2009年03月26日

棚を入れ替える

小店の店頭には可動式の棚が15台あります。

改めて数えて、ちょっと驚いています。毎日出し入れしているのですが、そのこと自体はそれほど大変な作業ではありません。しかし棚の手入れは結構手間です。

何しろ戸外ですので埃が付きやすい。今のような春先、風の強い日など、すぐにざらついた感じになってしまいます。こまめに掃除が欠かせません。

これだけの数の棚も、おのずからどんな本を入れるか固定してきます。すると今度は追加補充に不自由を感じるようになります。そうなると店内の棚と変わりません。実は棚の配置まで、このところずっと固定していました。

せっかくの可動棚です、今朝は思い切ってその配置を入れ替えてみました。それだけでずい分新鮮な感じがします。ただ、作業には多少不便な点があります。補充しようと本を持って出て、思わず以前の場所へ向かってしまうからです。

慣れるまでの辛抱でしょうが、慣れたらお客様の目もまた慣れてしまいます。お隣のセブンイレブンでは、店内の棚をしじゅう入れ替えているので、この点についてどんなマニュアルがあるのか、今度聞いてみることにします。

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2009年03月25日

レクラム文庫

店頭の均一棚、洋書ペーパーバックの棚がずい分空いてきたので、補充を入れようと在庫を見回すと、レクラム文庫の一縛りが目に付きました。

紐を解いて早速ラベルで値段付けです。星の数(最近のものは四角いマークの数ですが)に関係なく一冊百円。現在の版はやや軽くて厚めの紙ですが、その前に出ていた版は上質紙で100ページあっても4mmにみたない薄さ。そんな小さな本でも持ち重りがするのは古今東西の古典を中心とした内容のせいでしょうか。

ゲーテやらシラーやらといった定番の中に、更級日記のドイツ語訳が混じっていました。1966年の刊行、87ページで星は一つ。100円のラベルを貼ろうとして思いとどまり、しばし手元に置いておくことにしました。読めるわけではありませんが。

もっと古い亀甲文字のレクラムもたまに入ってきます。この頃のものは良く読み込まれ、書入れなどもある場合が多く、さらにクロスの上製本もありますが、その表紙が擦り切れたようなものもあり、そんな時、昔の人の勉強振りが偲ばれるとともに、小さな叢書の果たしてきた大きな役割を思わずにはいられません。


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2009年03月24日

教科書入荷最新状況

学位授与式も終わって、いよいよ卒業生は部屋の片づけも本格化。小店への教科書類の持ち込みも、このところ連日、何人かずついらっしゃいます。

チリも積もればの喩え通り、お一人お一人は格別多い量ではなくとも、いつの間にか置き場がないほど溜まってきました。これから新学期に向けて、教科書、参考書の売り場を拡張していく予定です。という事は他の何かを片付けなければならず、これが悩みどころ。

今年の特徴は理系参考書が多いこと。理系・文系を通じて、必ず買わなければならないとされる「指定」教科書は、年々入荷が減っています。学生間の譲渡、交換が盛んになっているのでしょうか。

値段のつけ方も、大雑把に二割で買って五割で売る事を目安にしてきましたが、ネットでもたくさん出品されている今日、学生さんは当然情報を持っています。きめ細かに対応する必要がありそうです。

毎年ベストセラーの「指定」教科書、少ないとはいえ10冊以上は在庫しており、今年もこれが使われるかどうか、目下最大の不安です。

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2009年03月23日

本日の収穫

以前にもご処分いただいた、I先生。研究室の整理で少し本が出たので、また取りに来ていただけますか、と直々のお出ましです。二つ返事で了承すると、つまらないものばかりで怒らないで下さいね、と念を押して帰られました。

今日がその日。学内へは車だとぐるり遠回りすることになるので、量を確認して大丈夫そうなときは手押し台車で直接出かけます。

空の台車は大きな音を立てるし、時々見知った先生に出会ったりするし、いい年をしてと思うこともありますが、何事も商売。

お出しいただいたのは店に入れてすぐに売れそうな本ばかり。量は思いのほか多くて台車に載せて帰るのに多少苦労しましたが、良い本を得られた喜びが勝り、昨日ひねった手首の痛みもものかわ、意気揚揚と店に戻りました。

他の仕事は後回し、とりあえずこれを棚に入れることにします。

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2009年03月22日

積もる話

懐かしいお客様が訪ねて来られました。

開業時分に大学院生で、何人かのお仲間と共に、良く利用していただいた方です。やがて博士論文をまとめる頃まで、小店も資料集めに幾許かのお手伝いをしました。その後、職を得て東京を離れられてからは、お会いするのも間遠になり、今日の訪問はかれこれ7、8年ぶりでしょうか。

あいにくと店主一人で、ゆっくりと応対も出来ず、店番をしながら30分ほど立ち話し。学会の始まる前に、昼食を済ませなければと、棚を眺める間もなく引き上げられました。

あの頃は、若い常連さんが専門を定めると、その関連の本を心して集めようとしたものです。一人ひとり専門が異なるのは当然ですし、次第に専門性の高いものを求めることになり、一軒の店でカバーできるはずもありません。店自体が行方定まらず、店主も若く身が軽かった、思えば初々しい時代の無謀な試みでした。

今に比べ、常連さんとは仕事を離れたお付き合いもあったそんな時代でも、結婚披露のパーティーにまで呼んでいただいたのは、あとにも先にもこの方だけ。

そのお子様が、今年から大学生だといいます。

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2009年03月21日

売れたと思えば

黒っぽい洋書を並べた一角があります。革の装幀であったり、古いクロス装であったり、ちょっと見ると貴重な本、という感じですが、それほど高額のものは置いていません。古いというだけで一所に集めてあるので、ジャンルもまちまちです。一人の若い外国人が、その棚の本を端から手にとって見ていました。

やがて別の棚へ移り、袋に入れてある一冊を見つけ、テープを剥がして中から取り出し、ためつすがめつしています。ここは日本関係の洋書を集めた棚。ポツポツ売れて、目ぼしいものは無くなってしまいましたが最近は品薄で、売れてしまうと補充の難しいジャンルとなりました。そこにまだ売れずに残っていた一冊です。

やがて、これは初版かと尋ねてきました。
STOPES, Marie C.
A Journal from Japan. London:1910
小店の付け値は4800円。クリーム色のクロスで綺麗な本です。その通りと答えて、念のためにネットで調べて見ました。すると外国の書店では、その付け値は2万円から4万円。その画面をそのまま、お見せしました。

もちろん喜んで買っていかれました。在庫登録は2001年、嬉しい筈ですが、寂しい気持ちも拭えません。

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2009年03月20日

菊地違い

キクチノブヨシと、そう聞こえたのです。
彼が東京大学で教えた時の本が、この辺りにあった
と思うのですが、といって音楽書の並んでいる辺り
の棚をお探しのお客様がおられます。

一瞬、かすかに頭をよぎるものはあったのですが
菊地信義なら、デザインとか書物関連でこちらの
棚に入れます、と別の場所を示し、同著者の本で
今在庫しているものをご覧に入れました。

何か腑に落ちないご様子ながら、しばらく辺りを
探し、結局売れてしまったのだということになり
他の本を一冊買っていっていただきました。

お帰りになってから、最近仕入れた本を整理して
値段付けに取り掛かると、これこそが今お探しに
なっていた本だ、というものが出てきました。

「東京大学のアルバート・アイラー」
著者は菊地成孔、ジャズマンのキクチナルヨシが
東京大学で行った講義録です。確かに店でも最近
売った覚えがあります。しかしナルヨシとは知り
ませんでした。それで、知っている名に聞き違え
てしまったのでしょう。

あのお客様が、またお出でになるかもしれません。
棚に入れるのを少し待ってみようかと思います。


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2009年03月19日

知ってもらう難しさ

前の場所で店を開いてしばらくした頃、駅の中に
看板広告を出さないかと勧誘を受けました。

こちらとしては、駅から見下ろせばすぐ見える
それが大きな利点だと思って目立つテントまで
張ったことでもあり、躊躇していると、人目に
付かなければ、すぐ近くにあっても、あることを
知ってもらうだけで10年かかりますよと、さらに
一押しされました。

確かに小店は西口にあり、東大生の殆どは東口を
利用するので、気づかないまま駒場の二年を過ごし
本郷へ移っていきます。それで一時、僅かな期間
小さな看板広告を出したことがありました。
効果を期待するには大きさも、期間も足りなかった
と思いますが。

それでも時が経つにつれ、小店の存在も少しずつは
知られていったようです。それが確認できたのは
皮肉にも5年前、現在の場所に移転したことによって
です。移転を決めて実際に移るまでいくらも時間が
なかったこともあり、移転表示も貼紙程度でした
ので、とうとうつぶれたかと思われた方が、随分
多くいらっしゃったらしい。

この頃でも「こんな所でやっておられたとは」と
驚きとともに喜んでいただくことがあります。
少なくとも、無くなった事さえ気づかれない、と
いうよりはずっとましですが、この分では未だに
つぶれたと思っている方も多いかもしれません。

しかし、やっぱり大きな看板を出したりするのは
性に合わないのです。






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2009年03月18日

追いつかない

その昔は、仕入れるのが追いつかないほど
本が売れた、という話を良く聞かされました。
いつもそれが昔話であることが不思議ですが。
古い「古書月報」(業界の機関誌です)など
を読み返すと、そのことを強く感じます。
いつの話でも、売れたのは「昔」なのです。

昨今では、溢れる本の処理が追いつかない、と
いうのが多くの店の共通の悩みです。一定の
期間を過ぎた在庫は、機械的に処分していくと
いう、どこかのチェーン店のような割り切りが
出来れば苦労はないのですが。

今日は朝から、店頭の棚を整理しました。
三月は引越しのシーズンでもあり、本を
持ち込む方が増えています。小店もこの所
在庫の整理が滞り気味なので、見切り品を
入れ替えるペースを、早めて行くつもりで
居ります。

せめてこの均一棚だけでも、補充に追われる
ほど売れてくれないものかと思います。

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2009年03月17日

確定申告を終えて

結局今年もぎりぎりの3月15日に、確定申告書を
投函しました。見直す度に訂正箇所が見つかって
3度もプリントアウトする始末です。それでも
どうにか終わってひと安心。

去年一年は、店売り増、ネット売り微減、市場
への売りが増、合計で10%強の売上増という結果
でした。こんな景況下で、我ながら健闘したと
思います。

しかし市場への売りが増加したのは、たまたま
良い買い物があったからで、努力の結果と言う
より、偶然に負うところが大きく、今年はどう
なるか分かりません。むしろ、ネットが伸びて
いなかったのが意外でした。

店売りの増加は、児童書、料理本をはじめ小店
内の別ブランド(?)「COBA」の売り上げが
大きく寄与しています。何よりそれを実感する
のは、かつてと違い、最近では土曜日、日曜日
の売り上げが、平日より良いくらいになってきた
ことです。

いたずらに売れ筋を追うのを潔しとはしませんが
支持を得られない店では仕方がありません。
謙虚にこれからの店の在り方を見つめていこうと
思います。




konoinfo at 19:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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