2011年09月

2011年09月20日

楽しい洋書会

昨日の夜から急に気温が下がって、今日は道行く人の半数が長袖。半袖の人たちは、天気予報で今日の最高気温が29℃まで上がって蒸暑いと聞いたためでしょう。店主も半袖組。

実際にはそれほど気温は上がらず、昼の神保町駅で、いつもの気温計は21.3℃。洋書会へ出かけたのでした。

RIMG0235フランス文学関係など、日本書が全体の半分を占めて、会場はちょうど満杯。レコード、ポスターなど色々なものが出ていて賑やかな中で、特筆すべきは「ニ胡」。そう、あの中国の弦楽器です。

特に高級なものでもなく、いわゆる中古品ではありましたが、入札する人が少なく、あっと驚く価格で落札されていました。

今日も店主は買上なし。昨日の閉店間際、店に大量のお持込みがあったことも原因の一つです。まずあれを片付けなければ。

市会終了後、総会。一つ目の議題は、歳末特選市について。年末にかけての予定を確認しながら、12月20日を特選市とすることに決まりました。12月27日が本年の最終市となります。

もう一つの議題は、恒例の忘年会について。俄然、議論が白熱します。まずはその日程。13日、20日、27日の三つの候補をめぐり、調整が図られ、20日と決まるまでに、前の議題をはるかに凌ぐ時間が費やされました。

日程が決まった後も、では会場をどこにするかについて、甲論乙駁。いつもこの時点で、会場まで決まることはありません。誰もがそれを承知で、様々な意見を述べ合います。

要するに食べたいもの、行きたい店の話しで盛り上がったという次第。こんな議題ばかりなら、市会も楽しいのですが。

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2011年09月19日

一見さん

三連休の最終日とあって、出かけてもごく近間。その帰り道、という感じのお客様が目立つ日でした。

ご夫婦連れ、親子連れ、友達連れ、皆さんどこかへお出かけになって、その帰りがけ「おやこんなところに古本屋が」と、お立ち寄りくださったようです。

昨日、一昨日も、初めてのご来店という雰囲気の方が多かったのですが、それは近隣のいくつかの高校で学園祭があって、そこにお越しのご父兄方だったのでしょう。

小店は現在では、年に一回の「洋書まつり」以外は、外売りをやっていません。かつて最も多い時は、デパート展を含めると年8回、即売展をやったこともあります。

ある時、即売展を主力にしている大先輩から、こんな話を伺いました。

「即売展のお客さんを大事にしなければいけませんよ。あの方達は、本を買うつもりでお出でになっている。普通のお店では、そんな方ばかりとは限りません」

普通の店、というのがカギです。専門店なら話は違いますが、誰もが専門店でやっていけるわけではありません。店を開けている以上、一般の、ふらりと立ち寄るお客様を相手にせずには、商売が成り立たないでしょう。

といって、それだけでは古本屋としての面白味に欠けることも、また確か。誰もが欲しがる本だけでなく、きっと探RIMG0142している人がいるはずと信じて本を蓄えるのが、この商売です。

そうした本を、お客様に見つけていただける場所は、小店の場合、店とネットだけです。

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2011年09月18日

目のつけどころ

RIMG3665市場に、古い大学教授の蔵書が出たときのことです。どれくらい古いかは、おいおいお分かりいただけるでしょう。

量はなかなか多かったのですが、雑誌やら、自費出版らしい本が沢山あって、何か雑然としてまとまりのない口。店主などはまともに目もくれませんでした。

しかしこの方は、あまり名は知られていないながら、詩人でもあったようで、近代文学を専門とする古書店にとっては、興味深い一口であったようです。

中でも、原稿類をまとめた大きな束に、教え子達の卒業論文が混じっているものがあり、ピンと来た業者がいたのです。

昭和を代表する一人に数えられるかもしれない、ある著名作家の娘さんが、この詩人教授の教え子であったはずだと。

丹念に見ていくと、果たして、出てきました。一冊の卒論の表紙に割合珍しい姓。その名も、くだんの業者は記憶していたので、それが某作家の娘さんのものであることは、確信できました。

そこまでなら、それだけのことです。珍しいことではあっても、特に不思議はありません。

しかし、さらにその卒論を調べていくうち、妙なことに気がついたのです。それは、その筆跡が、作家自身のものに酷似しているということです。

既に名の売れていた時代に、娘の卒論を代筆することなどがあるだろうか。そうは思っても、見れば見るほど同じ字です。

その業者が落札した後で、以上の話を聞かせてもらい、現物も見せてもらいました。もちろん店主などには判定不能ながら、確かに若い女性の字とは思われない、書き慣れた字でした。

掘り出す業者の慧眼は確かに恐るべきものですが、果たしてこれは売り物になるでしょうか。

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2011年09月17日

誤配の条件

RIMG3961夜中、激しい雨が降って、涼しくなるかと思いきや、今日はまた蒸し暑い一日。

昨日、閉店後に店に戻ると、やや大きなダンボール箱が一個、届いていました。中身はお米だと表示があります。20kgはありそう。家に持って帰るため、腰をかばいつつ車に運び込みました。

ところで一体誰から頂いたのだろうと、箱に貼ってある送り状を見たところ、まるで心当たりがありません。届け先を良く見ると、書かれてある宛名は、他人のものです。

そこで漸くこれが、誤って届けられたものだと気がつきました。配達員も、受け取った店番のχ君も、気がつかなかったようです。

店主と同姓。もちろん電話番号は違うのですが、住所は丁目以下が違うだけ。以前の店だとその丁目、番地も同じです。だからベテランの配達員などが、かえって気を利かして小店に届けたのかもしれません。

後で分かったところでは、以前の小店の真裏にあたる、ビルの地階にある飲食店さんでした。

屋号が書かれてなかったこと、B1Fとあるべきところ、そのBが前の数字とくっついて8に見えること。そこで行が変わり、従って1Fとなっていること。これでは誤配もやむをえないと、同情します。

ただし今朝、わざわざ電話した運送会社の応対には、いささか腹立ちを覚えました。伝票番号を控えて知らせているのに、宛先なども逐一読み上げてほしいというのです。

重い荷物は店の外。そういうと、「このままお待ちしますから」と譲りません。見に行って答えましたが、果たしてここで必要な情報だったでしょうか。

何をおいても、まず引き取りに伺いますというのが、正しい対処のはずです。

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2011年09月16日

昼も夜も

サッと曇ったかと思うと、大粒の雨が落ちてきました。朝、店を開けて間もない頃です。

慌てて濡れる場所の棚を移動し終えると、雨はその一瞬だけ。すぐに日が差してきて、あとは何事もなかったように暑い一日が続きました。

明治古典会、目に付いたのは安部公房の初版、署名本の一口。『無名詩集』『世紀群叢書』など珍しい初期の刊行本もあって、その宛名から、肉親の旧蔵書であることが分かります。

午後3時半から会議が入っていて、そのまま7時まで続くことになり、落札結果の発声を聞くことは出来ませんでしたが、何点かに分けて出品されていたいずれにも、多くの入札がありましたから良い値になっていたはずです。

他には著名な近世文学者の、大量の旧蔵書が出ていましたが、こちらは貴重書籍については、縁ある学校に寄贈した、その残りということ。もちろんレベルの高いものではありましたが、価格面では伸び悩んだ様子。

ところで今日の明古のお昼は、「かねいち」のお弁当。焼き鶏と厚焼き玉子のお重。理事会メンバーが中心の会議が果てて、たまには食事でも、となって行った先が、やはり「かねいち」。

こちらの方では「うな重」をいただきましたので、別に不服はありませんでしたが。

RIMG0145敢えて言えば、せっかくうなぎ屋さんに行ったのに、ウーロン茶、麦茶では淋しかったですね。他の皆が美味しそうに、ビールやお酒を飲んでいるというのに。

というわけで、話の弾む中、一足お先に帰らせていただきました。

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2011年09月15日

今年も古物講習会

RIMG0146夜になると涼しい。不思議なのは、それほど気温が下がっているわけではないこと。しかし吹く風も、虫の音も涼しげです。

昼間は暑かった。午後1時半開始という古物講習会に出かけました。9月に開かれるのは珍しい気がして今調べてみると、去年は10月7日。それまでも、殆どが10月でした。と覚えているのは、即売展の搬入日と重なることが多かったから。

ともかく余裕を持って12時40分頃に家を出て、歩いて会場へ向かいました。日陰を選びながら、速度を抑え目に。30分で着くかと思いましたが、着いたら開始10分前。それでも到着と同時に汗が噴き出し、席に着いてもしばらくは治まりませんでした。

山手通りを歩いたのは久しぶりです。いつの間にか建物のセットバックが完了していて、もういつでも路幅を拡張できる状態。しかし広い歩道も気持ちよく、このままでも良いくらいに感じました。

さて講習会ですが、本年4月の古物営業法施行規則の一部改正が書籍に関係するため、古書店は「必ず出席」を求められていたこともあり、TKIの会議と重なったのですが、出席しました。

その部分は、話し合いをした当事者でもあったので、新たに知る事実はなかったのですが、逆に、自分が了解していることと食い違いがないかを、確かめる意味もありました。

去年と同じく本庁から担当官が説明に来られ、手馴れた調子で分りやすく、ほぼ店主の理解どおりのご説明でした。

第二部はビデオで、去年と同じ内容だから、去年見た人は帰ってもよろしいとの言葉で会場を出て、古書会館へ、TKIの会議へと向かう途中、去年も「去年と同じだから」と言っていたのを、ふと思い出しました。

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2011年09月14日

トンデモ動画

RIMG0072近頃、寝る前にyoutubeを開いてみるクセがついています。

昨夜は「放射能」をキーワードに検索してみたところ、不思議な動画に行き当たりました。津波も、原発事故も、何者かが人為的に起こしたものだというのです。

「最初に今日の話の結論から」という、その結論がそれらしいのですが、そこまでで一本が終りました。14〜5分の長さのものがさらに何本かありましたが、さすがに一つを見たら、後を見る気にはなりませんでした。

だから、その結論に至った根拠については分かりません。

見かけは特に変ったところのない普通のおじさんが、まじめな顔をして話します。どれくらいの人が聞いているのか定かではありませんが、駄洒落に笑い声の反応があり、聴衆がいることは確かです。

本の世界でいえば「トンデモ本」、と思ったら実際に著作も出版されているそうです。

昨日の朝刊で、内田樹さんが情報格差についての懸念を書いておられました。マスコミの力が低下したことにより、良質な情報を得られる人と、悪質な情報を信じこまされる人との差が広がるのではないかというのです。

その夜のyoutubeは、その懸念を裏打ちするかのようでした。

また同じ紙面で、藤原新也さんが経産相の辞任騒動に関し、やはりマスコミの劣化を嘆いておられました。言いつけっ子のレベルだというものです。

この意見にも、店主は深く我が意を得ました。マスコミが、言葉狩りに興じることの危うさを感じていたからです。

言葉を問題にするなら、なぜ「天罰」は許されたのか。叩く相手を慎重に選んでいるのでしょうか。

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2011年09月13日

知らない強み

RIMG0112今日の洋書会は、出品点数こそ少なめでしたが、名の通った一級品が出て、会員の注目を集めました。モンタヌス『日本誌』(1670年)、同じく『中国誌』(1671年)がそれです。いずれも英訳版。

地誌としての重要さはともかくとして、豊富な図版が貴重な資料とされています。本自体がかなり大きなサイズですから、折り込み図版などは、広げると小ぶりなポスターほどにもなるので、地図などを切り取って額装されたものも、時に見かけます。

古革装ですが背が後から補修されているため、綴じはしっかりしたものですが、開いてみると、かなりの虫損。図版部分も、余白だけでなく版面にもいくつも虫穴が開いています。

むしろ綴じが壊れていても、虫のない本のほうが、図版を切り取って売るのに都合が良かったかもしれません。結果的に、皆さんかなり抑えた入札となったようです。

それにしても『日本誌』の方は、驚くほど安い落札価格。結果を見て、会員たちの悔しがること。

というのも「腐っても鯛」、状態が悪いからといって、あまりに非常識な札は入れられないと、何人かの会員は、入札を遠慮してしまったらしいのです。

その結果、思っても見なかったような安値落札となったわけで、これにはもう一つわけがあります。この本の出品者は、同じ洋書会の会員。その本の値打ちも良く知っている。安く買っては申し訳ない、という気持ちも働いたのでしょう。

情報が多すぎて、手に入れ損なうというケースもあるのです。

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2011年09月12日

言えた義理

十五夜。きれいな月が出ています。虫の音もすだき、昼間の暑さに比べ、夜は秋の気配。

支部長会が午後6時から。終わって店に駆け戻り、店を閉めてから家へ帰り、夕食を済ませるともう今の時間、午後10時です。

その支部長会の前、午後2時からはTKIの役員会。午後5時からは臨時の打ち合わせ。というわけで今日の午後は、会議でつぶれました。

午前中はというと、荷造り発送準備。均一棚の入れ替え。シャツを取り替えるほど汗を掻いて作業して、その間、結局、お買い上げのお客様はゼロ。一日ゼロでなくて幸いでした。

南部入札会の朝鮮関係一口が、驚くほど良い値になったと、支部長会で南部支部から報告がありました。若手古書店、大当たりです。

しかし、買い入れで名を残した本屋はない、というのが業界の言い伝え。この大当たりを奇貨として、少しは出来たはずの余裕を元手に、望みの店作りに力を入れることを期待します。

確かに一攫千金は魅力ですが、守株の喩えもあるとおり、当てにならぬものを待つのは、賢い方法とはいえません。

RIMG0113とはいえ、きちんと採算の取れる店舗運営をしていくのは、現今、至難の技。残暑の月曜日の午前中とはいえ、これほどお客様の来ない店の店主が、偉そうなことを言えた義理ではないですね。

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2011年09月11日

行きはよいよい

RIMG0111午前中に、昨日落札したはずの本を取りに、五反田へ車で向かいました。

日曜日とあって、山手通りは車も少なく、至極順調に南部会館に到着。途中、低い太鼓の音が聞こえてきて、そういえば秋祭りの季節。以前、お神輿の行列に遭遇して、随分時間を取られたことがあったのを、思い出しました。

誰もいない会館へロックを解除して入り、荷物を探します。なかなか見つかりません。7〜8点は入札したはずですが、入札した覚えのある荷が見つかると、他人の札がついてます。

もしや何も落札できなかったのだろうかと焦り始めた頃、漸く一山に積まれた、小店の落札品が見つかったのでした。落ちたのはたった二点、しかしペーパーバックが合計30本です。全部落札していたら、大変なことになるところでした。

車に積んで、会館を出ます。何度も施錠を確認して。

帰り道も順調、のはずでした。ところが山手通りに入ってすぐの交差点に交通警官が出ていて、丁度そこに差し掛かったところで制止されました。

そのまま信号が変わること三度。一向に、通してくれそうにありません。どころか、向こう側ではコーンを並べ始めています。

たまりかねて車から降りて、通せんぼしている若いお巡りさんに尋ねると、「これからお神輿が出るので、当分、直進は出来ません」とのたまうではないですか。

なぜそれを伝えないまま、迂回指示もなく、通行を遮断しているのでしょう。山手通りのような幹線道路で。

やむなく左折してから、見知らぬ道を右折。ナビがあるから迷う心配はなかろうと、裏道を巡るうち、思いもかけぬ遠回りをすることになったのでした。

それにしても他の車、よく大人しく待っているものです。

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