2011年10月
2011年10月11日
バトンタッチの準備
朝から理事会。洋書会当番は、お休みさせていただきました。
諸事情で開始時間が遅れたこともあり、終わったのは昼食をはさんで午後2時半。
洋書会に顔を出し、一点だけ入札、その一点を落札。それほどの量ではなかったので、ロッカーにしまいこみました。
「洋書まつり」のチラシが出来上がって来ていて、参加メンバーなどに配布。しかし、後から大ポカが見つかりました。参加店名に、二店を落としてしまったのです。店主のうっかりミス。
作り直しをお願いしましたけれど、出来上がるのは明日。申し訳ないことです。
その間にも、一つ会議(TKI役員会)があったのですが、この件の始末でバタバタして、結局出席できませんでした。
午後5時からまた別の会議。来期の組合役員を選ぶための準備会議。つまり、いま店主らが携わっている組合理事の役職、これを引き継いでくれる人を選出する委員会を発足させる会議です。
現職の理事は、この会議には口出しできません。ただし立ち上げるには理事長の召集が必要です。その初回として、理事長と店主が同席したというわけ。
この会議が順調に機能して、早期に役員選出が進むことを、心から望んでいます。
午後6時から、支部長会。今朝(というよりお昼)の理事会の検討事項などを報告。各支部からも、それぞれの活動について報告を受けました。午後7時半散会。
一路店へ戻ると、外の棚をしまい終えたところでした。
諸事情で開始時間が遅れたこともあり、終わったのは昼食をはさんで午後2時半。
洋書会に顔を出し、一点だけ入札、その一点を落札。それほどの量ではなかったので、ロッカーにしまいこみました。
「洋書まつり」のチラシが出来上がって来ていて、参加メンバーなどに配布。しかし、後から大ポカが見つかりました。参加店名に、二店を落としてしまったのです。店主のうっかりミス。
作り直しをお願いしましたけれど、出来上がるのは明日。申し訳ないことです。
その間にも、一つ会議(TKI役員会)があったのですが、この件の始末でバタバタして、結局出席できませんでした。
午後5時からまた別の会議。来期の組合役員を選ぶための準備会議。つまり、いま店主らが携わっている組合理事の役職、これを引き継いでくれる人を選出する委員会を発足させる会議です。
現職の理事は、この会議には口出しできません。ただし立ち上げるには理事長の召集が必要です。その初回として、理事長と店主が同席したというわけ。
この会議が順調に機能して、早期に役員選出が進むことを、心から望んでいます。
午後6時から、支部長会。今朝(というよりお昼)の理事会の検討事項などを報告。各支部からも、それぞれの活動について報告を受けました。午後7時半散会。
一路店へ戻ると、外の棚をしまい終えたところでした。
2011年10月10日
今日も一日
「読書の秋」などと意気込むのは本屋ばかりで、世間では「食欲の秋」だったり「スポーツの秋」だったり、とりわけ「行楽の秋」なのではないでしょうか。
三連休、ご来店が少ないのには慣れっこですが、ネット注文もパタリと止まってしまいました。
10月に入って、公費関係の30%凍結が解除されたとかで、少しは動きが出るかと期待したのですが、現在までのところ、目立った変化はありません。
それで今日も、朝から一日「洋書まつり」の準備に勤しんだというわけ。市場で買ったまま、積みっぱなしの口が幾つもあります。音楽関係、船や郵便馬車と行った乗り物関係、スペイン文学関係、言語学関係、中世哲学関係…。
店で売りたい本も結構あるのですが、今日あたり売れたのは、時代物文庫、お料理本、絵本、留学生が「ムラカミハルキ」。つい弱気になります。
こうした本を軽んじているわけではありませんし、お買い上げいただく方々は、もちろん大切なお客様。しかし小店の立地では、この手の本だけ売っていたのでは採算が取れないことも、また確かです。
頼りの綱は、結局のところ学生さんや先生方。新学期になって、少しは戻ってきていただけるのでしょうか。ともあれ今日のところは、店の棚に差したい本も、思い切ってバーゲンに投入することにしました。
心配ご無用。まだ在庫は充分以上にあり、この先、店の本も順次入れ替えていくつもりです。ただし明日はまた一日、古書会館で会議。気長にお付き合いください。
三連休、ご来店が少ないのには慣れっこですが、ネット注文もパタリと止まってしまいました。
10月に入って、公費関係の30%凍結が解除されたとかで、少しは動きが出るかと期待したのですが、現在までのところ、目立った変化はありません。
それで今日も、朝から一日「洋書まつり」の準備に勤しんだというわけ。市場で買ったまま、積みっぱなしの口が幾つもあります。音楽関係、船や郵便馬車と行った乗り物関係、スペイン文学関係、言語学関係、中世哲学関係…。
店で売りたい本も結構あるのですが、今日あたり売れたのは、時代物文庫、お料理本、絵本、留学生が「ムラカミハルキ」。つい弱気になります。
こうした本を軽んじているわけではありませんし、お買い上げいただく方々は、もちろん大切なお客様。しかし小店の立地では、この手の本だけ売っていたのでは採算が取れないことも、また確かです。
頼りの綱は、結局のところ学生さんや先生方。新学期になって、少しは戻ってきていただけるのでしょうか。ともあれ今日のところは、店の棚に差したい本も、思い切ってバーゲンに投入することにしました。
心配ご無用。まだ在庫は充分以上にあり、この先、店の本も順次入れ替えていくつもりです。ただし明日はまた一日、古書会館で会議。気長にお付き合いください。
2011年10月09日
準備が悪い
久しぶりに宅買い。大田区の、車で30分ほどのところ。
幹線道路はどこも比較的空いていました。ただ裏道に入り、駅近くや商店街のある辺りは、人通りが多い。
帰路、うっかりナビ任せに走っていると、自由が丘を抜けようとします。手前で進路変更。気づくのが遅れたので、迂回することになりましたが、渋滞に巻き込まれるよりはマシです。
何のことはない、自宅近くを通ることに。もうナビに頼る必要もありません。
駒沢公園では、バザーが開かれ、大勢の人だかり。車が両側に延々と路上駐車。店近くまで来ると、筑駒、駒場東邦が学校説明会とかで、親子連れが列をなして歩いています。
どこへいっても人が多いと感じながら店まで帰りつき、その静けさに、不思議な安堵を覚えました。
店内に座っていると、本当に静かな三連休中日です。のんびり店番をして、これでやっていければ天国なのですが、そうは問屋が卸しません。
気合を入れなおし「洋書まつり」の準備に。そういえば、ポスターが出来上がってきました。例によって手作り、限定小部数。
チラシの方は、火曜日にならないと出来上がってこないようです。毎年のことなのに、どうしてこう間際まで、用意が出来ないのかと、家人から厳しい指摘を受けました。
せめて出品する本の方は、しっかり準備しておこうと思います。
幹線道路はどこも比較的空いていました。ただ裏道に入り、駅近くや商店街のある辺りは、人通りが多い。
帰路、うっかりナビ任せに走っていると、自由が丘を抜けようとします。手前で進路変更。気づくのが遅れたので、迂回することになりましたが、渋滞に巻き込まれるよりはマシです。
何のことはない、自宅近くを通ることに。もうナビに頼る必要もありません。
駒沢公園では、バザーが開かれ、大勢の人だかり。車が両側に延々と路上駐車。店近くまで来ると、筑駒、駒場東邦が学校説明会とかで、親子連れが列をなして歩いています。
どこへいっても人が多いと感じながら店まで帰りつき、その静けさに、不思議な安堵を覚えました。
店内に座っていると、本当に静かな三連休中日です。のんびり店番をして、これでやっていければ天国なのですが、そうは問屋が卸しません。
気合を入れなおし「洋書まつり」の準備に。そういえば、ポスターが出来上がってきました。例によって手作り、限定小部数。
チラシの方は、火曜日にならないと出来上がってこないようです。毎年のことなのに、どうしてこう間際まで、用意が出来ないのかと、家人から厳しい指摘を受けました。
せめて出品する本の方は、しっかり準備しておこうと思います。
2011年10月08日
同じ穴の狢
本の整理を始めると、どう云うわけで取っておいたのかと、訝しむ本が一冊や二冊必ず出てきます。
大概は何かしらワケがあって、すぐに処理できず、積んだままになっていたものですが、その理由が分からなくなっていることがあるのです。
しばらく眺め回しているうちに、思い出すものもあれば、どうしても思い出せず、そこで処分を決める場合もあります。さらに先延ばしにするものだってなくはありません。
といった具合で、なかなか整理がはかどらないのですが。
今日もそんな一冊。Saurat, Denis. Modern French Literature, 1870-1940. London: Dent, 1946.
ネットで調べてみるまでもなく、特に珍しくも、重要でもない本です。古書価もないに等しい。しかしデータを取って、webにも上げていたことが、挟まれている紙片でわかりました。
その理由は、見返しの端に緑の色鉛筆で書かれた juillet 53 Fukunaga という文字にあったのです。福永武彦による記名です。
ずいぶん以前のことで、どのような経緯で入荷したか、もう覚えていません。
手沢本というほどの、書入れがあるわけではありません。僅かばかり、同色の色鉛筆で線が引かれているだけです。それだけのために、今まで見切ることも出来ず、持ち続けてきたのでした。
つい先日、偶然つけたTVで、「痕跡本」と称して、本に残る色々な書入れやイタミを面白がる若い「熱中人」を取り上げていました。
彼を笑うことはできません。
大概は何かしらワケがあって、すぐに処理できず、積んだままになっていたものですが、その理由が分からなくなっていることがあるのです。
しばらく眺め回しているうちに、思い出すものもあれば、どうしても思い出せず、そこで処分を決める場合もあります。さらに先延ばしにするものだってなくはありません。
といった具合で、なかなか整理がはかどらないのですが。
今日もそんな一冊。Saurat, Denis. Modern French Literature, 1870-1940. London: Dent, 1946.
ネットで調べてみるまでもなく、特に珍しくも、重要でもない本です。古書価もないに等しい。しかしデータを取って、webにも上げていたことが、挟まれている紙片でわかりました。
その理由は、見返しの端に緑の色鉛筆で書かれた juillet 53 Fukunaga という文字にあったのです。福永武彦による記名です。
ずいぶん以前のことで、どのような経緯で入荷したか、もう覚えていません。
手沢本というほどの、書入れがあるわけではありません。僅かばかり、同色の色鉛筆で線が引かれているだけです。それだけのために、今まで見切ることも出来ず、持ち続けてきたのでした。
つい先日、偶然つけたTVで、「痕跡本」と称して、本に残る色々な書入れやイタミを面白がる若い「熱中人」を取り上げていました。
彼を笑うことはできません。
2011年10月07日
組合加入面接
一週お休みの後の明治古典会、荷物はさすがに多目。
小店もわずかばかりの出品物を先に届けてありましたので、早めに市場に行き、簡単に仕分けをして封筒を付け、並べました。
店を整理することが目的ですので、落札価格は期待していませんでしたが、それにしても厳しい落ち値でした。
午後からは新規加入希望者の面接が四件。それぞれ30分ずつで、都合2時間。
30代から60代までの、女性一名、男性三名。すでに何年かお店をやってこられた方が一名(40代)。お店を開いたところという方が一名(50代)。目下内装工事中という方、一名(30代)。ネット書店を開業するという方が一名(60代)。
今回は、実店舗で営業という方が三名いらして、最近では珍しい比率です。また、ネット書店の方が一番高齢であるところも、一見すると不思議ですが、この方は、コンピュータ関係の仕事に、長いこと携わっておられたそうです。
加入承認で留意するのは、まず第一に、本業として長く続ける意志をお持ちかどうかという点。次いで既存組合員の権益を、損なう恐れがないかという点。
前者は、ご本人の言葉を信じるしかありませんし、後者は厳密に捉えると、判断は不能です。したがって、ほとんどの場合は「来る者拒まず」ということになります。
その結果、店主の面接した加入者に限っても、続かずにお止めになられた例は、決して少なくありません。
それだけに、加入後活躍されている方々の様子を見聞きすることはひそかな喜びでもあります。
小店もわずかばかりの出品物を先に届けてありましたので、早めに市場に行き、簡単に仕分けをして封筒を付け、並べました。
店を整理することが目的ですので、落札価格は期待していませんでしたが、それにしても厳しい落ち値でした。
午後からは新規加入希望者の面接が四件。それぞれ30分ずつで、都合2時間。
30代から60代までの、女性一名、男性三名。すでに何年かお店をやってこられた方が一名(40代)。お店を開いたところという方が一名(50代)。目下内装工事中という方、一名(30代)。ネット書店を開業するという方が一名(60代)。
今回は、実店舗で営業という方が三名いらして、最近では珍しい比率です。また、ネット書店の方が一番高齢であるところも、一見すると不思議ですが、この方は、コンピュータ関係の仕事に、長いこと携わっておられたそうです。
加入承認で留意するのは、まず第一に、本業として長く続ける意志をお持ちかどうかという点。次いで既存組合員の権益を、損なう恐れがないかという点。
前者は、ご本人の言葉を信じるしかありませんし、後者は厳密に捉えると、判断は不能です。したがって、ほとんどの場合は「来る者拒まず」ということになります。
その結果、店主の面接した加入者に限っても、続かずにお止めになられた例は、決して少なくありません。
それだけに、加入後活躍されている方々の様子を見聞きすることはひそかな喜びでもあります。
2011年10月06日
台車を卒業
納品。一冊が3kg以上ある、大きくて重い辞書、全部で20巻。届ける先は駒場キャンパス内の、奥まったところにある研究棟。
しばし思案の後、手押し台車に載せて、そのまま運ぶことにしました。
車で行くと、一方通行を淡島通りへ出て、戻ってきて学校へ、ちょうど「の」の字を書くように向かわなければなりません。
その上、積んだり降ろしたりや、校門での記帳など、何かと面倒じゃありませんか。
そう考えて台車を押し、歩き始めてすぐに、少しばかり不安になりました。思いのほか、動きが重たいのです。
井の頭線のガードをくぐって、校門へ向かう線路沿いの坂道に差し掛かり、不安は後悔に変わりました。
これまで何度も、台車で本を運んだことはありますが、いつも学校から店へ、つまり坂を下りる方向ばかりです。荷物を載せて上ったのは初めて。
正門までたどり着いたときには、息が上がっておりました。
駒場は今日から新学期とか。久しぶりに見る大勢の学生さん。といっても「駒下」まで来る人は、ごく稀です。
どうにか無事に本を納め、店に戻るまで約30分。車で行っても同じくらいの時間だったはず。とすると、どちらが良かったか、答えは一晩寝て、明日朝目覚めると、さらにはっきり出てくるかも知れません。
しかしそれよりも、キャンパスを行きかう人の殆どが、いまや先生方まで含め、店主より若いことに気づき、もう手押し台車は止めにしたほうがいいと思ったのでした。
しばし思案の後、手押し台車に載せて、そのまま運ぶことにしました。
車で行くと、一方通行を淡島通りへ出て、戻ってきて学校へ、ちょうど「の」の字を書くように向かわなければなりません。
その上、積んだり降ろしたりや、校門での記帳など、何かと面倒じゃありませんか。
そう考えて台車を押し、歩き始めてすぐに、少しばかり不安になりました。思いのほか、動きが重たいのです。
井の頭線のガードをくぐって、校門へ向かう線路沿いの坂道に差し掛かり、不安は後悔に変わりました。
これまで何度も、台車で本を運んだことはありますが、いつも学校から店へ、つまり坂を下りる方向ばかりです。荷物を載せて上ったのは初めて。
正門までたどり着いたときには、息が上がっておりました。
駒場は今日から新学期とか。久しぶりに見る大勢の学生さん。といっても「駒下」まで来る人は、ごく稀です。
どうにか無事に本を納め、店に戻るまで約30分。車で行っても同じくらいの時間だったはず。とすると、どちらが良かったか、答えは一晩寝て、明日朝目覚めると、さらにはっきり出てくるかも知れません。
しかしそれよりも、キャンパスを行きかう人の殆どが、いまや先生方まで含め、店主より若いことに気づき、もう手押し台車は止めにしたほうがいいと思ったのでした。
2011年10月05日
準備にいそしむ
時間を追って雨脚がしっかりしてきて、それに連れて客足が遠のきます。一日気温が上がらず、11月下旬並とか。
お店に入ってこられたお客様の数さえ、指を折るほど。ましてお買上の方に至っては。
久しぶりに「シアトルの古本屋」さんのHPを拝見したら、"Occupying Wall street"について、書いておられました(10月4日)。賛同します、と。
遡って、しばらく読み進むと、相変わらず共感を覚える点が多く、古本屋稼業の楽しさ、辛さは、所を選ばないのものだと、改めて得心しました。
ただし、10月1日に「新学期が始まって忙しくなった」とお書きですが、小店はその後に書かれた「大学の門前の古本屋」に近いようです。「覗いてみて、吃驚。閑散としているのです」のほう。
立地も同じなら、たった一軒というところも同じ。ただし向こう(ワシントン大学)には、以前、5〜6軒あって、減ってしまったという点が違います。
駒場界隈は、ごく一時期を除いて、古本屋は小店だけ。もっとも学生数が随分と違いますから、それを考えると、似たようなことかもしれません。
さて、開店休業状態の本日、気合を入れて「洋書まつり」の準備をいたしました。新しく入荷したものでバーゲン向きのもの、長らく店にあって動かないものを、思い切って安くつけていきます。
円高の折、どこまでお買い得感を出せるかがポイントとなるでしょう。店が売れない分をカバーできるでしょうか。
お店に入ってこられたお客様の数さえ、指を折るほど。ましてお買上の方に至っては。
久しぶりに「シアトルの古本屋」さんのHPを拝見したら、"Occupying Wall street"について、書いておられました(10月4日)。賛同します、と。
遡って、しばらく読み進むと、相変わらず共感を覚える点が多く、古本屋稼業の楽しさ、辛さは、所を選ばないのものだと、改めて得心しました。
ただし、10月1日に「新学期が始まって忙しくなった」とお書きですが、小店はその後に書かれた「大学の門前の古本屋」に近いようです。「覗いてみて、吃驚。閑散としているのです」のほう。
立地も同じなら、たった一軒というところも同じ。ただし向こう(ワシントン大学)には、以前、5〜6軒あって、減ってしまったという点が違います。
駒場界隈は、ごく一時期を除いて、古本屋は小店だけ。もっとも学生数が随分と違いますから、それを考えると、似たようなことかもしれません。
さて、開店休業状態の本日、気合を入れて「洋書まつり」の準備をいたしました。新しく入荷したものでバーゲン向きのもの、長らく店にあって動かないものを、思い切って安くつけていきます。
円高の折、どこまでお買い得感を出せるかがポイントとなるでしょう。店が売れない分をカバーできるでしょうか。
2011年10月04日
お付き合いが減りました
今月は、また洋書会当番。三月に一度ですが、あっと言う間に廻ってくる感じです。
午前10時過ぎに市場に着くと、すでに本はあらかた並んでおりました。しかも、仕分けの必要な口がほとんどなし。
というわけで、午前中は手持ち無沙汰に過ごしました。当番としては楽ですが、会にとっては喜ばしいことではありません。
そこで店主も、一新会の大市に出品して売れ残ったものを二点、ロッカーから引っ張り出し、改めて出品することにしました。少しでも会場が賑やかになればと。
どちらも洋書ですので、当然と言えば当然かもしれませんが、うち一点が売れました。一新会で売りたかった値段(これを「止め値」といいます)より高く。
またしても売れ残ったのは、シュトラッツの著作一括。以前は良い値段になったものです。こうなれば思い切って安くつけて、今度の「洋書まつり」に出してみましょうか。
開札から片付けまでもテキパキ進み、早い解散となったので、一緒に会館を出た4人で、ちょっとお茶。かつては、こんな時間からお茶ではなくビールなどを飲み、そのまま夜まで付き合うということも、しばしばでした。
最近、トンとそんな機会がなくなったのは、時に強引に誘ってくださった、松村さんのような先輩がいなくなったからかでしょうか。
それはつまり、年をとったということ。言い換えれば、こちらが誘うべき立場になったということです。
しかし年ばかりでなく、性分もありますね、店主はどうも人を誘うのが苦手です。景気のせいも、少しはあるでしょうが。
午前10時過ぎに市場に着くと、すでに本はあらかた並んでおりました。しかも、仕分けの必要な口がほとんどなし。
というわけで、午前中は手持ち無沙汰に過ごしました。当番としては楽ですが、会にとっては喜ばしいことではありません。
そこで店主も、一新会の大市に出品して売れ残ったものを二点、ロッカーから引っ張り出し、改めて出品することにしました。少しでも会場が賑やかになればと。
どちらも洋書ですので、当然と言えば当然かもしれませんが、うち一点が売れました。一新会で売りたかった値段(これを「止め値」といいます)より高く。
またしても売れ残ったのは、シュトラッツの著作一括。以前は良い値段になったものです。こうなれば思い切って安くつけて、今度の「洋書まつり」に出してみましょうか。
開札から片付けまでもテキパキ進み、早い解散となったので、一緒に会館を出た4人で、ちょっとお茶。かつては、こんな時間からお茶ではなくビールなどを飲み、そのまま夜まで付き合うということも、しばしばでした。
最近、トンとそんな機会がなくなったのは、時に強引に誘ってくださった、松村さんのような先輩がいなくなったからかでしょうか。
それはつまり、年をとったということ。言い換えれば、こちらが誘うべき立場になったということです。
しかし年ばかりでなく、性分もありますね、店主はどうも人を誘うのが苦手です。景気のせいも、少しはあるでしょうが。
2011年10月03日
「古本屋になるには」講座
これで何回目になるでしょうか、「古書の日」イベントとして定着した感のある「なるには講座」。今年は今日、10月3日に開催されました。
例年会場としている地下多目的ホールは、昨日からの「和本シンポジウム」展示会場として使われています。そこで、7階の会議室を使うことになりました。
毎年のように事前申し込みは、受け付けると程なく定員に達します。今年も70名を超える受講希望者が、会場を埋めました。
講師は昨年に続きよみた屋さんと、うさぎ書林さん。このお二人は、お話も分りやすく、毎回好評で、つい重ねてお願いしてしまいます。
休憩を挟んで、最近開業した本屋さんによる座談会。こちらの人選はなかなか秀逸でした。
かげろう文庫さん、いにしえ文庫さん、古書玉椿さん、古書赤いドリルさん、相澤書店さん。組合加入歴6ヶ月〜6年、お年も20代〜60代というバラエティにとんだ顔ぶれです。
古本屋になるなら、とにかく組合に入りましょうという、いわば勧誘の場ではあるのですが、皆さんの体験談を率直に語っていただく中で、良いことばかりではなく、厳しさ苦しさも、正直に伝わったような気がします。
座談会の面々に負けないくらい、幅広い年齢層の今日の受講者のうち、何名くらいの方が、実際に古本屋になって、組合に加入されるでしょう。
ところで、この座談会メンバーのうち4名は、店主が加入面接をしています。もちろんこちらの手柄ではありませんが、少し自慢したい気分でした。
例年会場としている地下多目的ホールは、昨日からの「和本シンポジウム」展示会場として使われています。そこで、7階の会議室を使うことになりました。
毎年のように事前申し込みは、受け付けると程なく定員に達します。今年も70名を超える受講希望者が、会場を埋めました。
講師は昨年に続きよみた屋さんと、うさぎ書林さん。このお二人は、お話も分りやすく、毎回好評で、つい重ねてお願いしてしまいます。
休憩を挟んで、最近開業した本屋さんによる座談会。こちらの人選はなかなか秀逸でした。
かげろう文庫さん、いにしえ文庫さん、古書玉椿さん、古書赤いドリルさん、相澤書店さん。組合加入歴6ヶ月〜6年、お年も20代〜60代というバラエティにとんだ顔ぶれです。
古本屋になるなら、とにかく組合に入りましょうという、いわば勧誘の場ではあるのですが、皆さんの体験談を率直に語っていただく中で、良いことばかりではなく、厳しさ苦しさも、正直に伝わったような気がします。
座談会の面々に負けないくらい、幅広い年齢層の今日の受講者のうち、何名くらいの方が、実際に古本屋になって、組合に加入されるでしょう。
ところで、この座談会メンバーのうち4名は、店主が加入面接をしています。もちろんこちらの手柄ではありませんが、少し自慢したい気分でした。
2011年10月02日
「和本シンポジウム」
昨日の夕刊(朝日・都内版)に、わりあい大きく紹介されていましたから、会場は人で溢れ返るのではないかと、心配しながら、古書会館へ出かけました。
東京古典会という、和本、古典籍を中心に扱ってきた交換会が、今年で100周年を迎え、記念に展示会、講演会などを組み合わせたイベントを開いたのです。
いくらか期待を持って12時の開場時間ちょうどに到着すると、会館の周りは、靖国通りの人並みに較べて、拍子抜けするほど静か。
それでも地下の会場には、江戸時代の古本屋の再現を図ったというセットが作られ、展示された貴重古典籍については、専門家による解説の時間も設けられているなど、企画側の熱意は充分伝わってきます。
改めて会場を見渡すと、来館者はいずれも真剣に展示物を覗き込んでいて、その熱意はしっかり受けとめられているようでした。量よりも質、確かにそうかもしれません。
とはいえ我が国の書物文化の精髄、古本の極北とも言うべき古典籍に、もっと多くの関心が寄せられてもいいような気がしますが、書物に喩えれば、これは専門書の世界。どんなに内容が良くても、大部数の出版は望めないということでしょうか。
縁なき衆生に声を届けるのは、容易ではありません。講演のキャンベル先生、そこらあたりを察して、木内昇さんとの対談にすることで、いくらかでも一般受けを狙ったと思われます。
会館7階会議室の約100席は、事前予約で満席。8階にモニターを置いて設けた予備席で、画面に見入る方達も少なくありませんでした。
役目柄、様子を見に行っただけでしたのに、会の方で昼食のお弁当を用意していただきました。恐縮。
東京古典会という、和本、古典籍を中心に扱ってきた交換会が、今年で100周年を迎え、記念に展示会、講演会などを組み合わせたイベントを開いたのです。
いくらか期待を持って12時の開場時間ちょうどに到着すると、会館の周りは、靖国通りの人並みに較べて、拍子抜けするほど静か。
それでも地下の会場には、江戸時代の古本屋の再現を図ったというセットが作られ、展示された貴重古典籍については、専門家による解説の時間も設けられているなど、企画側の熱意は充分伝わってきます。
改めて会場を見渡すと、来館者はいずれも真剣に展示物を覗き込んでいて、その熱意はしっかり受けとめられているようでした。量よりも質、確かにそうかもしれません。
とはいえ我が国の書物文化の精髄、古本の極北とも言うべき古典籍に、もっと多くの関心が寄せられてもいいような気がしますが、書物に喩えれば、これは専門書の世界。どんなに内容が良くても、大部数の出版は望めないということでしょうか。
縁なき衆生に声を届けるのは、容易ではありません。講演のキャンベル先生、そこらあたりを察して、木内昇さんとの対談にすることで、いくらかでも一般受けを狙ったと思われます。
会館7階会議室の約100席は、事前予約で満席。8階にモニターを置いて設けた予備席で、画面に見入る方達も少なくありませんでした。
役目柄、様子を見に行っただけでしたのに、会の方で昼食のお弁当を用意していただきました。恐縮。