2016年05月

2016年05月31日

昔のような

洋書会当番の最終日。これでまた2ヶ月はお役御免です。

RIMG1102いや7月からは、新しいローテーションに入るはずですから、次の当番は7月か、9月のどちらかになります。確かめておかなければなりません。

3ヶ月に一度巡ってくる当番班は、かつては固定されていました。しかし古書組合は冬期、夏期の休館日の他、年に5〜6回ある各会の大市会の週には、通常の市場がお休みになります。

その結果、例えば3、6、9、12月を担当する班は、年間にすると4回ほども、他の班より当番回数が多くなることがあるのです。

この不公平を解消しようと、何年か前に、当番月を1年ごとにスライドさせる、という方式が考え出されました。

提案したのが、当番の多い班であったことは言うまでもありません。店主もその班に属しておりました。しかし幸いなことに、他班もこの意見を受け入れてくれて、今日に至ります。

負担は極力公平に、という、うるわしい協同組合精神の発露といえましょうか。

ともあれ、今朝は当番で10時出勤。出品量は今月に入って一番少なめでしたが、それでも会場は一通り本で埋まりました。

ただ、このところ続いた大量出品で、ちょっと買い疲れが起きているのかもしれません。いつもなら札が入るような出品物がボー(不成立)になっているのが、何点か目につきました。ディスプレイ業者も飽和状態なのだろうかと、気がかりです。

小さく切った(仕分けた)ものには札が入り、大山は敬遠される。まるで以前の洋書会に戻ったような、今日の市でした。

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2016年05月30日

見解の相違?

初めに、こんなメールをいただきました。まず書名などが書かれていて――

上記書籍を購入予定です。商品状態について詳しく教えて頂きたいです。(折り目、開き癖等の使用感、書き込み、匂い、オレ、日焼け、シミ、手垢などは無いか)なるべく早めに返事を頂きたいです。

次のような返事を出しました。

本書はカバーの縁に僅かなヨレ、表面に微細なスレはありますが、その他はご懸念されているような問題はありません。どうぞご検討ください。

やがてご注文いただき、本をお送りすると、以下のメールが届きました。

メールの質問にて、日焼け、シミなどはないと伺ったのですが、カバーのフチ部分が黄ばんでめくれ上がり、小口や地にカビのような黒い小さなシミが複数箇所できています。手に入りにくい書籍なので、返品ではなく値引きなどの対応は無理でしょうか。

小店からの回答。

RIMG1079ご満足いただけなくて残念です。後学のために、ご不満の点など、ぜひ状態を確認いたしたいと存じますので、お手数でもご返品いただければ幸いに存じます。ゆうメール着払いでご返品ください。

なお少しやり取りがあって、結局本は返送されてきました。数学の基礎的な理論書です。改めて手に取ってみて、特に見落としがあったわけではないことを確認しました。

カバー裏面天地の黄ばみも、針の先程の数粒のシミも、この手の書籍において、特に難点として数え上げるほどのものとは思えません。古書として、十分良好な状態です。

ちなみに価格は、どこよりも安くしたつもりでしたが、そのあと調べると、状態はともかく、少しばかり安い本が出ているようです。そちらをお求めいただけば良いかと思い、あえて全額返金で、返品をお願いしたのでした。

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2016年05月29日

久々披露宴

3時間半、ほぼ座っていただけですのに、疲れました。

RIMG1071正確に言えば、ただ座っていただけでなく、飲んだり食べたり、話を聞いたり、映像を見たり。本日正午から、同業の子息の結婚披露宴が椿山荘で催され、それに出席したのでした。

今どき、業界でも珍しい、大人数を招いての本格的な披露宴で、案内が届いたときには、「いつ以来だろう」と仲間内で話題になったものです。

店主も独立開業して34年になりますが、その間に、こうした祝宴に招かれる機会は数多くありました。

初めのうちは、同僚の結婚式です。一緒に市場で経営員をしていた仲間は、当時すでに30代半ばだった店主と違い、殆んどが20代の独身青年で、うち何人かが跡取り息子でしたので、彼らの式に、同業の友人として出ております。

やがて歳月が過ぎると、店主にとって先輩に当たる方々のご子息が、適齢期となりました。彼らが結婚する場合、店を継ぐことが決まっていれば、同業へのお披露目をかねて、業者を多く招くことになります。

そうしたケースが何件か続いた時期があり、その最後が何時だっただろうか、というのが仲間内でのもっぱらの話題であったわけです。

世代的な巡り合わせだけでなく、世の中の景気や風潮も、以前のようなことごとしい宴を敬遠するようになっています。結婚というのは、あくまでもプライベートな事柄であると考える人が増えたこともあるでしょう。

ですから、いわば襲名披露にも似た、業者大集合の結婚披露宴は、実に久々なことでありました。この先だって、そうあるとも思えませんが。

思えば新郎新婦の両親が店主より年下、という式に出席したのは、今回が初めてです。

そんな年寄りの感慨をよそに、友人たちからの祝福を受けていた新郎新婦の姿は、どこまでも屈託無げに映りました。

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2016年05月28日

不思議な推薦文

 本書の中で大井教授は、20世紀フランスとその友好諸国との、またその政敵となった国々との関係史を考察している。多くの情報と分析に富む本書を紐解く(ママ)ことによって、過去の重みと歴史とが、フランスの外交関係に重要な影響を及ぼしてきたことを、読者は驚きとともに知るであろう。(中略)
 本書は、国際関係研究のための基本書であり、必読書でもある。同時にフランスの伝統についての理解を深めるだけではなく、世界化・国際化に強く特色づけられる現代の国際関係を再認識するための第一歩と称すべき優れた著作でもある。


今日お客様から買い入れた中の一冊。『欧州の国際関係1919-46 フランス外交の視角から』(大井孝、たちばな出版、2008年)の帯に印刷されていた、推薦文です。

A5版1133pの大著で、定価は12000円+税。

長々と引用したのは、その文末に、シカゴ大学大学院人文科学部門・文化史教授フィリップ・ドゥザンとあるのに、首をかしげてしまったからです。

ご自身で書かれた文章でしょうか。千頁を超える大著を日本語で読み、日本語で推薦文を書けるような外国人文化史学者が、そうそうおられるとも思えません。

念のため、この著作の英文版あるいは仏文版でも存在するのかと、巻頭や巻末をひっくり返して読んでみしましたが、その点についての言及はありませんでした。

ドゥザン先生、あるいは著名な日本学者かも知れないと、ネットでも検索してみました。しかし、それらしい方はついに見つけられませんでした。

RIMG1084もとよりこの書物の学問的意義について、判断するだけの知識は店主にありません。それだけに、この怪しげな推薦文が、かえって本自体の値打ちを損なっているような気がするのです。

だからかどうか、Am*z*nでは、とても安く売られていました。

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2016年05月27日

地域で売る

明治古典会の5月が終わりました。特選市で、恒例のフリ市。

やはり漫画家や挿絵画家の画稿は良い値が付きます。もちろん誰でもというわけではありませんが。

それに引き替え初版本、限定本などの文学書は、よほど珍しいか人気の高い作家のもの以外は、なかなか値が付きません。

肉筆物では、「緑魔子原稿一括」という出品があり、名のある作家並みの値になっていました。

しかし、その名前に反応するのは店主ら世代前後でしょうから、今後さらに価値が上がるかどうかは、微妙なところです。時代を超えて残るものは、決して多くはありません。

和漢三才図会の古い版本が、揃いで出品されていました。復刻版のみならず、文庫本にさえなっており、さらにはデジタルアーカイヴにもなっているものですが、今日一番の高値となりました。

とはいえ和本なら何でも高いわけではないことは、市場を見ていればすぐ分かります。唐本にしても同じこと。

RIMG1082などと言っていながら、店主は今日も、市場に顔を出した時間は僅かで、主に6階で組合の仕事をやっておりました。その一つが新規加入希望者の面接。

先月の3店に続き、今月もこれで2店目。このところ増加傾向に見えますが、廃業のペースも落ちないため、組合員数は横ばいです。少し新規加入のペースが落ちると、たちまち減少してしまうことでしょう。

今日の面接者は、代々木八幡駅近くの書店さん。と言っても新規開店ではありません。7年ほど前から店をやっていらっしゃって、この度、組合加入を決断されたとのこと。

店主が面接しただけでも、小店界隈に数軒の書店が、この10年ほどの間に生まれています。あらためて地域としてアピールする方法を、考えてみたいものです。

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2016年05月26日

タクシー騒動第二幕

まさか続きがあるとは思いませんでした。昨日、夕方になって、再び若い方の女性が店に入ってこられ、Would you do me one more favor?とのお尋ねです。

出来ることでしたらとお答えすると、もう一度、タクシーを2台呼んで貰えないだろうかとおっしゃいます。

RIMG1081この時点ではまだ、なぜこのご一行が度々現れるのか、理解出来ておりませんでした。ともかくタクシーを手配して、10分待ちであることを伝えますと、女性はいったん姿を消しました。

やがて1台目が到着。すると隣のマンションから、大きな荷物を持ったご主人が出てこられ、タクシーのトランクに詰め始めます。それも何個も。

その間に2台目が到着しましたが、まだ荷物を載せるのに悪戦苦闘しています。そうしている間に別のタクシーが通りかかり、女性がそれを止めて交渉を始めました。

「ハネダ、ハネダ」と言っている声が聞こえます。そしてこちらに向かって、2台では無理だから3台にするというようなことを身振りで示しました。

しばらくの間道をふさぎ、都合3台のタクシーに荷物を満載して、最後の1台に乗り込んだのはご主人と、すっかり顔なじみになった子連れ女性。

今日まで日本でショッピング旅行だったそうです。「奥さんによろしく」と言付かりました。男性の方は、手を差し出して握手を求めます。手を出すと、畳んだお札のようなものを店主の手に握らせました。

もちろん辞退しましたが、どうしても受け取ってほしいと言います。見るとマレーシアの少額紙幣が10枚。気持ちとして受け取っておけばよいものだろうと判断し、いただくことにしました。

さて一連の騒動でようやくわかったのは、小店の隣のマンションが、いつからか外国人旅行者用の宿泊施設になっていたらしいことです。

今朝また、違う顔ぶれのアジア人家族が、店の前を連れだって通り過ぎていきました。

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2016年05月25日

タクシー騒動

片言の英語で、タクシーを呼んで欲しいと頼まれたそうです。それも2台。すぐ電話をして呼ぼうとすると、今ではなく明日の午前11時にだと言うので、そのまま予約したそうです。

それが昨日のこと。片言同士の会話で頼まれたのは家人。頼んだのは、ここ数日、毎朝のように店に来られ、なにやかやお買い上げいただいている子連れのマレーシア人女性。もっとも国籍はあてずっぽうです。

RIMG1087そして今朝、予約時刻の15分ほど前に、タクシーセンターから「向かっている」という連絡があり、やがて2台のタクシーが到着しました。

さてしかし、肝心の依頼人ご一行は、影も形も見えません。何しろどこのどなたとも知れないので、連絡の取りようもありません。

ついに11時を回り、このまま待たせておいてもメーターが上がるばかりだし、運転手さんにも申し訳ないと考え、迎車料金に初乗り料金を加えて支払い、引上げてもらいました。

それから15分もしたころ、くだんの母子と、そのご一族と思しい男女数名が、店の前に忽然と姿を現しました。特に急いでいる様子もなければ、タクシーがいないことを不審がっているようでもありません。

そこで店主が表に出て行って、頼まれてタクシーを呼んだが、時間が過ぎたので千円ずつ払って帰ってもらったと伝え、店内に戻りました。

話は伝わったらしく、大変申し訳ないと詫びられ、何ごとか相談しておられます。やがてご一行は駅に向かって歩き出しました。

その動きとは別に、ご一族中の若い女性が、帳場まできて2千円を差し出し、もう一度、今度は1台だけでよいから呼んでもらえないかとおっしゃいます。

乗りかかった船です。改めて電話をかけると、5分待ちだとのこと。やがて到着したタクシーに、ベビーカーの赤ちゃんと、ご主人と、3人で乗って行かれました。

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2016年05月24日

だんだん遠くなる

今日の洋書会は大量出品。

先週の明古も大量でした。昨日の中央市会も大量でした。もちろんその二つとは――特に中央市会の3フロア及び階段利用というのとは、レベルが違いますが、小所帯の洋書会にとっては、持て余すほどの量。

明日の資料会も、それなりに多そうです。ここのところ各交換会とも、出品量の多い状態が続いているように見受けます。これは慶賀すべきことでしょうか。

問題は出来高です。その量に比例して、出来高が上がっているのであれば、まずは喜ばしいことです。

しかし量ほどには出来高が伸びていないのだとすれば、どこかに歪みが生じてきます。それは受益と負担のバランスの崩れとしてあらわれてくることでしょう。

市場は売り手と買い手で成り立つのですが、それを運営する側の仕事量は、出来高ではなく、出品量に比例するからです。

まあそんな話は措いて、今日店主が落札したのはペーパーバック、いわゆるポケットブックです。文庫本のようなものですね。

RIMG1086店の前のポケットブック棚が、ここしばらく目ぼしい入荷がないため、隙間だらけになっていました。そこで仕入れることにしたのですが、ちょっと札を入れたら500冊ばかり落ちてきてしまったのです。

まるで市場の本の洪水が、店の方に溢れだしてきたような具合。その店の方だって、すでにかなり水かさが増していることは、ご承知の通り。

少ない量で大きな売り上げというのが、古本屋の目指す道だとすれば、ますます遠のくばかりです。

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2016年05月23日

テレビの時代

「トットてれび」を毎回楽しんで見ておりました。4月30日からNHKで始まったドラマ。詳しくお知りになりたい方は、番組ホームページをご覧ください。タイトルを入力すればすぐ検索できますので、あえてリンクも付けません。

登場する名前の懐かしさと、時折挟まれる、当時のビデオフィルムに惹かれて、つい見始めたのです。ドラマというよりは、テレビ芸能史という興味から。

その意味では、前回放送されたあたりは、すでに店主にとって興味のある時期を過ぎておりました。1970年代に入ると、テレビとの付き合いは、ずっと淡白なものになりましたので。

まだ何回か放送が残っている番組を、冒頭に過去形でお伝えしたのは、この先、あまり楽しめそうにないと思うからに他なりません。気になるので、一応は見るつもりでおりますが。

RIMG1074昨日お引き取りしてきた大量の文庫は、ほとんどがきれいな状態であったことは、お伝えした通りです。しかしその中に、珍しくヤケて古びた文庫がありました。

手にしてみると永六輔著『芸人たちの芸能史』(文春文庫1975年)。著者は言うまでもなく、「トットてれび」にも登場した、テレビ草創記のキーパースンの一人。

この本の元版が、番町書房から刊行されたのは1969年だとあります。1971年には、卒論をでっちあげるため、芸能史への関心を強めていた店主は、これを元の版で読んでいるはずですが、今となってはその記憶もおぼろです。

「トット」で呼び覚まされた記憶も手伝って、この機会に、もう一度読んで見たくなりました。文字が小さいうえに、紙はヤケ黄ばんでいて、おまけに薄い赤鉛筆線が、かなりの箇所に引かれているのですが。

ついでに、この本の前に出た『芸人その世界』も、読めば当時の気分が思い起こせるでしょうか。

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2016年05月22日

有り難い仕入れ

明日からの一週間は、ほぼ毎日、古書会館に出かけることになります。それも月曜日から木曜日までは、午前中からの出勤。

RIMG1078月・水・木が明治古典会七夕大入札会の、目録編集。火曜日は洋書会の当番。店に戻って来られるのは、夕方以降になると思います。

何とか店の通路部分の本だけでも、整理しておきたかったのですが、当分は無理なようです。それどころか、今日もまた宅買いやお持込の入荷がありまして、ますます混み合ってきました。

ご来店のお客様には、ご不便をお掛けいたしますが、なにとぞご了承ください。

店の裏の片づけに至っては、果たしていつになることやら。ついこの間、僅かながら片付け始めたところも、瞬く間に、以前に増して積み上がってしまいました。

店主はこんな具合に、いささか閉口気味なのですが、家人のほうは張り切っております。と申しますのも、今日の宅買い、2件ありましたうちの午後の1件は、きれいな文庫本の大量入荷だったからです。

ざっと500冊ばかりもありますでしょうか。書店カバーが掛かっていて、剥き始めてみると時代物、というより江戸関係を中心とする歴史物が続々。

毎月、せっつかれるようにして南部の入札に出かけ、文庫の仕入れに励んでいる店主ですが、これでちょっと息が付けるかもしれません。

少なくとも6月の入札会では、文庫本以外にもゆっくり目を向けることが出来そうです。

そういえば、6月の五反田は、南部地区大市会です。毎月のようには文庫本が出ないかもしれません。そうしてみるとタイミングの良い、有り難い仕入れだったと申せます。

ただ、これを縛って運んでくるのは、ちょっと骨が折れました。

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