組合に広報部ができ、予算も専従者もない中で、毎期の担当理事さんたちが、さまざまな試行を続けて今日に至っています。

とりわけ今期は、先のスタンプラリーとか、神田明神の古本祭(供養)とか、意欲的な企画が実行されています。

kouhou4期ほど前から続いている即売展案内も、ポスターからリーフレットに意匠替えし、小部数ずつですが、古書月報と共に送られてくるようになりました。

横四つ折り表裏8頁の中に都内の即売展情報と会館案内、それに2、3の短い読み物が掲載されています。

ここから広報誌まではあと一歩、と言いたいところですが、このあたりが丁度いいところかもしれません。先にも申し上げた通り、問題は資金と人材。

何より重要なのは持続可能性ですから、次に引き継げる仕組みでなければなりません。進化は、少しずつ起きるものなのでしょう。

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年内は31日(日)まで
新年は4日(木)から
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