2009年05月18日

売れる本はスグ売れる

洋書会の前日準備が思ったより時間がかかって、午後7時まで殆ど働き通し。立ち詰めで足が痛くなっているのをこらえて、5キロの本を下げ、一刻も早く店に帰ろうと急ぎ足で階段を降りて電車に乗って、エスカレーターも踏み上って、ようやく井の頭線の駅に着くと電車が出て行くところ。

次の電車までは6分間待ち。こんな時の6分はすごく損した気分です。普段なら、ただぼんやりしているだけで過ぎてしまう時間なのに。

5キロの本というのは、先日市場で落札して、そのまま会館に借りているロッカーに入れておいた本で、すぐにも売れそうな気がしてネットに上げました。今日、店から電話で注文が入ったと聞き、持ち帰ることにしたわけです。

売れて嬉しいのは当たり前ですが、今日でなければもっと良かったなどと、贅沢なことを思ったりした次第。

店にたどり着いて、これを書き始めるうちに、もう店を閉める時間です。まずはこれまで、今夜は良く眠れそうです。

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2009年05月17日

ワイマール版ゲーテ全集

朝のうちに雨は上がったのに、どんよりと曇って、表のハナミズキが幹ごと撓うほどの強い風が時折り吹く、そんなお天気がもう夕刻になろうという現在まで続いています。

その風の音のほかは静かな日曜日、明日からの洋書会に備えてのんびりと店番。小一時間ほど、お昼寝もさせてもらいました。

昨日、手をつけたドイツ文学者旧蔵書の仕分けの、明日は続きをやらなければなりません。雑誌なども合わせると3000冊ほどは有りそうです。一人で作業を始めたので、三台のカーゴにしっかり詰め込まれたものを、平台に広げるまでが精一杯でした。

その中にワイマール版ゲーテ全集が有りました。全143冊。個人の全集としてはこれ以上の巻数のものを知りません。ゲーテにはこれ以外にも無数の全集、著作集があり、ドイツのみならず西洋の知の世界に占める存在の大きさが分かります。

かつては揃えるのさえ困難であったこのワイマール版、復刻版が出てセットで手に入るようになりました。日本の出版社(三修社)も1975年に復刻版を出し、その全巻セット価格は100万円近くだったように記憶しています。

今度あったのも、その三修社版ですが裸本の上、背に個人研究費のラベルが貼られていて、商品価値はどの程度になるか。その前に全冊揃っているか、まず数えなければなりません。

調べてみると現在ではCD-ROM版が出ていて、ずっと安価に入手できるようです。

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2009年05月16日

クレジット騒動

「日本の古本屋」でクレジットが使えるようになりました。

といっても、書店によって対応が違いますので、全品が対象ではありません。さらに、在庫確認やら送料の計算やらがありますので、ワンクリックというわけにも行きません。

それでも待ちかねていたお客様もおいでのようで、小店にも、早速クレジットによる注文が入ってきています。

開始早々ということもあって、いろいろと手違いもおきています。書店側に入る受注メールが、クレジットの場合と、そうでない従来どおりのものとで違いが分かりにくく、つい見逃してしまうというケースなどが典型例です。

先日の会議でも、この点の指摘があって、早急に改善することにしました。

ところが、他人事のように聞いていたのですが、後になって小店も同じ誤りを犯していたことが分かりました。大慌てでお詫びのメールをお送りし、対処した次第です。

メール受信ボックスの仕分けも行いましたので、もう同じミスは起こしません。どうぞ安心して、クレジットによるご注文をお願いいたします。

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2009年05月15日

明古と洋書会と

明治古典会、今日は7月の七夕大入札会の目録原稿の締切日。七夕は入札最低価格が一点5万円以上、という特選品を集めて開く、年に一度のイベントです。

普段身の回りに、一点で5万円を超えるような価格の本はなかなか見かけません。それでもこうしたイベントになると、全国から2000点を超える優品が集まります。小店もわずかながら原稿を出しました。

もちろん本に限らず、自筆原稿、書簡、色紙といった自筆もの、錦絵や現代版画、古地図、古文書など、本以外の方が多いかもしれません。

今日、締め切ったところですから今年の全体像はまだ見えてきません。こんな景況ですから、どんな入札会になるか、楽しみ、不安、相半ばするといったところです。

一方、明日から洋書会の大市会が始まります。洋書会も大市会となると珍しい本、貴重な本が数多く集まりますが、これは業者だけの交換会。残念ながら一般の方に見ていただく訳にはいきません。

明日はまだ会場設営の準備のための作業日。自分の出品物を持って行き、事前に準備を済ませておく予定。月曜日に実際に会場を作り、火曜日が入札会の当日となります。

そんな具合で、これから来週の水曜日(洋書会の後片付けと明古目録編集)まで、ちょっと忙しい日々が続きます。

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2009年05月14日

大きな動き

今日は午後からTKIの会議。リニューアル直後なので、主にその点検作業。特に12日から始まったクレジット決済に関して、多くの時間を割きましたが、まだ2日間ほどの稼動で、しばらくは推移を眺めようという所に落ち着きました。

その帰りの電車の中で、名前だけは聞いていた電子ブック端末、アマゾン・キンドルを、外国人が読んでいるのを見かけました。幸か不幸か、電子ブックの普及は日本ではなかなか進む様子が見られませんが、アメリカでは相当普及している、と聞いたことがあります。

いやそれほどではない、という意見もあって、実際のところは分かりませんが、遠目に見る画面はそれなりに見やすそうではありました。しかし手の大きな外人さんならともかく、日本人にはやや扱いにくいサイズではないかとも思いました。

もう一つ、昨日だったかブック・オフの株式を大日本印刷、講談社、小学館、集英社が取得するというニュースがありました。出版業界全体に大きな地殻変動がありそうな予感もします。

とりわけ大日本印刷は、かつて「日本の古本屋」立ち上げにも参加したことがありますが、当時から、出版産業はコンテンツビジネスであると見定めていたようで、昨今の企業買収など一連の動きには、そのコンテンツをどう管理し、商品化するかについての大きな戦略が隠されていそうです。

あらためて、本の未来について考えさせられました。

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2009年05月13日

カーナビとグーグルマップ

近くに宅買いがあって、車で出かけました。

住所をgoogle mapで確かめると、前にもそのあたりに行ったことがありますが、道幅の狭いところだったと記憶しています。眼一杯拡大(逆かな?)してストリートビューも見て、およその当たりをつけました。

お宅へ直接車を着けるのは無理なようですが、段ボール三箱というので、近くで停め、持って運べそうです。

ナビに住所を入れて出発。目的地はL字型の路地の角から、さらに細い路地の行き止まりです。この最後の路地は諦めていましたが、L字路には入れるだろうと、長辺側の入り口まで来ると、これが以前、無理に入って腹を擦った道でした。

ナビは初めから短辺側からの進入を指示しています。言うことを聞いておけば良かった。複雑に迂回してそちらへ回り込み、やっと角近くまで進入。動きが取れなくなる前に一旦、車から降りてお宅へ向かいました。

お宅までの路地は狭い駐車場といった幅。しかしダンボールが思ったより大きなものだったので、少しでも楽をしようと角を利用してバックにし、路地の中ほどまで車庫入れの要領で入り込みました。ドアの開けられる位置で停めて、降りてみると垣根の植木が張り出していて、もう少しで擦るところ。

そんな苦労の顛末はともかく、改めて不思議に思うのはストリートビューです。はじめL字路の長辺から入ろうとしたのも、しっかりそこが写っていたからでした。あの細い路地へどうやって入り、撮って行ったのでしょう。

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2009年05月12日

どんな会社だろう

表紙はアジサイが描かれて地味な小冊子。Taiyoと左上にタイトル、右下に1980・No.116.と文字はそれだけ。新書判より一回り大きく頁数は38。太陽工業という会社が社員向けに発行していたもののようです。

そんなものがなぜ気になったかというと、地味な表紙を開くといきなり「ヌード歳時記」とあって、三流週刊誌などでしか見られないような女性のヌード写真。この表紙は折り込みになっていて、開くと「陰間茶屋の風俗を描いた情景」なる浮世絵のカラー印刷。

記事も一貫してお色気路線。ちなみに筆者には木下華声、邱永漢、福田和彦、西沢爽など知られた名もならんでいます。

一体どんな会社か気になりませんか。WEBで判る範囲では、後楽園ドームなども手がけたテント業界の優良企業のようです。

年間の発行回数は不明ながら、号数からすると創刊はかなり以前のようですが、いつからいつまで出ていたのか(今も出ているのか)知るすべはありません(問い合わせる勇気も)。もちろん毎号、このような内容であったかも定かではありませんが、連載もあり、少なくともある期間はこうした形で出ていたようです。

巻末には「社中日記」なる頁があって、3名の社員さんのプロフィルが写真入りで紹介されていて、紛れもない社内誌の尻尾がそこにありました。面白い会社もあるものです。

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2009年05月11日

何をおさがしですか?

本を買うのは読むためとは限りません。

飾るためもあるというのは、先日申し上げたとおり。その飾りにもオフィス、ショップ、モデルルームからTV・映画(もちろん芝居も)のセット用まで、量も用途もさまざま。

ある時、古そうな本ばかりとっかえひっかえご覧になる若い女性に、どんなものをお探しかと声を掛けたら、自分の趣味で、本を配した写真を撮っていて、その本にもこだわりがあり、吟味しているとのこと。

今日はまた、やはり若い女性が古い本にご執心で、それは手紙に使うのだというお返事でした。いまひとつ具体的なイメージが湧かないのですが、直接書き込んだり、紙を継ぎ足したり、トレースしたりするのだとのこと。

本をオブジェとして使うのも、そのために買うのもダメだとは申しませんが、そのようなお客様の様子は、本をお探しのお客様とは明らかに違い、見ていてすぐに分かります。そして何だか落ち着かない気分にさせられます。まるで黙って勝手口から中をのぞかれているような。

そんな時は、声を掛けるに限ります。相手の目的を知り、出来る限り協力的に対応。しかもさりげなく、決して行儀のよいことではないと理解してもらえるように。

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2009年05月10日

インドとフィンランド?

判じ物のような洋書の一口が、昨日の南部に出ていました。一点が10本以上の大山、それが何点もあり、1本を20冊と見ても楽に1000冊は超える口です。(ちなみに一点というのは入札単位、オークションで言うところのOne Lot)

その内容が種々雑多。ドイツの哲学、思想、文学、とりわけ特徴的だったのが、北欧、分けてもフィンランド関係の書物と、インドのヨガを含む思想書。しかし残る多くは紀行、旅行案内、美術書などのいわゆる一般書です。

それらが、あまり良く仕分けされずに混じりこんでいるので、猶の事スジが掴みにくくなっていました。買った後での整理の手間を思うと、あまり真剣な札を入れられず、結果はその中の一点を落札できただけでした。

今日、五反田までその荷物を引き取りに行き、帰ってから整理を始めて判じ物の謎が解けました。持ち主はインド、フィンランドで大使を務めた元外交官。戦前の高等文官試験合格という教養の核が、ドイツ書に現れていたというわけです。

大使がすべて読書家というわけではありませんから、その蔵書もさまざまですが、この方は、十分勉強家の部類に入ります。しかしこうした方の蔵書には、献呈本や、珍しい本が混じっていることも多いので、全部買い占めてじっくり調べてみたいところでした。

でもそんなことを言っていても、もし買えば、また溜め込むだけになるのは目に見えていますから、この結果に満足しておくべきでしょう。

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2009年05月09日

子どもを本好きに

好天の土曜日。お散歩親子のご来店も朝から何組か。そんな様子を見ていて金言を思いつきました。

「本好きな子に育てたかったら、小さなうちから本屋へ連れて行ってはならない」

子どもはセレンディピティ(面白いものを見つけ出す力)に恵まれた存在です。その能力は世のありとあらゆるものに向けられるべきですが、本屋の店の中で見つかるのは同じような形をした本と背中の文字に過ぎません。たちまち退屈して「パパ帰ろうよ」と叫びだすか、本を遊び道具にしようとします。

本の中に楽しみや喜びを見つけられるようになるまでには、読んで聞かせる、一緒に読む、一人で読ませる、というプロセスが必要です。本がそのように楽しいものだということ、その楽しいものを置いてあるのが本屋という場所だということ、それが分かるようになるまでは一定の訓練が必要だということを、本好きなお父さんほど忘れがちです。

「パパまだあ」という声を聞くたびに、将来の本好きを一人ずつ失っていくような気がして、お父さんに一声掛けたくなってしまいます。子に我慢をさせる、という躾もありますが、ここでは親が我慢することで、本好きな子を育てませんかと。

konoinfo at 14:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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