2010年09月
2010年09月10日
合同会議の夜
明治古典会。しかし顔を出せたのは、昼過ぎに会館に着いてから、僅かの時間。
あれこれと用事があって、午後は殆ど会館6階の事務フロアにおりました。夕方からは、月例の合同役員会議。今回からは召集する側です。
終わると7時半。食事でもということになり、いつもの明古の仲間ではなく、今夜は理事のメンバー中心に12名。それでも行き先は同じようなもので、古書会館から少し離れたエコノミー・プライスの中華料理店。
まだ一昨夜のテンションが残っているのか、話が弾み、気がつくと10時近く。打ち切りを宣言して解散しました。
そういえば昨日、久しぶりに店に顔を見せた駒場で教えるフランス人の先生。不思議な縁でつながる旧知の方ですが、「今年は主任になったので、会議ばかりで忙しい」とこぼしていました。
そこだけ取り上げると似たような境遇に見えます。けれども大きく違う点は、あちら様はそれも給料の内ということ。それはそれで辛いことでしょうが、とりあえず明日のパンを思い煩う必要はありません。
では命ぜられるわけでもないのに何故、そんな役目を引き受けるのか。もちろん誰かがやらなければならないことではあります。でも、やっぱり酔狂でしょうか。
あれこれと用事があって、午後は殆ど会館6階の事務フロアにおりました。夕方からは、月例の合同役員会議。今回からは召集する側です。
終わると7時半。食事でもということになり、いつもの明古の仲間ではなく、今夜は理事のメンバー中心に12名。それでも行き先は同じようなもので、古書会館から少し離れたエコノミー・プライスの中華料理店。
まだ一昨夜のテンションが残っているのか、話が弾み、気がつくと10時近く。打ち切りを宣言して解散しました。
そういえば昨日、久しぶりに店に顔を見せた駒場で教えるフランス人の先生。不思議な縁でつながる旧知の方ですが、「今年は主任になったので、会議ばかりで忙しい」とこぼしていました。
そこだけ取り上げると似たような境遇に見えます。けれども大きく違う点は、あちら様はそれも給料の内ということ。それはそれで辛いことでしょうが、とりあえず明日のパンを思い煩う必要はありません。
では命ぜられるわけでもないのに何故、そんな役目を引き受けるのか。もちろん誰かがやらなければならないことではあります。でも、やっぱり酔狂でしょうか。
2010年09月09日
新理事研修旅行
降れば土砂降り。昨日はまったくそんなお天気で、このところひどく低調だった店売りが、とうとう今年の最低記録。
一方、店主は新理事会の、第一回理事会を兼ねた研修旅行で、箱根に一泊して参りました。豪雨のため、ロマンスカーが遅延の末、小田原で運行停止。各停に乗り換え、湯本着は一時間遅れ。波乱の幕開けです。
早速会議。3時半から6時前まで。そこで打ち切り急いで一風呂、6時半から宴会場で食事。ひとごこちついたあたりで、各員に自己紹介をしてもらいました。
総勢17名、多少お酒の入ったおかげもあってか、誰も皆よどみなく舌が回ります。全員滞りなく話を終えると8時半。切りのよいところで席を移し、一番大きい泊り部屋に全員集合。飲み物だけを手に、二次会です。
話題はひたすら組合のこと、市場のこと、業界のこと。倦むことなく11時、店主を含め年長組み数名は、さすがに疲れて中座、風呂へ向かいました。
大浴場でゆっくり手足を伸ばし、ようやく旅行気分。自分達の部屋に戻ってしばらく雑談、就寝。翌朝、聞くところによると、若手を中心とした談論は深夜2時近くまで続いたとか。
近来まれに見る、硬派の研修旅行となりました。
一方、店主は新理事会の、第一回理事会を兼ねた研修旅行で、箱根に一泊して参りました。豪雨のため、ロマンスカーが遅延の末、小田原で運行停止。各停に乗り換え、湯本着は一時間遅れ。波乱の幕開けです。
早速会議。3時半から6時前まで。そこで打ち切り急いで一風呂、6時半から宴会場で食事。ひとごこちついたあたりで、各員に自己紹介をしてもらいました。
総勢17名、多少お酒の入ったおかげもあってか、誰も皆よどみなく舌が回ります。全員滞りなく話を終えると8時半。切りのよいところで席を移し、一番大きい泊り部屋に全員集合。飲み物だけを手に、二次会です。
話題はひたすら組合のこと、市場のこと、業界のこと。倦むことなく11時、店主を含め年長組み数名は、さすがに疲れて中座、風呂へ向かいました。
大浴場でゆっくり手足を伸ばし、ようやく旅行気分。自分達の部屋に戻ってしばらく雑談、就寝。翌朝、聞くところによると、若手を中心とした談論は深夜2時近くまで続いたとか。
近来まれに見る、硬派の研修旅行となりました。
2010年09月08日
残暑の思い出
あれほど待ち焦がれていたのに、降れば降ったでやっぱり鬱陶しい。なんとも身勝手なものです。これで少しは涼しくなるのでしょうか。
気象庁までが異常気象というのですから、確かにそうなのでしょうが、思い出してみると暑い9月というのは過去にもありました。
とりわけ記憶にあるのが、明治古典会の旅行で山陰へ出かけた年。寝台車「サンライズ出雲」に乗るため東京駅に集合したのですが、夜の8時を過ぎてもまだ気温が30度を下回らなかった。
さてそれが何年のことだったか、思い出そうとして、この間から苦労しています。人間の記憶がいかに曖昧か。もちろん資料を探れば明らかになるのですが。
いずれにしても、今となっては夢物語です。毎年のように、この時期になると研修旅行と称して、一泊ながら四国だ、伊勢だと出かけた時期がありました。
交換会の手数料の一部が、運営資金として各会に戻されます。出来高が多ければ手数料も増え、結果その運営資金が豊富となるわけで、その使途の一端として旅行も企画できたのです。
そうは言っても、いわばお手当て代わり。ボランティアに対するご褒美のようなものでした。
昨今はそのご褒美もままならない。そこに各交換会の運営担当者の苦労があります。
気象庁までが異常気象というのですから、確かにそうなのでしょうが、思い出してみると暑い9月というのは過去にもありました。
とりわけ記憶にあるのが、明治古典会の旅行で山陰へ出かけた年。寝台車「サンライズ出雲」に乗るため東京駅に集合したのですが、夜の8時を過ぎてもまだ気温が30度を下回らなかった。
さてそれが何年のことだったか、思い出そうとして、この間から苦労しています。人間の記憶がいかに曖昧か。もちろん資料を探れば明らかになるのですが。
いずれにしても、今となっては夢物語です。毎年のように、この時期になると研修旅行と称して、一泊ながら四国だ、伊勢だと出かけた時期がありました。
交換会の手数料の一部が、運営資金として各会に戻されます。出来高が多ければ手数料も増え、結果その運営資金が豊富となるわけで、その使途の一端として旅行も企画できたのです。
そうは言っても、いわばお手当て代わり。ボランティアに対するご褒美のようなものでした。
昨今はそのご褒美もままならない。そこに各交換会の運営担当者の苦労があります。
2010年09月07日
市場の力とその限界
洋書会、三週連続の一口物も、今日がその第三週。朝から古書会館へ出かけました。
今回は前日仕分けなし。午後三時の開札までに間に合わなければ、残りは次週回しも覚悟で準備を始めましたが、どうやら全て出品できた様子。無事終了しました。
3回合計で段ボール800箱、どこへどう納まったのか、きれいに片付いたわけです。改めて市場(交換会)という仕組みの持つ力に感心しました。
市場を介して、古書業界は保水林のような役割を果たしてきたといえます。どんなに大量の書籍も、各店それぞれの容量に応じて引き受けてきました。
とはいえ、昨今の気象ではありませんが、けた外れの短時間豪雨に見舞われると、それを受け止めきれるかどうかは、はなはだ心もとないと言わなければなりません。
市場のメカニズムを適正に保つために、流量をコントロールする仕組みが必要だという意見があります。今回の例でいえば、一度に800箱でなく、三回に分けた。それを仕組みとして用意すべきだというものです。
しかし一方には、それは個々人が解決すべき問題だと考える人もいます。元々利害の反する売り手と買い手がいるのが市場です。その違いを超えて、良い方法を探らなければなりません。
今回は前日仕分けなし。午後三時の開札までに間に合わなければ、残りは次週回しも覚悟で準備を始めましたが、どうやら全て出品できた様子。無事終了しました。
3回合計で段ボール800箱、どこへどう納まったのか、きれいに片付いたわけです。改めて市場(交換会)という仕組みの持つ力に感心しました。
市場を介して、古書業界は保水林のような役割を果たしてきたといえます。どんなに大量の書籍も、各店それぞれの容量に応じて引き受けてきました。
とはいえ、昨今の気象ではありませんが、けた外れの短時間豪雨に見舞われると、それを受け止めきれるかどうかは、はなはだ心もとないと言わなければなりません。
市場のメカニズムを適正に保つために、流量をコントロールする仕組みが必要だという意見があります。今回の例でいえば、一度に800箱でなく、三回に分けた。それを仕組みとして用意すべきだというものです。
しかし一方には、それは個々人が解決すべき問題だと考える人もいます。元々利害の反する売り手と買い手がいるのが市場です。その違いを超えて、良い方法を探らなければなりません。
2010年09月06日
過去からのお誘い
昨日、京田辺市で最高気温39.9℃が記録され、9月として過去最高、全国で今年の最高気温だったとニュースや新聞で知らされました。
この土地に馴染みはありませんが、まったく無縁というわけでもありません。我が母校の別キャンパスがあるところです。店主の在学中は、移転計画が立ち上がった頃で、折からの大学闘争時代に、格好の攻撃対象でもありました。
今、調べてみると同キャンパスのオープンは1986年。用地取得後20年を経てのことだとか。その間の曲折が偲ばれます。さらにそれから四半世紀。
などと感慨にふけっていると、今日一枚の往復はがきが届きました。同期会の案内です。ホームカミングデーに合わせて、専攻クラスの仲間で集まろうというもの。
創立125年を記念して始めたこの催しも、11回目になるとか。確かその初回の案内に、欠席の返事を出したのをきっかけに、細々と連絡がつくようになりました。
そのとき集まった連中で撮った写真を送ってくれたことを思い出します。さらにそれを見たときの衝撃を。
20名ほど写っている中で、一人二人を除いて、あとはまったく見知らぬオヤジ、オバサン。名前を見ても全く誰が誰やら。
それからまた10年が過ぎたわけです。恐ろしくて顔を出す勇気がありません。
この土地に馴染みはありませんが、まったく無縁というわけでもありません。我が母校の別キャンパスがあるところです。店主の在学中は、移転計画が立ち上がった頃で、折からの大学闘争時代に、格好の攻撃対象でもありました。
今、調べてみると同キャンパスのオープンは1986年。用地取得後20年を経てのことだとか。その間の曲折が偲ばれます。さらにそれから四半世紀。
などと感慨にふけっていると、今日一枚の往復はがきが届きました。同期会の案内です。ホームカミングデーに合わせて、専攻クラスの仲間で集まろうというもの。
創立125年を記念して始めたこの催しも、11回目になるとか。確かその初回の案内に、欠席の返事を出したのをきっかけに、細々と連絡がつくようになりました。
そのとき集まった連中で撮った写真を送ってくれたことを思い出します。さらにそれを見たときの衝撃を。
20名ほど写っている中で、一人二人を除いて、あとはまったく見知らぬオヤジ、オバサン。名前を見ても全く誰が誰やら。
それからまた10年が過ぎたわけです。恐ろしくて顔を出す勇気がありません。
2010年09月05日
新たな隣人
向かいのビルの3階に、中近東系と思しき方が越してきました。三週間ほど前だったでしょうか、今日と同じように暑い日曜日。引越し会社のトラックが停まって、朝から昼過ぎまで荷運びをしていました。
以前、いわく付きの音楽雑誌出版社が事務所に使っていた部屋です。どうやら住居にされるようで、設備は整っているのだろうかと余計な心配をしました。
昨日、その外人さんが店に来られて、初めは分からなかったのですが、すぐ前に越してきた者だと自己紹介されて気づき、ご挨拶を返しました。日本語は片言程度のようです。若い女性がご一緒で、通訳をしてもらうつもりだったでしょうか。
引越しの挨拶が目的ではなく、自分の持っている本を買う気はあるかと言うお尋ねです。見てみなければ何ともいえないとお答えすると、英語、アラビア語の小説類が沢山あるが、この店はどんな本を扱うのかと聞かれます。
学術書が中心であると答えました。続けて、お客様は殆どが日本人で、必要に迫られてしか洋書を読まないからだ、というようなことを言ったつもりです。
うまく伝わったかどうか分かりません。伝わったとしても、正しく理解していただけたかどうか。にこやかにお帰りになりましたが、果たしてこの先、どんな展開が待っているのでしょうか。
以前、いわく付きの音楽雑誌出版社が事務所に使っていた部屋です。どうやら住居にされるようで、設備は整っているのだろうかと余計な心配をしました。
昨日、その外人さんが店に来られて、初めは分からなかったのですが、すぐ前に越してきた者だと自己紹介されて気づき、ご挨拶を返しました。日本語は片言程度のようです。若い女性がご一緒で、通訳をしてもらうつもりだったでしょうか。
引越しの挨拶が目的ではなく、自分の持っている本を買う気はあるかと言うお尋ねです。見てみなければ何ともいえないとお答えすると、英語、アラビア語の小説類が沢山あるが、この店はどんな本を扱うのかと聞かれます。
学術書が中心であると答えました。続けて、お客様は殆どが日本人で、必要に迫られてしか洋書を読まないからだ、というようなことを言ったつもりです。
うまく伝わったかどうか分かりません。伝わったとしても、正しく理解していただけたかどうか。にこやかにお帰りになりましたが、果たしてこの先、どんな展開が待っているのでしょうか。
2010年09月04日
三宅雪嶺『同時代史』
朝、以前にもご紹介した、ご近所の九十翁宅へ引き取りに。
三日ほど前、例によって店に来られるなり「ダンボール10箱くらい詰めたから」と大きな声。「いつ来てもらえるかね」とのお尋ねに、今日伺うと、お答えしてありました。
玄関の呼びボタンを押すと、けたたましく非常ベル。ややあって中からお返事。出てこられて「今度は、ちっとはいいものも入っていると思いますよ」。
持ち帰ってすぐに整理しました。確かに「良い本」があります。『東西文明の交流』(平凡社)、『日本の古代』(角川書店・文庫版)、『西域探検紀行全集』(白水社)など。なかでもご本人の一押しは三宅雪嶺『同時代史』(岩波書店)。
いずれも揃ってはいるのですが、試みに『日本の古本屋』で検索してみてください。「価格」「降順」でソートをかけ、ずっと見ていくと、悲しいほど値崩れしている様子が一目瞭然です。
しかも、ご老人、どれもちゃんと読んでおられて、ところどころにマーカー線が。格安で店に出すしかありません。
『同時代史』でマーカーが引かれていたのは、第五巻の大正五年の部分で「漱石歿」、同七年で「秋山真之歿」の二箇所。この巻、それ以外はきれいな状態。他の巻もあまり読まれた形跡はありません。
唯一ツカレが見られるのは第六巻。昭和二年から始まる最終巻です。察するに、ご自身の「同時代」を読み込まれたのでしょう。
雪嶺歿は昭和二十年、享年八十六。その著者より長い「同時代」を、ご老人は生きてこられたわけです。
三日ほど前、例によって店に来られるなり「ダンボール10箱くらい詰めたから」と大きな声。「いつ来てもらえるかね」とのお尋ねに、今日伺うと、お答えしてありました。
玄関の呼びボタンを押すと、けたたましく非常ベル。ややあって中からお返事。出てこられて「今度は、ちっとはいいものも入っていると思いますよ」。
持ち帰ってすぐに整理しました。確かに「良い本」があります。『東西文明の交流』(平凡社)、『日本の古代』(角川書店・文庫版)、『西域探検紀行全集』(白水社)など。なかでもご本人の一押しは三宅雪嶺『同時代史』(岩波書店)。
いずれも揃ってはいるのですが、試みに『日本の古本屋』で検索してみてください。「価格」「降順」でソートをかけ、ずっと見ていくと、悲しいほど値崩れしている様子が一目瞭然です。
しかも、ご老人、どれもちゃんと読んでおられて、ところどころにマーカー線が。格安で店に出すしかありません。
『同時代史』でマーカーが引かれていたのは、第五巻の大正五年の部分で「漱石歿」、同七年で「秋山真之歿」の二箇所。この巻、それ以外はきれいな状態。他の巻もあまり読まれた形跡はありません。
唯一ツカレが見られるのは第六巻。昭和二年から始まる最終巻です。察するに、ご自身の「同時代」を読み込まれたのでしょう。
雪嶺歿は昭和二十年、享年八十六。その著者より長い「同時代」を、ご老人は生きてこられたわけです。
2010年09月03日
新規加入者面接
昼から古書会館へ。明治古典会は一回りして、二点ほど札を入れただけ。他の用に時間を取られることが増えるので、せめてしっかり見ることを心がけようと思います。
午後2時から組合新規加入希望者の面接。加入の動機などを一通り伺い、協同組合の意義などをお伝えします。と言っても、特別の理由がない限り、ほぼ全員承認。
今日お出でになったのは、すでに同業店で17年のキャリアを持つベテラン女性店員。子の巣立ち、親の看取りを済ませ、漸く念願の独立に踏み切るとのことです。
神保町の裏通りに小さなお店を出されるそうですが、しっかりしたお考えをお持ちで、活躍していただけそうな気がしました。
つい先日は40歳になる男性の面接。出版社営業から早期退職して、開業。こちらは業界にはまだ不案内のご様子。扱う分野を伺うと「環境」「差別問題」「新左翼」など。
意欲は買いますが、助言が必要かもしれません。その点では組合加入は良い選択肢。それにしても「新左翼」はアイテムとして成立するでしょうか。興味あるところです。
これまで多くの新規加入者面接をしてきました。その後の様子も気にかかりますので、自分が面接した相手はほぼ全員記憶しています。一方で、店主自身が加入する時、どなたに面接していただいたか、まるで記憶がありません。
きっと店主のことも、加入者の殆どは覚えてはおられないでしょう。
午後2時から組合新規加入希望者の面接。加入の動機などを一通り伺い、協同組合の意義などをお伝えします。と言っても、特別の理由がない限り、ほぼ全員承認。
今日お出でになったのは、すでに同業店で17年のキャリアを持つベテラン女性店員。子の巣立ち、親の看取りを済ませ、漸く念願の独立に踏み切るとのことです。
神保町の裏通りに小さなお店を出されるそうですが、しっかりしたお考えをお持ちで、活躍していただけそうな気がしました。
つい先日は40歳になる男性の面接。出版社営業から早期退職して、開業。こちらは業界にはまだ不案内のご様子。扱う分野を伺うと「環境」「差別問題」「新左翼」など。
意欲は買いますが、助言が必要かもしれません。その点では組合加入は良い選択肢。それにしても「新左翼」はアイテムとして成立するでしょうか。興味あるところです。
これまで多くの新規加入者面接をしてきました。その後の様子も気にかかりますので、自分が面接した相手はほぼ全員記憶しています。一方で、店主自身が加入する時、どなたに面接していただいたか、まるで記憶がありません。
きっと店主のことも、加入者の殆どは覚えてはおられないでしょう。
2010年09月02日
大型書店開店
本日、渋谷に大型書店オープン。早速見に行った人がいて、話を聞きました。東急本店7階ジュンク堂書店です。
確かに広い。しかし総花的な陳列で、何がどこにあるか分からない。店員さんらしき人を呼び止めて聞いても、ちょっとお待ちくださいの連続。商品陳列は間に合っても、スタッフ体勢はまだ準備中のよう。
午前中とあって、お客様はまばら。それより異様だったのは、ビジネススーツ姿の長い列。列の先頭では、次々におめでとうございますと言って名刺を交わしていた、等々、ちょっと辛口。
案内図を見ました。ワンフロアでは都内最大の売り場面積とか。数えるのもイヤになるほどの棚が規則正しく並び、幾つかのブロックに分けられ、それぞれの棚のジャンルが細かく記入されています。
見ているうちに、これは壮大なアイロニーかもしれないと思えてきました。本当にこれらが全て本として出版される必要があるのかと、問いかけるための。
しかし、それよりもっと下世話な心配をしてしまうのが弱小書店主のサガ。この死角の多さで、ちゃんと店番は出来るのでしょうか。
さて小店は、本日朝からお昼過ぎまでかけて、エアコンの分解清掃と部品交換をしてもらいました。これで当分大丈夫の筈です。
確かに広い。しかし総花的な陳列で、何がどこにあるか分からない。店員さんらしき人を呼び止めて聞いても、ちょっとお待ちくださいの連続。商品陳列は間に合っても、スタッフ体勢はまだ準備中のよう。
午前中とあって、お客様はまばら。それより異様だったのは、ビジネススーツ姿の長い列。列の先頭では、次々におめでとうございますと言って名刺を交わしていた、等々、ちょっと辛口。
案内図を見ました。ワンフロアでは都内最大の売り場面積とか。数えるのもイヤになるほどの棚が規則正しく並び、幾つかのブロックに分けられ、それぞれの棚のジャンルが細かく記入されています。
見ているうちに、これは壮大なアイロニーかもしれないと思えてきました。本当にこれらが全て本として出版される必要があるのかと、問いかけるための。
しかし、それよりもっと下世話な心配をしてしまうのが弱小書店主のサガ。この死角の多さで、ちゃんと店番は出来るのでしょうか。
さて小店は、本日朝からお昼過ぎまでかけて、エアコンの分解清掃と部品交換をしてもらいました。これで当分大丈夫の筈です。
2010年09月01日
平安が乱される
店の前をブックオフの派手なトラックが、ゆっくり通り過ぎていきました。
狭い一方通行路ですから、どの車もスピードは落としているのですが、何かことさらにノロノロ走っているように見えるのは、目的地を探しているのでしょうか。
それがあながち的外れでないと分かったのは、しばらく経って、また同じように通り過ぎたからです。見つからなくて、ぐるっと一回りして来たのでしょう。
この道は通り抜けの便利な裏道ではありません。つまり、ここへ入ってくるのはわざわざです。ご町内のどこかで呼ばれたに相違なく、そう考えると、何やら落ち着かない気分にさせられます。
もちろん古書店同士でも、別に縄張りが決められているわけではないので、同業書店のすぐ近所で宅買いという状況だって、少なからず生じます。
それでもわざわざ知らせない限り、心の平安が乱されることはないわけです。誰も好んで吹聴することはしません。意外に知れてしまうものではあっても。
目立つ看板、くどいほどの宣伝、そうしたものはビジネスの常道かもしれませんがそれは少なくとも節度ある棲み分けという思想とは無縁のようです。
狭い一方通行路ですから、どの車もスピードは落としているのですが、何かことさらにノロノロ走っているように見えるのは、目的地を探しているのでしょうか。
それがあながち的外れでないと分かったのは、しばらく経って、また同じように通り過ぎたからです。見つからなくて、ぐるっと一回りして来たのでしょう。
この道は通り抜けの便利な裏道ではありません。つまり、ここへ入ってくるのはわざわざです。ご町内のどこかで呼ばれたに相違なく、そう考えると、何やら落ち着かない気分にさせられます。
もちろん古書店同士でも、別に縄張りが決められているわけではないので、同業書店のすぐ近所で宅買いという状況だって、少なからず生じます。
それでもわざわざ知らせない限り、心の平安が乱されることはないわけです。誰も好んで吹聴することはしません。意外に知れてしまうものではあっても。
目立つ看板、くどいほどの宣伝、そうしたものはビジネスの常道かもしれませんがそれは少なくとも節度ある棲み分けという思想とは無縁のようです。