2017年12月07日

老父の読書

RIMG2454あっという間に今年も、残りの日数を数える時期になりました。

実は先日、すでに正月の新幹線を予約しております。同じことを何十年と繰り返していると、さすがに要領も良くなって、何よりもまず、正月明けのUターン列車を押さえることが肝であると、了解しているのです。

つまり予約したのは1月4日の朝の新幹線。名古屋から新横浜まで。これさえ取れていれば、あとはそれほど慌てることもありません。

このところ店主の正月休みは、元旦から3日までと決まっています。大晦日、店を閉めてから、その足で名古屋に向かいます。そして4日の朝、家に戻り、荷物を置いてすぐに店に来るというパターン。

月並みですが、こう書いていると、去年の暮が、まるで昨日のよう。

店の方は、家人が一足早く3日から開けるというのが、今年までのパターンでした。しかし来年は、店も3日までお休みさせていただく予定です。

正月三が日お休み、というと、やっと人並みな感じがいたしますが、本当のところはこの3日間、家人は家の片付けなどで、普段より忙しいらしいのです。

家人が忙しい3日間、店主はのんびり休暇というのも後ろめたいところですが、来年8度目の年男となる老父と、あと何度一緒に正月を過ごせるやら分かりません。それに免じてお休みをいただきます。

といっても、話らしい話もせず酒食を共にするだけのことですが。

その父が珍しく、読みたい本があると言ってきました。佐藤愛子『血脈』がそれ。さっそく今日、「日本の古本屋」から同業に注文しました。

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2017年12月06日

業務改善案

RIMG2429今日も夕方5時過ぎ、もうすっかり暗くなった中、郵便局の集荷担当さんが来られ、いつもの作業を済ませると、言いにくそうに話を切り出しました。

「河野さん、午後2時頃というのは、まだ荷物ができていませんか」

どうやら以前の集荷時間に、戻したいような口ぶりです。

しばらく前から変更になった現在の集荷時間は、もともとコンビニで集荷をしたルート便が、その後に立ち寄るということで、決まったのでした。

そこで事情を訊いたところ、そのコンビニ集荷業務が別会社に委託されるらしいのです。

そう言われてみると、確かに初めのうちはルート便担当らしい、若い女性局員さんが集荷に来られていたのですが、最近では、以前の集荷員さんが交代で来られることが増えていました。

今日来られた方も、そのお一人で、変更の事情もご存じなうえ、小店としては現状が好都合だということもご承知なだけに、切り出し辛かったのだと思われます。

つまり以前のように、集荷センターが小店を受け持つことになりそうで、となると午後2時前後というのが、都合が良いというわけです。

小店にとっては都合が良くないのですが、集配業務が日増しに大変になっていると、日頃から聞かされています。

そこで思い切って、平日だけでも駒場郵便局で受けてくれるなら、こちらから持って行っても構わないと提案してみました。いつ来るかと待っているより、精神衛生にもよさそうですし。

受けて貰えるかどうかは分かりませんが。

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2017年12月05日

印有り哲学書

12月、洋書会の当番が巡ってきました。その第1週目の今日は、出がけに荷造作業が手間取って少しばかり遅刻。

RIMG2456井の頭線も遅延していたらしく、午前9時半過ぎだというのにラッシュピークの混み方で、ドアに押し付けられながらの出勤となりました。

会館に着いたときは、出品物を台に並べて、コーヒーブレイクに入ったところ。一休みしてから作業に。

事前に出品情報として伝えられていた「哲学書カーゴ2台」のほかには、特に目立つ出品はありません。当番全員で、その口に取り掛かりました。

フッサール、ウィトゲンシュタイン、パース、ホワイトヘッド、フレーゲなどといった名が目立つ現代哲学の口です。比較的新しい本が多く、本来なら良い値が期待できる学術書ばかり。

しかし難点がありました。多くの本、とりわけめぼしい本には殆どに、学校印が押されているのです。

近頃は旧蔵本の販売自体にクレームが付くケースはほとんどありませんが、格安にしても、売りにくいことに変わりはありません。

特に、タイトル頁に大きな朱印が押されているような場合は、売る側にも、かなりためらいが生じます。

さらに今回、改めて分かったのは、背にラベルが貼られていなくとも、天に蔵印が押されている場合は、ディスプレイ用としても敬遠されるということ。

それでも、生かせる本は何とか生かそうという仕分けの努力と、それに応える業者の入札もあって、思ったよりは健闘した出来高になったと思います。

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2017年12月04日

お顔馴染み

店内をゆっくりご覧になり、何冊かの本をもって帳場に来られた中年男性。

合計金額が4千円余りになりましたが、良くお見かけするお顔のようにも見えましたから、念のため「まだカレンダーはお渡ししてませんでしたか」とお尋ねいたしました。

するとそのお答えは「今年になって初めての来店です」。

「私は新潟の寺のものですが、年に一度こちらに来る用があって、三年ばかり前でしたか、この店を知って以来、ここを訪ねるのが毎年の楽しみになっているのです」。

RIMG2447というわけで、謹んでカレンダーを差し上げました。そういえば、以前にそんなお話を伺った記憶もありますが、それでお顔に覚えがあったわけではありません。雰囲気に、何となく親し気なものを感じたからでしょう。

お顔馴染みといえば、よくご来店いただき、言葉も交わすようなお客様と外で出会っても、こちらが誰であるか認識されていないことが案外多いものです。

もちろんお名前まで存じ上げているようなお客様には、店主からご挨拶いたしますが、お顔だけ存じ上げているという場合には、こちらに気が付かれていない限り、あえて会釈もせず通り過ぎることにしております。

下手に会釈だけすると、先様が、はて今のは誰だったかと、悩まれるかもしれません。

店主にしても、ちょくちょく利用するお店のご店主や店員さんと、外で出会ってそれと分かるかと言われると、余り自信はありませんから。

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2017年12月03日

駒場博物館

komabaいつでも行けると思っているうちに、今日で最終日となってしまっていたことに気付き、お昼を食べてから急いで見に行ってまいりました。

東京大学駒場博物館で開催していた秋季特別展〈知られざる明治期日本画と「一高」の倫理・歴史教育〉

もう12月ですから、小春日和というには少し時期外れかもしれませんが、晴れて気持ちの良い日曜日でしたから、正門あたりは割り合い人の出入りがありました。

しかし例によって、博物館近辺は森閑とした雰囲気。それでも会場に入ると数名の入場者があり、店主が出るまで、人影の絶えることはありませんでした。

会期中に展示作品の入れ替えがあったとかで、何点かのめぼしい作品は、見逃してしまったようです。

それでも、いずれもシミひとつない、状態の良い作品ばかり。そう感心して店に戻ってから改めてチラシを読んでみると「保存状態が良くなく、長らく公開することが不可能だった」ものが修復された、そのお披露目であったことが分かりました。

日頃、市場などで見かける軸物に比べて、余りにもきれいな理由が、それでようやく腑に落ちたという次第です。

「美術的な観点からだけでなく教育史的な観点からも考察」という展覧会の趣旨は、速足で見て歩いただけではなかなか消化しきれません。いつも言うように、せめてパネル表示の解説文を、まとめてパンフレットにして貰えないものでしょうか。

いかにも倫理教材めいた絵が並ぶ中で「寛文年間美少年若衆ト唱フ図」が、異彩を放って印象的でした。この絵を、どんな教育に用いたのでしょう。

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2017年12月02日

新規開拓の困難

RIMG2444世間は忘年会シーズンに突入したようです。

昨日は明古が終わってから、いつもの仲間と食事をするために繰り出したのですが、普段利用しているような店は、どこもかしこも満席。

直接その店に予約が入っているケースばかりでなく、影響というか、しわ寄せが生じていることは明らかです。

何件か店を覗いた後、一人の提案で、狭い裏通りに最近出来たばかりという店に向かいました。そういうところなら、前々からの予約がないはずだからというので。

看板によれば11月25日にオープンしたばかりだとか。「和ダイニング」と書かれていました。

2種類のコースメニューが掲げられていて、その価格が我々の予算をかなり超えているので躊躇しておりましたら、中から顔を出した女店員さんが「単品メニューもあります」と我々を招じ入れました。

しもた屋を改装したらしい店内は、手前に4卓のテーブル席。奥まったろころがカウンター席になっていて、そちらにはすでに数名のお客様がおられましたが、テーブル席は我々1卓のほかは空いたまま。ここまでは読み通りでした。

さて結論だけ申し上げれば、このお店はカウンターに座ってコース料理を出してもらいながら、ゆっくり飲むのに適したお店。軽く飲んで軽く食事をしたいという向きには、オススメできません。

というわけで、肝心の食事はその店を出て、改めて「新世界」に行き、それぞれ好みの麺類を食べてから解散となったのでした。

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2017年12月01日

十万節塔

RIMG2441今日の明治古典会には、比較的最近出版された、いわゆる白っぽい学術書の口が複数出ておりましたので、割合熱心に見て回り、札も入れたのですが、ほとんどは絡みもしませんでした。

とまあそれは個人的なお話ですが、本日の市会で仲間内の話題を独占した感があったのは、最終台に載せられた聳え立つ木造塔です。

聳え立つは大げさかもしれませんが、最終台に並ぶのは本にせよ紙ものにせよ、比較的平面的な陳列物が中心です。そこに40cmを超える塔が屹立しているのですから、嫌が応にも目を引きました。

百万塔を巨大化させたようなそれが「十万節塔」と言われるものであることを、店主も今日初めて知りました。百万塔は三重塔ですが、こちらは十三重塔。

百万塔については、いまさら説明の要もないでしょうが、ご存じない方はWikipediaででもお調べください。その百万塔を十万基作るごとに一基作成したところから、十万節塔の名が付いたようです。

つまり百万塔が実際に百万作られたとすれば、十万節塔がつくられた数は十基。単純に考えても、十万倍の希少価値があることになります。

詳しい先輩会員の話では、その十基のうち現存するのは法隆寺の一基のみのはず。今目の前にあるのは明治期に作られたレプリカだろうといいます。しかしレプリカでさえ、それほどお目にかかるものではないとか。

果たしていくらになるだろうと、興味津々で一同開札を見守りました。

結果はトメ(売買不成立)。見たこともないような桁数の金額が、止め値として札に書かれておりました。数枚の入札がありましたが、いずれもレプリカと判断されたのだろうという金額。

つまりは荷主さんは、これを本物と考えておられるということでしょうか。

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2017年11月30日

緑の世話

店の表の植栽を、家人がせっせと植え替えております。

それというのも、ひと月以上前のことになりますが、ハナミズキの剪定に来られた植木屋さんが、その木を這い登ろうとしているワイヤープラントを、大胆に刈り込んでいかれたのがきっかけです。

相当に繁茂していたワイヤーのような枝が大量に刈り取られた結果、隠れていた鉢に枯れ残った植物などが、ひどく汚らしい姿を晒すことになってしまったからです。

それだけではありません、日が経つにつれワイヤープラント自体もすっかり生気を失い、緑の部分より黒茶けた茎ばかりが目立つようになってきました。

そこでついに決心してこれを根元から切り取ってしまったのですが、その鉢の土を空けようとしたときに、根が鉢の底を抜けて地中深くに伸びていたことが分かりました。

店主も手伝って、ようやく根を切って鉢を動かしたのですが、なるほど、だからこそあれだけ生い茂ることができたわけです。切れ残った親指ほどもある太い根に、生命力の強さを感じました。

RIMG2432育てようとしてすぐ枯らしてしまうことも多いのですが、家人がこれほど草木の世話をするのが好きだとは、以前は思ってもおりませんでした。

ともかくそうして空いた場所に、今度は別の鉢を並べて、バラなどを植えたりしております。

最近では、住まいの方でも何やら始めていて、少しの暇を見つけては土いじりをしているような具合です。

昔より体力は落ちているはずなので、あまり無理をしないようにと声をかけるのですが、あるいは日頃のストレスがこれに向かわせているのかとも思い、相方としては、そっと見守るばかりです。

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2017年11月29日

ペーパーバック入荷

RIMG2436昨日の洋書会で仕入れた本が、お昼過ぎ、組合ルート便(コショタン)で届きました。

割合に荷の多い市だったのですが、小店が落札したのは僅かばかりのペーパーバックと、プレイヤード叢書が10冊余り。その他少々というわけで、僅かな量でした。

とは言え、店に降ろしてみるとペーパーバックは200冊近くあり、これに値付けをして棚に入れるのは一仕事です。

ここでペーパーバックと申し上げているのはポケットサイズの小型本のことで、表に専用の棚を1台設けているのですが、ここしばらく英米書の入荷が途絶えておりました。

そのため、仏独書が5段のうち4段以上を占めるに至っており、それはそれで喜ばれるお客様もおられるのですが、売れ足の遅いことは否めません。

市場で毎週気を付けていても、なかなか質量ともに小店向きという口に出会えず、今回、久々に丁度良い分量が入手できたというわけです。

実は、この何倍もの大口も出品されていて、多少気が動いたのですが、現在そんな量を買い込んだら、いよいよ置き場に困って動きが取れなくなりそうで、じっと我慢をしたのでした。

しかしそれを落札して、せっせと片付け作業をしている同業を見ると、決して広い店をお持ちの方ではありません。よほど回転が良いのだろうとお尋ねすると「いえもう一杯で置き場がありません」という答えが返ってきました。

それが本当かどうかはともかく、店主の何倍も働き者であることだけは確かです。

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2017年11月28日

送料のお話

あるお客様からのご注文に「差し支えなければ公費で支払いたい。先払いだけなら知らせて欲しい。いずれの場合にせよ、送料分を値引きしていただければ大変ありがたい」というメッセージが添えられていました。

小店からのお返事は「公費扱い承ります。ただし送料値引きはお受けできません。ご了承のうえご発注ください」。

それで何の問題もなく、ご注文いただけたのですが、この一言はなぜ加えられていたのでしょう。

同業者から「業者割引は可能ですか」というような文面をいただくことはあります。それは営業方針だと思われますので、淡々とこちらの方針をお伝えすれば済みます。それも最近は、少なくなりましたが。

ちなみに小店の場合、古書組合員からの注文については、要請がなくとも些少の割引をさせていただいております。相見互いというわけです。

KIMG0275送料値引きのご要望には、ちょっと面くらいましたが、一方、送料にまるで無頓着なケースも、最近ありました。東大駒場生協からご注文をいただいたのです。重い本で、書籍代金3000円に対し、ゆうパック料金500円。

500円いただけるなら自分で届けたいようなところですが、生協に注文された方は、最終的にいくらお支払いになるのでしょうか。

集荷の郵便局員さんも、おっしゃっていました。「もし明日、自分がこの荷物の配達を受け持つことになったら、妙なもんですね」

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年内は31日(日)まで
新年は4日(木)から
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