2009年09月

2009年09月20日

お祭りの季節

夏の終わりから秋口にかけては、あちこちでお祭りが続くようです。この界隈に限っても殆ど毎週末、どこかで祭りの笛の音や、法被姿の人を目にします。

今日は渋谷の金王八幡宮、世田谷の代田八幡宮の例大祭。お天気は良く、少し風はありますが絶好のお祭り日和となりました。

祭りといえば、高校の文化祭も今がシーズン。昨日、店の前をお神輿が通りましたが、これは日本工業大学駒場高校(以前は東京工業高校)が何年か前から始めた文化祭の一行事。近所のお祭り好きが手伝い、威勢よく練っていきます。

駆り出されたのか、恥ずかしそうに後からぞろぞろ付いていく連中も大勢いて、それが一番の見物です。

駒場東邦と、そのお向かいにある都立芸術高校でも昨日、今日と文化祭。若い女性がお一人、開店早々から店先で本を眺め、やがて店内に入ってゆっくりと棚を見て歩いていましたが、そのうち「あ、いた!待った?」と、もうお一人。芸高の文化祭へ行くために、待ち合わせておられたのでした。

駒場近辺には学校が沢山有ります。大学と小・中学校はともかくとして、上記の三校のほかにも筑波大付属駒場、都立駒場、都立国際、少し離れて駒場学園。

駒場に商店街が栄えないのは、周りが学校と公務員住宅ばかりだからだと、ずっと以前、ある商店主が言っておられたことを思い出しました。

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2009年09月19日

宅買いで連休スタート

「本を引き取りに来て欲しい」というご依頼があって、小金井市まで出向きました。大した量はなく、しかも色々雑多なものという事前のご説明。値段にならなくともいいから、とにかく全部持っていって欲しいと。

それは困ると申し上げました。出来る限り生かせる本を探しますが、場合によっては何も引き取らず帰らせていただくこともあります。そう申し上げ、了解をいただき、今朝10時過ぎ、車で出発。

本の持ち主が、かなりのご高齢とのことで、万に一つも古い本があるかも知れないと、職業意識に導かれてです。

連休初日だからというわけではなく、あちこちの道路工事の影響で渋滞の連続。片道1時間20分かけて先方に到着。引き払うらしいお宅の中は、すでに殆どきれいに片付いていて、二階の部屋に少しずつ本が残されいるばかり。古い文学全集、経済関係書などで、残念ながら評価できるものは殆ど有りませんでした。

全部置いていくか、生かせるものだけ引き取らせていただくか、改めてお尋ねすると、少しでもというお答え。一抱えほど、文庫新書などを中心にお引取り致しました。

空振りとか、当て外れとかは慣れっこですから苦になりません。しかし先様にがっかりされるのは、辛いものです。せめて一階に降ろしてあって、車に積むばかりになっていれば、とりあえず持ち帰っても良かったのですけれど。

帰りの道も、結構混んで、店に戻ったのは1時過ぎ。この連休、店内の片づけを優先課題にしているのですが。

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2009年09月18日

メンタリティー

本屋の、とりわけ神田の二代目、三代目には、運動部系が多いと以前から感じていました。

先日亡くなった東陽堂の高林さんのように、プロ野球選手にまでなったケースは別格としても、同世代にラグビー部、水球部、ホッケー部、剣道部、ウエイトリフティング部、などなど。

彼の世代ばかりでなく、その次の世代でも、大学時代は運動部で鳴らしたという人が多いようです。

一方で、自分で本屋を始める人は、イメージとしても本好きの文化系。実際がどうであるかは、調べてみないと確かなことは言えませんが、いかにもそんな感じがしませんか。

創業派と跡継ぎ派、この二つには色々とメンタリティーで異なる部分があるように思うのですが、その大きな要素に、体育会系と文化系というのもあるのではないでしょうか。

先日の明古の旅行で、宴会後の二次会、三次会は若手会員、経営員を中心に大いに盛り上がったのですが、典型的な体育会系のノリ。改めてその感を強くしました。

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2009年09月17日

成りすまし

午後はTKI会議。

月に一度となると、いろいろ検討事項が溜まります。最近はシステム面ではかなり安定していて、専ら人的トラブル。

頼みもしない本が送られてきて困る、という苦情が有りました。調べてみると、どうやら他人の名を騙って勝手に「日本の古本屋」へ注文するという、嫌がらせのようです。送られた方が、頼んだ覚えがないから返したいと書店に電話すると、返品は受け付けないと言われたとかで、困って連絡してこられました。

その時は事情がうまく伝わらなかったのでしょう、結局は「受け取り拒否」で返品し、落着したようです。ネット上の「成りすまし」自体、根絶の難しい問題です。今回の場合、その被害は最小限に抑えることが出来ました。

また今度のケースは、お客様のトラブルに本屋が巻き込まれた形ですが、本屋とお客様の間のトラブルのほうが、もっとしばしば生じます。

何の場合でも同じですが、トラブルの殆どは、起きたその事自体よりも、それへの対処の過程でこじれるものです。お互いが相手の立場に立って考え、謙虚かつ寛容に解決を図ることが、結局は双方の損失を少なくすることになります。それが難しいのですけどね。

この件については再発を防ぐための措置として、成りすましと思われる当該会員の登録を無効にし、再登録が出来ないようにしました。万全とはいえませんが。

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2009年09月16日

ワークライフバランス

先日、古い友人から突然電話をもらい、格別の用件でもなかったので、その序でに近況などを聞きました。

マンション広告などに完成予想図が描かれていたりしますが、ああいった絵(建築パース)を描く仕事をしています。

そう聞いただけで察しがつくとおり、バブルの時期は仕事の依頼も多く、山荘風の家を郊外に建て、優雅に暮らしていました。依頼が多いということは、より条件の良い(ギャラの高い)仕事を選べるということです。

その後は段々と仕事が減り、何より仕事を選べなくなり、今では仕事があるだけましという状態だそうです。同じ時間働いても、実入りはぐっと減ったというわけです。

それでも無闇に仕事時間を増やさず、ワークライフバランスを堅持しているところは友ながら尊敬に値します。翻ってわが身を省みると、少し情けない。

こんな話を持ち出したのは、古本屋の仕事にも、似た部分があると思うからです。質の良い本を集めるためには、知識、経験に加え、それなりのスキルも必要、いわば職人仕事です。

しかし似ていないのは、よほどの専門店でも、時間にゆとりがあるようには見えないこと。要するに生産性が低いのでしょうか。それとも趣味も実益も一つになっているのでしょうか。

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2009年09月15日

『フックス風俗の歴史』

雨は朝方、本当にパラパラときただけで、あとは一日曇り空。昼前に店を出て洋書会へ。

エアコンを切ってドアを開けた店内は、半袖でちょうど良いくらいでしたが、そのままの格好で外へ出たら少し肌寒い。しかしわざわざ上着を取りに戻るほどでもないかと、歩みを止めずに神田へ向かいました。

昼過ぎに市場に着くと、当番の皆さんが昼食の最中。来週が祝日、その翌週が一新会の大市のため休会。つまり今月はこれが最後の洋書会、と気付いたのは食べていたのが月末恒例「うな重」だったからです。

出品の量は多くもなく少なくもなく、まあほどほど。しかし残念ながら小店のムキのものは見当たりませんでした。

目を惹いたのはFuchsやMoreckなど、独文好色風俗・美術書の一口。といっても全部で30冊ほど、それが6、7点に分けられていました。

本の状態がまずまずでしたから、昔なら結構良い値段になった筈です。一番有名な『フックス風俗の歴史』全6巻を例に取れば、その一点だけでまず10万円以上の札が入りました。しかし今日は他の全部を合わせても、それに届かなかったかったかもしれません。

豊富な図版はなかなか美しいものですが、それだけでは最早、顧客を見つけにくくなっています。エロチック美術書の凋落、果たしてそれは、世の中の健全化を意味しているのでしょうか。

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2009年09月14日

箱根周遊

昨日今日と、一泊で箱根へ行ってまいりました。旅の成否を決める第一はお天気。その点では二日間、お天気に恵まれ良い旅行が出来ました。

箱根というので、いささか侮る気分がなかったとは言えません。参加者数26名、総員の6割というのも、それを物語っているのでしょう。

それでも登山鉄道、ケーブルカーを乗り継いで、強羅まで来たのは店主自身、殆ど半世紀ぶり。ロープウェイで早雲山へ登ったのは初めてのことで、大涌谷を巡ってから、さらに桃源台までロープウェイで降りて船で芦ノ湖を縦断、そこからバスで湯本まで戻るコースの約3時間半、充分旅行気分を満喫できました。

小田急フリーパスで、上記行程の全ての乗り物を、無料で何度でも利用できるのが、移動にとても便利。外国からの観光客も多く、改めて観光地箱根の底力を感じましたね。

夜の宴席は、座興に全員が何かしら持ち寄ってのフリ市。生真面目に本や版画といった普段の扱い商品を持参したものもいれば、秘蔵の酒から、松井選手のユニフォームまで飛び出して大いに盛り上がり、売上げもなかなかのものでした。もちろんあくまでお遊びです。

二次会からは体力や酒癖の格差拡大にともない、幾つかのグループに別れ、それぞれに愉しんだ模様です。店主は早寝組、普段より早いくらいからぐっすりと眠り、早朝に露天風呂へ、その後また、しばしまどろむという贅沢をさせてもらいました。

店に戻ったのは午後四時。いろいろと溜まった仕事を片付けながら、日常に復帰します。

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2009年09月13日

研修旅行

かつては本屋仲間で「旅行」をする機会が数多くありました。

店主自身を例に取ると、洋書会、明治古典会の研修旅行。城南展(今は参加していません)同人の旅行。南部支部の店主旅行。理事会で出かける秋の役員会、春の総会(東京以外で開催される時)参加の旅行。

その他に、洋書会でも、明治古典会でも役員・幹事だけで出かける旅行や、忘年会を兼ねて出かける旅行など、多い時は年に7回から8回もありました。

もっともその大半は「旅行」とは名ばかりで、近場の温泉地で一泊し、宴席を共にするだけの慰安、懇親会でした。

それでも景気の良い時期には、道東や四国足摺など、殆ど不可能と思えるような旅程を一泊(!)でこなしたりして、それなりの旅行気分を味わったものです。

最近ではそれらの殆どが、行われなくなりました。どこの店もそんな余裕がなくなってきたのが一番の原因です。金銭的な面もさることながら、なにより時間に余裕がないのですね。

今日は明治古典会の「旅行」です。場所は箱根。つまり懇親会。それでも会としてどこかへ出かけるのは何年ぶりか。冷めていても詰まらなくなるだけ、せっかくの機会ですので、仲間と懇親を深めて参ります。ご報告は明日にでも。

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2009年09月12日

五反田のグリル・エフ

朝から雨模様ながら、いっとき強く降った後は小止み状態。気温も低めで、半袖で外に出ると少しひんやり。

昼前五反田の南部会館へ入札に。そのあとNさんと駅前のグリル・エフ(F)で昼食。毎月入札会の度ご一緒し、エフか市場か、どちらが主目的か分からないような時期も有りましたが、このところ時間が合わなくて、随分と久し振りです。

エフは駅前の通りから一本入った裏路地の、分かりにくいところにあるレトロなフレンチ・レストラン。というよりビストロといったほうが良いでしょうか。カウンター6席、テーブルが3卓の小さなお店で、テレビや雑誌でもしばしば取り上げられた人気店ですが、何時行っても案外間が良く、入れなかったことは殆どありません。

というのも、何時からか二階にも席を設けたからで、今日も総勢四名、その二階へ上げてもらいました。これが昭和中期の町屋そのまま。座敷に座卓、白いテーブルクロスと白い座布団カバーが何とも気取りのない、落ち着いた気分にさせてくれます。

いつものカニクリームコロッケとレバーシチュー、それにライス。食後のコーヒーまでゆっくり一時間。宅買いの苦労話などで盛り上がりました。

畳は確かに寛げるのですが、長時間座っていると腰や膝が痛くなるのが難点。このくらいの時間が良いところです。日本人の生活様式の変貌を、改めて自覚させられました。

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2009年09月11日

鷗外の珍本で反省

明治古典会。終わって幹事会、その後いつもの仲間と食事。またこんな時間になってしまいました。

今日の明古は、近代文学の一口が目玉。自店在庫の閉店処分だと言われながら、もう何年も、月に一度くらいのペースで黒っぽい本をまとめて送ってくださる関西の老舗。毎回、稀本、珍本が沢山含まれていて、いったいどれだけの在庫があるのか、その度に話題になります。

今回は森鴎外の衛生学に関する講義録一冊が、今日一日の最高値となりました。専門書店でも、初めて目にするというほど珍しいものだったようです。

ちょっと残念だったのは、そのような本を、最終開札台に持ってこられなかったこと。そんな珍しいものなら、知らなくても仕方ないということもできるかもしれませんが、ちゃんと入札する業者がいて、高い値になっているということは、運営側にそこまでの目がなかったということになります。

これが例えば和本や洋書といった、明古の専門でない分野ならご愛嬌かもしれませんが、いわば本丸ともいうべき明治文献。もっと勉強しなければと、幹事会でも反省の言葉が出ました。

会の名誉のために付け加えますが、後で聞くと、その本について知っている会員もおりました。しかし現場にいて、それを眼にしなければ如何ともしがたいわけで、それはそれで、今度は市場をしっかり見なければという、もう一つの反省となりました。

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