2010年07月

2010年07月31日

南部支部総会

RIMG0128日が差しているのに、なにやら地面が濡れている。慌てて表に出てみると赤いリヤカーの本がびしょ濡れ。幸い日よけを出してあったので、雑誌などはそれほど濡れていませんでした。

お昼前くらいのことです。降ったのはほんの一瞬。確かに空の片方に黒い雲がかかっていますが、強い日差しもあって、暑さと湿気のダブルパンチ。

昼過ぎ、出かける頃にはもう地面は乾き始めていました。でも本は一度濡れたらおしまいです。sigh!

その暑い中を、午後2時から南部支部総会。五反田の地区会館に60人近く集まって、4時前まで議事と役員改選のセレモニー。それが終わると懇親会。

近くの中華料理店から出前が恒例です。そのほかにピザを取ったり、スナック菓子が用意してあったり、食べ物は有り余るほど。一方飲み物の方もビール、日本酒を中心に、差し入れもあってこちらも豊富。

普段、市場の運営に携わる事業部員の若手が、手際よく会場を作り変えます。料理や飲み物を配るのも手馴れたもの。あっという間に懇親会が始まりました。

このチームワークが南部の元気の秘密です。店主はお茶などを飲みながら、しばらく歓談に加わり、まさにたけなわと言うあたりで、そっと引き上げてきました。

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2010年07月30日

市場と会議

古書会館にお昼前には着くよう、11時過ぎに店を出ました。昨日からの降りみ降らずみ、傘を持って。

井の頭線も半蔵門線も、事故などでダイヤが乱れていたのですが、電車はどこでも間良く来て、特に遅れることもなく到着。追加出品を一点。つづいて入札を済ませ、年若の同業と近くのお蕎麦屋さんで昼食。

午後2時から会議。何の会議だったかは、いずれお話する機会もあるでしょう。これからまた当分は会議が増え、市場に顔を出す時間が減りそうです。その対策のためにも、今日は短時間に集中して入札することを心がけました。

打率は低かったものの、良い本を手に入れることができ、この調子なら何とかやれそう。結局は時間管理能力の問題だと、分かってはいるのですが。

市場が終わってから大市会計の事務処理。この仕事もこれから年末まで断続的に続きます。それも終えてから食事。古書会館近くの家庭料理「たんぽぽ」へ四人で。お昼は近くのお勤め人で賑わう定食屋さん、夜には酒処となり、やはり賑わっています。

RIMG0411店主としては、まったくの居酒屋より、しっかりした食事系のものが出るので有り難い。ウーロン茶でお付き合い。午後8時過ぎ、早めに切り上げました。

井の頭線のダイヤ乱れは一日続いていたようです。

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2010年07月29日

Rain, Rain

明日になるとATMでさえ混雑するはずなので、幾つかの支払いを今日のうちに済ませました。

といっても、多くはネット上で済ますことが出来るようになり、実際に出かけるのは現金を入出金するときか、送金手数料が節約できるときくらい。

今日は三通の郵便振替用紙をもって、しばらくぶりに郵便局へ。現在は「ゆうメール」なども本局(今は支店と言うらしい)から集荷に来ていただいているので、駒場局へ顔を出すことも少なくなりました。

機械の方に人待ちが出来ていて、窓口が空いていたので、窓口にお願いすることに。明日だとこんなわけには行かなかったでしょう。帰りに千円札が不足していることを思い出して、ATMで両替。これもネットでは出来ません。

表に出ると、朝のうち降って上がった雨が、またぽつぽつと降り出しています。地面も乾き、もう大丈夫かと傘も持たずに来たのでしたが、さいわい帰り着くまで、それほど強い降りにはなりませんでした。

今日は結局一日中、降ったりやんだり。午後にはいっとき、強い降り。でもそのおかげで、久しぶりに凌ぎやすい。しかし気温が下がっても、こんなお天気だからか、それともやっぱり木曜日だからか、お客足はまばらです。

RIMG0355
Opie : The Oxford Nursery Rhyme Book.
Clarendon, 1957.


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2010年07月28日

買い物は難しい

午前中に昨日の洋書会で買った本が届き、しばらく表に置いておいたら日が当たって湯気でも出しそう。仕方なく、店内に積み上げました。

整理する暇もなく、午後から会館へ。組合のエクストラネットについての会議で3時から5時まで。終わってまだ何やかや話し合うことがあり、結局6時を回って会館を出ました。

家人に店番を頼んだため、帰りがけ渋谷の東急でお刺身類を買い込み、今夜は手巻き寿司。忙しい日の定番の一つです。

店番のχ君から、時々何かのお返しだと言って、上等の海苔を頂戴します。何のお返しにせよ、差し上げたものより、遥かに良いものであることは間違いありません。おかげで、おいしい手巻き寿司がいただけるというわけです。

しかし、この買い物は何度しても、ホドよく買うのが難しい。ちょっと足りなかったり、逆に多すぎたり。今日も少し買いすぎたかも。まあ余る分には文句も出ませんから。

さて、店に帰って一息つくと、そろそろ店を閉める時刻。やっと少しばかり片付けRIMG0372た場所が、今朝の荷でまた一気に埋まっています。今夜は通路にも本を積み上げないと、外の棚を仕舞うことができません。早めに閉店の準備をすることにします。

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2010年07月27日

蔵書一代

市場に関わるようになって20年以上になります。今日、一口物を仕分けていて、なるほど20年の歳月が過ぎたのだと思い当たりました。

随分と埃をかぶった一口でしたが、その一番古そうなところも殆どは戦後の物。つまりはこの旧蔵者が本を買い始めたのは、戦後になってからということのようです。最近こうした時代的傾向を持つ一口が増えています。

これを20年スライドさせると、当時の一口物は、昭和初期に本を買い始めた方の蔵書である場合が多かった、ということになります。そういえばと、かつては良く市場に出たのに、最近はあまり見かけない様々な本を思い浮かべました。

もちろん、これは話を随分と単純化して申し上げています。しかし蔵書一代、仮に60年とみれば、大体の傾向としては、そう見て間違いないはずです。

最近、とみに大量の一口物が目立つようになってきました。これも、この60年というスパンをもとに考えれば、出版点数も部数も、年を追って飛躍的に増加した時代RIMG0371の蔵書が、整理の時期に入ったということなのかもしれません。となると、これから益々、大型の蔵書整理が増えてくるのでしょうか。

古書の洪水が来るのかも。市場で月末恒例のうな重を戴きながら、ふとそんな恐れを抱きました。


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2010年07月26日

売り逃した本

RIMG03707月も最後の週。

前にも伺ったお近くの奥様がご来店になり、もう一度宅買いに来て欲しいとのご要請。木曜日ではいかがでしょうかと申し上げると、その日だけご都合が悪いとおっしゃいます。

当方は、明日は一日洋書会。水曜日は午後から会議。金曜日も一日明治古典会。土曜日は午後から南部支部の総会。今週一日中店にいられるのは、今日と木曜日だけ。結局宅買いのほうは、来週以降、つまり8月に入って、もう一度ご連絡いただくことになりました。

というわけで今日は朝から店で片付け仕事。普段手の回らない棚の掃除も決行。といってもホンの二三段ですが。そのために積んだ本を移動したりしていると、随分と探して見つからなかった本が、ひょっこり出てきました。

お客様からネットでご注文いただいた本ですが、一時期データ処理のミスで在庫場所の記録が失われてしまったうちの一冊だったため、必死の捜査空しく、諦めてお断りのメールを出したものです。

一年近くたちますが、再度ご連絡してみようかと思い、その前に念のためにネットで他店の在庫状況を調べました。すると200冊以上の登録が見つかり、価格も遥かに安いものがいくらも。

名著なればこそでしょう。価格をぐっと下げて、店頭で売ることにいたしました。ちなみにその本は Iona Opie: Children's Games in Street and Playground. Oxford, 1964. 別の版で新刊も出ているようです。

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2010年07月25日

日曜日のお客様

今日は日曜。それを思い出させてくださったのは一人のお客様。この半年ほど、毎週決まって顔をお見せくださいます。

時間もほぼ同じ、午前11時を回った頃。それから2時間近く、熱心に丹念にご覧になり、何かしらお見つけになって、お買い上げいただきます。

初めてお出でになった時、よほど嬉しい出会いがあったのでしょう。芸術理論、美術史などの英仏書がお目当てで、確かにそうした本は、小店が比較的力を入れて集めてきたところです。

しかし専門分野がはっきりしている方は、一当たりお買い上げになると、そうそう新たな発見はなく、次第に間遠になるというのが普通のパターン。この方の場合も、いずれはそうなるだろうと覚悟はしております。

ただ今のところ、週一のペースは律儀に守られていて、有り難い半面、いくらかプレッシャーであることも確か。もう一週間経ってしまった、この一週間にどんな本を入手できたか、そんな反省が頭をよぎります。一週間がいかに短いか、そのたびに感じざるをえません。

RIMG0375気難しげなところはないのですが、余計なことはお話にならず、間合いがつかみにくい。まだお名前も存じ上げないままです。

先日棚に差した Sypher : Four stages of Renaissance style のリプリント版を見逃さずお持ちになり、なにやらホッとした店主でした。

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2010年07月24日

運び賃

中央フリーウェイ♪♪などど、ここを走るたび、条件反射のようにメロディーが浮かびます。もう三十年以上前の曲なのに。

真夏日の正午、車内の温度計は外気温40℃を主張して、一歩も譲りません。交通量は多目ながら、渋滞もなく快調。もっとも、だからそんな節も浮かぶのですが。

目指すのは中央大学多摩キャンパス。期末試験を前に、土曜日とあって閑散とした校内へ、約束の午後1時より15分早く到着。しかしそこから目指す建物に辿り着くのに手間取り、グルグルと炎天下20分、探し回りました。

研究室からのお引取りは車に満載。かねての計画通り、古書会館へ直行。店へ持ち帰っても、降ろす場所もないからです。この道中も順調でした。ETCを着けていないのですが、普及したおかげで一般ゲートも殆ど待つことなく通過できました。

会館へ着いたのが午後3時過ぎ。カーゴ二台に積んで、出品準備室へ入れて3時半には帰路に。店に戻ったのは4時過ぎ。ここまで万事予定通り。暑さで人出が少ないのも、車がスムースに流れていた理由のひとつかもしれません。

RIMG0367お預かりした本は、初め運送屋さんにお願いするつもりでした。でも都合が合わず、自分で運ぶことになり、良かった。当店の収益は、結局この運送料程度となりそうなのです。

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2010年07月23日

入札もせず

今日は明古七夕大入札会の清算日。会計担当の一人として、朝から古書会館へ。

総額何千万円という受け渡しを、会館の一室で行います。さすがに年々、銀行振り込みによるやり取りが増えてきましたが、それでも小切手を受け取りにこられたり、現金を持参されたりする方も多いのです。

市場に来るついで、ということもあるでしょうが、長い間、現金取引を原則としてきた名残りといえます。

清算受付は午前11時から午後2時まで。しかし準備、閉め後の計算と、結局一日がかり。市場の方は、駆け足で一通り見て回っただけで、入札もせずじまいでした。

残務を済ませると、市の現場も片づけが終わったところ。若い経営員と、今期幹事の皆さんの初会食というのに、一緒に呼んでいただきました。

前にも紹介したかもしれません。神保町駅近くのレトロな縄のれん「酔の助」。奥に広い入れ込みの座敷があり、20人ほどでも一隅を占める程度。様々なオリジナル料理が売りで、我らが一番人気は「岩塩ピザ」。

表側のテーブル席には結構年輩客が多く、一方、この奥は若者の団体が多い。だから賑やかなこと。負けずに大声で話すことになり、RIMG0366ますます騒がしくなります。

店主は一時間ばかりお付き合いして、一足お先に失礼。なにしろ座っていると足が痛い。それでお客の分布も腑に落ちたのでした。

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2010年07月22日

嬉しさ中くらい

RIMG0365人気も途絶えた昼下がりの店番。帳場に座り一冊ずつ、仕入れた本を調べる手元が次第に覚束なくなり、ふと睡魔におそわれたことに気づきます。

慌てて立ち上がって、眠気覚ましに店内を見回ると、文庫棚のところで学生さんがお二人、静かに本をお探し中。そっと帳場に戻りました。

やがてその内のお一人が選び終えてお持ちになったのは、岩波文庫5冊。『夜明け前・第一部』上・下、『道草』『虞美人草』『坊っちゃん』。カバーのついた新しい本ばかりで合計1500円。

新刊なら幾らでも出ているものです。だからといって、売れて有り難くないわけはありませんが、嬉しさは中くらい。

なぜなら、お二人が体験されたのは、(新刊同様の)本を安く買うこと。古本屋としては、他では得がたい本を見つけるという喜びをこそ、ぜひ体験していただきたいものだと願うからです。

しかし、お買い上げのラインナップで判断する限り、本の世界にも、まさにこれから。よりディープな古本の世界まで辿り着くためには、まだ様々な読書体験を重ねられる必要がありそうです。それを望まれるかどうかは別として。

もちろん誰でも初めは入門者。書物の広野に、敢然と足を踏み入れようとする姿を好もしく思い、ひそかに声援を送るものではあります。後生畏るべし。だから中くらい。

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