2009年03月18日

追いつかない

その昔は、仕入れるのが追いつかないほど
本が売れた、という話を良く聞かされました。
いつもそれが昔話であることが不思議ですが。
古い「古書月報」(業界の機関誌です)など
を読み返すと、そのことを強く感じます。
いつの話でも、売れたのは「昔」なのです。

昨今では、溢れる本の処理が追いつかない、と
いうのが多くの店の共通の悩みです。一定の
期間を過ぎた在庫は、機械的に処分していくと
いう、どこかのチェーン店のような割り切りが
出来れば苦労はないのですが。

今日は朝から、店頭の棚を整理しました。
三月は引越しのシーズンでもあり、本を
持ち込む方が増えています。小店もこの所
在庫の整理が滞り気味なので、見切り品を
入れ替えるペースを、早めて行くつもりで
居ります。

せめてこの均一棚だけでも、補充に追われる
ほど売れてくれないものかと思います。

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2009年03月17日

確定申告を終えて

結局今年もぎりぎりの3月15日に、確定申告書を
投函しました。見直す度に訂正箇所が見つかって
3度もプリントアウトする始末です。それでも
どうにか終わってひと安心。

去年一年は、店売り増、ネット売り微減、市場
への売りが増、合計で10%強の売上増という結果
でした。こんな景況下で、我ながら健闘したと
思います。

しかし市場への売りが増加したのは、たまたま
良い買い物があったからで、努力の結果と言う
より、偶然に負うところが大きく、今年はどう
なるか分かりません。むしろ、ネットが伸びて
いなかったのが意外でした。

店売りの増加は、児童書、料理本をはじめ小店
内の別ブランド(?)「COBA」の売り上げが
大きく寄与しています。何よりそれを実感する
のは、かつてと違い、最近では土曜日、日曜日
の売り上げが、平日より良いくらいになってきた
ことです。

いたずらに売れ筋を追うのを潔しとはしませんが
支持を得られない店では仕方がありません。
謙虚にこれからの店の在り方を見つめていこうと
思います。




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2009年03月16日

古本ですか

これも古本ですか?といって、若いお母さんが
ベビーカーを押して店に入って来られました。

ウチにおいてあるものはどんなにきれいでも古本
です、と少し力をこめて答えますと、本を開いて
「ああここに値札がありました」

新刊が欲しくて、そうおっしゃっていると、つい
思ってしまいましたが、ただ単に値札が見つからず
本がきれいなので新刊=定価販売かと、それを
お聞きになりたかったのでした。

全部古本ですかとお聞きになる方も時々おられて
真意を測りかね、答えように困ることもありますが
普段のやり取りも、お互い分かったようなつもりで
随分、頓珍漢なこともあるかもしれません。

昨日に続いて好天。ぐんと春めいてきました。

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2009年03月15日

門出を祝す

若い同業の結婚披露宴に招かれ、出席しました。
1969年生まれというので、世間的には若いという
年齢でもありませんが、仲間内ではこれから
いよいよ活躍が期待される年頃です。

12年前、父上が宿痾に侵されると、教職にあった
同君を呼び返し、店の手伝いを頼みました。それ
の姿を見て安心されたように父上は亡くなられ
若くして跡を継ぐことになりました。

以来、10年余、苦労もあったことでしょう。
この日を迎えるにあたり、リッツ・カールトンを
その会場に選んだのは、そうした当人の思いを
表わすものだったと、今は思います。

高級な会場ではありましたが総勢で80名余。
そして何より、小店主などがメインテーブルに着く
つまり新郎側は殆どが彼の同僚という構成は、今日
ホテルに着くまで思いもしないことでした。
いわゆる派手婚ではなく、落ち着いた感じの宴で
これから業を共にする仲間への、彼なりの精一杯の
アピールだったのでしょう。

しかし一番の話題は、誰かが開宴前お茶を飲みに
行きコーヒー一杯1680円だったということでした。

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2009年03月14日

エフェメラ(ephemera)

昨日の明治古典会で、ふと目にとまったのが
古い演劇の公演チラシ。40年ほど前のものなので
ちょうど店主の学生時代。全部で15、6枚しか
なかったのですが、驚くほど良い保存状態。

自由劇場、菅孝行など、懐かしい名前とともに
その公演場所が京都のものもあったりして
思わず往時をしのぶ気分となりました。
自分がまさに見た公演などが含まれていれば
商売を離れて入札したかもしれません。

こんな刷り物類も、和洋を問わず昔から
古本屋の扱ってきたものです。
映画チラシなどは、熱心なコレクターもいて
びっくりするほど高価な値が付くものもあります。
江戸、明治の引き札と呼ばれる宣伝ビラなどは
博物館も競って集めます。

エフェメラとはすぐ消えてしまう儚いもの
厳密には一枚刷りのものを指す言葉のようですが
古書店の目録などではこのジャンルの中に
パンフレットや小冊子も含まれています。
保存されることを前提としないものであれば
エフェメラの資格はあるかもしれません。

残っていない、というのは古書の価格を決める
大きな要素の一つですが、高い値がついた途端
あちこちから同じものが出てくるというのが
古書の世界の不思議の一つです。




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2009年03月13日

坪内さん、私です

ちょうど一週間前のことになります。
明治古典会の仲間と、仕事のあと、神保町の
八羽へ行きました。一杯やりながら本音トーク
を交わそうという時間ですが、店主はそのあと
店へ戻り、店からは車で帰る都合があるので
食事だけのお付き合いです。

その八羽で、坪内祐三さんをお見かけしました。
どうも、というと「久しぶりじゃないですか」
と返ってきました。それだけで後は、先方が
帰るとき、じゃ、どうも、と挨拶しただけです。

後でつらつら考えれば、坪内さん、こちらを
誰だか認識していなかったのではないか。
言葉を交わしたのは、もう何年前か、石神井書林
の内堀さんが二冊目の本を出した、そのお祝いの
席以来なく、よほど記憶力が良くなければ
覚えてはいられないでしょう。

こちらは小店が十分坪内さんの生活圏内にある
のに、まるで敬遠しているように近寄らないのを
前からいささか不満に感じていることもあり
つい声をお掛けしてしまったのでした。

誰だったろうと、考え込んだかもしれません
悪いことをしましたね。


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2009年03月12日

日本の古本屋リニューアル

今日また少し「日本の古本屋」が変わりました。

トップページの検索窓で、出版社も検索できる
ようになりました。
たとえば「漱石」「岩波」と入力すると、書名
著者名、出版社名に、いずれかの語句を含んだ
書籍が出てくるようになったわけです。

また、検索後のデータを、「書名」「著者名」
「出版社」「刊行年」「価格」のいずれかの
項目でソートすることもできるようになりました。

このあと予定しているのは、画面をさらに見やすく
新しいものに変えていくことです。
5月の初めには、一新したデザインをご覧いただける
予定です。

そんなことを、今日の午後はTKI会議で話し合い
戻るともう閉店時間です。
風強く、店の前に何の種子か、綿毛のようなものが
やたらに吹き溜まっていた一日でした。

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2009年03月11日

棚の入れ替え

もちろん棚自体を入れ替えるわけではなく
本を移動させるのですが、久々やや思い切った
入れ替えを試みました。

文庫が、それもやや固めの文庫の在庫が増えて
入りきらないものが多くなったので、今まで
売れ筋読み物系が入っていたところを空にし
それらは表に出しました。

段数にして10段ほど空きましたので、講談社の
学術、文芸文庫。ちくま学芸文庫、ちくま文庫
中公文庫などの棚が、拡張できました。
岩波の各シリーズも、少しずつ広がりました。
店内の文庫は学術、古典、名作といったものが
中心となります。ひとまずこれでやってみようと
思います。

古書の仕入れは思い通りには行きませんから
その時々の在庫状況に合わせて、棚も入れ替える
必要が生まれます。
なるべくこまめに、とは思っているのですが。

今回の入れ替えで、100円均一の台が一つ減る
ことになりました。こちらの方も、こまめに
精を出して入れ替えなくては。


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2009年03月10日

ウオジンショク

「古い言葉は、だんだん通じなくなるわね」と、
時折、本の整理にご利用いただくご近所の奥様が
買い物帰りか、店に立ち寄って世間話です。

いやまったくと相槌を打つ店主に「子供に〈ネコノ
ウオジンショク〉と言っても、何それ、ですものね」
いやそれは初耳ですとも言えず、言葉を濁していると
どうやら、欲しいのに眺めるだけで手も出さずにいる
状態を表す言葉で「だけど調べても出てないのよ」
辞書やネットで調べたということでしょう。

どんな字を書くのでしょうね、と水を向けると、猫と
魚までは確からしいのですが、あとは不明。
調べてみると、多くの辞書に「猫の魚辞退」という
ことわざが出ています。ほかに「猫の精進」「猫の
魚を食わぬふり」が、同義語として出ています。

耳から入った言葉がだんだんに変化していくのは
極めて普通のことでしょうが、まだ少し離れすぎて
いるような気がして、ネットでも調べてみると
「猫のうるめ斟酌」という言葉が出てきました。
これでかなり近づいたでしょうか。

「つづめてウオジン、ウオジンと言ってたのよ」
今度おいでになった折に、成果をお話ししようと
思います。

本日、洋書会、のち合同役員会。
店に戻るのは閉店時間前後の予定。

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2009年03月09日

自著を求める

店長さんはおいででしょうか

そう言って掛かってくる電話は返事もそこそこに
切ってしまう事にしています。しかしお一人だけ
大切なお客様で、そう言って掛けておいでになる
方がおられます。お声を聞いただけで分かりますし
明らかに他の営業電話とは、物腰から違いますので
誤って切ると言うことはありませんが。

東大を退官される際、お住まいを移られる時
その後のお勤め先をお辞めになる時、再び住居を
移られる際と、折々にご蔵書を処分していただき
近くまた、という先生です。

今日は、ご本人の著書が手元になく欲しいのだが
版元品切れなので、見つけてもらえないかという
お電話でした。幸い「日本の古本屋」で見つかり
懇意の書店でもあったので、事情を話し、直接
先生宛、送ってもらうことにしました。

古書となった自著をお探しのケースは案外しばしば
あるようで、いつやらも店でお買い上げの方から
頼まれて書いた領収書の宛名が、著者と同じなので
思わずお顔を見つめると「お恥ずかしい」と照れて
おいでのことがありました。

こんな時、その価格について、どんな感想を抱く
ものか、今度、先生に伺ってみようと思います。

konoinfo at 16:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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