2011年07月

2011年07月21日

トラブル続き

涼しい土用丑の日。

午後7時前に店に戻りましたが、空がまだ明るい。夏至はもう一月も前のことですから、これからは次第に日が短くなって行くのでしょう。しかし夏はまだまだ始まったばかり。干上がることなく過ごせるか、レジを覗いて心もとない思いになりました。

出かけたのは古書会館、TKIの定例会議です。こちらも解決すべき問題が山積み。それぞれが、自分の店という最優先事項を抱えています。そこを遣り繰りして半日を空け、熱心に討議するメンバーに、改めて頭が下がりました。

RIMG3659店では今朝から一台のパソコンが故障。一旦トラブルが起きると、多くの時間が奪われるのがお定まりです。幸いなことに我が娘がこれに立ち向かい、夜までに何とか解決してくれました。

今日はもう一つトラブル。これは単純に店主のミスですが、ある書籍の価格を一桁間違えて「日本の古本屋」に登録してしまいました。もちろん一桁小さくです。45000円のところを4500円と。

お客様から問い合わせがあったと、会議中に店から電話が入りました。慌てて訂正してもらいましたが、穏やかな方だったようで助かりました。「どうもおかしいと思った」ということでご了承いただいたようです。

調べてみると、登録したのは2週間前。今日になって問い合わせが入ったことを早いと見るか、遅いと見るか。

正しい値段であっても、相場からすれば、かなりお買い得になっています。改めてご注文が入ることを願っているのですが。


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2011年07月20日

ルート便

RIMG3671市場で買った本を店まで運ぶのに、新しい方法が加わりました。

といっても、小店にとっては特別大きな変化はありません。一週間の間に買った本をまとめて、決まった曜日に運んできてくれるのですが、今までと同じ運送屋さんである上に、割り当てられた曜日というのも今日、水曜日。これも殆ど従来通りです。

何が変わったかというと、これまではたまたま水曜日になることが多かっただけですが、これからは決まって水曜日。その代わり料金がぐっと安くなります。

ルート配送用の車を組合で一台チャーターし、費用を利用者で按分する方法で運送賃が引き下げられるはず、という試算を立てて、今月から実施を始めたのです。

何事につけ、新しいことを始めるのは大変です。一定以上の利用がなければ、採算割れとなる懸念もありますが、長年の課題であった会館の残置品問題解決への第一歩として、何とか成功させたいと思います。

もう一つ便利な制度もできました。カーゴテナーをそのまま預かれる仕組みです。運送屋さんも置いていくだけ。こちらもゆっくり片づけができる。次回、何か出品するものがあれば、今度はそこに積んで渡せばよい。

昨日買った本はカーゴに7分目ほど。早速、その恩恵に預かり、カーゴを店の中まで持ち込んで、整理を始めました。このカーゴを活用することで、店の本の回転も良くしていきたいものです。

時々シャワーをひねったような雨。一時日も差しました。台風はどうなったのでしょうか。

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2011年07月19日

むつかしい仕分け

洋書会当番。久々の仕分けが、なかなか手ごわいものでした。

地方から送られて来た、大きめの段ボール65箱。同業がしっかり詰め込んだものですから、量が多いのはともかくとして、その中身が中世哲学を中心とする研究書、叢書類。

つまり殆どがラテン語、ドイツ語、フランス語の書籍で、英語文献はごくわずか。そればかりか、ギリシャ語はもとより、サンスクリット、パーリ、アラビア語などの本も混じっています。

先ず全集、叢書類を抜き出し、特殊な言語はそれぞれにまとめ、語学書、辞典類を選び出し、残りを大まかにジャンルで分けて行きます。

特に目立つのがトマス・アクイナス、アウグスティヌス等の研究書でしたが、時間の関係で仕分けが雑になる事を恐れ、その主要部分は次回の市に回すことにいたしました。

それでも時間に追われます。なにしろ文字を追うだけで一苦労。入札が始まってから、揃い物が泣き別れていることが見つかったりしました。

ところで、こういう大きな口を仕分けていると、自分の特に欲しいと思う本が何冊か目に入るものです。何とかそれだけでも買いたいと、選り分けて一括りにしておくというのは、仕分けの特権のようなもの。

しかしそれにお咎めがないのは、決して安く買えないばかりか、買い逃すこともしばしばあるからです。

それなら大山の中に残しておけば、まとめて安く買うことが出来るかというと、それもそううまくは行きません。市RIMG3667場というのは、実に精妙にできているものだと思います。

仕事を終えて表に出ると、外気はまるで蒸し風呂のようでした。

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2011年07月18日

セドリ屋

今ではB*** O**などという店のセールの日に、スマートフォンやらバーコードリーダーやらを持ち込んで買い漁る人のことを「セドラー」などと呼ぶようですが、その昔は「セドリ」というのは目利きの技でした。

「セドリ屋」というのは、決して尊敬を込めた呼称であったとは言えませんが、それなりの畏怖を持って呼ばれる人々でした。

店主がこの業界に入った頃、それはすでに過去のなりわいとなっていましたが、本屋がそれぞれ自らの仕入れ手段の一つとしてセドリに回ることは、まだしばしば行われていました。

店主自身、セドリの真似事のようなことをした経験もあります。そんな時分に先輩から教えられ、今も記憶に残っているのが「何でもかんでも高くつけているような店ほど抜ける」という言葉です。

要するに、ちょっと黒っぽい本だとむやみに高い値をつける。それは本を知らない本屋だというわけです。

RIMG3670昨日取り上げた本に「稀少性(rarity)」という項目がありました。絶対的稀少性、相対的稀少性、地域的稀少性、一時的稀少性などと薀蓄を述べたあと、最後に「それを求める人が居ない限り、稀少であることには、全く意味がない」と、締めくくっています。

その昔、迷い込んだある店に、黒っぽい本がぎっしり詰まっていて、しかもどれも驚くような値がついていたことを思いだしました。こちらに眼があれば、何か「抜ける」本が見つけられたかもしれません。しかし結局のところ何も買わずに退散しました。セドる力がなかったわけです。

もう一つその言葉から思い浮かんだのは、A*****なる販売サイトで、他に誰も出していないと見ると、信じられないような値をつけて出品しているケースです。

本を知らないということは、まさにこちらにこそ当てはまるのですが、今どきは、ネットセドラーなどという種族も、現れてきているのでしょうか。

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2011年07月17日

すでに古き良き時代

エアコンの温度調節は難しいものです。設定温度が高いと効かないし、少し下げると今度は効き過ぎる。

自動運転ということは、温まれば冷し、冷えれば止めるということでしょうが、小店あたりのエアコンに、そこまで厳密なセンサーが着いているとも思えません。

だから少し暑くても、あるいは逆に少々冷え過ぎと思っても、しばらく我慢が必要になります。ただ、そうまでしてエアコンをつけていても、実に張り合いのない閑散ぶりですが。

前に買った本を整理していて、また手が止まってしまいました。
Antiquarian Books: A Companion for Booksellers,
Librarians and Collectors. Scolar Press, 1994.
この本が、なかなか面白そうなのです。

RIMG3672すぐ目に付いたところが『ベデカ』のキキメ。どこの国、何年版と詳しく書いてあり、他にもトリヴィアな情報が豊富そう。また用語説明も、なかなか皮肉が効いて洒落ています。ただし、店主の語学力で斜め読みしただけですから、勘違いしているかもしれません。

コンピュータという項目では、これによって目録作成が容易になる代わり、工夫のない退屈なものになるのではないか、という予測が書かれていて、17年前の危機感というのはこの程度のものだったかと、懐かしい気さえしました。

この先例えば17年経ったとき、どれほど本の世界は変わっていることでしょう。この本の持つ意味は、さらに小さなものになっているのでしょうか。

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2011年07月16日

懐かしいお顔

三連休で、夏休みモードもいよいよ本格化。

今朝は五反田の南部会館へ、支部役員会です。午前中で終えて、表に出ると日差しは焼けるよう。五反田の駅まで殆ど日陰がなく、日よけに帽子が欲しくなりました。

駅の入り口に最近出来たunicloに入ってみると、商品構成がごく限られていて、帽子は見つかりません。渋谷駅でデパートに寄ろうかとも思いましたが、着いた時には、そこまでの意欲はなくなっていました。

RIMG3590午後3時、店番のミセスBが引き上げました。代わって帳場に座り、机周りの整理などをしていると、忽然と入って来られ、そのまま黙って目の前に立たれた方がおられます。

お顔を拝見してすぐに分かりました。10年以上前に駒場を退官され、現在は関西の私大で学長をされているK先生です。お目にかかるのは何年振りのことでしょう。

実はつい最近メールをいただき、ある本をご注文くださいました。その本が「昨日届きました」とおっしゃって、今ここで代金をお支払いくださろうというのです。

もちろんそのために上京されたわけではありません。駒場で集まりがあり、少しばかり早めに着いたので、寄ってみようと思われたのだそうです。言うまでもなく移転後初めてのこと。

今年度限りで学長職を放免してもらい、東京に戻ってくる。その暁には、小店に寄るのが大きな楽しみになるはずと、嬉しいお言葉をいただきました。

こういうお客様が、開業後30年近く経とうというのに、さほど増えていないのが悲しいことではありますが。

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2011年07月15日

バスを待つわけ

午前7時50分、バス停に人気はありません。今行ったところなのでしょう。でも大丈夫、この時間帯は8分間隔で来ることになっています。心静かに待つことにいたしました。

やがて二台続けて別路線のバスが来ました。さらにじっと待つと現れたのは、先ほど来た別路線の一台。この路線の運行本数は、今待っている路線の半分ほどのはずです。

さすがに何やらおかしいと思い始めました。振り返ると長蛇の列。陰っていた歩道に、朝の日が次第に差してきます。これを避けて早めに家を出たのでしたのに。

遂にバスが現れたのは8時25分、結局10人ほどを積み残して出発。そういえば、バス停に着く前に一台見かけたあと今まで、対向のバスを一台も見ないことに気がつきました。

玉川通りが渋滞して遅れたと、バスのアナウンス。運転手さんに責任はないにせよ、すし詰めのバスに乗る身としては割り切れない思いが募ります。これがあるからバスは、と、過去の思い出が数々蘇りました。

RIMG3494そんな思いまでして今朝バス通勤をしたのは、今日の明治古典会終了後、新旧幹事の食事会が予定されていたからです。

夕刻6時半から、一口坂の「ライムライト」という店で、総勢20名ほど。たっぷり三時間、食事と歓談を楽しみました。途中で、一瞬ながらやや強い揺れが。

近くの靖国神社では「みたままつり」。人出の多さ、しかも若い人が多いことに驚かされました。帰りがけ、まだ残る人波を横目に、駅に向かいました。

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2011年07月14日

贈り物にしたい

英文学の本はどこですか?と英国人留学生に尋ねられました。研究書ですかと聞くと、読み物、特に詩集が望ましいらしい。

ペーパーバックの棚をご案内すると、人にプレゼントしたいので、雰囲気のある本が欲しいとおっしゃる。

店内の棚に Raymond Preston: 'Four quartets' rehearsed. を見つけ、「こっち(Four quartets)があると良かったのですが」。そう言われて、なんとなくご要望の向きは掴めました。

Faber社で出しているT.S. Eliotの著作は、たまに古い版がまとめて入ることがあり、入れば廉価で表の棚に並べたりします。あいにく今はないのですが。ただ状態の良いもの、とりわけ初版などは、結構値が張る場合があります。

そんな話をすると、「良い本ならお金のことは気にしません」と意気軒昂です。「ところでどんな方に差し上げるのですか」と問うと顔を真っ赤にして、実は知り合って6ヶ月になる女性に贈るのだといいます。最近、好意を告白したばかりの相手だとのこと。

「それじゃ余り高価なものは、向こうが困るのじゃないだろうか」と申しますと、「言わなければ分からないから大丈夫」と、どうしてもお金を遣いたそう。

「でも値打ちが分からないような人じゃ、付き合いたくないでしょ」そう返すと、大いに感じるところがあったらしく、RIMG3599声を上げて笑いました。

神保町へ行ってみるそうです。ただ、糸目を付けないつもりの予算が、欲しい本と折り合うかどうか、ちょっと心配しています。

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2011年07月13日

豪華な実用書

RIMG3603一昨日話題にした買い入れ本の中にあった一冊。The Hotel Book : Great
Escapes Asia. Taschen, c2004.

A4より横幅がある大型本で、400頁の中に46軒のホテルが英、独、仏の三ヶ国語で紹介されています。ホテルとその周辺を撮った写真が、本を構成している中心なのですが、正直、あまり良い写真に思えません。

しかし、豪華なつくりではあってもあくまでカタログ。パラパラと見て、「よしここに行ってみよう」という人のために作られている、実用的な本なのでしょう。だから見て憧れるだけの人には、ちょっと物足りなくても仕方ありません。

カバー袖の記載によれば南アメリカ、アメリカ、イタリア、フランスというシリーズが続刊予定となっていて、他に低予算、都市、温泉という巻もあるらしい。

さてこのアジアのホテルの中に、日本からは三軒「強羅花壇」「あさば」「ベネッセハウス」が、紹介されています。どうお感じになりますでしょうか。

本書の一つの工夫は、三ヶ国語で書かれた短い案内文の末尾に、「持っていく本」のオススメが付されているところです。

ちなみに「強羅花壇」は『ノルウェイの森』、「あさば」は『伊豆の踊り子』、「ベネッセハウス」は『砂の女』。英、独、仏で翻訳が出ている事が条件になりますね。

ちょっと付け加えておきますと、『ノルウェイの森』を英文で紹介しているところでは"Naokos Smile"となっていて、これはドイツ語版のタイトルの直訳。英語版はもちろん"Norwegian Wood"のはずです。

いや、今気がつきましたがフランス文末尾では『国境の南、太陽の西』がオススメになっていました。色々ご愛嬌ですね。

しかしこんなアラを探しているより、この中のどこにでも、ちょいとescapeして見たいものです。


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2011年07月12日

聖人君子でなく

朝10時から、理事会。通常は8日が決まりなのですが、今月は七夕大入札会とぶつかりました。この間は会議室なども大市で使用するため、日をずらすしかありません。

というわけで今日、午前中に理事会を開き、いつもは10日に行われる合同会議も、やはり今日の夕方6時からとなりました。

それだけではありません、午後2時からはTKIの役員会議。さらに今日は火曜日で、本来なら洋書会の当番月。そちらの方は理事会のため免除してもらいましたが、午後4時からの定時総会は休むわけにはいきません。

要するに午後7時半、最後の会議が終わるまで、一日会議漬け。仕上げは、バトンタッチを済ませた洋書会旧役員の食事会です。

すでに7時から始まっていた会食の場に、約一時間遅れで駆けつけ、次々に出てくる天ぷらコースを急いで平らげ、皆に追いつきました。

前々からの約束の席ですから、勧められるままにビールをコップ一杯。さらに焼酎のお湯割を一杯。しかし飲んだのは結局それだけで、気分はまったく素面。よほど店に寄って、置いてある車に乗って帰ろうかと思いました。

RIMG3490それを思いとどまらせたのは、遵法精神というよりは、渋谷で乗り換えて店に行くより、このまま地下鉄で帰る方が楽だという意識。おかげで夜10時には、家に帰り着くことが出来ました。

ところで、今夜の食事は湯島の「天庄」、随分久しぶりです。以前の座敷が椅子とテーブルになっていて、その点は助かりました。久しぶりでなかったのは天ぷらです。昨日の我が家の夕食が、それでした。

「天庄」、悪くはありませんでしたが、我が家の方も、かなりいけます。連夜でなければもっと良かったけれど。

konoinfo at 23:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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