2015年03月

2015年03月31日

3月最期の日に

RIMG0078今度こそ正真正銘の最後の引取り。というより、3月も今日で終わりです。泣いても笑っても。

洋書会の片づけを済ませてから、まっすぐ(いつもですが)店に戻り、一服お茶を飲んで、昨日積み残した駒場キャンパス18号館の研究室に向かいました。

夕方の午後5時、正門あたりは随分賑やか。いつも通る道は通行止めになっていて、逆方向に車を回したところ、昔はあったはずの通路がなくなっています。

正門へUターン。守衛さんに尋ねると、「大外を回ってください」と言われ、「その道があったか」と思い出しました。

しばらく行くと通行止めの先にはテントが張られていて、その下に、普段見かけることのないような大人数がひしめいているのが目に入りました。新入生たちです。駒場祭のときに比べても、密集度では勝るとも劣りません。

ただし、さらにキャンパスの奥へ進むと、一転、人気なく閑散としてきて、18号館の中に至ると、先日の卒業式の日とは打って変り、ほとんど無人のようでした。

先生は部屋の最後の片づけをされていて、ご挨拶をしてから、廊下に残された本を台車に積みました。積み終えて、再度、お声をかけると出ておいでになりましたので、気になっていた質問をいたしました。

「前にご処分いただいたのは…」末尾をぼかして申し上げると、「この建物に移る時に、引き取ってもらいました」という、予期した通りのお返事。

しかし、それを思い出したのは、昨日、先生がご来店になりご依頼くださった折ではなく、荷物を引き取りに行き、戻って整理している時のことだったのです。思い出す鍵となったのは、本を詰めてあったゆうパックの函でした。

あれは何年前のことだったのでしょう。18号館の建設時期を調べればはっきりします。あの時、先生が店主と同年代であるとは、思いもしなかったことだけは確かです。

本を車に積み込み、閑かな18号館界隈から、再びテント下の大群衆を横目に、賑やかな正門を抜けて店に戻りました。

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2015年03月30日

店か倉庫か

研究室からの引取りは、4月1日の一件を残して、先週の木曜日でひとまず終了したはずでした。

imageところが土曜日の午後、「まだ少し出したい本が残っていました」というお電話をいただき、二度にわたって伺った先生の研究室に、今朝また伺うことになりました。

「五月雨式」になったことを、大変恐縮されておられましたが、お分けいただいたのは『ネルヴァル全集』全6冊を含む、良い本ばかり。迷いに迷った挙句、スペースの関係で、最後に手放すことにした本だったわけです。

そんな次第ですから、有り難くこそあれ、不満のある筈もありません。ただ、時間の調整には、いささか苦労をいたしましたが。

店に戻って、車から本を下ろしていると、留守中に別の先生がご来店になっていて、今日の夕方か明日、引き取りに来てくれないかと、ご依頼を受けました。

明日は洋書会の当番で、朝から出かけなければなりません。どれくらいの量かお尋ねすると、今降ろしているくらいだと仰いますので、夕方、伺うことにいたしました。

約束の時間にお部屋まで行くと、廊下に小型ながら30箱ほどの段ボールが積まれています。

先刻、店主が車から降ろした本は、手押し台車1台分。今そこにある本は、その3倍以上の量。現在の小店の自家用車では、とうてい1回では運びきれません。

結局、積めるだけ積んで、あとは明日、洋書会から帰ったあとにお引き取りすることになりました。

今日もう一度伺う元気が残っていなかったのと、それ以上に、まずお引き取りした本を、どうにかして店の中に納めなければならないからです。

すでに先日来のお引き取りで、店内は過飽和。本屋というよりは、倉庫業者になったような気分がしてきました。

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2015年03月29日

オバチャン

世の中には桜しかないような騒ぎの今日この頃ですが、今年は「ハクモクレン」が、とりわけよく咲いているのだとか。

教えてくれたのは、小店の入っているミレイユ駒場に、管理会社から派遣されてくる、お掃除オバチャン。オバチャンといっても、失礼にはならないと思います。店主よりいくらか年上の方ですから。

ともかくベテランの清掃婦さんで、とりわけ建物の中よりは、草木のある外部の手入れがお得意らしく、時おりその薀蓄を披露してくれます。

それによると、去年はエサ不足とかで、多くのモクレンの花実がヒヨドリなどに食い荒らされて、かなりみじめな有り様だったのが、今年はどこでも、良く花をつけているというのです。

オバチャンがあるお百姓さんから聞いたところによると、ヒヨドリはキャベツなどのほうが好物で、今年はそちらが十分に得られたのではないか――と、モクレン繚乱の理由を分析していました。

ひとしきり話した後、「もうこっちに来ることもなくなるよ」とポツリ。もともとは、週に何度か来ていたのが、何年か前に一度、契約が切れたので、もう来られないと告げに来たことがあります。

RIMG0060その後、しばらくは顔を見なかったのですが、何時からか、今度は月に一、二度のペースで、草木の手入れにやってくるようになっていました。それがいよいよ、会社との契約も打ち切りで、ご本人曰く「クビになったのよ」。「でも、10年になるって」。

お喋りの好きなオバチャンでしたから、週に何度か来ておられた時分は、朝の掃除の折などに、うっかり捕まらないよう、気を付けなければなりませんでした。

月に一、二回となってからは、仕事を終えて帰る前に文庫を一冊二冊、買ってくれるようになり、その度に今日のように、帳場の前の椅子に座って、なにかしら話していってくれました。

「あとは、年に一回か二回、歯医者さんに来るくらいかね。この年で歯医者さんを変えるのもいやだからね」

まだお目にかかる機会はありそうです。

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2015年03月28日

躾?それとも性質?

ジャージ姿の男子生徒が、表で「じゃちょっとおれが行ってみるから」と、二人の女子生徒を待たせて店の中に入ってきました。

「都立国際高校のものなんですが、まだちょっと先なんですが体育祭がありまして、それに使う段ボールを今から集めてるんです。もし余ってたら、分けていただけませんか」と、近頃では珍しい、如才のない話ぶりです。

「邪魔になってるものがあれば、汚れててもいいですから」。そういわれて店主も、ただお断りするのでは申し訳なく、一応、表の物置きスペースをこの目で確かめに外へ出ました。

しかし、やはり処分できるような箱はありません。困るほど溜まっていることもあるのですが。そこで、「気の毒だけど」と、改めて期待に応えられない旨を告げました。

「でもまた入ることもあるから、また寄ってみて」と、励ましとも、慰めともつかぬ言葉をかけて、見送ったのです。女子生徒二人は、すでにゲットしていた箱を、それぞれ持ちにくそうに抱えながら、歩き去って行きました。

RIMG0068もうそんな季節なのですね。もっとも、一番準備の良いグループではあるのでしょうが。本番は、確か5月の連休後だったと思います。

彼らが去ったあとで、しばらく前の夜の出来事を思い出しました。午後8時を回って閉店作業に取り掛かり、移動棚もあらかた店内にしまいこんだ頃、ふと気がつくと物置場をじっと眺めている若い男女がいます。

「何かご用?」と声をかけると、男性がボソッと「段ボール」と答えました。目の先には、畳んだ段ボールが二枚。廃棄物だとでも思ったのでしょうか、今にも持ち去りそうにしています。

確かに、不要なものではあるのですが、仮にも道路からは奥まった、店の敷地内に置いてあるものです。欲しければ欲しいなりに、挨拶というものがあるのではないかと、思ったものでした。

本などを入れるには大きすぎる、しかもやや汚れた箱ですから、「これでいいの?」と確かめると「いいです」との答え。差し上げると、礼も言わずに、小雨の中、傘からはみ出るような箱を脇に抱えて帰って行きました。

かれとこれと、その違いはどこから来るのでしょう。

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2015年03月27日

フリ市の難しさ

毎月最終週の明古でフリが恒例となって、かれこれ一年になるでしょうか。始めた当初に比べれば、振り手も慣れてきて、運営もスムーズになってきました。

とはいえ、まだまだ試行錯誤の部分も多く、市が終わったあとは、経営員たちの反省会が欠かさず続けられています。

その甲斐あってか、今日のフリは、なかなかの盛り上がりを見せました。もっとも、フリの盛り上がりは、そのほとんどの部分を出品物に負っています。人気の有る商品さえ出れば、活気づくのは当然ですから。

しかし、それだけでもない――というところに、フリの難しさがあります。その典型的な例が、前月の特選市のフリでした。

人気アニメーションなどの原画が、数枚から数十枚という三点にまとめて出品され、フリにかけられることになりました。予想される落札価格から、その日のフリの最後に、満を持しての登場となったのです。

そして、フリが始まると、予想通りグングン競り上がって行きます。大方の業者は、感心しながら成り行きを見守っておりました。

ところが、かなりの金額で競り声が治まったあとも、振り手のハンマーは降りません。やがて「止め高」であるということが、振り手から告げられました。

つまり出品者の希望価格に届かなかったというわけです。最初の一点がその調子で「止まった」あと、続く二点目も、さらに三点目も、結局「止め高」で終わり、何ともアンチクライマックスな市会の終了となったのでした。

フリにかける商品は「止め」が入っていないのが理想ですが、荷主さんにも事情があり、強要はできません。入っている「止め」が妥当か、無理があるかは、事前に見ればわかることですが、それは許されることではありません。

RIMG0073というわけで前回はいささか悔いの残る結果でしたが、今日は目ぼしいものが殆ど成立し、出来高も久々の金額を記録。今季から恒例となった、最終市の夜の親睦会は、さらに盛り上がりをみせた、という次第でした。

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2015年03月26日

体調次第

リニューアル会議を休ませていただきました。メンバーの皆さまごめんなさい。

昨日の三本立てで、今朝は果たして体が動くだろうかと心配しておりましたが、どうやら無事に店までくることが出来ました。

しかし、肩や腰ではなく、おなかの具合が良くありません。昨夜は家族で同じものをいただいたのですから、これも要するに疲れのなせる業なのだろうと思います。

それでも今週最後の引き取りのため、青山学院大学に向かいました。約束の午後2時より少しばかり早く着いてみると、東大と同じく、昨日が卒業式だったとかで、キャンパスはすっかり静まりかえっておりました。

予測どおりカーゴで3台弱の分量。積み込みを終えると、気力が急速に減退するのを覚え、あらかじめ遅くなると連絡してあった会議に、欠席させていただくとLINEで伝えました。渋谷駅まで歩く元気もなく、捕まえたTaxiの車中から。

実は、調子が悪いのは店主だけではありません。昨日から、家人がやはり体調を崩しています。この間のハードスケジュールのシワ寄せが、家人をも襲ったのでしょう。

RIMG0077夫唱婦随といえば聞こえは良いのですが、一蓮托生、満身創痍。しかしご案じいただくには及びません。寝込むほどのことではなく、言ってみれば経年変化の範囲内。古書なら「並」の状態です。

立て込んだ日々は、ひとまず過ぎました。これからしばらくは、お互い休み休み、仕事を続けていけるはずです。

ただし明日は、月曜日と今日お引取りした二口のうち、日本書を明治古典会に出品するつもりです。当初は朝から出かけて、自分でしっかり仕分けをする計画でおりました。しかし今は、会にお願いしてお任せするのも一法かと、考えております。

明日の朝の体調(二人の)を見て、決めたいと思います。

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2015年03月25日

10年という歳月

駒場の研究室へ本の引き取り。昨日飛び入り要請が加わり、また、月曜日にお引き取りした部屋の先生から、もう少し追加で出したいというご連絡もありましたので、今日一日で三つの研究室へお伺いすることになりました。

下見をしてあったメインの引き取りが、縛りで約40本ほど。運送屋さんを頼むには、やや少ない量でしたので、自分の車で運ぶつもりにしておりました。ですから、これに二件加わると決まった時は、どうなることかと心配いたしましたが、合せて14〜5本という量でしたので、なんとか二往復で運ぶことが出来ました。

RIMG0075しかし運送屋さんにお願いするのと違い、約40本は自分で棚から出して縛りましたので、肩と腰が早くも悲鳴を上げております。しかも店に運び込んだわけですから、新たに幾つもの棚の前が本でふさがれることになり、今や最下段まで見られる棚は、ごく限られた列だけになってきました。

明日はまた一件、お引き取りの約束があります。ただこちらは運送屋さんをお願いしていますので、積み込みはずいぶん楽ですし、そのまま市場に運びますので、しまい込む場所に苦労することもありません。いまはただ、今夜一晩眠って明日の朝、無事体が動いてくれることを願うばかりです。

ところでその、今日のメインのお引き取り先には、お弟子さんが部屋の片づけの手伝いに来ておられました。お会いした瞬間、見覚えのある方でしたので挨拶を交わしたのですが、すぐにはどなたか分かりませんでした。

やがて先生が、お弟子さんをお呼びになった時、その珍しいお名前を聞いて忽然と思いだしたのです。外国に留学されるとかで、小店に蔵書をご処分いただいた方でした。

仕事が一区切りついた後、「いつのことでしたかね」とご当人に尋ねると、「もう10年前ですよ」という答えが返ってきました。今もまだ外国で研究生活を続けておられて、今回はしばらくぶりの帰国だとか。

この方のお部屋がアパート二階の奥まったところで、運び出しには不便な建物であったことと、量も結構多かったことを思い出しました。10年前でもかなりきつかったのですが、今ではとても無理な気がします。

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2015年03月24日

怪我の功名

RIMG0038忙しがっている店主に、お気づかいいただいているのでしょうか、それとも、皆さんも同様に、お忙しいのでしょうか。このところ「日本の古本屋」からの注文が、めっきり少なくなっている気がします。

その一方で、何やら目立つのはお電話によるお問合せ。在庫があるかどうか確認をされたうえで、直接取りに行きますとか、送ってもらえますかとか。日に一度はあるような気がします。

そんな時には、先日の失敗に懲りて、必ず一旦お電話を切って、在庫を調べるようにしております。こちらから掛けられない場合には、お掛け直しいただくようにして。失敗から学ぶというやつですね。

とはいえ、以前から大概はそうしておりました。あの時ばかりは魔が差したとしか申せません。そういう時に限ってまた、幾つものトラブルが重なって。

失敗学というのがあるそうですが、たぶんその、イロハのイといったところでしょう。正しい手順を守る、というのは。

そんなわけで今日も一件、店主が留守の間にお問い合わせがあったようです。お電話を切って、データを調べてみると、在庫場所が記録されていません。

洋書会の仕分けをしている店主のスマホに、連絡が入りました。記憶をたよりにあちこち探してもらうと、やがて見つかったという返事。しかし、それは同じタイトルながら、別の本でした。ネットに出していたより状態が良く、価格も高かったのです。

とりあえずもう少し探してもらうことで、スマホを切りましたが、その後は連絡もなく、店主の方も作業に追われて、その件は頭から消え去りました。

夕刻店に戻ってから、ふと思い出して尋ねると、お客様が高い方でも良いと仰ったとかで、ご入金を待って発送するように、お取り置きしてあるとのこと。

決して囮商法ではありません。在庫管理の悪さゆえの、言ってみれば怪我の功名というわけです。もちろん、発送までに見つかれば、ご連絡しようとは思っておりますが。

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2015年03月23日

じっくり読みたい

RIMG0070仕事は山積みなのに、読みだしたらやめられなくなった本があります。佐々木力『東京大学学問論 学道の劣化』(作品社、2014)です。

今日は午前と午後と、2件、研究室への宅買いがあって、そのうちの1件は大き目の段ボール一箱という、比較的少量の引取りでした。

午後から、別の引取りに出かけ、こちらは運送屋さんを頼んでカーゴ3台ほどの積み込み。お二方の量の違いは、午前の先生は、まだあと一年駒場におられるのに対し、午後の先生は、今年で定年退職という点に由来します。

退職といっても、まだこれからもご自身の研究は続けられるわけで、今回のご処分は、部屋にある本の、およそ半分ほどといったところでした。

ともかく二つの引取りを終えて、店に戻って、午前に引取った本を調べているうちに、その一冊に行き当たったのです。

著者の佐々木先生も、駒場を去られるにあたって、小店に研究室の書籍をお任せくださったかたです。ちょうど今頃の時期(に決まっていますが)、風の強い日であったことを思い出します。

先生は、小店開業の早い時期からのお得意様でした。それがある時期から、パッタリお顔を見なくなり、やがてよからぬ噂が聞こえてきました。確かなことは分からぬまま、さらに月日が経ち、5年前の春先、突然に店に来られて、本の処分を、ご用命くださったのです。

本書を目にしたとき、そのタイトルや帯の惹句「斜陽の帝国=東大再生は可能か?!」からは、すぐさま内容の想像がつきませんでしたが、パラパラと開いて見ると、ご自身への「不当処分」に対する告発が含まれていると分かりました。

読み始めてみると、「含まれている」どころではなく、ほぼ全編、それが主題であることが分かってきました。さすがにこれでは、簡単に読み飛ばすわけには参りません。あらためて今夜、じっくり読ませていただこうと思います。

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2015年03月22日

少年の心

RIMG0064おだやかに晴れて暖かい日曜日。お彼岸も過ぎると、さすがに春めいてくるものです。

待ちかねたように外遊びに出かけた親子連れも多かったと見えて、帰りがけに小店の前を通り掛かる姿が、今日は特に目につきました。

表を通るとき、大抵は子たちが、まず雑貨に気がつきます。けれどもお父さん連れの場合は、時としてお父さんの方が先に「おーっ」と声を上げることもあります。

そういうタイプのお父さんは、お子さんよりご自分のほうが、熱心にご覧になります。そして、ご自身で欲しいものを見つけると、お子さんに欲しいと言わせようと、しきりに誘導されます。

昨日のことですが、ある親子が2個100円のフィギュアを持って帳場に来られ、机の上に、似たような別のフィギュアがあるのに目をとめられました。

「ここにあるものは売り物ですか」とお父さん。その中の一つを手にして「これはいくらですか」。

「それなら、そちらと同じですから、2個100円ですね」と申し上げますと、「ホントですか、じゃあ、××(お子さんの名を呼んで)、これとそっちの一つと取り替えてもらおう、な!」。

勢い込むお父さんの言葉に、××君は一言、「いや!」。何度か繰返し説得を試みますが、頑として受け入れません。

ついにお父さんは、店主に向かって「この一個を50円というわけには行きませんか」と、鉾先を変えました。今度は店主が「いや!」――と申し上げたわけではありませんが、やんわりとお断りいたしました。

しばらく悩んでおられたお父さん、もう一度お子さんと表に行って、あと一個を選び、100円をお支払いになって円満解決。

「良かったね、四つも買ってもらって」と、お子さんに声をかけますと、「この一つは、パパのだからな」と、しっかり念を押してから、お帰りになりました。

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