2011年10月

2011年10月31日

すだち差し上げます

徳島では、帰りのお土産までご用意くださっていました。手渡された紙袋は、見た目より持ち重りがしましたが、本に比べれば知れたものです。

帰り着いてから開けてみると、「阿波和三盆糖」と「すだち」。和三盆の方は日持ちも良さそうですので、店に置いて、皆のお茶うけにすることにいたしました。

すだちは小店のミセスたちにお裾分け。広辞苑ほどの一箱に、いくつ入っていたのでしょう、まだ余りが出ます。ミセスCの提案で、お客様にも差し上げることにしました。対象は、お料理本をお買上げのご婦人方。

RIMG0555もちろん、絵本をお買上げのママでも結構。要するに、お料理をなさりそうな方にということ。机の上に、少し並べてみました。

この二日ばかり、ネットの注文がパタリと途絶え、何やら先行き不安。店の方も売れるのは、表の均一と絵本、料理本ばかり。これでは、この場所に店を構える意味が問われます。

店内の棚を総点検して、土を耕すように掘り返し、生気を与えなければなりません。そう考えて、少しずつ手をつけていますが、いつその効果が現れることやら。

徳島の居酒屋で、あじさい文庫さんが、店売りは農耕、それに対してネット販売は狩猟とのお説。ただ、それはご自身がホームページを売り場とされているからで、いわば電子版自家目録。そこへいくと「日本の古本屋」なら定置網くらいの感じでしょうか。

となると、さしずめ小店あたりは半農半漁ということになり、妙に腑に落ちる喩えではあります。

早速お一人様に、すだちを差し上げました。

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2011年10月30日

初歩的なミス

朝、中年のご夫婦が布の手提げ袋を一つづつお持ちになり、「買っていただけますか」と差し出されました。以前にも、二度三度、お出でいただいています。

中には単行本と文庫新書が、合わせて30冊ほど。どれも書店のカバーが掛けられたまま。一冊ずつカバーを外しながら、値踏みして行きました。

単行本はビジネス書、あまり評価はつきません。文庫は売れそうなものが数冊。新書が一番冊数が多く、最近出たものが中心でどれもきれいな状態です。しかるべく買い入れ額をはじき出し、お代をお支払いしました。

表の棚に差すために、早速ラベルを貼り始めます。と、ある一冊を手に持った時に本が開き、ちらりと黄色い色が見えました。

改めて開いてみると、マーカー線です。慌てて他の本も見てみました。すると、どの本にも僅かずつではありますが、黄色いマーカーで線が引かれています。

本のきれいさに、つい中を確かめるのを忘れていました。あくまできれいな本として評価したので、すっかり計算が違ってきます。そういえば、以前の本にも線があったような。

しかし今更どうにもなりません、諦めて全て一冊100円とし、箱に入れて表に出しました。RIMG0543マーカー線入り、と注意書きを添えて。

お昼、つけ麺の「駒鉄」オープンで、大勢の人が並んだようです。「朝10時20分に並んで、食べたのは11時」と、文庫2冊をお買上のお客様が、話して帰られました。

長く続いてくれることを祈ります。

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2011年10月29日

静かな朝

徳島に一泊した朝、その日の予定は、モウラさん(徳島組合理事長)がすっかりお膳立てをしてくださっていて、すべてお任せしていたのでしたが、お迎えの時間までに少し間があったので、ホテルの周辺を散歩しました。

気持ちのいい朝でした。ホテルは徳島駅から歩いて15分ほどのところ。駅とホテルのちょうど中間を、新町川がゆっくり流れています。

川のほとりに広々としたボードウォークがあります。水際まで近づいて、じっと川を覗き込むと、やがて幾種類もの魚が目に入ってきました。

のどかな気分に浸るうち、低い車の音を伴奏に、ピッポ、ピッポと交差点の電子音が聞こえてきます。

道路から充分に離れていますので、店主程度の鈍い耳には、それが格別耳障りでもありません。むしろのどかさが増すような気さえしました。

踵を返し、ホテルへと戻る途中に、天井が高く道幅も広い、立派なアーケード商店街がありました。それも縦横何本か連なって。

平日の、午前9時過ぎとあっては、人通りがまばらなのも怪しむに足りませんが、気をつけてみていくと、ところどころ空き店らしいのが目に付きます。

地代、家賃が東京などに較べて安いことは間違いありません。しかし、このアーケードの費用負担はどれほどのRIMG0539ものだろうかと、余計な心配をしてしまいました。

あとでモウラさんから伺うところによれば、ご他聞に洩れず、厳しい状況のようです。「昔はまっすぐ歩けないほど、人で混み合っていたものです」という、その人たちは、一体どこへ行ってしまったのでしょう。

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2011年10月28日

青展日和

RIMG0439神田では、昨日から古本まつりが始まっています。

今朝、神保町の駅を出ると、町並みは「青展」の景色となっていました。アオテンという言葉、今は業者間でしか通用しないかもしれません。正式な呼称の中には「青」も「展」も含まれないからです。

それでもやはり、秋の青空の下の即売展という意味のこの通称は、その響きとともに、一番この催事に相応しいように思えます。

昨日、今日と好天に恵まれた滑り出しで、売上の方も好調だろうと、参加店に水を向けると、一様に渋い顔を作って「さっぱり」などと答えますが、そこは商売人の言うことです、額面どおり受け取るわけにはいきません(店主も商売人ですが)。

もちろん厳しさはあるにせよ、この時期に照準を絞って仕込んだお店などは、確かな手ごたえを感じてもいるようでした。

ただ問題は、この催しが、全体として新たな顧客層の開拓、今後の需要増への布石となるかと言うことですが、その点では必ずしも楽観視は出来ません。

今日あたり、まだ寒いと言うほどでもなく、例年と較べても恵まれた気候です。このまま穏やかな日が続き、参加者全員、良い成績で終えられることを、祈りたいと思います。

明治古典会は殆ど覗いただけ、午後から全古書連歓迎市会の準備会議。もう一つ会議をして終わったあと、いつもの明古仲間と神保町「神房」で食事。ちょっと話し込んで、店に戻ったら10時過を回っておりました。

明日からはまた、中断している店の片付けに、鋭意、取り掛かる予定です。

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2011年10月27日

四国詣で

昨日、今日と徳島に行ってまいりました。

全古書連四国ブロック協議会のお招きで、「古書の日」イベント、「本の未来を考える」の講師役として。

半年前に打診を受け、うっかりと安請け合いをしたために、大きなテーマで90分近く一人で喋るという、大役を任される羽目になったのです。

四国四県からのご同業、その他にも様々なかたがたがお出でになり、拙い話を最後まで、真剣に聞いていただきました。

終わってからの質疑応答で、司会者であり、お招きの張本人である、徳島組合理事長の佐和さんが先ず指名されたのは、徳島大学の先生。

まさかそういう方がご来会とは夢にも思っていなかったので、驚いて冷や汗をかきましたが、その先生が学生時代、小店に良くご来店いただいていたと仰るのを聞いて、二度ビックリ。

その後も順々に沢山のご質問をいただきましたが、何とかお答えし、どうにか役目を果たすことができたようで、ようやく肩の荷を降ろしました。

続く第二部では、若い同業のネット販売戦略などを聞くことができ、これは思いもかけず大変勉強になりました。

第三部は懇親会。ここでももう一つのサプライズ。実にお久しぶりに、「あじさい屋」さんにお目にかかることができたのです。

女性店主(こんな言い方はお嫌いだとは思いますが)として、地方に根差しながら、全国的な発信力を持った古RIMG0432本屋さんの嚆矢とも言うべき方。

「居酒屋とくさん」の美味しいお魚とともに、良い思い出になりました。

その他、積もる話は、おいおいと。


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2011年10月26日

名もなき店

学生らしい男性が、店内に入ってくると、おずおず尋ねました。

「あのー、こちらは三栄コピーですか?」

RIMG0434「違いますよ、ここをもう少し行ったところです。でももう閉まってるんじゃないかな」時刻はちょうど、午後6時頃のことでした。

「そうですか、すいません」そう言うと表に出て、待っていた仲間に「違うって」。去っていく様を、いささか呆れながら見送りました。

先日は、お買い上げいただいたお客様が、一旦店を出てから戻ってこられて、「ところでここは、なんと言うお店ですか」と尋ねられます。名乗ってから、店の名刺をお渡ししました。

コピー屋さんと区別がつかないのは論外としても、店名が分らないのは小店にも責任があります。ついに今日まで、まともな看板を掲げることなく営業してきました。

それと比べて思うのは、漸く空きが埋まって営業を開始する、駅前の店のことです。お好み焼きの店が閉まってから、もう一年になろうとしています。

造作が始まったのは今月に入ってからでした。何が出来るのかと見守るうち、体裁が整うと、看板がついて「駒鉄」という名前が入り、つけ麺の店だと分りました。

10月30日がグランドオープンだそうで、数日前から盛んにビラ配りをしています。前の店もそうでしたが、何よりも先ず、店名を売り込むことに一所懸命です。

つけ麺の店としては店内が広く、ここにどれくらいの集客を見込んでいるのかと、余計な心配をしてしまいますが、この数日は、スタッフミーティングを繰り返している様子を目にします。

しかし、それほど熱心に売り込んだ名も、記憶に残るかどうか。何より証拠に、前のお好み焼きの店の名も、先ほどから思い出そうとして、どうしても思い出せません。

これはただ、店主の物忘れのひどさによるだけのことですが。

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2011年10月25日

遅いうなぎ

洋書会の当番、最終回。大量の出品で、お昼を回っても準備が終わりません。

12時40分ころ、誰かが「お昼が遅いんじゃないか」と声を上げました。恒例の「うなぎの日」、そろそろお腹がなってきたようです。

すると、「誰か頼んだの?」という声がありました。改めて顔を見交わします。

朝のコーヒーを飲みながら、「うなぎ」にするかどうかで別案も出たものの、結局、慣例を踏襲しようとなったまでは、皆覚えていました。

そのあと、当然誰かが頼んだはずだと、お互いが思い込んでいたのです。まあ頼むべき役割の人がいることはいますから、その人の分は悪い。

「やあ、仕分けに熱中して、すっかり忘れていたよ」と潔く非を認め、「今からなら、頼めばすぐに持ってきてくれるんじゃない」と、改めて注文。

午後1時半、無事、「うな重」にありつくことが出来ました。仕分けもその頃には終わっていて、ゆっくり食事が出来たのは怪我の功名というべきでしょう。

驚くほど保存状態の良い、西洋古典、近世哲学などの基本図書が、今日一番の一口ものでした。

蔵書の内容以上に、どうすればこれほどきれいに本を保存しておけるのかということの方が、関心を集めたのでしたが。

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2011年10月24日

集荷サービス

RIMG0430小店のある目黒区は、郵便集荷サービスが充実していて、契約すれば「ゆうメール」1通でも集荷に来て貰えます。

そこで毎日、ほぼ定時に集荷に来ていただくようお願いしています。というより、集荷員さんのルートの都合で、定時になるわけですが。

平日の場合は午後3時。いつもほぼ決まって、ベテラン集荷員のTさんが回ってきてくれます。土日は担当が異なり一定せず、時間もまちまちですが、どんな事情によるのかは分かりません。

ともかく平日は、殆ど担当が決まっているので、多少時間がズレてもあまり心配しません。遅れる場合は、わざわざ電話をいただくこともあります。

しかし今日は、4時近くになっても何の連絡もなく、心配性の店番ミセスCは、目黒郵便局の集荷係に電話を入れました。すると恐縮して、すぐ手配しますとの返事。

やがて30分も経った頃、いつものTさんが「すみませんねえ」とやって来ました。「今日は僕の担当じゃなかったんだけど、まだだと聞いて来てみたんです。他は回ったみたいですが」

そういうと手際よく処理をして、郵便物を持っていってくれました。するとすぐあと、あまり見かけない集荷員さんがやって来ました。「今、来ていただきました」と伝えると、「そうですか、すみません」と、お帰りに。

さらにあまり間をおかず、今度は二人連れで、時々来ていただく集荷員さんが顔を覗かせました。三人目ですよとお伝えすると、苦笑いをして戻っていかれました。

何だかお騒がせしたようです。

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2011年10月23日

気分は休日

RIMG0236朝のうちは、まだ雨の名残の湿気を含んだ空気が残っているようでした。次第に晴れて、午後はすっかり秋のお散歩日和。ただ気温は高め、時折蚊も舞い込んできます。知れた数ですが。

蚊と比べるのは失礼ながら、お客様の数の方がもっと少ないかもしれません。

お孫さん二人を連れた70年輩の男性が、そのお孫さんたちに、表で注意をされています。「気をつけるんだよ、こぼしたらえらいことだから」そう言ってお一人で店内に入ってこられ、棚をご覧になり始めました。

外では、学齢前の男の子たちが缶を両手でペコペコ言わせながら、絵本の棚に近づきました。一飲みして、おもむろに片手を本に伸ばします。

店主、立ち上がり、お祖父さんに一声「スイマセン、お飲み物は…」言い切らないうちに「ああ、わかった、わかった」と手で制してから、お孫さん達に向かい「さあ行くよ、だめだって」。

店番のミセスたちの一致した意見では、男性の子連れに、注意をして素直に受けてもらったことがないとか。

同性の身として、それは偏見ではないかと一応反論はいたしますが、確かにそんな事例も多いだろうと認めざるを得ません。店主が言ってさえ今日のような具合ですから、女性ならどうだったでしょう。

男は頭を下げるのになれていないから、と言うのがミセス達の意見。いや、逆に頭を下げなければならないことも多いから、と言うのが店主の意見。

評価を上げるような応対を見たいものですが、考えてみれば、そういう方は、まず注意を受けるようなことが殆どないはずですね。

今日は、店番をしながら骨休めの一日でした。

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2011年10月22日

ともかく無事終了

今朝も9時半に古書会館着。準備を済ませて玄関を開けようとエントランスに出ると、表にはこんなお天気だというのに、すでに何名かの方がお待ちになっていました。有り難いことです。

午前中は雨脚の強い時間帯もあって、さすがに客足は伸びません。それでも午後には降りも間遠になり、会場に少しずつお客様が増えてきました。

予想した最悪よりは良かった。といっても全体の売り上げは厳しいものでした。小店に限って言えば、前年比でプラス。ただし、これは前年が酷すぎただけです。

象徴的な事実に、後から一つ気づきました。今回、収入印紙を用意し忘れていたのですが、何の不都合もなかったのです。

もちろん高額お買い上げでも領収書を必要とされない方もあり、3万円以上のお買い上げが全くなかったというわけではありません。しかし全体に、お客様単価が低くなっていただろうと言う点には疑いを入れません。

参加店の中に一店、在庫処分で持ってきた本のあらかたを売りつくした店があります。

殆どが100円、200円の投売り価格ではありました。しかし、たとえ百円均一にしても、売れない本は売れない。その意味では確かに快挙です。持ち込んだ本の、8割以上が売れたはず。売り上げ金額としては、大きなものではなかったとしても。

RIMG0406いずれにせよ今年の「洋書まつり」も、これにて無事終了。また来年に向けて、参加者で、今のうちに色々と話し合っておきたいと思います。

それが生かされるかどうか、はなはだ疑問ではありますが。

konoinfo at 22:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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