2011年01月

2011年01月21日

忘れた頃に

二ヶ月ほど前にスイスから注文が入ったものの、その後、なしのつぶてとなっていた相手から、またメールが届きました。

いわく、色々試したが上手く行かない。銀行送金をさせて欲しい。

PayPal口座は先方がダメ。クレジット決済は小店に用意がない。『日本の古本屋』経由で注文してくれれば、クレジット決済できるとお答えしたのですが、やはり難しかった様子。

そこで郵便為替、郵便振替で送金できないかと、提案していたのでした。

銀行に送金されても、一件当たり2500円もの手数料を取られます。郵便為替による送金の場合は、先方で同様の手数料が掛かるのでしょうか。

いずれにせよ何か良い解決はないかと、ネットで検索してみました。すると新生銀行が、外貨を受け入れ、安い手数料で両替してくれることがわかりました。幸い口座を持っています。

外国から送金を受ける際にはSWIFTコードと呼ばれるものが必要です。そこでそれを確かめるため、同行に電話をしました。これが延々と続く自動応答。言われるままに、何度ボタンを押したか解かりません。

ようやく「オペレーターにおつなぎします」というメッセージまでたどり着いたものの「ただいまお待ちの人数は三名様です」とアナウンスされ、よほど受話器を置こうかと思いました。

ともかく必要な情報を得、あらためてメールを送りました。

午前中は、こんなことであらかた費え、午後から明古。今日は市場で久々、ゆっくり本を見る時間が有りましたが、成果には結びつきませんでした。

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2011年01月20日

TKI新年会

午後からTKI会議。『日本の古本屋』の運営会議です。月一回、四時間かけてあれこれ話し合い、対応を決めます。

もちろんそれだけではなく、主だったメンバーだけで別の日に会議。そのほか随時、掲示板で会議したり、市場で顔を合わせたときに話し込んだり。

それも各々が自分の商売を持つ自営業者で、それぞれ独自の事情を抱えながら、時間をやりくりしての、奉仕活動です。

しかも、始めた頃には思いもかけなかったほど、このサイトの重要度は高くなっています。周りからの期待も、それと共に注文も高まる一方。

何とかそれに応えようと、毎月長い会議を重ねるのですが、しかし積み残しも多く、いつももどかしい思いが残ります。

今日はそんな皆さんの労をねぎらう意味もかねて、新年会の席が設けられました。所は、初場所で賑わう両国の、ちゃんこ鍋『巴潟』です。

店主は以前一度来たことがありますが、その時は妙に狭苦しい部屋に押し込められ、あまり良い印象は残っていません。しかし今回、ゆったりした部屋で、落ち着いて食べると、あっさりした塩味スープの、美味しいちゃんこでした。

しかしそこでの話題も、ついつい会議の続きのようなことに。これでは一度、合宿でもして、とことん話し合うしかないかという結論で、散会となりました。


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2011年01月19日

心が騒ぐ

ある日、市場で入札している最中、隣り合わせになった一人の同業から「昨日来ればよかったのに、面白そうな演劇書が出てましたよ」と声をかけられました。

なんでもクレイグ(Craig, Gordon)の洋書が、少しまとまって出ていたとか。そう聞くと、みすみす獲物を取り逃がしたような気分になります。

店主は火曜日と金曜日、それに月に一度の南部(土曜日)しか入札に出かけません。別に決められているわけでも、自分でそう決めているわけでもないのですが、仕事の都合上、そうせざるを得ないのです。

熱心な業者は毎日市場に顔を出し、そればかりか即売展などもマメに覗き、仕入れに励みます。専門性の高い本屋さんは、それくらいでないと良い本が集まりませんから。

神田に専門店が集まるのも、この市場が近いということが、大きな理由の一つです。

行けるものなら毎日行きたい、とまでは思いませんが、情報を得たら、すぐ駆けつけられるくらいの所に店があれば、と思うことはあります。

最近では、市場の出品情報が事前にメールや、ファックスで届きます。しかし主だったものに限られますから、それによって腰を上げたことは殆どありません。

今度の話も、もし事前に「演劇洋書」と知らせがあったとしたら、出かける気になったでしょうか。電話で詳しい情報を問い合わせたりして、結局行かなかったかもしれません。第一、行ったからといって、買えるとは限らないのですし。

親切で教えてくれた一言に、心中穏やかでいられなくなるところが古本屋のサガでしょうか。

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2011年01月18日

洋書会出品

洋書会当番で、店を朝9時半過ぎに出発。市場に着いたのは10時を少し回っていました。

4階でエレベーターが開く一瞬、今日の出品の具合はどんなだろうかと、期待と不安が交錯します。最近でこそ、ある程度の量は出ていますが、ないとなると極端に少ないこともあるからです。

そうかと思うと重なる時には、こなし切れないほどの大量出品が集まる日もあり、その落差には、かねて悩まされ続けてきました。

何とか均して出品出来ないものかと考えたり、一方、これはこれで良いのではという意見もあり、解決の方策は立っていません。

さて本日は、着いた時点でかなり少なめ。これでは南部の役員会を欠席して、当番の方を優先した甲斐がありません。会館に借りている自分のロッカーから、あれこれ引っ張り出して出品することにしました。

他の会員も同様に出品を図り、お昼までには何とか市場の形になったようです。

苦肉の出品でしたが、案外良い値になったものもあって、おかげで本日は、「買い」より「売り」の方が多いという結果になりました。

しかし今日までそれらはロッカーに入っていて、ということは毎月ロッカー代が掛ってきたわけで、まるでそのロッカー代を払うためにロッカーに入れてあったようなことになります。

そう考えれば、何か割り切れない気持ちにもなりますが、市場で売り上げが立ち、洋書会にも僅かながら貢献が出来たと、良い方に考えることとしましょう。

店に帰り着いてみると、こちらでは、あまり売り上げが立っていないようでした。

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2011年01月17日

寒中見舞い

ポツリポツリと、年賀状の答礼が届きます。その中に一通、寒中見舞いとともに、名宛人の訃を伝えてきたものがありました。

お客様へお出しする賀状は極めて少ないのですが、そのうちのお一人です。胸を衝かれる思いがしました。印刷文面の間に、女手で、当人は昨年十二月、七十五才で永眠した、と書かれてあったのです。

奥様にご面識はありません。しかし、ご本人がご来店のとき「家内と一緒に出てきたけど、向こうが買い物している間に、こちらへ寄らせてもらいました」と、いたずらっぽく笑っておられたのを思い出します。

仲の良いご夫婦であったことは疑いありません。時折、「あまり買うと叱られる」と、冗談めかしておっしゃってもいました。

それほど頻繁にお越しになったわけではありません。しかしその度に、古い英詩や古典のテキストを、数冊ずつお求めいただきました。後に、ある大学の名誉教授で、英文学をご専門とされていたと知りましたが、話題にしたことはありません。

若い人に良書を売ることは、本屋の大いなる使命ですが、識見の高い先達から喜んでいただける本を置くことも、本屋の大きな張り合いです。

その張り合いの一つが失われたことに、淋しい思いを禁じえません。早速お悔やみの葉書をお出ししました。

寒さの中、店先の盆栽の梅は、とうに満開です。

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2011年01月16日

昨日と今日と

寒い一日。外に出るのが億劫になるほど。

午前中、たまに入ってこられるお客様は、暫く棚をご覧になるとそのまま出て行かれ、そんなパターンが4、5回続いたでしょうか。まるで体を温めに、入って来られるようでした。

昨日、今日とセンター入試。寒いだけならともかく、荒れた天気になっている地方もあるらしい。毎年同じようなことなのですから、何か方策があっても然るべきでは。まさか若者に艱難辛苦を与えることが目的ではないでしょう。無策もここに極まれりです。

同じく昨日今日は世田谷ボロ市。こちらの方は、寒さがあっての景物詩。とはいえ、もう何年、いや20年近く、見に行ったこともありませんが。

20年といえば、昨日、同じくらい久しいお客様が、ご来店くださいました。一冊の本を手にして。

手にされていたのは、出たばかりのご自著。『強く生きるために読む古典』(岡敦・集英社新書・2011年)。発行日は1月19日ですから、正式にはまだ発売前。

長らくお目にかかっていなかったのに、新著をご恵贈いただいたのは、葉書やメールのやり取りが続いていて、著作の元になったウェブマガジンも拝読していたから。

「河野さん?」と声をかけられ、「岡です」と名乗られても、認識するまで一瞬の間が必要でした。あの青年がすっかりおじさん。著者履歴によれば店主の10歳年下、むべなるかな、です。

四方山話の後、「読み終わったら店で売ってください」と言い置いて帰る頃には、かつての青年の顔が戻っていました。

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2011年01月15日

冷泉家の思い出

栃折さんの本を、まだ読み継いでいます。仕事の合間の息抜きや、乗り物の中での短時間読書で、しかも複数の本を読み差していますから、一冊がなかなか読み了えられません。

その中で今日たまたま、冷泉家の古文書について書いた文にぶつかりました。時雨亭文庫が公開されるというニュースに寄せての短文です。日付が1980年6月8日と、入っています。

実は先日、NHKのBSアーカイブス名作選で『京都冷泉家の八百年』を見ました。TVのスイッチを入れると歌会の様子が写り、何かも分からぬまま見ていて、あとからそれと知ったのです。

その番組でいくつかの知識を得ました。現在のご当主は、入り婿さんであること。先代もやはり入り婿さんであったこと。

それは先代の当主たるべき人が、三十歳を過ぎて太平洋戦争に二等兵として召集され、戦死された結果、妹さんが家を継ぐことになったからであったこと。

改めて、時代の狂気ということについて考えさせられました。

この冷泉家には、個人的な思い出があります。文庫公開よりさらに十年ばかり前、店主はこの冷泉家に隣接する大学の学生でした。もちろん当時のこととて「名ばかり学生」、勉強らしいことは殆どしませんでしたが。

まだ入学して日も浅い頃、先輩にキャンパスを案内され、古びた家に続く一角に来た時、ここには「怖いおばはんが居るから」みだりに入り込まないようにと注意を受けました。

今なら「おばはん」の気持ちが良く分かります。「猫に小判」の学生たちがうろつくのを見れば、水をかけてでも追い払いたくなったことでしょう。

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2011年01月14日

飲んだり飲まなかったり

昨日は合同会議。支部の役員さん、交換会の幹事さんたちへ、理事会から諸報告を行い、支部や現場からの意見を上げてもらう、月一度の定例会議です。

一月の会議の後は、新年会を開くのが近年の恒例。今回は「銀座アスターお茶の水賓館」で出席者約70名。新お茶の水ビル21階からの夜景が、印象に残りました。

午後8時半にはお開き。少し物足りない思いの連中20名ほどが、近くのパブへ。車を運転する必要のない店主も付き合って、10時頃まで二次会。会議から通算すると5時間半を超え、さすがに三次会へ向かったものはいなかった様子です。

今日は明治古典会。出品は多かったのですが、向きのものがなく入札ゼロ。会の仕事、組合の仕事が色々とあって、夕方まで殆ど6階の事務フロアで過ごしたため、市場の様子は、残念ながらご報告できません。

夜はいつもの明古仲間と夕食。専修大交差点近くの芋焼酎と黒豚の店「幻蔵」へ。初めての店です。

車の運転があるので飲むほうは他の三人に任せ、お水を飲みながら食べるほうに専念。シメに取った焼きうどんの麺に、コシがあって食べ応えがありました。

この先、まだ寒い日が続くのでしょうか。新年会は来週、あと一山あります。


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2011年01月13日

職業年齢

お客様から本を買うとき、「買受確認票」に住所氏名などを書いていただくことになっています。

職業を書く欄もあって、昨日、若い女性がここに「パン屋」とお書きになりました。思わず「場所はどこ?」と聞いたのは、なんだかおいしそうな店の感じがしたからです。

吉祥寺に7年ほど前にオープンした、無農薬素材にこだわるお店と分かりました。念のため、「ご自分でやってらっしゃるの」と尋ねると「いえいえ、店員です」。

それはそれだけのことで、今日の本題は確認票について。自署をお願いする部分が網掛けされていて、その項目は「氏名」「住所」「職業」それに「年齢」となっています。

これまで、1万円以下の買い入れの場合は、職業、年齢については空欄のままでも、敢えてお願いしてまで書いていただくことはしませんでした。古物営業法上、それで問題になることはなかったからです。

今度、施行規則が改正になると、そうは行かなくなります。職業はともかく、年齢について、お客様にいちいち書入れをお願いするのは、ちょっと気が重い。

自署していただき、少しでも不審や疑念があったら、身分証明書類の提示を求めなければならないことになっています。もし年齢に不審を抱いたとして、そんなことは尚更言いにくい。

初めから免許証でも出していただいて、こちらで書き写す方法を取ることにしたほうが、波風が立たないでしょうか。

およそ法律とは、どこかしら奇妙な点があるものです。

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2011年01月12日

アフリカ象

一日店で仕事。

先週の明古で買ったアフリカ美術関係四本口が届き、それを収める場所を作るため、美術書の棚の整理。出して、入れて、という作業はそれほど難しくないのですが、出した本をどこに片付けるかが難問。

昔聴いたナンセンス・クイズを思い出しました。「象を冷蔵庫に入れるには、ドアを開ける、象を入れる、ドアを閉める。ではキリンを冷蔵庫に入れるには?」

「えーと、ドアを開ける、キリンを入れる」と答えると、すかさず「ブッブー」。正解はドアを開ける、象を出す、キリンを入れる、と続かなければなりません。

美術書は、象のように大きくて重い。出し入れするのも注意が必要です。うっかりまとめて扱うと、手首をひねったりすることも。

外に出した象たちは、通路にひしめいております。さてどこに収めるか。とりあえずは倉庫にでも運び込むことになりそうですが、そこが象の墓場にならないことを祈るばかりです。

同業から電話二件。一件は「古本屋入門講座」を開きたいという地方組合からの相談。もう一件は「古物営業法施行規則改正」に関して、非対面取引を主力にしている業者が、見直しを働きかけようという動きがあるという報告。

明日は合同会議、のち新年会。明後日は明治古典会。象の始末はその先になりそうです。

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