2008年12月

2008年12月31日

かけとり

今年も残すところ10時間を切り
思い立って伝票整理。
売掛金の入金状況などを確かめました。

小店は書籍を先に送り、お代は後払い。
近頃、悪質な不払い者の話がしばしば同業間で話題になり
「日本の古本屋」はすべて先払いに統一すべきだ
などという意見もでています。

小店の場合、皆無とは言いませんが、ほとんど
多少の遅れはあっても、入金していただいています。
それが当たり前といえば、当たり前。
払わないというのは、よほどの事情があるか
はじめから悪意があるかのどちらかです。

よほどの事情というのは、ネット社会において
実名を出して注文し、不払いを通すということの
リスクの大きさを、多少とも思い描くことができれば
ということであって
それを感じない、ただルーズなだけという場合も
あるかもしれませんが。

いずれにせよ古本という商品の特質から
先払いの方がかえって面倒が多いような気がして
今日まで商品先送りを続けてきました。
単なる性善説などではなく、商売人の損得も
しっかり勘定に入れてのことです。

さすがに12月は皆さんお忙しいと見えて
いつもより入金状況は遅れがちのようです。
年明け早々には出しにくい気がして
そのかみの「かけとり」もかくやとばかり
遅れている方々にお問い合わせのメールを出しました。

後は時間までゆっくりと今年最後の店番をいたします。


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2008年12月30日

床屋談義

年内に済ませておきたいことのうち
ふたつまで完了。
ひとつは散髪、もうひとつは年賀状書き。
毎年、押しつまってから書き始め
年をまたいで書き終えて出す、ということが
続いていたので今年は大進歩。

髪を切りに行ったのは昨日のこと。
月曜日でも掻き入れ時だから休まないだろうと
朝9時からの店に8時45分に行くと
ご店主もすでにいて、早めに開けていただいた。
掻き入れ時など昔のことですよ、と言いも終わらないうち
次の客が来て、やや憮然として待合のいすに掛ける。
こちらも実は前日の日曜日、やはり早めに行ったのに
先客がいて、すごすご引き返したので、二日がかりの挑戦。

しかし昔の暮れの床屋さんはこんなものではなかった。
子供の自分、置いてある漫画雑誌を延々と
読みふけった記憶がある。
そんな時は気が立ってきた大人を先にやったりしてね
と、ご店主も回顧調。

全般に理容店の客が減っているのは傍で見ても分かる。
一方で美容院の数がむやみと増えている気がする。
ここから何を読み解くか
床屋談義に格好なネタだが、肝心の話し手たちがいない。

三時間幸せでいたければ床屋に行け
どこかの金言にこんな一句があった。
三日幸せでいたければ女房をもらえ、などと続く。
年の瀬に髪を切るのは悪い慣習ではないと思う。

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2008年12月29日

散歩の途中

駅前といっても商店街もなく
いきなり住宅地になっている駒場東大前です。
土曜日曜などにはご近所の方が、散歩の途中に
立ち寄っていただくことも、以前より多くなりました。

前の店は狭いこともあって学術書、専門書が殆どでしたが
5年前に移転してからは絵本、お料理本、読み物系も
店頭中心におくようにしていて
それが少しずつ休日のお客様を増やしているようです。

犬を連れた散歩で、フト欲しい本を見つけたとき
中には頓着せず犬を連れたまま
帳場までおいでになる方もおられますが
大概の方は入り口で「ここでいいですか」と言って
お勘定をしていかれます。

しかしお子様を連れた散歩では
本好きなお父さんはほとんど何の頓着もなく
ひとり棚を見て回り、その間、子たちは
自らの興味にしたがって行動することになります。
「さわっちゃだめだよ」などといわれても
他にすることはありませんから気の毒です。
なまじ店頭には児童書などもありますから
「そこで読んでなさい、大事にね」

いつからか、世間では
良い本屋は立ち読み自由、という風潮が広まり
小店は良い本屋だから、きっと大丈夫
と思われているようです。

しかし子連れ散歩の途中に本屋に立ちよる
お父さんにはまたお父さんなりのご苦労もあるのでしょう。

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2008年12月28日

帰省

父子連れの来店が目立つ、年の瀬の静かな日曜日です。

昨日、年末年始の予定を書いていながら
まったく意識から抜けていたことがありました。
それは新年の曜日のことです。
1月4日が日曜日、ということが頭にありませんでした。
「平常どおり10時開店」と書いたとき
閉店時間を書かなかったのは幸いでした。
午後6時が閉店です。

このことに気がついたのは
名古屋から東京までの切符を取ろうと
ネットを調べている時です。
Uターンのピークであることは予想していましたが
朝の6時台を除き、すべて満席。
のんきに4日のお昼には店に出ようなどと
今日になって調べても、切符が有るはずもありません。

従いまして店は昨日お伝えしたとおり
新年2日から営業しておりますが
店主は4日まで東京にはおりませんので
よろしくご了承ください。

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2008年12月27日

年末年始の予定

世間はすでに年末休暇に入った様子ですが
河野書店はまだ通常どおり営業しております。

27・28日は土日のため午後6時閉店
29・30日は午前10時から午後8時まで
大晦日の31日は午前10時に開店
午後6時に閉めさせていただきます。

新年は元日のみお休み
2・3日は正午から午後6時まで営業
4日から通常通り午前10時から開店いたします。

こうして予定だけは立ててみたものの
まだ年内に片付けたい仕事が溜まっていて
新しい年を迎える気分にはなりません。
それでも昨今、忙しいなどというのは
恵まれた境遇だといわれるかもしれません。

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2008年12月26日

本年納めの明古

今、午後10時、店に戻りました。

今日が東京古書会館、本年最後の市。
年明け1月6日(火)の
東京洋書会と東京古典会までお休みです。

明治古典会の幹事9名で
会の仕事をすべて終えてから
打ち上げの食事会をしました。
この半年の労をねぎらいあい
会食を終えて店を出ると、この冬一番の冷え込み。

忘年会ピークは過ぎたようですが
それでも飲食店の外には、いくつもグループが
たむろして、二次会の場所を探していました。
帰りの地下鉄が思いのほか空いていたのは
まだお開きにならない宴が多いからでしょうか。

店でレジを閉めてみると、客数は少なく
しかしその割には売り上げは健闘。
この数日、同じような傾向で
これは学校などが休みになり、目的買いのお客様が
少し遠くから来ていただいているのかもしれません。

明日からはいよいよ年越し準備です。

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2008年12月25日

メールマナー

形式ばらず、いきなり用件で構わない
というのがメールの良さだとは思います。
しかし時々、これはどうかと思うようなメールがあります。

迷惑メールは論外。
アドレスを公開している宿命で
毎日、山のようなジャンクメールが届きますが
それらについては半ばあきらめつつ
つい開きたくなる卓抜な「件名」に
いくらか感嘆さえ覚えることがあります。

その迷惑メールに埋もれてしまいそうなのが
件名がなかったり、ハンドルネームだったりする場合。
さらには読んでも、文意が不確かで
まともに取り合ったものかどうか判らない時もあります。
そうしたケースに限って、返信をしなかったり
遅れたりすると、お叱りを受けます。

在庫の有無や、状態などをお問い合わせいただく場合でも
最低限、お名前や、連絡先(メールアドレスでなく)は
いただきたいと思うのは、古い考えでしょうか。
きちんと名乗られたうえでのメールには
内容にかかわらず、誠実に対応したいと思っています。


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2008年12月24日

価格認定書

学校や公共図書館に古書を納めるとき
価格認定書をつけるように求められることがあります。
以前に比べてよほど少なくなったのですが
お堅いところでは今でもこれが残っています。

古書価格認定書は東京組合が発行しています。
今日はそれを貰うために神田へ出向きました。
高価な書籍ならともかく、今回は2500円。
その古書価が理不尽なものではないと
証してもらうわけです。

発行費用は組合員の場合一通100円ですむのですが
それを取得するための労賃は勘定外。
手間だけ考えたら、お断りしたほうが得なくらい。
お役所仕事、官僚主義、幾つかの言葉が浮かびます。
それでも他に幾つか用事をくっつけて出かけ
午前を費やして戻ってきました。

午後もあれこれと雑事。
さなきだに短い冬の一日は、もう暮れ方です。

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2008年12月23日

ジレンマ

注文が入って、嬉やと棚から本を抜いて見たら
誰かが落としたらしく、地の角がツブれ
傷になっていました。

店に本を並べるということは
ある程度は傷み、汚れることを覚悟することですが
それを手にとって、確かめて買っていただく場合と違い
ネットなどからの注文では説明に苦心します。
現物を写真に撮ってメールに添付する同業もいますが
それですべて解決とは行きません。
その結果、ネットには特に難点の無い
美本を出すことが多くなり、さらにその結果
お客様は本の状態について要求が高くなります。

日ごろから、お客様の本の扱い方に目を光らせ
口うるさく注意するというのも
古本屋のステレオタイプを強化するばかりですし
かといって、ネットに上げる本をすべて店の奥に
しまいこんだのでは、店の棚が
魅力の乏しいものになってしまいます。
尽きない悩みの一つです。


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2008年12月22日

街は師走

一晩吹き荒れた風で
朝店へ来て見ると、ラティスが倒れていました。
少々の風なら倒れないようにはしてありますが
台風などの時はあらかじめ倒しておいて帰ります。
昨日は、それほどの強風になるとは
予測しませんでした。
誰かが寄せて片づけてくれた様子で
申しわけない気分です。

午前中、神田へ行って所用をすませ、とんぼ返り。
その所用の中には同業とのお茶もあって
忙しいのか暇なのか
はたから見たらわかりにくいことでしょう。
喫茶店で居合わせた神保町ヘビーユーザーの
某作家さんに「今日は古本屋さんの会議ですか」
などと声をかけられました。

明日が祝日ということもあり、神保町も渋谷も
師走の気ぜわしさを感じました。
静かなのは駒場だけ。

konoinfo at 14:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
12月31日から1月3日まで
休業いたします
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