2012年02月

2012年02月29日

オマケにならない

CA3K0095月々店賃を納めて営業する商店主にとっては、オマケの一日。今日の売上は、余禄だと思えなくもありません。

しかし、せっかくのその余禄が、このお天気では、ないも同然。灯りをつけ、エアコンを廻して店内を暖めても、午後3時までお客様はゼロ。電力を無駄に消費しているだけです。

午前10時、お向かいの畳屋さんが顔を見せられ、先日来のお持込み品の買入代金を支払ました。

午前10時半には、市場から買上品を運んできて、出品物を運んでもらうルート便が到着。「遅くなると、もっと積もって走れなくなりそうなので」と。

昼過ぎ、「一ヶ月前、一ヵ月後に来ますと言って本をお預けした」学生さん(たぶん)が、そのお代金を受け取りに。

午後2時、S運輸がダンボールに入った荷物一箱を届けに。二日前に注文した書籍梱包用のパッケージ(A5判サイズ)です。昨日で在庫がまったくなくなったので、届いて一安心。

こんな日は、外に出かけないでネットで本でも探そう、という方が大勢いらして、注文が殺到して、それがまた殆どA5判だったりして、その時ケースが無かったら、困ってしまったところです。

ケースは用意できました。これで、いつ注文が入っても大丈夫。そう思って何度もメールを開いてみるのですが、届いているのはジャンクメールばかり。

閏年の貴重な一日は、こうして暮れていくのでした。

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2012年02月28日

市場に集中しなければ

昼頃に古書会館へ。

洋書会は、一週空いたからでもあるでしょうか、満杯の出品量。積み上げてある山もあって、まずは大盛況、と喜びたいところですが、当番の人たちはあまり浮かぬ表情。

一つには、量の割りに出来高が見込めない、賞味期限切れの学術書が多いというせいもありますが、もう一つは、それら出品の多くが、会員たちに聞き覚えのある学者さんの旧蔵書であるのがその理由。

一年でもこの時期は、退職、退官される先生方の研究室から出る本が多く、洋書の場合は特にその比率が顕著です。

つまり、今までお買い上げいただいた方々の蔵書が、こうやって次々に出てくる。ところが、その本を次に買っていただけそうな、お客様の顔が思い浮かばない。

確かに気が重くなるような話です。それでも、大量の出品物は、殆ど綺麗に捌けました。一人カーゴ何台も買い込んだ会員もいて、もう一度ため息をついていましたが、買わなければ何も始まらない。これも鉄則です。

店主は、ほんのささやかに落札。気持ちが市場に集中していなかったと、反省。

市会が終わってから、洋書会の総会。といっても出席者12名(都合により4名欠席)のアットホームな会合です。5月の大市会へ向けてのスケジュールを確認しました。

CA3K0089午後5時半からは、組合の職員さんを集め、デジタル入札会の説明会。事業部理事の提案によるものですが、意識を高める上では、良い機会になりました。


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2012年02月27日

一目見てから

先日来、お向かいの畳屋さんが、店主が留守の間に、少しずつ本を持込んできていました。

以前から時々は、読み終えた文庫などを、まとめて持ってきてくださるのですが、今回は様子が違います。

殆どは状態が悪くて、売り物にならないような本ばかり。しかし、その中に一冊、二冊、もしこれが良い状態なら数万円の古書価が付く、という本が混じっていたのです。

何度目かでちょうど居合わせた時、そのように説明しました。すると畳屋さん、あるお屋敷の片づけを手伝っていて、本の処分も任されたとのこと。

多少はマシな様子のものを選んで、一応、見てもらおうと思ったのだと。まだ沢山残っていて、火曜日には回収業者に引き取ってもらうとことになっていると言います。

それなら捨てる前に一度見ましょうか、と持ちかけると、是非ともというお返事。そこで、今朝、車で30分ほどの現地へ、出向くことになりました。

井の頭線沿線の住宅地の一角、鬱蒼と茂る木々に隠れるように目指すお宅はあり、その庭に、本が縛って積まれています。

ひそかに期待していたような、古いものはありませんでした。ただ鉄道関係の本に、面白そうなものが多少。しかし歪んだり、シミやムレがあったりして、生かせるものは多くありません。

CA3K0088まあ、初めから無駄足は覚悟の上です。それでも冊数にして60冊ばかり、縛られたままの状態でお引取りし、店に戻ってさらにその半数を処分。生き残った30冊を、市場に出すことにいたしました。

晴れはしたものの、寒い一日でした。

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2012年02月26日

「コーヒー大明神」

CA3K0085一、二度薄日が差しただけで、あとはずっと曇り空。

日曜朝の定番となりつつある、犬連れの男性客。今朝も文庫二冊をお買い上げです。小型犬を抱き上げて入って来られ、カバーをお掛けする間も抱いたまま。今日は外へ出るとき「大人しかったね」と、ひと誉めされました。

天誠さんのお通夜は神式でした。お焼香ではなく、玉串の奉奠。初めてではないのですが、前は誰の時だったでしょうか。

お清めとは言わず直会(ナオライ)。斎場の二階に、数十名が座れる一室が用意されていて、お酒好きだった故人を偲ぶために、立ち寄りました。

半数ほどは同業の、見知った顔。ただ天誠さんは、初めからの本屋さんではありません。昔のお仲間、古いご友人なども、大勢お出でになっておられました。

組合に入られたのは50歳を過ぎてからでしたが、すぐに溶け込んで、誰とでも気さくに付き合われたので、同業の顔ぶれも年齢層が広い。若い人たちからも、慕われていたことが分かります。

「コーヒー大明神」というのは、天誠さん発案のコーヒー募金箱。

ある年の南部支部総会で、「コーヒーを飲むたびにお賽銭をお入れくだされば、今後もサービスが続けられます」と、悪戯っ子のような得意顔で、命名を披露したのでした。

忘れられない思い出を、支部に残してくれたわけです。

直会を切り上げたあと、店主は一人抜け出して、人気ない臨海地帯を歩き、バスを待ち、電車を乗り継ぎ、家へ帰りました。

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2012年02月25日

雨で試験で

冷たい雨が、朝のうちは特に強く降っていて、バス、井の頭線と乗り継いで店に来たのですが、午前9時前、駒場東大前で降りると、そこはかとない緊張感が漂っています。

今日が入学試験日だということを思い出しました。

そんなわけで、何時にまして静かです。雨の方は次第に小止みとなりましたが、寒さは募る一方。店番のミセスCなどは、用があって外に出ると、戻ってくるたびに「寒い」「本当に寒い」を繰り返しておりました。

週に一度のペースで顔をお見せいただく、近くの語学塾の先生。いつも表の本を一、二冊手にして入ってこられ、百円玉を一、二枚、ひょいと投げるように置いていかれる方です。

フランス暮らしで身に着けられた慣習のようで、特に含むところがあるわけではないことは承知しております。今はその話ではありません。

その先生が、今日は三冊お持ちになり、「表で本を見ているには辛い天気だね」とおっしゃいます。「いや確かに寒いですね」とお答えすると、「日本でこんなに寒いことは始めてじゃないの?」

思わず声を上げて笑うと「いや、可笑しいかね、僕の正直な感想を言ったんだ」

これから店主は、天誠書林・和久田さんのお通夜に出かけます。CA3K0087そのために今朝、バスで出てきました。会場は大森の臨海斎場。

帰りの便を考えてでもありますが、もしお清めの席でもあれば、お酒を辞退するのでは、和久田さんに申し訳ない。どんなご葬儀であったか、それはまた明日、お知らせすることに。

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2012年02月24日

休んでまた走る

CA3K0086申し遅れましたが、切れていた天井の蛍光灯は、昨日から復活しております。

旧に復しただけのことですが、妙な違和感も感じます。しばらく続いた薄暗さに、目の方が慣れてしまったためでしょうか。眼帯を外した方の目が、ずっと明るく見えるようなもので。

さて、10時前に店に戻ると、お持込の本が何口か、通路に積んでありました。でも、今夜はもう、見る元気はありません。明日の朝の仕事にいたしましょう。

何がそんなに疲れたのか。体を使ったわけではありません。しいて言えば、午後2時から7時半までの会議。

実はそれでも中途退席。終ったのが何時になったか、明日にでも確認してみます。会議の内容はデジタル入札会関連。

インターネットから出品、入札できるシステムは、ほぼ最終段階に来ています。完成という意味ではなく、一旦完了しておかなければならないという意味で。

デジタル端末を使って入札するシステムは、まず叩き台のようなものができ、それに修正を加えた原型版が提示されたところ。それでもまだまだ改良すべき点が多すぎます。

こちらはまだ何回か、打ち合わせを重ねなければなりません。徐々に時間との闘いになってきます。限られた時間でどこまで改良し、どこでとどめておくか。

いつもながら、メンバーの熱心さに頭が下がります。まるで犬ぞりのように、交替に先頭に出て引っ張る者が現れる。店主は、ちょっとそりの上に乗せてもらって一休み、というところですか。

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2012年02月23日

会議が三つ

朝、しっかり雨が降る中を古書会館へ。午前11時半から「関東ブロック協議会」。

1都6県の組合役員が集まって、年に一回、情報交換をします。群馬の理事長は、朝8時過ぎに家を出られたとか。

特に印象に残ったのは、どの組合にも若い新規加入者が現れ始めたこと。5年ほど前までは、耳にしなかった傾向です。

そういえば、先の四国でも、同じような話を聞いたことを思い出しました。確実に、業界の姿は変わりつつあります。

途中からは、お昼に取り寄せた桝本のお弁当をいただきながら、さらに現状を話し合いました。

午後2時からは、即売展代表者会議。本部会館、南部会館、西部会館で開かれる、即売展の世話役を勤める人たちの集まりです。店主は「洋書まつり」の世話人として出席。

来年度の開催日程を調整するのが、一番の議題。昔は少しでも条件の良い日程を取ろうと、話し合いがまとまらないこともありましたが、現今は割合大人しく決まります。

それより売り上げ不振を嘆く声が大きい。会場費を下げてもらえないかという要求も出ました。しかし会員集めに窮する会がある一方で、週末の会場を、使わせてもらいたいと考えている組合員も少なからずいます。簡単に値下げでは、組合員の理解を得られないでしょう。

CA3K0080午後4時からは、デジタル入札会の説明会。急なお知らせにもかかわらず、50名以上の参加者。熱心に耳を傾けていただきました。しかしこれで十分ということはありません。まだまだ道半ばです。

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2012年02月22日

古本の価値

近頃の本屋は、コンピュータ頼みで、少しも勉強しない。

業界の古株から、良く聞かされる非難です。確かに情報へのアクセスが、昔とは比べ物にならないくらい容易になり、とりわけ本の値段は、『日本の古本屋』を初めとする販売サイトで、すぐに調べられます。

店で売値をつけるときに、それらを参考にしない本屋の方が、少数派でしょう。それどころか、市場で入札する時にさえ、携帯や、会館に備わっているコンピュータで調べている姿も、良く見かけます。

そんな様子を苦々しく眺める、ベテラン業者の気持ちも分からなくはありませんが、それはむしろ、勉強熱心といっても良いのではないでしょうか。

市場で、落札価格を克明にメモしている業者もいます。さすがにそれを、表立って批難する人はいません。表立って、というのは、それでさえ快く思わない人もいるからですが。

古本屋にとって、本を覚えるということは、所詮その相場を覚えるということでしかないのですから、どのような手段を取るかは、その人が選ぶことでしょう。

先輩諸氏が心配するのは、あまりにも容易に売値が調べられることで、それを自らの知識として蓄えることをしなくなるのではないかと言う点です。

一旦値崩れしだすと、際限のない値下げ競争。他にないというだけで、CA3K0083突拍子もない値段。値付けのノウハウしか知らない業者ばかりになると、業界のみならず、お客様にとっても不幸なことに違いありません。

とは言え店主は、ネット時代の需給関係の中で、新しい価値体系が生まれることについて、割りあい楽観的です。

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2012年02月21日

懐かしい方々が

CA3K0072同業の訃報が続きます。それも、まるでご縁が無かったわけではない方々の。

一番近いところでは、鳥海書房さん。店主の師匠である五十嵐さんの、良きお仲間でした。合えば必ず、商売はうまくいっているかと問うていただきました。

しかし数年前にお連れ合いを亡くされ、ご自身もご病気などをされてから、殆ど店番だけで、市場にも来られないようになり、近頃は、時折ご子息にご様子を伺うだけでした。

店主は組合からのファックス連絡を見逃し、ご葬儀にも参列できず終い。慌ててお悔やみ状をお出ししました。

その矢先、同業から、天誠書林和久田さんが亡くなられたと聞かされました。またしても連絡を見逃したかと焦りましたが、こちらはまだ通知前。逝去からご葬儀まで、時間をとられたようです。

失態は免れたものの、驚きは残りました。数年来、闘病生活を続けてはおられましたが、南部の役員会などで、お元気そうにしておられるという話を聞いておりましたから。

10年ほど前の同期理事です。そのユニークな経歴は、いずれ誰かが書き残してくれることでしょう。個人的にも、今に繋がるディスプレイ洋書の発注元を、ご紹介くださった恩があります。

そんな思い出に浸っていると、組合から電話で、以前その矍鑠ぶりをここで書いた覚えもある、「古書通信」の八木福次郎さんがお亡くなりになったと知らされました。

逝去は13日、内輪で葬儀を済まされたとのこと。4月に偲ぶ会を開く予定だが、組合の同報ファックスに流してよいかとの確認です。もちろん、お知らせすべきだと答えました。

さまざまな輝きの星々が流れ、そして墜ちるのを見る思いです。

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2012年02月20日

身内の恥を晒す

好天。中央市会の大市。午前11時、主催者である会長が挨拶。続いて4月のデジタル入札会の宣伝も兼ねて、理事長の挨拶。一日がかりの開札が、それから始まりました。

地階、2、3、4階と4フロアーに本が並んでいます。使っているフロアーが多い分、ゆったりしていて、いつもの中央市会のような、混雑感はありません。

それが良い目に出るかどうかは、結果を見ないと何ともいえませんが、活気を重視する向きには、やや物足りなく思えたかもしれません。ただ、運営する側はいつも全力投球、それだけは疑いないところです。

普段でも会館へ入るには、組合員であることを示す入館証を着けることが求められます。大市となると、日頃見かけない人も多く来館しますから、余計、そのチェックは厳しい。

そんな中でお昼頃、小さな事件が起こりました。突然、ある初老の同業が受付で「うるさい!」と大声を張り上げたのです。

受付担当の女性職員が、入館証を着けようとしないその業者に、二度、三度、着用を促したのが原因のようでした。「一度言えばわかるんだ!」そう怒鳴って、そのまま入って行こうとします。

見かねて、店主も同人を呼びとめ、「職員は役目で声を掛けているのですから」と、重ねて着用を促しました。「何度も言わなくてもわかる!」と、依然として大声です。

それでも、その場でご自身の入館証を出してもらい、着用していただきました。あまりお見かけしない顔でしたが、間違いなく同じ組合員。先方もこちらを知らないようでしたから、失礼にはならないでしょう。

CA3K0064ずっと昔、老舗の大旦那が、新米の受付嬢に入口で呼び止められたと、しばらく業界の語り草になったことがあります。もちろん、その大旦那は、怒鳴るようなことはありませんでした。

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