2014年01月

2014年01月21日

間の良い日

無事にメガネが戻りました。先週金曜日の夜、「三幸園」に置き忘れた老眼鏡。

古書会館から電話を入れたところ、「それらしいものがあります」との話。「一時間以内に引き取りに伺います」と伝え、洋書会が終わって帰る途中に立ち寄り、受け取ることができました。

RIMG0839せっかく買ったばかりのメガネに未練があったことも確かですが、忘れ物というのはお店にとっても持て余しものです。そのことは、逆の立場でよく承知しております。

メガネも含め、手袋とか小銭入れとか、小店のようなところでも、たまに置き忘れて行かれる方がおいでになります。

持ち主が分かり、連絡の取れるようなものなら良いのですが、主の不明な忘れ物は、いつまで、どうやって保管しておけばよいのか、始末に困るものなのです。

一刻も早く名乗り出て、引き取ることが、双方にとって最も良いことだと考えて、もしあればすぐに立ち寄れる今日、電話を入れてみたのでした。

肝心な洋書会はといえば、本日の出品は少なめ。それでも、ソフトカバーの読み物系14本口に入札したところ、落ちてきてしまいました。良く知る業者の出品でもあり、あまり安くなり過ぎないようにと入れた札です。

しかし明日、この14本が運ばれてきても、店主は出かけて留守。しかも、売れ筋の名著も多いのですが、それ以上に処分せざるを得ない本も多く、整理する手間が大変で、その間、保管しておく場所も必要。

様々な事情を考慮した結果、少しの差で二番となった同業が残念そうにしておられたので、「付け替え」を持ちかけ、喜んで了承してもらいました。

つまり小店の落札価格で、その同業が買うことになります。これなら荷主にとっても不利益はありません。店主も安心して、明日の用事に向かうことができるわけです。

なんとなく、八方丸く治まったような一日でした。

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2014年01月20日

Heartwarming

去年の12月から「クイントデザイン」さんに替わり、桜新町で「トランジットライフ」という店を出しておられる、若い古道具屋さんとのお付き合いが始まりました。

初めは、小さな家具類でも入れていただこうと考えたのですが、案外場所取りなうえに、回転もよくなさそうです。適当なものを見つけるのも難しいらしく、今のところ椅子が何種類かと、陳列台を兼ねた棚が二本あるくらい。

RIMG0847その一方、ものは試しと持ち込まれたモデルカー、鉄道模型などのジャンク雑貨が、思いのほか良く捌け、好評に気を良くしてか、せっせと補充、追加されています。

昨日の夜も、Nゲージの貨車が約30個、怪獣フィギュアも約20体、100円売りの鉄道模型が数十台と持ち込まれました。

今朝はそれらを中心に、表の陳列面積を拡張。すると通りがかりの中年男性が目ざとくNゲージ模型を見つけ、まだ並べているうちに2台お買い上げ。「知り合いに好きなのも多いから、すぐ売れちゃうかな」などとおっしゃって。

その予言ほどではありませんでしたが、今日だけで他にも何名かの方が、お買い上げくださいました。こんな人気なき里にもファンがいるとは、おそるべしNゲージ。

午前中、本はまるで売れずに、売れるのは100円模型や、モデルカー(これも100円)など、表の雑貨ばかり。小さな子が100円玉を握りしめて、帳場に怪獣やミニカーを持ってくると、まるで駄菓子屋のお爺さんにでもなったような気分です。

決していやな気分ではありません。嬉しいというのとも違いますが、まあ何となくほのぼのとする気分とでも申しますか。

いずれにせよ、こうした雑貨がなかったら、今日あたり、かなり閑散とした寂しい一日だった筈です。

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2014年01月19日

敷居を下げる

風が一段と寒さを感じさせるらしい。表の本を手にして入って来られるお客様が、ことごとく「今日は寒いですね」と口にされます。

僅かに日脚が伸びたとはいえ、4時半を回るともう薄暮。店の中から見る外の景色は一層寒々しい感じ。

今日は、いつもより外国人のご来店が多かった気がします。それも若い留学生らしい方々。おそらくはセンター試験のため、学校から閉めだされている影響もあるでしょう。

外国人学生でも、必ずしも読書家とは限りません。ある二人連れは、棚を見ながら、物珍しげに手に取ったり、戻したり。

知ったタイトルや、名前を見つけると読み上げたりする様子は、まったく日本人学生と同じ。どこの言葉を話していたか、よく聞き取れませんでしたが、理系の学生さんであれば、本に親しんでいなくても無理からぬことです。

RIMG0840日本人でも、外国人でも、入って来られたお客様が、日頃、書物に親しんでおられるかどうかは、棚をご覧になる姿だけで分かります。

考えてみればこれは何の商売についても言えることで、仮に店主が服飾店にでも入ったとすれば、場慣れているかどうかは、たちどころに見抜かれてしまうことでしょう。

お客様の側でもそれを感じられるだけに、いわゆる「敷居の高さ」というものが生まれるわけです。

しかし、お店と言えばチェーン店ばかりとなり、そしてそうした商売では敷居を取り払うことが目標とされてきた結果、初めから敷居など感じない若者も増えてきているかもしれません。

もちろん小店でも、お一人でも多くのお客様に来ていただきたいので、敷居はなるべく低くしたいと思っておりますが、個人商店というものの存在意義は、案外その敷居にあるのではないか、などと考えたりもいたします。

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2014年01月18日

モグラたたき

RIMG0830センター試験の静かな一日。

今朝は、先ず荷造りから。前にも何度か、ペーパーバックを中心にまとめ買いいただいたお客様が、昨日ご来店になったようです。

昨晩店に戻ると、小さな折り畳みテーブルの上に、そのお買い上げ本が、山積みにされておりました。その荷造りを、今朝一番の仕事としたのです。

少し大きめの段ボール箱を用意して、なるべく隙間のないように、組み合わせながら詰めていき、上を平らにならしたところで、その高さまで箱の四隅に切り込みを入れて、折り重ねます。

三辺を合計すると100cmを少し超えました。もう少し底面の小さな箱に詰めれば、100cm以下にできたかなどと、みみっちい考えが浮かびました。

ところでこの荷造り、昔に比べるとずいぶん手抜きになりました。体裁よくいえば簡易包装。大きな隙間に、軽く丸めた新聞紙を押し込むくらい。

一つには、使う箱(の内側)がきれいなものが多いこと、もう一つは運送による壊れがほとんどなくなったことが、その原因です。

外国から本を取り寄せたとき、たまに、これでもかというほど過剰な荷造りのものがありますが、かつては国内で小包を送る時もそうしたものでした。段ボール箱など、角が丸くなって届いたりした時代です。

もちろん今でも、デリケートな作りの本や、高額の本を送る場合は、もう少し気を配って荷造りいたします。しかし余計な詰め物や包装を煩わしく感じられるお客様もおられて、この方もそんなお一人。それもあっての、軽包装でした。

さてそのあとは、またいつものように、手近な山に取り付いて、一冊づつ値段をつけたり、データ入力したり。

なんだか、スローなモグラたたきをしているような気になります。一つのヤマを片付けると、いつの間にか別の山ができていて。

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2014年01月17日

老人途上

明古の一日を終えて、つまり、いつもの仲間との食事も終えて、神保町の駅から乗った地下鉄の中で、おもむろに文庫本を取り出して読もうとして、メガネがないことに気が付きました。

RIMG0844一番可能性が高いのは、後にしたばかりの中華料理店「三幸園」への置き忘れ。しかし、途中で落とした可能性もないとは言えません。

むきになるほど高価なものではありませんが、まだ買って間がない老眼鏡です。あれば儲けものというくらいの気持ちで、一応、明日にでも店に連絡してみようかと思います。

年のせいで、といいたいところですが、忘れ物が多いのは注意力散漫な性分によるもの。今に始まったことではありません。

しかし先週も明古の新年会に向かうため、仲間と一緒に会館を出て、会場に着いたあとで携帯を置き忘れたことに気づき、折よく頼める人がいたおかげで、事なきを得たばかりです。

年のせいで、頻度が増していることはあるかもしれません。

読もうとしていた文庫は後藤宙外『明治文壇回顧録』。昭和31年の河出文庫で、紙は茶色く変色しているうえ、活字も小さく、句読点や行替えも少ないため、メガネをかけても読みにくい。

それでも、先日読み始めたところ意外に面白く、今日の往復の車中でも読み継ごうと、カバンに入れたのでした。

今頃、こんな本を読んでいるようでは、明治古典会会員を名乗るものとしては、不勉強と嗤われそうです。

しかし今だから面白く読めるので、若い頃読んでも、無理に勉強させられているような気分になったことでしょう。

ちなみに昭和8年という執筆時、宙外は66歳。そう知って読むと、一層距離感が掴みやすい気がします。

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2014年01月16日

合併の話題

RIMG0835初めに訂正いたします。本日『日本の古本屋』会議というのは、店主の思い違い。今月の定例会議は来週でした。

というわけで、今日は一日、店で本の整理。午後には久々、小一時間ほど、お昼寝もさせていただきました。

昨夜は西暦2000年を挟む頃、ともに組合理事を務めた、同期理事会の新年会。建て替え移転中のレストラン「七條」で、ワインを飲みながら独特のフレンチを堪能しております。

飲み過ぎたということもなく、家にも夜10時頃には戻りましたが、言うならば、食べ疲れが残っていたのかもしれません。

集まったのは14名。逝去、廃業の各一名を除く全員が揃いました。「何人になるまで続けるのだろう」などと、冗談を言いながら、難しい話をすることもなく、楽しい一夕を過ごしました。

店主の関わった5つの理事会のうち、今でも年末年始に集まるのは2つだけ。全部となると身が持ちませんから、それで助かってはいるのですが、他の3つのうちには、店主が音頭取りをすべき会もあります。

いささか怠慢の誹りは免れませんが、店主同様、複数の理事会に関係する同業もいて、声が掛けづらいことも確かです。

それで昨夜も、忘年会なり、新年会なりを合同で開けないかということが、話題になりました。それこそ、仲間の誰よりも早く旅立ってしまわれた、天誠書林の和久田さんが、生前、何度も提案されていたことでもあります。

実のところ、現在も恒例で続いている2つの会には、特に重なるメンバーが多く、都合6名もいて、いわば血のつながりが濃い。そこでまず、この2つの会だけでも合同でできないものだろうかと、すこし本気で検討してみることになりました。

和久田さんのニヤリとされているお顔が、目に浮かぶようです。


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2014年01月15日

The Best Offer

去年、映画館で観た映画は、ついにお正月の「スカイフォール」一本だけでした。今年も3日の「鑑定士と顔のない依頼人」一本に終わる公算は、小さくありません。

それほど稀な機会ですから、正月に何を観るかは結構重大な選択ですが、今年の場合は、世間の評判などから、あまり迷うこともなく決まりました。

しかし見終えて感じたのは、ちょっと期待しすぎたということ。

一度では判らないとか、二度目の方が楽しめるとか、そんな映画評があったというのを、自分では読まずに人から聞いておりましたので。

つまり、よほど込み入った筋立てか、難しい薀蓄か、あるいは驚くようなどんでん返しが隠されているのだろうかと、エンドロールが現れるまで固唾をのんでいたのです。

結局は、途中からある程度予想できた以上の結末ではありませんでした。裏の裏、というようなところを期待してはいけない映画のようです。

この映画のキーワードは一言でいえば『騙す』ということではあると思うのですが、ある意味で一番騙されたのは店主だったかもしれません。余計な予備知識なしに初めから見ていれば、また違った印象を持ったことでしょうが。

ただ、この映画を観ようと思った理由の大きな部分に、邦題で「鑑定士」とされている主人公の職業への興味がありました。

この「鑑定士」が「競売人」を兼ねているというのは、あまり聞いたことがありませんでした。小さなオークション会社ならともかく、1千万ポンドもするような美術品を扱うところで、こうした例が実際にあるのでしょうか。

RIMG0824ともあれ、その競売の場面が、店主にとっては最も興味深く、面白いところでした。

ちなみに原題の The Best Offer は、見終えた後になると、実に良くできたタイトルだと関心させられます。

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2014年01月14日

バンド結成

指の先がひび割れて、触れると痛い。これではとてもギターなど持てません。

と、唐突なことを申しますが、今日は洋書会の終わった後、近くの貸しスタジオでセッションを挙行しようと、昨年暮れの忘年会で数人が盛り上がって決めた、その日でした。

ストーンズを神のごとく崇めるI書店のUさんが、忘れずに会場を抑えていて、夕方5時から7時までの記念すべき第一回は、参加者、見物人、あわせて6〜7名といったところ。

断るまでもありませんが、腕は二の次、三の次。一番若手で40代後半、上はそれこそストーンズに引けを取らない歳まで。まずは景気づけにと、「放心亭」へ一杯やりに向かいました。

店主も事情が許せば参加するつもりでいたのですが、前述のごとくの肉体的障害。それに加えて、明日は新年会、明後日は『日本の古本屋』会議、金曜日はもちろん明古で、時間的に余裕のない週となっています。後ろ髪RIMG0838をひかれる思いで、店に戻ったのでした。

わざわざネットでカウベルを購入したメンバーもいて、どんな珍セッションが繰り広げられることやら、想像するだけで愉快です。動画にでも撮っておいてほしいと頼みましたが、果たして。

ところで今日の洋書会ですが、荷物は少なめ。小店の整理品1カーゴの出品が目立つほどでしたが、持ち込みで経済関係がカーゴ2台、前触れなくも入荷しました。

今日の仕分け当番には、生憎この分野に詳しい者がいませんでしたので、分かる範囲で何とか仕分け。あとは専門店が早めに来れば、目を通してもらうことにしました。

ところが、こんな日に限って頼りの専門店が一店として、入札にすら現れません。所要があったとやらで、ようやく顔を見せた時には、すでに開札も終わった後。

結局、札が入るには入ったものの、荷主さんにはいささかお気の毒な結果でした。せめて事前にご一報があれば、仕分けの手配もできたのにと、それが残念です。

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2014年01月13日

朝カフェ体験

ふとした気まぐれから、朝カフェで朝食をとることにいたしました。

出かけたのは代官山のIVY PLACE。蔦屋書店とひとつ敷地の
DAIKANYAMA T-SITE GARDENのなかにあります。

休日の午前7時半、広い駐車場にはさすがにまだ車のかげもまばらでしたが、カフェ(ダイニング)に入ると、ほぼ満席状態。

出されたメニューを見ても驚かなかったのは、事前学習の成果です。そこいらの喫茶店のモーニングセットとは、わけが違うことは承知しておりましたので。

しかしいざ頼んで、運んでこられたものを見たとき、学習の足りなさを思い知らされました。明らかに頼み過ぎ。

家人と二人で注文したのは、スープ(小)、野菜サラダ、トースト、パンケーキ。カフェラテだけは銘々に。それだけに過ぎませんがこのそれぞれが、店主らにはどれも二人前の分量。

何とか平らげたものの、あまりの満腹で、お昼もいらないくらいでした。せめて一品は、持ち帰りのきくものを頼んでおけばと、これは後知恵。

RIMG0845頼み方さえ間違わなければ、たまにはちょっと気張って、という感覚で行ける店でしょう。リッチな方々にすれば、普段遣いの気軽な店かもしれません。

なにしろ、出るときに駐車場を見回したところ、国産車は店主のAqua一台だけ。あとはベンツ、アウディ、BMW、ボルボ、それにロータスなどなど。

しかし一番ゆとりがありそうに見えたのは、犬の散歩の途中に立ち寄って、外のテーブルで朝食をとる一家。ただし、毛布と温風設備はあっても、今朝は寒かったんじゃないでしょうか。

折角の機会ですので、蔦屋書店もざっと見学。まるで日本じゃないような、敷地全体の仕掛けを通じて、ある顧客層を掴もうという戦略であろうとは、店主にも感じられました。

別の世界の話としても、少しは勉強になった気がします。

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2014年01月12日

帰ってきた3冊

昨日の南部で、一点だけ入札した、その一点が落札。昨日のうちに市場に電話して、確認済みです。

今朝、店に着いて、開店の準備だけしてから、早速、車で五反田の南部地区会館まで出向きました。

僅か一点、それも大した金額でもないもののために、と考えると、とても引き合わない行動のように思えますが、そんなことを言い始めると、古本屋の仕事の大半は、経済合理性の埒外。

ともかく洋書一本口、約30冊ほどを車に積んで、すぐに引き返してまいりました。

不思議な組み合わせの一本口でした。Fischer Taschenbuch版のカフカ全集(Gesammelte Werke in zwolf Banden, 1994)全12冊函入りのほかは、殆どがAlain Robbe-Grilletの小説。

RIMG0852そのロブ=グリエのなかに、ハードカバーの英訳本が3冊混じっておりました。その3冊それぞれの天から、白いラベルの端らしきものが、はみ出して見えます。

うかつなことに、開いてみるまで、それが小店の値札だと気づきませんでした。何冊かは、入札する前に縛られている中から抜き出して、中を確かめたりしたのですが、この3冊はノーマークでしたので。

つらつら眺めてみれば、確かに扱った覚えはあります。しかし何時頃のことか、ましてやどんな方にお買い上げいただいたかなどについては、とんと記憶が甦ってまいりません。

おぼろげながら、まだ前の店の頃のことのように思いますから、少なくとも10年以上は前のこと。

それにしても、あの大量の出品物のなかから、この一点にだけ入札する気になったのは、なにか引き寄せられるものを感じたからでしょうか。

どういう運命をたどって、南部の市に現れたのか、とても知りたい気分です。

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