2014年03月

2014年03月31日

切り替え前夜

インクジェットプリンターのインクは、どうしてこうも早く切れるのでしょうか。

使い始めのころは、「インクが少なくなっています」という注意表示で、律儀に取り替えておりました。そのうち、「インクがなくなりました」という警告が出てから、取り替えるようになりました。

それなのに、取り替えの間隔は、むしろ短くなっているような気がします。それほど印刷量が増えているとも思えないのに。

カートリッジのインク量を少しずつ減らしているのではないかと、勘ぐりたくなるほどです。

一番大量に使い、減りも早い黒はともかく、他の赤、青、黄のインクについては、より理不尽な思いです。カラー印刷など、まったくと言っていいほどしないのに、しっかり減っていきます。

何やら理屈はあるようですが、どうしても理解できません。あまつさえ、最近の機種には黒にも、もう一種類別の黒というのがあって、深みを出しているのだそうです。

5種類のインクがとっかえひっかえ切れて、その度にASKULに注文を出しております。一年もすれば、本体価格よりインク代の方が高くなるのではないでしょうか。

それでも、注意表示が出てから頼んでも、十分に間に合いますから、インク切れの心配だけはなくなりました。

そのASKULが、明日に来ないどころか、三日も四日も経って配達されるという異常事態が、この月末、起きております。とっくに届いているはずだと思い、店内を探し回った青のインクが、今日になって配達されてきました。注文日は27日朝。

消費税増税等の影響により、全国的な配送混雑によるお届け遅延が発生しています」というメッセージは読んでおりましたが、ここまで遅いとは。

二日前、ヤマトの制服を着た人たちが、アルミバンのレンタカーから引っ越し荷物を降ろしていました。あちこちに混乱が起きているようです。
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ちなみに小店は、謳ってはいけないそうですから謳いませんが、増税後も同じ税込み価格で販売しております。安心してお買い上げください。

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2014年03月30日

時代遅れ

西洋ふうに一世代を三十年と考えるならば、一つの大きな社会的転換が人間の心のうちに食い込んでくるには、およそ三十年の歳月がかかるものである。

RIMG1107講談社文芸文庫の磯田浩一『思想としての東京 近代文学史論ノート』を読んでいてこの文章に行き当たり、ある感慨にうたれました。

というのは、30年以上前、五十嵐書店の店番時代、著者である磯田さんを、一度ならずお見受けした記憶が甦ったからです。

この元本が、国文社刊の単行本として世に出たのは1978年のことであると、文庫の末尾に記されていました。

刊行されてそれほど経たないうちに、読んだ覚えがあるのは、たぶん五十嵐さんの店に入ってきた本です。買って読んだか、買わずに店番をしながら読んだか、そこのところは記憶があいまいですが。

いずれにせよ35年近く前。古本屋になるための修業をしているつもりの時代でした。

そのころ、自分の頭に思い描いていた古本屋がどのようなものであったか、今となっては思い出すべくもありませんが、勤めていた五十嵐書店をはじめ、眼にしうる実際の本屋さんの形を、大きく超えるものでなかったことは確かです。

もちろん当時から、一口に古本屋といっても様々な営業の姿があったわけですが、狭い見聞の範囲で、まずは普通の古本屋を開こうという意識しかなかったと筈です。

この文の説こうとするところとは、いささか意味あいが異なるでしょうが、店主には、30年もすれば世の中がすっかり変わって当然、という風にも読めました。

自分たちの属しているのは、ちょんまげ、鉄漿(おはぐろ)の世界なのだろうか、などという疑念にも捉われるのでした。

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2014年03月29日

80歳の現役

ちょうど三か月。前に散髪してからの期間です。

RIMG1093さすがに鬱陶しくなってきて、しばらく前から、早く床屋さんに行きたいと思いつつ、上手く時間の都合が付かず、ずるずると今日に。

今朝、店に向かう車の中で、ふと思いました。もう一度だけ、「浮気」をすることにしようと。

前回、年末の切羽詰った状況の中で、店から歩いて数分、同じ駒場にある床屋さんに、初めて入ってみたのでした。

今回も状況は似たようなもの。来週は後半にちょっとした行事が重なっていて、それまでには髪を切っておきたいのに、週の前半は、午前中から用で塞がっています。

というわけで、再び近くの「青木理髪店」に出向いたのです。

今回、店主を受け持って下さったのは、ご主人のお母様。前回は助手のように仕えておいででしたから、ご自身も理容師であるとは気が付かなかったのですが、今年80歳という大ベテラン。

「足が疲れませんか」と声をかけたのをきっかけに、いろいろ面白い話を伺うことが出来ました。

今のご主人の息子さんが、修業期間を終えて、来月から店に出られるそうで、そうなると四代目だといいます。

大正時代に初代が店を開き、大震災の後、現在の場所に店を構え直し、以来今日まで続いている、駒場で一二を争う老舗というわけです。

当初のお得意様は、近くにあった陸軍施設の軍人たちだったと言います。もっとも、お話しいただいた先代夫人も、嫁いできたのは戦後のことで、もっぱら義母様から聞いた話だそうですが。

戦後は、やはり学生さんが中心。「卒業して勤めた後も、わざわざ髪を刈りに来てくださる。お客様は有り難いものです」。

床屋さんというのは、なかなか替えにくいもののようです。

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2014年03月28日

メールトラブル

業務用に利用しているkosho.ne.jpのメールサーバーが、どうも時々調子が悪いというので、新しいサーバーに切り替えることになっておりましたました。

東京組合が一括で借りて、希望する組合員がそれを細かく間借りするという方式は、これまで通り。ですから設定変更などは、組合の担当職員からの指示に従って行うことになります。

その切り替えが、昨夜から今朝にかけて行われました。ところがどこに手違いがあったのか、今朝になってメールが中々つながりません。手を替え品を替え、設定しなおしても、うまくいかない。

明古に出かける時間となり、やむを得ずそのままにして、古書会館に来ました。市場仕事の合間を見て、事務フロアへ行き、担当の職員さんに尋ねてみたところ、原因は、指示自体にあったことが分かりました。小さな取り違えがあったようです。

夜遅く店に戻って、設定をし直して、先ほどようやくのことで、無事に新サーバー経由のメールが届くようになりました。

一日出かけておりましたから、今日に限って言えば結果的に同じことではありますが、いただいたメールへの返信、対応が遅くなってしまいました。心配は、このどさくさに失われたメールがありはしないかということです。

もし、小店宛にメールをお出しいただいたとして、一向に返事が来ない、という方がおられましたら、そうした事情によるものであると、ご容赦のうえ、もう一度お出しになってくださいますよう。

RIMG1064明治古典会は月末で、恒例のフリ市。今日は全体の出品も多かったのですが、フリにも面白いものが揃い、おかげで大勢の同業が、最後まで市場に残り、活況を呈しました。出来高の方も、このところの低迷を吹き飛ばす好結果。

花見時の夜の食事は、ここ数年、神田小川町、家庭料理の「たんぽぽ」と決めています。花見客などで人の多い神保町方面を避けてのことです。作戦成功、うまい具合に席が取れ、市会の上首尾を慶び合いました。

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2014年03月27日

シカクいアタマ

胸のつかえが取れてすっきり。と、申しましてもほかのことではありません、半蔵門線でしばしば見かける、日能研の車内広告。額面広告というそうです。

「シカクいアタマをマルくする」という謳い文句で私立中学の入試問題が、掲載されています。四教科、それぞれに面白いのですが、何といっても算数。まるでパズル。

店主の頭脳構造のせいでもありますが、いつでも相当手こずります。今、掲示されているのがその算数問題で、初めて見てからほぼ一週間、ずっと折に触れ考えておりました。

それが、今朝、古書会館へ向かう途中の車内で、もう一度広告を前にしたとき、ハタと気づいて解けたのでした。大方のパズルがそうであるように、答えが分かってみると、とても簡単なこと。

なぜ今まで、そこに気が付かなかったのか、自分の頭の四角さを思い知らされて、まさに出題者の、いや出稿者の思うつぼ。

RIMG1063私立中学を受験する子供たちは、当然ながら、これを一週間考えているわけには行きません。求められているのは、一週間考えて答えを出す子供ではなく、その場でたちどころに解く子供であるということでしょうか。

せっかくスッキリした気分が、そんなことを考え出すと、またモヤモヤとしてきますから、この話はここまで。当の問題は、こちらのページで見られることがわかりました。

さて、『日本の古本屋』リニューアル会議は、トップページデザインのイメージを決定する日。どちらの案に決まったか、もったいをつけるわけではありませんが、発表は控えます。

実際、イメージを決めたと言っても、デザインは何も決まっていないに等しい状態です。どんな出来上がりになるかは、我々にもまだ見当がつかないのですから。

午後からは、専門家をお招きして、SEO対策について講義を受けました。店主などは取り分け関心が薄いのですが、他のメンバーは、これこそ新サイトの肝であるとばかり、熱心に聴講。

しかし、その店主にも、なかなかためになる話を伺うことが出来ました。まあこれも、一種の役得です。

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2014年03月26日

オススメ

RIMG1069ある夜、店を閉めようと表に出たところ、3〜4人連れの若い男女が、これから動かそうとしていた文庫棚に群がりました。

そんな人数で「群がる」もありませんが、ふだんの小店の静かさからすれば、それくらいの感じ。

折角のことですから、仕舞い込む順序を変えて、他の棚などから片付けて行きまして、いよいよ残りはその1、2台。

「もう閉店ですか」と中のお一人。「はい、すみません」。

すると、やおら別のお一人、女性でした。「何かオススメはありませんか?」

「オススメといえば、すべてオススメですが」と、とりあえずお答えしたものの、その先、気の利いた言葉も出ず、皆さんも最後の一瞥を棚に投げて、お帰りになったのでした。

そんな風に尋ねられたのは、初めてのことではありません。本屋でオススメを訊くというのは、いつ頃からのことでしょうか。

例えば、荷風が懇意の古本屋に出物を尋ねるのとは、明らかに話が違います。料理店で「今日のオススメは?」と訊くほうに近いでしょう。

それでも、うるさい料理店なら、そのお客様の好みを知らない限り、迂闊にはオススメしないかもしれません。まして本です。

「本のソムリエ」という言葉を聞いたとき、どうも胡散臭いものを感じたのですが、しかしオススメを求めている人が多いのも、また確かなようです。

しかし本来、オススメをすべき人々は別にいます。学校の先生です。いわゆるReading Listというものを、学期の初めに提示される先生方は、果たしてどれくらいいらっしゃるのでしょう。

読み切れないほどのリストを学生に与えれば、少なくともオススメを尋ねている余裕はなくなるかもしれません。

ただしそのためには、先生ご自身が読書家でなければならないのですが。

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2014年03月25日

買わない理由

「違反の本じゃないんですか?」と言われてドッキリ。

洋書会に昼から出かけ、陳列されている本を値踏みしていると、同業から声をかけられたのです。目の前に並んでいたのは、フランス中世史関係の洋書と和書。

昨日、西洋中世史の本を仕入れてきたと書いた、そのことを仰っているのだと気が付きました。以前から、ときどき小店のブログを覗いていただいていることは存じておりましたが、あらためて知らされると照れくさいものです。

ただし、今日出品されていたのは、小店のものではありません。ちなみに、当方の買い入れはスペイン中世史。幸いなことにスペイン語の原書は少なく、和書が大部分でした。

ほとんどは店で、あるいはネットで売るつもりにしていて、今のところ市場に出す予定はありません。つまり小店向きの仕入れだったわけで、その意味でもありがたかったわけです。

今日出ていたフランス中世史は、むしろ先日、こちらは運送屋さんを頼んで宅買いに赴き、そのまま市場に出品した、N先生の蔵書に近いものがありました。

似通った口は、示し合わせたように重なって、あるいは続けて出てくるというのも、常に感じる市場の不思議です。

そんなわけで、普段なら札を入れるであろう口にも、今日は入れずにしまいました。まず店の本の整理が先決であると、乏しい「理性」が働いたからです。

結局のところ今日は、一点も札を入れなかったのですが、それにはもう一つ別の理由もありました。

RIMG1072明日、所要でお昼前から出かけます。つまりルート便の配達が来る頃には、店主は不在。カーゴの引き取りや、返却といった作業があるのですが、それにはまず、返却すべきカーゴに積まれたままの本をどこかにおろさなければなりません。

明日の天気予報は雨。あれこれ考えた末、明日の引き取りを避けることにしたのでした。

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2014年03月24日

好事魔多し

午前中、宅買い。

一度下見に伺ったところ、微妙な分量。というのは、運送屋さんを頼むのには、やや量が少なく、一方、小店の小型車では、とても全部は積み切れないという分量。

「お入用なものだけお持ちいただければ」というお言葉に甘えて、自分の車で積めるだけお引き取りすることに決めました。

そして今日です。思えば、自分一人で本を縛り、車に積んで持って帰る宅買いというのは、実に久々のこと。もちろん、ご近所で、段ボール数個というケースは別として。

蔵書の主は、女性西洋史学者。店主とほぼ同年輩ながら、すでにお亡くなりになって、そのご姉妹からのご依頼です。

なるべく生かしたいという気持ちと、車に積めるだろうかという心配を秤にかけながら、棚から本を抜き出して机の上に積み上げ、順に縛っていきました。

午前10時過ぎにお邪魔して、ほぼ縛り終えるのに1時間半。数えると全部で30本ほどになっています。少し欲張り過ぎた感じ。

RIMG1061お代を申し上げると、一も二もなくご了承いただき、「本当に助かりました」と感謝のお言葉。早速お支払いして、車に積み込みました。

無事、車にも収まり、喜んでいただけたことで気分も良く、帰路についたのです。

多少車は重くても、天気は良し、道もそれほど混雑はなく、気分は軽い。その軽い気分で、ある交差点を左折すると、しばらくして後方から白バイが制止を求めます。

路肩に寄せて、窓をおろし、話を聞くに、いま左折する際、黄色い線を跨いで車線変更したという指摘です。左へ寄るのがいくらか遅れたのかもしれません。

こういう時に争うのがいかに無益かは、45年近い運転歴で充分承知しています。おとなしく切符を切っていただきました。

運送屋さんを頼むより安く済んだのが、せめてもの慰めです。

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2014年03月23日

同業の来訪

店主が古本屋になって30年以上たちますが、それは市場に通い始めてからの年月でもあります。

その間、毎週のように顔を合わせ、時には食事をしたり、一緒に旅行に行ったりさえした仲間も数多くいるわけですが、では、そのお店に伺ったことがある相手となると、案外少ないものです。

そう気が付いたのは、一昨日の金曜日、市場で、古い付き合いのI書店のNさんから、「明日、店はやってるの?」と聞かれてのこと。

やっていると答えると、夕方、訪ねても良いかと重ねての問い。もちろん断る理由はありません。土曜日なので午後6時までの営業だと告げると、ギリギリになるかもしれないがとの断り。

なんでも久我山のお客様に呼ばれていて、それが5時頃まではかかりそうで、それからになるとのこと。

RIMG1070さて昨日、そのつもりで待っていると、6時前になって、今、久我山の駅だという電話。ダメならこのまま帰るが、待っていてもらえるかと。

夕食の時間を遅くしてくれるよう家に電話を入れて、Nさんの来るのを待ちました。目的は店を見ることだというので、表の台もしまわずに。

ようやくNさんが現れたのは、さらに45分ほどたってから。「申し訳ない、すぐに失礼するから」と、広くもない店内を一巡りして、結局、椅子にも掛けず、10分ほどの立ち話で帰って行きました。

同い年ながら、店主より早く業界に入り、明治古典会では先輩会員。ただ先年体をこわし、会に迷惑がかかるからと退会しています。知り合ってからは長くとも、お互いの店は東と西、Nさんの店は荒川区。

「井の頭線に乗ることなんか滅多にないから、この機会に」と訪ねてくれたのですが、折角来てくれたのに、お茶の一杯も出せなかったのが心残りでした。

「生きてるうちに来ることは、もうないだろうな」と、帰り際にようやく本領の軽口が出たのですが、考えてみれば軽口でもなんでもない、本当のところでしょう。今度はこちらから訪ねてみますか。

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2014年03月22日

販売促進

ある日、店主の留守中に、かなりご高齢の老人が店に来られて、『女のマナー常識555―あなたの「ふつう」はだいじょうぶ?』(PHP文庫)という本はないか、とお尋ねになったそうです。

「近頃の若い女性は常識がない」ので、その本でも読ませようということだとかで、あれば2冊欲しいとのこと。

新刊屋さんへ行ってください、とご案内するのも憚られるほど、足元の覚束ないご様子。Amazonで調べて見ると、1円から何冊でも出ています。

お伝えすると、当然予想されたことながら、小店で取り寄せて欲しいとのご依頼。1冊251円のところ、2冊分600円をお預かりし、注文したという報告を受けました。

RIMG1073それが数日前のこと。今朝、店主が一人で店番をしていると、危なっかしい足取りのご老人が、店に入って来られました。

「前に本を頼んであった者ですが…」、それだけでピンときて、帳場の周りを捜しましたが、本が見つかりません。確か一冊届いていたのを、眼にしたはずなのに。

「昨日一冊いただいて、あとは明日来るからと…」なるほど、それで分かりました。「まだ今日の配達はありませんので、これから届くのかもしれません」

それでは出直してくると、ゆっくりゆっくり戻って行かれました。

さて、つらつら考えるに、一体この件で、誰が商売になっているのでしょう。1円で売った2軒の本屋さんでしょうか。98円の口銭をいただく小店でしょうか。

じつは、この取引だけで考えれば明らかに持ち出しになっているAmazon社が、最大の利を得ているのだと見るのが、正解だそうです。言われてみれば当然。損ならやる筈はない。

販促グッズと考えれば、安いものだというわけです。

連休の真ん中。好天。普段に比べ、ご見学の比率が高い。一回りして、すぐに出て行かれる方ばかり。レジが沈黙しています。小店も、何か販促を考えなければ。

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