2010年01月

2010年01月21日

疑心暗鬼

今朝は訳あってバス通勤。店が見えるところまで来ると、表の様子がなんだか変です。いつもと違う。

近づくと、閉店時、道路に面した部分に立てているラティスの位置が、移動しているのが分かりました。転倒防止のため脚に乗せているレンガが散らばっています。しかも四枚あるラティスのうち一枚は、格子の部分が抜けて、外れかかっています。

しばらくは何が起きたのか分かりませんでした。誰かが中へ押し入ったのか、昨日帰る前に見かけた夜間工事の車がぶつけたのか。あれこれ疑いが湧いてきます。

しかし全体の様子をよく見ていくうちに、まずラティスが倒れ、その後で上に何かが乗って、格子が抜けたのだと見当がつきました。

となると何故倒れたのか。もしやと思って家人に電話で問い合わせました。昨日の夜、大風でも吹いただろうかと。

すると、夜中に強い風で目が覚めたといいます。熟睡店主はまったく記憶にないのですが。

他に物が飛んでいる様子がないなど、いくらか疑念は残ったものの、それで倒れた原因はまず決まりました。後は、通りかかった子どもでも上に乗ったのだろう、と思うことにいたしました。

天災であれ人災であれ、ラティス一枚の被害ですめば、安いものです。

konoinfo at 17:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年01月20日

雑誌を高く買えない訳

昨日、山のようにお持込みいただいた雑誌を、全部で4000円ですとお客様に電話した時、一瞬絶句されたようでした。

ややあって、「そんなもんですか、あれだけあって」と何度か繰り返されたあと、ご了解がいただけました。

実は、積み上げれば1m以上になるビジュアル雑誌については、殆ど評価していません。一緒にお持ちいただいた、10冊ばかりの単行本で値を付けたのです。

もちろん車で運んでこられたのですが、重い雑誌を積み降ろすだけでも大変だったことでしょう。昨日のうちに代金を取りに来られたので、その時、そう申し上げました。

でもそれはそのまま、この後、小店がしなくてはならない作業の大変さを意味します。

同じタイトルがまとまっていればまだしも、実に雑多な雑誌があり、売れそうなもの、そのまま捨てるものを選り分けるだけでも骨が折れます。しかも売れると言っても店頭の均一。かかる手間を考えたら、何もせずそのまま処分してしまい、他の仕事に手をつけたほうが、経済効率から言えば遥かに良いはずです。

しかしそれが出来ないのが古本屋。面白そうな雑誌は、兎に角一度は並べて見る。売れれば嬉しく、それで損得勘定が合うかどうかは頓着しない。というより計算が出来ないのですね、きっと。

で、昨日の雑誌、もちろんまだ半分も整理できておりません。

konoinfo at 18:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年01月19日

市場は空振りでも

今日の洋書会はキリスト教関係研究書の一口がメイン。

教会史や教父の言行録、もちろん聖書の注解書などもあって、結構な分量でしたが、全体とすれば良い値になったとは言えません。ただ、店主やほかの当番会員が仕分けをして集めた口には、それなりに札が入り、まずまずの値がついています。

店主が選んで作った口はギリシア・ラテンの哲学、思想に関わるものや、いわゆる西洋古典史の範疇にはいるもの。仕分けた口には、自分でも札を入れましたが、落札価には全く届かない始末でした。

一方で純粋なキリスト教関係書は誰も手をつけず、大山になって出品されましたました。

何軒かキリスト教関係の専門店もあるのですが、間の悪いことに今日は市場に顔を見せず終い。さらに間の悪いことに、ディスプレイ用に洋書を集めている店も今日は欠席。

しかし公平にみて、もし彼らが来ていたとしても、それでぐっと値が上がったとは思えません。荷主さんには、とくに損を与えたということはないはずです。

というわけで、本日は市場で収穫のなかった小店ですが、店へ戻ると持ち込みの本が山積みにされていました。明日はこれの片づけです。

konoinfo at 20:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年01月18日

自営業者の行く末

この数日、朝毎にしっかりと張り詰めていた庭の水槽の氷が、今朝は片隅に小さくなって残っていました。少し寒さが緩むだけで、体も随分と楽なものですね。

毎朝同じ道を、ほぼ同じような時間に車で通っていると、同じ人を自然と良く見かけるようになります。まるで知らない他人ですが、次第にそんな気がしなくなってくる。

そんな一人を今朝もお見かけしました。

すっかり腰が曲がり、杖を突いて歩いている男性です。パン屋さんがかぶるような白い帽子をかぶり、白い前掛けをして、舗道で二三歩毎に立ち止まり、息を整えています。

腰が曲がる以前は、交差点のずっと手前で道路を横切っていました。その帽子と前掛け姿で記憶しています。曲がってからもしばらくは、同じように横断歩道でもないところを渡っていて、危なっかしく思っていました。

何時からか、遠回りでも交差点まで行って、信号を待ち、渡るようになったようです。

今朝、いかにも苦しそうに息を整えていたのは、きっとその信号を渡りきるのに、力を使い果たしたからでしょう。

このご老人が自営業者であることはほぼ間違いありません。自営業は、体が続く限り仕事を続けられます。それが生活のためでなく、生きがいとしてであれば、こんなに幸せなことはないのですが。

konoinfo at 17:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年01月17日

続けてこそプロ

そういえば一昨日、昨日とボロ市でした。寒いはずです。

12月と1月の15日、16日。うっかり忘れていると、帰り道が塞がっていて迂回することになるので、気をつけて別ルートで帰るようにしています。

もう長いことボロ市をひやかすこともしていませんが、以前出かけた頃でも元祖フリマの面影はなく、骨董、古着などを売っている店はプロかセミプロばかりでした。

インターネットのオークションサイトも、初めのうちはいかにも「ウブい」ものを見かけましたが、月日が経つうちに、出品者がプロばかりになってきているようです。

はじめからのプロもいれば、やっているうちに本業化してしまった人もいるのでしょう。

だからそんなに恐れることはない、と言いたいのです。

少なくとも古本に関していえば、片手間でやって、儲かるような仕事ではありません。残るのは結局プロだけなのです。

このことを、しかし逆に言えば、生き残れなければプロではないということです。最近、業界の将来への悲観的な意見を良く耳にします。簡単に始められるが、続けるのは決して楽ではない。そのこと自体は以前から変わっていません。

この四月、書籍・出版業界の今後を展望するシンポジウムを古書組合で企画しています。店主も一枚噛む予定。それに向けて、少しずつ考えをまとめて行こうと思います。


konoinfo at 18:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年01月16日

南部支部報

イメージ (3)東京古書組合南部支部では年一回、『支部報』を出しています。

本部の『古書月報』は隔月刊で長く続き、組合、業界史料として貴重なものとなっていますが、支部報も負けていません。

かく言う店主も以前、20周年記念号の編集を担当したことがあります。最新号に40年史年表が掲載されているので、それがもう20年も前のことだと分かり、改めて驚いています。

しかし今日はその話ではありません。その表紙に使われた写真。小さな画面では、分かりにくいかもしれません、ぜひクリックしてみてください。

一見してその迫力に圧倒されました。たぶん南米のどこかでしょう。撮影したのは古書店のアルバイトなどをしているうちに、この業界にすっかり縁が深くなった若い女性。一人旅をすると聞いていましたので、おそらく旅先での一枚。

撮影者自身の驚きと、嬉しさがそのまま伝わってくるようです。

ちなみにこの女性、ついには若い古書店主(南部支部ではありませんが)と、このたび目出度く結婚されました。

業界にとって、いろいろな意味で喜ばしいニュースです。

konoinfo at 17:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年01月15日

古本屋の「忙しい」

なんとも忙しい一週間でした。まだ土曜日を残しているのですが。

火曜日から今日まで、営業時間には殆ど店に居なかったことになります。

しかし古本屋の「忙しい」は、ビジネス啓発書流に言えば、無駄な時間ばかり費やしていることになるのでしょう。能率よくテキパキと仕事を片付ければ、余った時間をいくらでも有効に生かせそうです。

でも、そういうことが出来るなら、いや、そんな生き方がしたくなくて、この商売をしているのかもしれません。

明治古典会は、今日も荷は少なめ。市会は4時過ぎに終わり、4時半から会員総会。7月に始まった今期の、12月までの半期の事業および経理報告。そのほか幾つかの連絡事項。

終わってから7名で、行きつけのうなぎ屋さんへ。いつもより会食メンバーが多かったこともあって、7時前に店に入り、解散は9時半頃。食べ、飲み、喋り、ひたすら口を動かしていたわけです。

店主を含め7名中3名がノーアルコール。それにしても、食べ切れないほど注文して、満腹になった割には、随分お勉強していただいたようなお勘定でした。

明日の土曜日は、午前中に宅買い。日曜日にも一件。まだ「忙しい」はしばらく続きます。

konoinfo at 22:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年01月14日

二つ目の新年会

会議が三つ、そして新年会。

今日も、朝、開店準備を終えるとすぐに出て、一日店を空けることになってしまいました。

二つの会議については別の機会に譲ります。三つ目の会議は月例の合同役員会。そして、そのメンバーをやや拡大した形で、場所を変え組合役員の合同新年会が開かれました。

会場はレストランアラスカパレスサイド店。総勢60名ほどの立食形式です。

このご時勢に豪勢なものだといわれそうですが、昔のことを思えばこれでずいぶんと質素になったのです。

もともとは、組合事業の運営を無給でお手伝いいただく役員さんたちに対し、感謝の意味を込めた年に一度の慰労会として、二月の半期決算報告会議と併せて行っていました。

ですから交換会事業が組合に潤沢な上がりをもたらしていた頃は、熱海だ箱根だ鬼怒川だと、近場の温泉地へ一泊で出かけたりしたものです。

景気の低迷に伴い組合の収入が減少、それと同時に組合員それぞれにも時間的なゆとりがなくなり、いつしか現在の形になってきました。

それでも参加の皆さんは、日ごろの忙しさをひと時忘れ、大いに食べ、飲み、語っておられました。ここに組合の大切な部分があるのだと、改めて感じた次第です。


konoinfo at 20:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年01月13日

先輩を送る

敬愛していた業界の大先輩が亡くなられ、昨日お通夜、今日は告別式が行われました。

昨夜、雨の中を弔問に訪れると、受付を手伝っていた若い同業から、今日の葬儀にも最後まで付きあって欲しいとの、喪主からの依頼がある旨、伝えられました。

喪主は跡取りで小店主と同年代。組合の仕事などで助け合う仲です。

光栄に思いながらも、大変当惑しました。案の定、今日、告別式を終え、斎場まで随行、拾骨、初七日、精進落としとご一緒した皆さんは、いずれも店主などより、遥かに故人とゆかりの深い方々ばかり。

自分が場違いのところにいるような感が終始拭えませんでした。

それでも顔ぶれ自体は良く見知った方々ですし、自分なりに故人に対する思いも持っています。朝11時から夕方5時までの長丁場でしたが、謹んで列席させていただきました。

喪主の淡々とした挨拶は、父親への深い愛情を感じさせるものでしたし、幾人かの思い出話も、シャイで飾らぬ、故人の人柄を髣髴とさせるものばかりでした。

「派手な葬式はしなくていい」と言い残されたそうです。思いがけず多くの人が集まって、「よせよ」と恥ずかしがっておられたかもしれません。そういう方でした。

konoinfo at 18:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年01月12日

洋書会は今日が初市

昨日の曇天がそのまま引き続き、昼前から冷たい雨に。

一月は洋書会の当番月。店を開けるのも早々に、会館へ向かいます。到着してみると、すでに本が並べられていて、しかしやや寂しい分量。

地方からの荷もありましたが、仕訳をする必要のない、ちゃんと封筒がついてすぐに入札できるようになったもの。センダックのリトグラフ、ポスターが数点。挿絵本、古い児童書などで、それなりに面白いものではありました。

そのほかの出品も、とくに仕分けに手間のかかるものではなく、すぐに作業は終わってしまいました。

会としては困ったことですが、当番にすればちょっと得した感じ。お茶で一服するころには、もうすることもありません。自然と、おしゃべりに花が咲きました。

お昼を、いつもなら出前でも頼むところですが、当番の1人が何か買いに行ってもいいと言ってくれました。すぐ近くにインド人(多分)のやっているカレー屋があり、そこでテイクアウトを頼めると言います。

当番5名即決。言い出しっぺはその中の最若手。雨は想定外だったと、濡れながら持ち帰ったのは、ナンも付いた本格的なカレー。味もまずまず。そこからは話題の中心は食べ物談義です。

インド人の店はなぜ潰れないのだろう、などという、無責任な放談で楽しい食事を終えました。

今日の荷は寂しいのに、お客様は昨年後半あたりから、少しずつ増えているような気がします。もっと荷が集まり、こうした方々に喜んでもらえるようになるといいのですが。

konoinfo at 17:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
Profile