2010年10月

2010年10月21日

明日から本番「洋書まつり」

RIMG1558「洋書まつり」の並べを終え、閉店前に帰ってきました。

午後二時から会場の設営。陳列台を並べて、各店の陳列場所を決め(「台割」といいます)、それぞれに並べ始めます。

普通は事前に台割が決まっているものですが、当会は参加する人員、出展台数ともかなりファジーで、直前まで確定しません。その結果、台割も今日、その場で、となるのです。

それでも通常は、格別苦労もしないのですが、今回はちょっと勝手が違いました。各店、少しずつ多目に持ち込んできた上に、今回初参加の田村書店さんが、予定の倍近い大量出品。

遣り繰り算段の末、どうにか全店、陳列を終えました。おかげで、近年にないボリューム感のあるバーゲンセールです。後はお客様を待つばかり。

ここだけの話ですが、今回、事情があって、例年より宣伝が行き渡っておりません。このブログをご覧になった方には、是非ご来場をお奨めいたします。掘り出し物のビッグチャンス。

ただし、全会場、洋書のみ。正確には中国書籍、アラビア語書籍も含まれておりますが。

日本書はありませんのでご注意ください。

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2010年10月20日

あとは縛るだけ

朝から「洋書まつり」準備の追い込み。とはいっても日々の雑用は、いつもの通り湧いて出てきますから、能率の上がらないこと甚だしい。

それでも夕刻過ぎ、何とかここまでというメドが立ちました。あとは縛って積み上げて、明日の集荷に備えるだけ。その「だけ」が、寄る年波で年々辛くなっているのですが。

昔は年三回の即売展のほか、デパート展が二、三回。場合によると臨時の催事にも参加したりと、思えば良く働きました。しかし必ずしも働きに見合う売り上げがあったかどうかは、定かでありませんが。

売り上げを減らさず、少しでも楽をしたい。そんな虫のいいことを考えながら、徐々に外売りを減らしてきて、今ではこの「洋書まつり」一回だけになりました。

代わってネット販売が、その穴を埋めたかといえば、小店の場合は確かに、それ以上の成果が上がっています。しかしその一方で、愚痴を繰り返すようですが、店売りの方は、ますます先行き不安になってきています。

RIMG1560でも、こんなことばかり言っていても仕方ありません。気を取り直し、明後日からの即売に期待するといたしましょう。今やっていることに全力を尽くす。店主の一番不得意なことですが。

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2010年10月19日

電子書籍に奪われるもの

RIMG1562昨夜遅く、ふとTVをつけると「クローズアップ現代」で電子書籍を取り上げていました。これはと座り直し、画面を見ているうちふと気付くと、いつの間にか番組が終わっています。

この頃、TVを見ながら寝入ってしまうという癖がついたようです。家人らから注意されることもしばしば。

番組に興味が持てないからではなく、わざわざ録っておいたサッカーやアメフトの試合を見ていてさえ、そうなのです。

というわけで、その番組は見過ごしてしまったのですが、見たからと言って、これからの有益な対策を、何か教わることができたわけでもなかった筈。と、まあ自分を慰めておきます。

今朝、古書会館へ行く途中、というより殆ど着く手前、駿河台下の交差点で信号待ちになり、三省堂のビルを見上げました。大きな新刊広告。隣の書泉グランデの壁面にも、やはり巨大な広告。

この二つの広告を見ながら、仮にこうしたものが電子書籍になって、果たしてどこか不都合があるだろうかと思ってしまいました。

確かに、それら(大量宣伝と大量出版)が出版産業を支えてきた側面はあるかもしれません。しかし出版文化という点から見たとき、どれほどの寄与があったのでしょう。

もう一度、失われようとしているのは産業なのか、文化なのか、冷静に考えてみる必要がありそうです。

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2010年10月18日

ハロウィン飾り

先日の対話集会で一番印象に残ったのは、参加した若手のほぼ全員が、古書組合はもっと広報や宣伝に力を入れるべきだと考えているらしかったことです。

店主自身、10年ほど前、組合に広報部を作るのに関わったのですが、当時を振り返ると今昔の感があります。

もちろん同じ思いの人も多かった一方で、組合が広報に取り組むことに対し、批判的な意見も根強くありました。知られないところに旨みがあると、さすがに口に出して言わなくとも、そう思っている人もいたのです。

大型チェーン店のみならず、新刊書店も古本に参入しようというご時勢にあって、黙って手を拱いていては世間から忘れ去られてしまうという危機意識が、ことに若い人たちには強まっているのでしょう。

「知られないのは、存在しないのと同じ」と山本夏彦の文にあったような気がします。

しかし問題は、その知られ方です。組合としても、積極的な広報活動を計画していますが、多様な個性を持つ書店の集まりを、どう広報するか。なかなか簡単ではありません。

RIMG1548いずれにせよ「知る人ぞ知る」で、納まりかえっていられる時代ではなくなったようです。

というわけで、恥ずかしながらハロウィン飾りなどをしてみました。

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2010年10月17日

やる気のもと

RIMG1482日曜日。「洋書まつり」に出す本の値段付けをしながら店番をしていると、若い二人連れがお喋りをしながらゆっくりと店内を見て廻り、やがて「面白かったね」との言葉を残してお帰りに。

そうかと思うと、学生さん風が入ってこられるなり、「洋書はどの辺にまとまっていますか」とお尋ねに。何をお探しなのか伺うと、ある文学理論書の題名をおっしゃいます。

残念ながらありませんとお答えすると、「有るかないか、すぐに分かるんですか、すごいですね」と感心され、すぐにお帰りになりました。棚には目もくれず。

そのほか、何組もの親子連れ。「日本語の勉強の本」はないかという留学生。

もちろん、こうした方々ばかりでなく、本をお買い上げになるお客様も、昨日今日と、少し戻ってこられたような気がします。

この8、9月はどこも本当に店売りが落ち込んだようです。売れればやる気になる。これが、先日の若手との対話集会でも、重要なキーワードでした。どうやって売れる仕組み、仕掛けを作っていくかが、これからのテーマです。

10月も半ばを過ぎて、ようやく、本屋が少しはヤル気になる季節がめぐってきたのでしょうか。

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2010年10月16日

作家人気の盛衰

昨日の明古に、近代文学初版本の一口が出たということはお伝えしたとおり。

比較的状態の良い本が多かったので、さぞや良い値がつくかと思いきや、一部の作家、特定の本を除いて、かなり厳しい落札価格でした。

あの井伏鱒二でさえ、初版本ブームの頃なら一冊ずつでも何万円かの札が入った本を、10冊ばかりまとめても数万円。凋落振りが際立ちます。

同じようにかつて高い人気があった作家に、井上靖がいます。今では初期の完本以外、業者の興味を引かないでしょう。

inoue手元に日本文学の外国語訳が少しまとまってあって、整理していたらその井上靖が三冊出てきました。それぞれ違う作品のドイツ語、フランス語、イタリア語訳です。

この外国語訳も一時期、学校図書館などが熱心に集めた時期がありましたが、最近は一段落してしまったよう。経済・社会の動きと無関係ではないでしょう。

しかしこの中の一冊、イタリア語版(「闘牛」「猟銃」「比良のシャクナゲ」所収)は訳者が Atsuko Ricca Suga 即ち須賀敦子。この名のおかげで、この本はちょっと売れそうな気がします。

午前中、南部支部役員会。午後から店で片付け仕事の一日。

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2010年10月15日

明古のち集会

今日、帰りが遅くなったのは、予想以上に集会が長引いたから。

その集会というのは、若い組合員との対話の場を持ちたいとの、理事長の希望で実施したものです。30代が中心。

店主も独立したのは30代でしたから、つまりはこれからこの業界で生きていこうという方たち。そうした方々の意見を聞こうというのが主旨です。

長引いたのは、今日に至るまで何人集まるかも分からなかったなど、全てがぶっつけ本番だったことに原因がありますが、思いのほか意見がよく出たからでもあります。

もちろん最終的に集まった人数が、30名ほどと、考えていたより多くなったことも理由のひとつ。

これが第一回。少なくともあと何回かは続ける予定。何が生み出されるかは、まだ未知数です。

ところでこの集会は、市場が終了してからの開催。今日の明治古典会は、近代文学の一口物で、とても明古らしい市でした。

RIMG1510最終発声(つまり最高価格落札品)は日本のダダイズム運動を代表する雑誌「MAVO」第四号の一冊。

希少なこの雑誌の中でも、さらに見かけない号ではあるとの話でしたが、全七号、全てが揃ったらいくらになるのだろう、と思わせるような価格でした。

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2010年10月14日

二度が二度

RIMG1509年に何度もないことですが、お送りした書籍が返送されてくることがあります。つい最近にも一件ありました。「あて所に尋ねあたりません」とスタンプが押されて。

この件については、過去にご注文頂いた時のご住所が、小店のDBに登録されていて、納品書類を作成するとき、その住所を呼び出してしまったことが原因。

そのお客様は、同町名ながら別番地に引越されておられたようです。当方の不注意であることは、言うまでもありません。お詫びして、急いで再送しました。

同じような間違いが、二年前にもあったことを思い出しました。同姓同名の別のお客様に、ご注文品をお送りしてしまったのです。書類作りに、DBの連結機能を使って起きる、ケアレスミスです。

なぜそれを思い出したかというと、一人のお客様からメールを頂いたから。「このたび購入した本に、線引きがあった。事前には説明を受けていない。貴店は線引きは欠陥とは考えないのか」続けて「二年前、送り先間違いとかで、随分遅れて本が届いたが、その対応にも不満があった」。

「その対応」については、いささか誤解も含まれているのですが、いずれにせよ偶々頼んで、その度にトラブルというのでは、不信感は最大級に膨らんでおられたことでしょう。

お値引き額を提示し、何とかご了解を得ることは出来たものの、不思議な巡りあわせに、冷汗三斗というところでした。

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2010年10月13日

うるわしい関係

お昼前、長く懸案となっていた本の引き取りに。

開業当時、学生さんだった方が、今や女子大教授。こじんまりと品の良いキャンパスにある研究室にお邪魔して、手ずから淹れて下さった珈琲を頂きながら、しばし久闊を叙しました。

不要な本が廊下の隅に積んであるので、近くに寄るついでがあれば、と言われてから数年が経ちます。あまり放置しておけば先生の肩身も狭いのではと、本日お伺いした次第。

駒場を離れて20年以上になるというのに、今日までご縁が続いているというのは有り難いことです。お互いの近況などを話したのですが、明るい話題に乏しいのが残念なところでした。

それにしても小店の場合、こうしたお付き合いが、ごく初期のお客様方に限られるのは何故だろうと、時に思うことがあります。ふと今、ある意味では、そうしたお客様は、幼馴染のようなものなのかもしれない、と考えつきました。

話は違いますが「山王さん」と呼び慣らわされる関口良雄(山王書房)の『昔日の客』が最近、復刊されて業界では話題です。RIMG1508昨日見た『森崎書店の日々』にも元版が一瞬登場しました。

客が本屋を作る。本屋が客を育てる。これからもそういう関係を望むことができるでしょうか。

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2010年10月12日

めったにない役得

店に着くと午後10時過ぎ。遅くなりました。

朝から洋書会。途中、面談、小会議などもあって、午後6時から月例の合同役員会。終わって、いつもなら数名で連れ立って、食事でもとなるところですが、今日は予定外の飛び入り。

映画『森崎書店の日々』試写会の招待券が回ってきたのです。それも、開演30分前に。

場所は会館から間近の「神保町シアター」。早速駆けつけると、どうやら予想以上に来場が多く、危うく満員札止めで入れなくなくところでした。

さて肝心の映画。見始めて、古本屋のオヤジの興味はやがて一つに絞られます。主人公がいかにして本を読まない顔から、本を読む顔に変っていくか。

結論を言えば、まず納得できる変貌ぶりでした。大袈裟に変ったわけでもなく、見ているものには腑に落ちるという程度の。

morisaki映画が終り、会場を出て駅に向かうと、今までフィルムの中にあった書店の建物(もちろん書店ではありません)がすぐそこに現れるという、オマケがついておりました。

一般公開は10月23日から。さて、どれくらいの人が足を運んでくれるでしょうか。

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