2009年02月08日

叱れない

日曜日、定番の父子連れご来店。

店頭で二冊絵本を選んだお父さんは
お子達を引き連れ店内へ。
いたずら盛りの二人の子どもは、さっそく目に付いた
地球儀もどきを競うように回し始めました。

そのうち年下の子が、回転書棚の上に置いた
別の地球儀を見つけ、それを勢いよく回そうとしたので
乗っていたところから床へ回転しながら落下。
幸い壊れはしませんでしたが、この一連の騒ぎ
お父さんは特に驚く様子もなく見ています。

さずがに注意しなければと思い、そんなことをしては
ダメだよと、ちょっと強い口調で子どもに言いました。
それに促されるように、「あやまんなさい」とお父さん
あくまで穏やかです。
子どもは知らん振り。何回か「あやまんなさい」が
繰り返されて、ようやく「ごめんなさい」と、小さな
声が聞こえました。

それだけでまた何事もなかったように元気回復
帰って行きましたが、ついにお父さんからは一言の
ご挨拶もなし。

子どもにあやまらせる前に、まずきちんと叱って欲しかった。
その上で、自分もあやまって欲しかった。
しかし何より、そういう対応が出来ないお父さんを
きちんと叱りたかった、と思ったのでした。


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2009年02月07日

世の中に

光の春とは良く云ったもので
庭の白梅が朝日を受けて満開の花を匂わせている。
今朝は一人で店へ。

土曜日なので、午後三時までは店番をKGさんに
お願いしていて、その間、店主はいろいろな用事を
片付けることが出来る。
片付ける用事に不自由はしないのだが、店の奥で
デスクワークなどを始めると、一週間の疲れが出るのか
つい、うとうととしてしまうことも。

仕事はいつでもできるけれど、休めるのは一週のうち
今だけだと割り切って、少しソファに横になる。
早稲田で修業時代、オヤジさんが昼寝を習慣にし始めた
のは、今思えばまだ40代のはず。年に不足はない。

寝るほど楽は…という戯れ歌を、祖母がよく口にしていた。
浮世の馬鹿は…の部分、名古屋バージョンなのか
知らぬたわけは起きて働く、と続けていた。

と、お客様から本のお持込みだと告げられました。
今日のところはまだ、ひと眠りに入る前。
この楽しみはまた次週に持ち越しということに
なりました。

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2009年02月06日

どんな本なら2

改めて説明するまでもありませんが
一昨日約30冊の本を、12000円で買受けたといっても
一冊400円というわけではなく、100円の評価もあれば
1000円のものもあります。

普段店で売るような本であれば、一冊1000円台で
買い入れるのは、一番、質の高い部類です。
店の棚に入れて売りやすいということで言えば
500円〜5000円位で仕入れられるものでしょうか。

10円20円の評価しかつけられない本というのは
表の均一で100円200円で売ることになる本で
原価率が低いとはいっても、そう売れるものではなく
売るためにかかる手間を考えれば、結局のところ
大して利益が出るわけでもありません。

今日、金曜日は明治古典会。
この市場では一冊10000円以上という評価の付く
本(とは限りませんが)も、毎週数多く取引されます。
しかしそうしたものを売り買いするためには
経験と信用を積み、有力な顧客を持つことが必要です。
そうした店になることは、古本屋のひとつの夢です。

もちろん高い本が、良い本ではありません。
良い本の条件は、まずお客様に喜ばれる本であること。
そしてその上に、売る側が喜べる本であることです。
そのためには必ずしも高額の書籍を揃える必要はなく
だからこそさまざまな古本屋が、それぞれの店を
作り上げることが出来るのです。

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2009年02月05日

駒場懐古:渡辺書店、駒場書店

駒場西口に二軒、新刊屋さんがありました。
一軒は改札を出てすぐ、満留賀さんの先の渡辺書店。
もう一軒は淡島通りへ向かって上っていく坂の途中
駒場書店です。

渡辺さんは見るからに新刊書店らしい店の構えで
小型店としては間口も広く、いかにも郊外の
駅前にある本屋さんという感じでした。
ご主人がまた白髪にベレー帽を被って、まさに
本屋の店主然とした方でした。

駒場書店は小店より小さな店構えで、店を出す前に
周りを歩いて調べた時、最初、同業かと思いました。
ご店主は、どうやら当方と同年輩で、新左翼くずれなどと
うわさを聞いたこともありますが、特色のある品揃えで
営業を続けていたようです。
しかしすでに、一部の本好きに支えられる、そういう小さな
新刊書店がやっていける時代は、終わろうとしていました。
今も続けていれば、古書も扱うようになっていたかも
知れませんが、そのつもりなら、その当時から扱うことも
出来たわけですから、あくまで新刊を売るということに
拘っておられたのでしょう。

いま思い出そうとしても、どちらがいつごろ店を閉めたのか
後先がはっきりしません。
相次いで店がなくなり、いつの間にか古本屋どころか
本屋というものが、駒場では小店だけとなってしまったのでした。

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2009年02月04日

どんな本なら

午前中、店の棚を整理。
午後、ご近所で一件、宅買い。
戻ると昨日の洋書会で買った荷が届いていた。
これを整理すると、今日一日は終わりそう。

本を持ち込まれたお客様から時々
どんな本なら良いんですか、と聞かれます。

せっかく持ち込んだのに、期待するような値がつかない
という場合のご質問です。
いわゆる新型古書店がマニュアルで買い入れるようになって
私たちも積極的に仕入れたいと思わないような本に対しては
一冊10円、20円などという評価を付けることを覚えました。
しかも世の中はそんな本であふれています。
いきおい持ち込まれるものも、そうした本が多く
お客様によっては、がっかりされることも有るわけです。

それでも、それが相場であることを説明すると
大かたはご納得いただけます。その上で、じゃあどんな本なら
良い評価がつくのか、というご質問になるのです。

ひと口で説明するのは難しいのですが、すぐに腐らないもの
ファストフードでないものなどと、申し上げています。
ちなみに今日の宅買いは
いつも良い本をお分けいただく、大変ありがたいお客様で
約30冊を、12000円で買わせていただきました。


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2009年02月03日

駒場みやげ完成

伊藤卓美さん制作による木版刷り絵葉書
駒場散策シリーズが完成しました。

先に出来上がっていた「教養学部」「河野書店」
につづいて、今回の三点。
合わせて五点を一組にして、素敵な袋に入れ
セットで1500円で販売いたします。
一枚300円でバラ売りもいたします。

遠方からご用あって当地へお出での折などには
駒場みやげとして最適だと存じます。
今のところ小店でしか販売しておりません。
どうぞこれを機会に、小店にもお立ち寄りください。

民芸館

駒場野公園

旧前田邸

袋

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2009年02月02日

スーパーボウル

年に一度の楽しみだろうからと、家族の気遣いで
午前中、家でTV観戦。
娘たちも店開け、店番を買って出てくれました。
結果が見えたらすぐに出るつもりにしていたのに
最後までもつれる展開で、結局店には12時半。

AFCならスティーラーズ、NFCなら49ersが贔屓で
その理由は、単に見始めた頃強いチームだったから。
その程度の素人ファンに過ぎません。
しかし最初に見たのが第9回、今年が第43回
年季だけは入っています。

むろん昔は実況中継などというものではなく
録画放送でしたので、放送を楽しみにして帰ると
夕刊の一面に結果が出ていてがっかり
ということもありました。
あのモンタナ・マジック(1989年)の時は
もうライブだったのでしょうか。

それにしても、お許しを得てゆっくり観戦しながらも
近年は、つい歳月を振り返ることになり
「あゝおまへはなにをして来たのだと」
という気分に、どうしても捉われてしまうのです。

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2009年02月01日

駒場懐古:テーラー長谷川

よく晴れた日曜日、寒中にしては暖か。
今日は中学入試だそうで、付き添いの親御さんには
ありがたい天気でしょう。

この辺りにも幾つか入試を行う中学があるので
店にもそれらしいお客様が、何人かお出での様子。
次につながるお客様でありますように。

さてチャンテックの隣、理容静楽の向かいに
紳士服の仕立て屋さんがありました。
小店が店を開けた頃には、既に半ば引退しているように
見受けられましたが、ご主人とも数えるほどしか言葉を
交わしたことはなく、詳しいところは分かりません。
それでもしじゅう店の表を掃除していた姿を
不思議と印象深く覚えています。

その掃除をめぐっては、チャンテックの親爺さんと
しばしば諍いがあったようで、どちらも負けず劣らずの
頑固者、そんな風貌でした。
店をたたんで、引っ越されたのか、亡くなられてから
家を移られたのか、その辺りも定かではありませんが
バブル前夜、駒場にワンルームマンションが林立し始める
そんな時期のことであったように記憶しています。

かつてはどの町にもあって、今では殆ど見受けない―
「テーラー」というのもそんな店の一つです。


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2009年01月31日

失せもの

毎日なにかを探し回っています。
とりわけ注文をいただいた本など、ひとたび
記録や記憶に食い違いがあると、探すのに
大変な苦労が生じます。
そう分かっているから、余程気をつけて
在庫場所などを記録するように努めているのですが
なお毎日のように同じ事を繰り返しています。

商売道具の本ですらそうなのですから
日常の身の回りのものが見当たらず、あちこち
探し回るのは、当たり前のことかもしれません。
今朝も掃除機の取替えブラシが見当たらず
エアコンフィルターの掃除が頓挫しました。

営業時間の短い土曜日に、長々の探し物です。
おみくじに「失せもの」という項目があるのも
分かる気がしました。散々探して見つからないと
出てくるも出てこないも、あとは神だのみ
という気分になるのでしょう。

ところで「失せもの出ず」とあるのを、「でず」と
誤解する人がいるようです。
せっかくの占いが逆の答えになっては困るというので
最近は「失せもの出る」と書かれたおみくじもあるらしい
ことが検索サイトで他ブログを参照してみて分かりました。
そういえば随分、おみくじというものを引いていません。

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2009年01月30日

明古特選市

毎月、最終金曜日の明治古典会は、特選市と称し
普段より、ややグレードの高いものを取り扱おうと
心がけています。

古書の世界は玉石混淆と言いながら、実際には殆どが石。
誰かが譬えていたように、まるでガリンペイロが
川で砂金を見つけるような作業の毎日です。
雑本を貶める意味からではなく、良いものを選び出し
より良い条件で取引する機会を設けることは
業界全体がこれまで生き延びてきて、これからも
存続するために、欠かせない作業なのです。

とはいえ、特選市で売ったり、買ったりするものは
小店の場合なかなか見つかりません。
こんな雨の日、店の様子を思うと、なおさらのこと
入れる札も渋りがちで、結果として思うように落札もできず
今日もまた、買うほうでは成果なし。
かろうじて数点、売ることで参加できました。

konoinfo at 15:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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