2009年10月23日

洋書まつりと明古と

洋書まつり初日、去年よりご来客は多かったと、全員の感想。

買い上げ品の宅配送料を一個一律500円にサービスすることにし、そのおかげもあってか、個数も昨年より多かった筈です。

ただ、それらに比例して売上げも伸びたと、そう簡単には行かないところに現今の情勢の厳しさがあります。

ところで今日は身ひとつに仕事が二つ。明治古典会の仕事は、殆どお手伝いできませんでした。その埋め合わせと言うわけではありませんが、閉場後、神保町駅近くの居酒屋での、幹事、経営員の飲み会にウーロン茶で参加。

8時過ぎ一足お先に失礼し、店を出て駅に着くと電車が停車中。急いで乗り込むと、人身事故の影響によるダイヤの乱れとかで、それから先は本当の各駅停車。それでも、ようやく動き始めたところだったらしく、間が良かったというべきでしょう。

午後8時45分、店に近づくと、まだ点いていた電気が消えて、χ君が帰るところでした。気の優しい彼は、閉店時間を過ぎてもお客様が本をお選びの様子である限り、店を閉められないようです。

お疲れ様とねぎらって、今夜はあと少しだけ残務整理です。

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2009年10月22日

いよいよ明日

明日の洋書まつりの会場準備。施錠まで立ち会ってから帰りましたから、戻ると何をする間もなく閉店です。

それにしても、今朝あれだけの本を積み出したのに、店の中はどこも空いた様子はありません。本屋なら誰も同じ思いを持つのですが。さらにもう一つ、その本が戻ってくると、今度はその置き場がないということも。

戻り荷の方が多いということはあり得ないはずですが、一体どこに入れてあったのかと思うほど、仕舞いこむのに苦労するのが常です。

しかし始める前から、終わった後の心配をしていても仕様がないですね。うんと売れて、取り越し苦労になることを祈りましょう。

幸いお天気には恵まれそうです。大勢のお客様が来ていただけますように。

さすがに疲れましたので本日はこれにて。

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2009年10月21日

追い込み

洋書まつりの準備も追い込みに入って、今日は朝から一日、本に値札を付ける作業。

明日はもう「並べ」だというのに、今頃こんなことに息を切らしているようでは、いかにも泥縄です。

しかもこんな日に限って、いろいろな来客が。

何年に一度くらいしか顔を合わす機会のない学生時代の友人が、近くまで来たといって来店。ひっくり返ったような店内でお茶も出せず、気が急いてどこかへ出ることも出来ず、近い再会を約して帰ってもらいました。

つかの間、帳場に座っていると、14年ぶりだというフィリピンの女性。交換留学生で駒場にいた間、毎日のように来ていて、店はすっかり変わったが、あなたはまるで変っていないと、嬉しそうに早口で話します。

見覚えがあるようなないような、そんなニュアンスが英語では上手く伝えられそうになく、覚えていなくて申し訳ないと、潔く謝ってしまいました。

とこうしているうちに、日もすっかり暮れて、閉店の時間が迫ります。疲れたので残業はせずに、明日の朝、早くに来て残りを片付けましょう。得意の先送りです。

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2009年10月20日

本屋のツボ

今日の洋書会は久しぶりに満卓。会場の作業台兼展示台、全てに本が並びました。

しばらく続いた英語学者の最終回の一口、プルーストが専門だという仏文学者の一口、この二件で全体の分量の8割は占めていたようです。

英語学者の口を扱った同業の感想は、「都合七回、結局のところ一番儲かったのは運送屋さんだったのじゃないだろうか」というものでした。

もちろん中には貴重な本もありましたが、多くは辞典編纂の資料用に使われたもので、本の状態には頓着なし。ご自身で使いやすいように、厚い本などは二つに割って製本し直したりしたものもあります。良い値には、なりにくい訳でした。

それよりも、現在こうして市場に出てくる学者さんの蔵書を見ていると、それぞれの分野で必ず持っているべき基本図書が有ったことが分かります。今後は、そうしたものすら手元に揃えておく必要がなくなるのではないかというのが、業者が一様に感じている不安です。

片付けを終え会員同士の雑談は、世間話をしていてもいつしか商売の話題に。なかで一人が披露したエピソード。

「仕事の都合で夜、店から本を運び出していたら、近所のおばさんから『やめるの?』と声をかけられたよ」

これには一同、大爆笑。ツボだったのですね。

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2009年10月19日

明るい店

蛍光灯を取り替えました。

そろそろ取替えの時期だなとは思っていたのですが、数日前、裏の一基がチラチラし始めたので、すぐ取り外し、さてどうしようかと一思案。

今度切れた裏の一基は、前回、表を取り替えた時に替えなかったものです。点灯時間の関係で、多少長く持つ筈だと思って。

ですから、表がすぐに切れる心配はないのですが、もう「おすすめ」の期間はかなり過ぎています。思い切って全部取り替えることにしました。

表の方が10基20本、裏に5基10本。ちょうど30本セットの商品がありましたので、土曜日に注文。昨日届きました。

お客様がお出でのところではできませんし、一人で取り替えるのは骨です。相方も必要なため、今朝一番の仕事にしました。開店前の約30分、全て替え終わると店内は見違えるように明るくなりました。すぐに慣れてしまうのでしょうけれど。

それにしても、こんなものも簡単にネットで注文できます。まとめ買いで価格も激安。便利を享受しつつも、つい厳しい競争に曝されている製造、販売側に思いを馳せてしまいます。

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2009年10月18日

お食事どころ

秋日好天。一日店の表で洋書まつりの準備。

「本屋さんは、いつもどんなところで食事をするのですか」と尋ねられることがあります。

神保町も、小川町も一括りに「神田」と呼び習わしているので、美味しい食事が出来る店に事欠かないように思われるのでしょう。

実際はグルメ雑誌などに紹介されるような通好みの店は、須田町、淡路町、猿楽町など少し離れたところにあって、めったに足を伸ばすことはありません。

もちろん何軒かは名の知られた店も近くにありますが、そうした所は大概いつも混んでいますから、連れ立って行く場合は、始めから敬遠します。かといって一人二人で行くことも少ないので、結局足が向かないわけです。

良い店を見つけ、通っているうちに次第に混むようになって、なかなか入れなくなるケースもあります。逆に、一度行けば、二度と行く気にならない店もあります。一昨日の明古の後に行った「おでん屋」さんも、出てくるのに随分時間がかかったのに、出て来たおでんは冷めていたという、悲しい店でした。

そんなわけで、行く店は案外限られてきます。それだけに、そう簡単にお教えするわけにはいかないのです。というほど大層なことではありませんけれど。

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2009年10月17日

記憶の不思議

懐かしい地名を眼にしました。米子市皆生温泉。

メールもファックスもないのでと、お電話でご注文をいただきました。前にも頼んだことがありますからと。調べてみると、今は越されたのですが、その以前のご住所が皆生温泉でした。

確かに二度ほどお送りしています。もちろん、すぐにご注文の本はお送りいたしました。同時に、二年ほど前のその時にも、同じような感慨を覚えたことを思い出しました。この土地は遥か昔、高校の修学旅行で一泊したところなのです。

他には殆ど何も覚えていません。ただ、その地名だけ、カイケという読みの難しさとともに記憶に留まっているのです。どんな土地であったか、なんという宿だったか、騒々しかったはずのその夜のこと、何一つ思い出せません。

ついでに旅行全体を振り返ってみても、細切れのシーンが浮かぶだけ。それも良く考えてみれば、アルバムに残った写真の一こまです。

失われた記憶はどこに眠っているのか。再現不能の断片化された信号として、脳のハードディスクには残っているのでしょうか。

別の記憶が立ち上がってきました。10年ほど前、明治古典会で山陰へ旅行した時、バスで米子へ向かう途中、この温泉地を示す道路表示を見ています。こちらの旅行はまださすがに記憶に新しく、いくらか思い出す景色もあるのですが。

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2009年10月16日

市場で反省

悩んだ末、宅買いの内一件、時間のかかりそうな方を、先へ延期させていただきました。土曜、日曜のせめてどちらか一日は、フルに店で仕事をしないことには、洋書まつりの準備が本当に間に合わないと考えたからです。

申し訳ないことですが、幸い快くご了承いただきました。

朝のうちに電話でその話を済ませると、ずいぶん気が楽になって、足取り軽く明治古典会へ向かいました。

幹事の主要な仕事というのは市場の運営ですから、実際に本を仕分けたり、並べたりも勿論します。しかしロートル(幹事の中では最年長!)の店主は、もっぱらデスクワーク。現場にいるより、6階でパソコンに向かっている時間の方が長いかもしれません。

さらに、これは明古に対しては済まないことなのですが、TKIやら他の組合関係の用事もしばしば入るため、ますます6階が長くなります。

おかげでせっかく市場にいながら、出品物をじっくりと見て回ることができなかったり、気になる本の落札結果を聞き逃したりも始終。今日も市会終了間近にうまく時間が空いて、最終台近くで開札を待ち構えていたら、同業から相談ごとを受け、話し込むうち、発声が終わってしまっていました。

いつまで経ってもプロとしての知識が中途半端なままなのは、こんなところが原因なのだと、反省した次第です。

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2009年10月15日

準備が進まない

昨夜は、店を閉める8時ごろ、俄かに大粒の雨が降り出し、風を伴って、やがて雷鳴まで轟きだす始末。

そんな時に限ってお客様が帳場に本をお持ちになり、お会計などしている一瞬のうちに驟雨となりました。慌てて外の棚を移動させたのですが、面置きしている雑誌などは、濡れてスルメのように反ってしまいました。

ものの三十分もしないうちに上がって、店じまいを終えて帰る車ではワイパーも殆ど動かさないで済むほどに。驚いたのは、家にたどり着いてみると、こちらでは雨が降った気配もないこと。直線距離にすれば4キロほどしか離れていないのですが。ただ、稲光は続いていて、夜遅くになって、少し強い雨が降りました。

今日は朝から好天。秋の気配が一際強まってきたようです。近づく「洋書まつり」の準備に、いよいよ本腰を入れるときですが、お昼から月例のTKI会議。今戻ったところです。

明日はまた、朝から明治古典会。土、日には宅買いも控えています。果たして準備は進むのでしょうか。

それでも会議を終えて帰るとき、四階を覗くと、明古は幹事と経営員が前日仕分けの真っ最中。ご苦労様と声を掛け、そちらのお手伝いは免除していただきましたので、まあお互い様です。

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2009年10月14日

骨抜き

曇って、時折り傘も要らない程度の弱い雨。しかし夕方になると、いつの間にか路面が濡れていました。

昨日の市場の話、少し分かりにくかったでのではないでしょうか。補足いたします。

本を数十冊、あるいは数百冊まとめて一点(1ロット)にしたものを「山(やま)」とか「大山(おおやま)」とか呼ぶことは、以前にもお話しした覚えがあります。

山にする理由は二つ。まとめた方が高値が付きそう、もしくは、まとめなければ値がつかない。これも多分、お話ししました。問題は後者、まとめる量を多くすれば値がつくのかということ。

市場の取引は、入札の場合、一点2000円からというのが大方です。しかしどれだけまとめても、2000円にならない場合がある、そのことが、世間の方には理解しにくいのではないだろうか、と思ったのです。

極端なことを言えば、トラック一台分でも、2000円の値をつける人がいない、ということもありえます。量が多すぎれば、手間を考えて、余計に腰が引けてしまうからです。多ければ値がつくわけではありません。

そこで、頃合の分量に、魅力ある本を数冊入れて山を売り捌くという、仕分けの技が必要になるわけです。しかしディスプレイ需要は、今までなら骨抜きの山として敬遠されるものも、買って貰える可能性を生みました。

心置きなく骨を抜ける、とまあそういうことなのです。

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