2010年09月

2010年09月20日

宅買いの秋

RIMG1214三連休三日目は、朝から宅買い。

こちらが店内を片付けたいのと同様に、お客様はお住まいを片付けたい。店が片付くまでお待ちくださいと申し上げるわけにも行かず、店の方はまた後回しです。

さしもの暑さも一段落して、この連休に部屋の整理を思いついた方は多いのでしょう。他にも何件か宅買いのお電話があり、日程を調整しました。

お持込みも普段に比べて多目、果ては着払いで送りましたというお知らせも。読書の秋ならぬ、処分の秋でしょうか。

今日のお宅は、かれこれ五度目にはなろうかという、ご常連。ご遺族が少しずつ整理をされいて、それでも伺う度に、車に一杯積んで帰ることになります。

ところでこの旧蔵者、古本屋にとっては、ちょっと困ったご趣味の持ち主で、蔵書に軒並みビニールコーティングをされています。

今日お引取りした中に、関川左木夫『本の美しさを求めて』(昭和出版、1979年)がありました。普及本ではありますが、著者の献呈署名入り。その表紙にさえ、しっかりとビニールが貼り付けられているという次第。

この方の蔵書は、まだ肝心な部分が残されているような気もするのですが、そちらにはビニールが掛けられていないことを祈るばかりです。

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2010年09月19日

間違いファックス

RIMG1112小店のファックスは一旦データで取り込んだものを、あとからプリントアウトする方式です。

一時期、余りにも広告宣伝のファックスばかり入ってきたので、要らない広告を見ないで済むようにと、そんな方式にしたのですが、それほど効果は得られていません。

というのも最近その手の広告ファックスは、発信ナンバーが非表示で届くことが多いからです。ご注文のファックスが非表示ということもありますから、刷り出して見ないわけには行きません。

先日も、そうして刷り出した一枚が、一瞥したところ、必要な情報ではなさそう。また広告かと、裏白の紙をまとめて入れているフォルダーに挟んでおきました。

今日、メモを取るのに裏白を抜き出すと、先日の一枚です。改めて文面に目を通しました。すると、広告などではなく大事な文書。ある消耗品を発注したものでした。

むろん宛先間違いです。納入希望日はとっくに過ぎていて、今更こちらから連絡もできません。発注元の担当者は、さぞや油を絞られたことでしょう。その時に気がつけば知らせることも出来たのに、気の毒なことをしました。

もう一度ファックスを眺めました。ヘッダーのロゴと社名がとても目立ちます。それが聞いたこともない生命保険会社。広告かと思いますよね。

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2010年09月18日

支部役員会

午前10時から五反田の南部会館で月例の支部役員会。8月から新メンバーになっていて、店主は遅れて今月から出席。

役員会では、15の班(地域)に分けられたそれぞれの班長さんが、各班員の動静を報告してくれます。「特に変わりなし」という場合が殆どですが、時折、懐かしい名を聞けるのが楽しみです。

もちろん、楽しい話ばかりとは限りません。厳しいご時勢ですから、辛い話題の方がむしろ多かったりします。

それでも、病に臥していた老店主が、再び店番が出来るまでに回復し、訪れた班長さんに元気な声で「私も90歳になったよ」と答えたなどと聞くと、しばらくお会いしていないその顔が思い浮かびます。

店主もいつの間にか生涯の半分以上を、この業界で過ごしてきました。その90翁も、店主が駆け出しの頃には、今の店主の年頃だったわけです。

また逆に、今日の役員会で言葉をRIMG1113交わした若手の何人かは、駆け出しの店主の年頃。

ほんの一瞬、あの頃、自分が見ていた光景が、思い浮かんだような気がしました。


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2010年09月17日

市場での売り買い

昼から古書会館へ。少々出品もありましたので、着いてまず明治古典会の会場4階から、順を追って入札。

自分の出品物にも一応札を入れます。もし札を入れずにおくと、最低2000円で落札されます。いくら以上に売りたいという希望がある場合は、その金額を「止め札」として入れておくわけです。

自分で「買い札」を入れることも出来ます。「買い札」と「止め札」の使い分けについては、いろいろと微妙な点を含んでいて、一言では説明しがたいところ。いずれ折がありましたら。

ともかくそうして札を入れます。今日は、ちょっと気を惹かれる口がありました。美学、美術、建築関係の和書・洋書が数十点に分けられて出ています。

特に高価なものはないのですが、いわゆる「筋の良い」もの。ただし本の状態には多少イタミ、ヤケなどが見られます。この口を中心に、いつもよりは札を入れました。

しかし結果的に落ちたのは三点。それでも一番欲しかった本は、下札で手に入れることが出来ました。パラディオの作品集、
Corpus Palladium: 1-6. RIMG1114
Pennsylvania State Univ Press,
1968-. 全8巻の内の6冊。

一方、出品したのは先日の宅買い品ですが、予想していたとはいえ厳しい結果。店に戻り、結局のところ買い手のつかなかった『演劇界』について、再挑戦するかどうか、思案しているところです。


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2010年09月16日

巻き返しを図る

涼しさを通り越して、一気に肌寒くなったような雨の中を車で店に来る途中、若林バス折り返し所のバス停に大勢の人が並んでいるのを見ました。

淡島通りを渋谷まで片側一車線の一本道。通勤時間帯の雨はたちどころに交通渋滞を引き起こし、渋谷駅近くで動きが取れなくなっているのでしょう。

店まで走る間に、三台、四台と戻ってくるバスを見かけましたが、あれが折り返して来るまでの間、バス停に並ぶ人たちは足元から跳ね返る雨の中、待ち続けることになるのでしょう。

などと他人に同情している場合ではありません。昼前から古書会館へ出かけ、会議を二つ。ただし二つ目は4時間以上の長編。やっと終わって、また降り出した雨の中を店に戻ると、待っていたのは悲惨な売り上げです。

先日記録したばかりの最低売り上げを更新しそう。レジに記録された客数は6名。店番のミセスCも深刻な顔で、何しろお客様が来ないと繰り返します。

店主としては、それより心配なのは、このところしばらくネット注文が低調なこと。これではダブルパンチです。

気を取り直して、巻き返しの戦略を立てることにしました。RIMG1111まずは10月に開催する「洋書まつり」の準備。合わせて店に蟠踞する不良在庫の整理。

思うだけでやらなければ、これまでと同じことですけれど。

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2010年09月15日

古刊本

RIMG1115「天理ギャラリー」の第100回記念特別展「善本五十選」(1995年)の図録を手にとって、ため息をつきながらしばし眺めました。古写本から古版本、近代自筆草稿まで、さらに中国、西洋からも数点ずつ。

それこそ世界のベスト50に入る書店主でさえ、生涯に一度扱えるかどうかというような稀覯本揃い。町の古本屋には縁遠い存在ですが、図版を見るだけでも充分愉しめます。

ちなみに、ここに採られている刊本で一番時代の古いものは和書では、きりしたん版『落葉集』(1598)、洋書ではインキュナビュラ『イソップ伝並びに寓話集』(1485)。

昨日の洋書会に1504年刊と説明が付けられたミサ典書(Misalle Romanum)が出品されました。その刊行年を見て、古本屋がどれほど驚いたか、もうお分かりいただけると思います。

しかし現物を手にとって見ると、刊年表記はどこにも見当たりません。旧蔵者らしき手で、見返しに鉛筆書きされているだけ。用紙や印字などを見る限り、とてもそこまでの時代はなさそうです。

結局のところ数枚入った札も、出品者の止め値に遥かに届かず「ボー」(取引不成立)となりました。

市場には不思議な雰囲気があります。ベテランが子供だましのような紛い物を掴まされることもしばしば。この本も、あとになって考えれば、取り合うほどのものでもありませんが、開札までは、ひとしきり注目の対象となったのでした。

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2010年09月14日

さよなら東部会館

東京古書組合には、一つの本部会館と、四つの地区会館がありました。

と過去形になるのは、東西南北に一つずつあった地区会館のうち、東部地区会館が今年の7月で閉館したからです。

他の地区会館同様、40年以上の歴史を持つ会館でしたが、利用者、取扱高の減少で採算性の悪化に歯止めがかからず、新たな振興策も見いだせないまま、活動を終えています。

そして今日、その歴史に最後の幕が下りました。近隣の医療法人との間で成立した売買契約の、取り交わしが無事終了したのです。その立ち会いのため、朝一番で南千住に向かいました。

泪橋にほど近いこともあり、地の利に恵まれていたとはいえませんが、盛時には下町、城東地区の古書店が盛んな取引を交わした会館です。時世時節とはいえ、消えて行くものへの哀感を禁じ得ませんでした。

RIMG1108しかし残された三地区会館も、程度の差こそあれ、存続を賭け、さまざまな対策が求められています。更にそれを言うなら、本部会館だって同じこと。万全という保証はありません。

改めて考えるまでもなく、だからこその資産売却だったのでした。

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2010年09月13日

汗かき仕事

朝、ご近所で二件の引き取り。どちらもすでに一度伺って、今日運ぶための下準備がしてあります。

二軒で車に積むと、満載。重い本が多いので、車体が沈んでいるよう。一度店へ戻り、昼食を済ませてから、古書会館へ向かいました。

お昼休みの時間を選んだのは交通量が少ないと読んだから。しかし案ずるほどのこともなく順調に着きました。

古書会館の荷捌き場も、うまい具合に空きがあってすぐに車を入れて荷を降ろすことができました。それにしても暑い。午前で一度着替えたTシャツが、また汗でぐっしょり。

カーゴ一台に何とか詰め込み、二階の出品準備室へ運びます。やはり相当な重量。何しろ「演劇界」が500冊ほど。医学系の洋書が50冊ほど。

こう話しただけで、ご同業からは、労わりの言葉を掛けていただける筈。しかも「演劇界」は三階から12往復して降ろしたもの。先週の木曜日のことですが、まだ疲れが残っておりました。

今日、暑い中で一汗ならぬ、二汗かいて、マッサージで言うところの揉み返しになったでしょうか。

RIMG1110さてこの「演劇界」、以前の「宝塚」と同じ運命をたどるのか、少しは値がつくのか。はたまた医学洋書の方は、ディスプレイ価格以上になるのか。結果は後日、お知らせいたします。

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2010年09月12日

十年目

今の店舗の入る建物が、今年で築後10年になるそうです。

見覚えのある方が店に入っていらして、「お久しぶりです。その節は」と切り出されました。このビルを建てた建設会社の方。

RIMG110910年目に行う大規模修繕工事とやらで、足場を組んで外装改修工事を始める、その挨拶に来られたのでした。

工事期間は9月21日から年内一杯。つまり来週早々から足場を組み立て始めることになり、店の前面も、出入り口の開口部を除いて足場でふさがれます。

客足に響かないとはいえないでしょうね。小店などはともかく、お隣のセブンイレブンさんは、看板が隠れてしまうので、影響が心配でしょう。

ところで10年前、小店は旧店舗で営業しておりました。移転したのは7年前。それなのになぜ、建設会社の方に面識があるかというと、近隣対策の関係です。

現店舗の入る建物と、旧店舗とは一種の辻向かい。荷降ろしのための場所を確保してもらうなど、工事期間中、道路使用に際して監督さんには何度かお世話になりました。

先方も良く覚えておられて、冒頭の挨拶になったわけです。その頃は、この場所に店を構えることになるとは、夢にも思っておりませんでした。縁とは不思議なものです。

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2010年09月11日

南部でご挨拶

RIMG0686日中、また暑くなりました。

五反田の南部会館へ。第二土曜日、月一度の入札会。何だかしばらくぶりな気がします。荷の量もあって、まずまずの盛況。

洋書が何口も出ていました。いずれも10本、20本という大山にまとめられていて、入札に必要なのは財力よりも体力と言う感じ。店主にはどちらも不足していますが。

今日は入札のほかに、恒例の新理事挨拶という行事があり、理事長、事業部理事等も出向いて、南部地区会館に集まった同業にご挨拶しました。

しきたりにこだわる南部支部です。挨拶が終わると、これも恒例の昼食ご接待。といっても近所の、支部御用達中華料理店で少しばかりの飲み物と、冷し中華をいただいただけのこと。

支部会館は建設してから15、6年経ちますが、理事長も、同席したうちの何人かも、当時その計画に関わった仲間。ひとしきり昔話となりました。

この恒例行事にも、これで4、5度は出席したことになりますが、気がつけば支部側の役員さんは、今やいずれも店主より年若い方ばかり。

入札会の現場では、さらに若い人たちが大勢で作業をしていました。我が業界も、着々と世代交代が進んでいるのです。

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