2009年06月

2009年06月30日

梶山季之を読みました

お客様から買った本の中に『雲か山か-若き日の頼山陽』(梶山季之著・集英社 1974年)があって、つい読んでしまいました。

冒頭、主人公が馬琴の家を探し訪ねるところから始まります。太田南畝をはじめ名の知られた人物が多く登場し、江戸末期の町の描写なども堂に入っていて、さすがは名にしおうベストセラー作家と感心したのですが、あとがきを読んで驚きました。

初出は1960年の中国新聞連載、当時30歳という若さです。大衆作家として知られる以前、文学への志しもまだ高い頃で、若書きの青さが残っていると自身で述懐していますが、史実を取り入れながら、自在に人物を動かし、ありそうな話を巧みに作り出していました。天性のストーリーテラーと評せられるのも、うなずけるところです。

この著者には『せどり男爵数奇譚』(桃源社 1974年)という古書と古書店主たちを扱った小説があり、これも嘘とまこと、渾然として面白い話だったことを思い出しました。

年譜を調べて、その逝去が1975年、わずか45歳だったことに、もう一度驚いたのでした。


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2009年06月29日

七夕ウィークです

今日は朝から、明古七夕大入札会の準備に古書会館へ。

荷受け、といって運び込まれた出品物に入札用の封筒をつけ、分野別に整理して直ぐに陳列できるようにしておくまでが、今日の仕事です。

明日、会場を作り、明後日に陳列。一般に公開する下見展観(プレビュー)は週末の金曜日、土曜日となります。

ウェブサイト(meijikotenkai.com)も出来ましたので、ご紹介しておきます。

出品される全点が、画像入りで掲載されたWEB版目録のほか、入札会の仕組みについての簡単な解説もあります。ぜひご一覧下さい。

というわけで、明日は店、明後日はまた古書会館、木曜日は店と一日おきで、その後は金曜日から日曜日まで、正確には後片付けの月曜日まで連続四日間、古書会館に通いづめになります。

小店へのご注文、お問い合わせなどに対して、お返事が遅れがちになるかもしれませんが、なにとぞご容赦下さい。出来る限り早く対応するようにいたします。


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2009年06月28日

顔見知り

どこかで見た顔だけど、誰だったか思い出せないまま、あいまいな挨拶を交わして行き過ぎて、そのあと思い出せればいいのですが、ずっと気にかかって落ち着かないことがあります。

午前中、自転車で所用から戻る道、大橋公務員住宅の坂を下りてくるご夫妻を見かけ、会釈すると、先方にそのあいまいな気配を感じたので「本屋です」と声を掛けました。

ああ、ああ、と大きな声。笑顔になって挨拶が返ってきました。

二度ほどお宅へ本を引き取りに伺ったことがあり、店にも何度か散歩のついでなどに寄っていただいている、それでも、思わぬところで会えば直ぐには思い出せないものです。伺ったお宅というのが、この公務員住宅なので、こちらは直ぐ分かりました。

ちなみにご亭主は、JICA理事という要職ながら気さくな方。国際紛争の現場に赴くことも多いと聞いたことがあります。タフで明るい性格の持ち主なのでしょう。今日の嬉しそうな大声で、そう確信しました。

午後からは本降りの雨。

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2009年06月27日

本当に必要なもの

見るともなく見ていたTV。BSの二つのチャンネルしか映らない我が家の旧式TVですが、アフリカの、確かアンゴラの復興を取材した数年前のドキュメンタリーを放送していました。

その中で一人の男性が、欲しいものは三つあるといって、きれいな水、学校、そして病院だと続けたその言葉に、思わず感銘を受けました。命をつなぐための水、命を救うための医療、その二つに学校が並ぶところにです。

つまり学ぶという行為が、人間にとって水や健康ほどに大切であることを、彼のことばは伝えてくれました。それは今日を生きるためには明日が必要だということで、教育や学問は、そうした明日のための糧だということなのでしょう。

人間にとって本当に必要なものは何か。それを考えさせる出来事がもう一つありました。我が家の洗濯機が壊れてしまったことです。TVの不具合は放置できても、こちらはそうもいかず、早速買い換えることになりました。

ところで、今日は強い日差しで気温が上がり、店は今夏始めてドアを閉めてのエアコン稼動。しかし我が家にはエアコンはありません。これはちょっと自慢です。

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2009年06月26日

講談社の絵本

明治古典会も本日が年度末最終市。特選市でもあり、いつもよりは華やかな雰囲気でした。

とりわけ今日一番の話題は、講談社が大日本雄弁会講談社といっていた時代に出された絵本。講談社の絵本、というシリーズ名で戦後も長く続きましたが、昭和11年から始まったオリジナル。

戦前、全部で何冊出たのか調べてみると203冊とあります。今日出ていたのは180冊くらいはありました。そのほかに薄い別シリーズの絵本などもあって合計200冊以上。

この元版はバラ売りで出ていても、1冊5000円から1万円程度の値がつけられています。しかも状態の良いものは少なく、美本の場合はかなり高い値になります。

それが、今回はいわゆる極美本。復刻版も一部出ているのですが、それと見紛うばかりの程度の良さです。

多くの児童本は、大人のノスタルジーで値が決まると思われますが、今日ばかりは、戦時期の児童図書出版史を語る上で、最高級の資料となりそうな逸品でした。1冊当たりに換算しても、バラ売りより遥かに高い価格で取引されました。

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2009年06月25日

お天気しだいでもありません

昨日は朝から本降りの雨で、商売にならないと観念したのですが、午後には上がってそこそこの売上げ。絵本が良く出ました。

今日は朝一時降っただけで、昨日よりずっと天気に恵まれたのに、かえって売上げは伸びません。思うようには行かないものです。

思うように行かないといえば、今日は全くのさんりんぼう。

朝一番で入ったネット注文は在庫切れ。昨日伺うはずだったご近所への宅買い、雨で今日に延ばし、出向いてみると不在。注文品を発送前に再点検、見つけた汚れを落としていて傷をつけてしまいました。

夕方、東大で英文学を教えておられるロシター先生ご来店。また研究室の本を少し処分したいとのことで、日程を打ち合わせ。この先生、一向に日本語を話そうとしません。しかしおそらくこちらが日本語で話しても、かなり理解するはずです。

たどたどしい日本語を話すより、分かりやすい英語を話す。そういうコミュニケーションの方法もあるのだなと感心します。こちらもすべて日本語で通してみようかと前から思っているのですが、ついたどたどしい英語を話してしまう店主でした。

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2009年06月24日

まき子版画の新作絵葉書

服部まき子さんの銅版画が新たに二点、絵葉書になりました。

「The Old Bookstore」と「月夜 Part 2」
1枚200円で販売しております。

オリジナルはどちらも彼女の作品としては大きなサイズで、迫力があるのですが、絵葉書にしても、とても良い感じになりました。

Bookstore の方は、小店の帳場から表を見た風景がもとになっています。もちろん実物よりはずっと素敵ですが。

bookcafe





ちなみに銅版画作品は235×362mm、50部限定でお値段は額装して3万円。ご希望の方は、小店にお申し込み下さい。

そういえば素敵なホームページがありますので、こちらも紹介しておきます。

服部まき子の銅版画のギャラリー

moon1


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2009年06月23日

洋書会本年度最終市

朝から晴れて蒸し暑い一日。

洋書会は本年度最後の市。といっても特別なことはなく、普段と同じ。出品量もやや少なめ。

この一年は役員として会計係を任されていたので、来年度はそのお役から解放されます。しかし洋書会の会計はいたってつつましく、入りも出も少ないので、特に難しいことはありません。

毎回の出来高から一定の歩金が組合に入り、さらにそこから何割かが会の運営費に回ってきます。その出来高が、残念ながら余り多くないので入りが少ない。赤字を出すわけに行かないので出も少ない、というわけです。

使い道は、もっぱら毎回交代で仕分けや陳列を行う会員さんの食事代。月の最終回は奮発して「うなぎ」というのが恒例になっています。つまり今日がその日。

仕分けの当番は一月ずつ、三ヶ月ごとに回ってきます。洋書会は役員より、この当番の仕事の方が大変で、うなぎくらいでは引き合わないのですが、洋書は仕分けが生命線。皆さん、熱心に当番をこなしておられ、頭が下がります。


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2009年06月22日

七夕目録出来

明治古典会・七夕古書大入札会の目録が刷り上り、今日、店に届きました。

出品総点数は2316点、全点カラー写真版、総ページ数348ページ、A4版で重さ約1圓離椒螢紂璽爐任后今年は30部を注文して届けてもらいました。

早速今日のうちに例年お送りしている先を中心に、発送しました。何しろ重くて場所もとりますから、早く片付けないと。それにあわよくばご注文でも、という下心もあります。

大手のお店では何百部も送っているところもあります。注文も沢山入るらしく、当日は忙しそうに入札しています。小店はこの本番期間、忙しい思いをしたことはありません。忙しいのは準備と片付けのお手伝いばかり。

それでも年に一度のビッグイベントですから、たとえ他人様の商売でも、何とか賑わってほしいものです。

そんな飛び入りの仕事もあってあっという間に夕方に。今は雨が上がっていますが、一日降ったり止んだりで、ふとレジを見ると、まだ客数が一桁。お天気のように、どんよりしてきました。

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2009年06月21日

湿りがち

昼過ぎまで雨がしっかり降り続いていたのに、いつの間にか上がっています。湿度が高く蒸し暑い。梅雨らしいお天気です。

客足もさっぱり。そこで棚の整理、本の値付け、データのアップなど、しなければならないことを順に。

どれも優先順位の高い仕事の筈なのに、なぜかいつも後回しになっています。しかし、これらを後回しにして、いったいいつも何をしているのでしょうか。

日本書と洋書は別々にデータベースを作っています。今日は久しぶりに洋書を100点ほど「日本の古本屋」とホームページにアップロードしました。

音楽、特にパイプオルガンに関する本、フランス中世の文学・歴史、科学史などが中心。日本書も50点ほどアップしましたが、こちらは特にまとまった分野はなく、いろいろです。

先程まで、たまたま表に置いてあった折りたたみ椅子に掛けて、長いこと本を読んでおられた外人さん。蚊に刺されないだろうか、座面が濡れていなかっただろうかと気になっていましたが、やおら腰を上げると、何冊か本を抜き出して帳場へ。本日一番のまとめ買いをしていただきました。

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