2016年11月

2016年11月20日

少しずつの改善

もう一週間近く前のことになりますが、「日本の古本屋」トップページが少しばかり模様替えしたことを、ご存知でしょうか。

正確には配置替え。お知らせと特集コーナーの上下を入れ替えただけのことです。それでも見た目の印象は、ずいぶん変わったような気がします。

RIMG1543現在、このほかにも色々な改善を計画中で、まもなくそのいくつかは実現する運びとなっています。これらは、お客様の「使いにくい」「分かりづらい」に、優先的に対処しようという動きの一環です。

何しろ「ご利用ガイド」のたぐいも、これまではきちんとしたものが用意されてておりませんでした。もちろん、本当はそんなものを必要としない、直感的に操作できる画面が望ましいのです。

しかしその直感操作のためには、ある程度の習熟が必要なこともまた確かで、ネットそのものに不慣れな層が多いと思われる、わが「日本の古本屋」においては、分かりやすい手引きはぜひ必要だと感じます。

実際に小店あたりでも、「日本の古本屋」で見たとおっしゃって、別にメールや電話でご注文いただくことが、しばしばです。事情はさまざまでしょうが、どこか注文にストレスを感じさせるところがあるのかもしれません。

それとは別に、今ある機能すら十分生かせていないことも確かです。たとえば、せっかく注文するのだから、ほかに欲しいものがあれば一緒に頼みたいという場合。

書店情報のページの検索窓から著者名やキーワードなどで検索すれば、その書店の在庫の中だけから探し出すことができます。

これなどは「ご利用ガイド中級編」とでもいうところでしょうが、こうした便利な使い方も、もっとアナウンスしていきたいものです。

大掛かりな手直しまでには、まだしばらく時間がかかりそうですので、今のシステムを少しでも使いやすくするための工夫について、「日本の古本屋」事業部員の間では、連日のようにチャットが交わされています。

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2016年11月19日

フットボール閑談

RIMG1537NFLの開幕は9月の上旬ですが、毎年それが始まると、加速度的に一年が終わりに近づいて行きます。

今シーズンも気がつけば、次はすでに第11週。贔屓チームの成績が振るわないためもあってか、応援したくなる対戦カードがあまり放映されません。それで余計に、早く感じるのでしょうか。

店主の贔屓チームはAFCのスティーラーズと、NFCの49ers。たまたま見始めた時が、それぞれの最盛期であったという、単純な刷り込み効果によるものです。

ですから、長く見続けていても、いまだに初心者レベルのゲーム理解度しか持ち合わせておりません。いやむしろ、昔より分からなくなっていると思われます。

昔は攻防を推理する楽しみを持っていた気がしますが、最近はまったく受け身。この40年ほどで、技術も戦術もずっと高度になったため、ついていけなくなったったのかもしれません。

スティーラーズはまだいくらか健闘しておりますが、49ersに至っては惨憺たるもの。チーム状態はどん底のようです。

その49ers、今年は開幕からゲーム以外で話題になりました。2012年にスーパーボウル優勝をもたらした当時のエースクォーターバック、コリン・キャパニックの国歌斉唱拒否事件です。人種の不平等と警察暴力に対する抗議からだとされています。

これを知って店主は彼を見直しました。実はそれまで、あまり好みの選手ではなかったのです。確かに目覚ましい結果は残したのですが。

オバマ大統領は、彼の行為に一定の理解を示したと聞きます。一方、次期大統領は「よその国でやれ」と罵ったとか。

そういえばわが首相も、後者に似たご意見をお持ちのはず。しかし幸か不幸かこの国には、一人のキャパニックも、いまだ出ておりません。

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2016年11月18日

古典籍展観大入札会

RIMG1525東京古典会の「古典籍展観大入札会」に行ってまいりました。

例年なら単なる酔狂な見学人に過ぎないところですが、本年に限っては、珍しくお客様から入札のご依頼を受けたため、そのお客様と会場で待ち合わせることにしたのです。

折角ですので約束の時間より早めに出かけ、会場を一回り見学いたしました。

今年は出品が充実していると、事前に届けられた目録などから、業者の間でも噂になっておりましたが、そのためでしょうか、あるいはいつものことでしょうか、会場は来場者でずいぶん賑わっておりました。

明治古典会の「七夕大入札会」に比べて、陳列品に色彩が乏しい分、華やかさは感じられませんが、それが逆に落ち着いた重厚な雰囲気となり、下見の人々もいささか緊張気味。つい店主も、畏まった気分にさせられます。

待ち合わせのお客様がなかなかおいでにならないので、何度か玄関入り口に様子を見に行きましたが、いつもクロークに受付を待つ人の列ができているのも驚きでした。

結局、そうしている間に入れ違いでお客様は会場に入られ、お目当てのものをご覧になった、その帰りがけにようやくお会いすることができたのです。

地階に設けられた「商談室」へ降り、手短にお話をして、もう一度だけ商品を見に戻り、ご予算をうかがい、あとはお任せいただくことになりました。

入札会本番は日曜日、月曜日の二日間ですが、店主は席も申し込んでおりません(回し入札という方法で、参加には事前の申し込みが必要です)し、入札額はすでに決まっておりますから、日を改めて来場する意味もありません。今日のうちに入札を済ませて、会場を後にしました。

帰り着いてふと気づいたのは、「写楽」を見そびれたことです。それこそ酔狂で一目見ておきたかったのですが、そのために明日また出かけるつもりはありません。

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2016年11月17日

図書館に行きたい

昨日、ブログを書いていて、ちょっと気になりながらそのままアップしてしまいましたところ、早速、指摘がありました。

武蔵野の図書館はバーコードプラス磁気管理されておりますので、セキュリティがしっかりしています。書架までカバンは自由です。テーブルではノートを出して書き写すこともできます

教えてくれたのは知り合いの同業。店主に恥をかかさないようにとの気遣いか、こっそりメールでお知らせいただきました。

磁気テープやICタグなどによる「不正持ち出し防止システム」については、知らなかったわけではありません。しかしそこまでシステムを信頼した運用が行われているとは、想像しておりませんでした。いかに現今の図書館事情に疎いかということです。

かく申すほど、店主は長らく図書館を利用したことがありません。調べ物をするのに国会図書館まで行ったのは、もう10数年前のことになるでしょうか。

行った記憶だけははっきりしているのですが、何を調べに行ったのかは、すっかり失念しております。

それ以前には、ときおり近所の小さな図書館を利用したこともありました。しかし今ならそうした調べものは、ほとんどインターネットで間に合ったことでしょう。

RIMG1539現に最近では、大方の調べものは、インターネットで間に合わせています。古本屋に必要な情報などその程度だと言ってしまえばそれまでですが、本を商う身としては、いささか反省を要するところです。

いそいで付け加えますが、これは古本屋一般の話ではなく、あくまで小店主のこと。

こんなことを書いているうちに、なんだか図書館に行ってみたくなりました。開架式の棚を漫然と眺め、目についた本を手にして、しばらく読みふける。そんな時間を過ごしたくなってきました。

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2016年11月16日

図書館と同じ

この貼り紙を出してから、一週間ほどになります。

RIMG1546それから今日までに気がついたことの第一は、(先日も書きましたが)何より入って来られるお客様自体が少ないこと。そして第二は、何も持たず手ぶらで来られるお客様の割合が案外高いことです。

これは何を意味しているのでしょうか。近くにお住まいの方が多いとも思えません。仕事場やお勤め先からちょっと抜け出して、という方々でしょうか。あるいは隣のコンビニに来たついでに寄られるのかもしれません。

いずれにせよそんなわけで、店番をしておりましても、「済みませんおカバンを」などと声をかけるケースは、日に何度もないことになります。中には目ざとく貼り紙を見つけ、黙って置いてくださるお客様さえおられますから。

その数少ないお声掛けに対して、怪訝な顔をされる方はごく僅かで、ほとんどの方は気持ちよくご協力くださいます。拒否されたらどう対処しようか、などと案じもしましたが、今のところ杞憂に終わっております。

そんな中、今日はじめてあるお客様から「どうしてですか?」と尋ねられました。トートバッグタイプの、口の開いた革バッグを提げてご来店の、学生さん風の方です。

気の利いた答えも用意しておりませんでしたから、正直に「ここから見えませんので」とお答えしたところ、それ以上は何も言われず、バッグを置いて棚をご覧になり始めました。

一回りして今度は「本はどういう順に並んでいるのですか?」とのお尋ねです。「順というのはありません」「でたらめに並んでるんですか」「それなりにジャンルを分けて並べていますが、売れればなくなりますから、決まった順にはできないのです」

なおしばらくご覧になってから、黙ってお帰りになりましたが、あまり古本屋に馴染んだ方でないことは確かです。バッグを預けて、という新刊書店などありません、面食らわれたのでしょう。

それなら図書館を持ち出せばいいのではと、いま思いつきました。鞄を持ったまま書架に入れる図書館はない、と思いますが、いかがでしょうか。

とはいえ、図書館のように利用されたら困るのですが。

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2016年11月15日

歳末の準備

東京古典会は年に一度の大市会を今週末に控えて、今日からその準備に入るため、通常市会はお休みです。

一方、4Fで開かれている東京洋書会は、いつも通り開催。ここのところが、なかなか同業者には伝わりにくいようで、毎年この日は出品、ご来場とも少なくなってしまいます。

RIMG1535それでも今日、間もなく会場に着こうとする店主のスマホが、電話の着信音をたてました。画面を見るとA書房さん、懇意の同業です。

聞かずとも用件は分かりました。今日の出品状況の問い合わせでしょう。わざわざ会場まで来て肩透かしを食うより、事前に情報を得たいと思うのは人情です。

案の定、その件。去年の今日は面白い口が出ていた。人も荷も少ないこんな日に限って、珍しい本が出るものだ、というのです。いかにも市場の好きな彼らしい見方。

ただ店主もこれから会場を見るところでしたので、折り返し連絡すると言って一旦、電話を切りました。

さて会場に着くと、やはり量は少ない。しかし少ないながら、名の知れた方の旧蔵本だったという口が2件ほどあるようです。しかしながら、Aさんの欲しがるものとはどうも筋が違いそう。会場の隅から電話をかけて、そのように伝えました。

ところが後刻、休憩場所で会の仲間とお喋りしていると、「先ほどは」と当のAさんが顔を見せ、「どうせ来なきゃならない用事があったんでした。ご面倒お掛けしました」。

売買の清算に来られたようです。ご自身の眼で確かめることが出来て、安心されたことでしょう。

市が終わったあと、歳末市の目録原稿募集案内の発送作業。案内状と原稿用紙を封筒に入れ、宛名ラベルを貼るという作業に、居合わせた会員総出で取り掛かったのでした。

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2016年11月14日

ヒマなのに忙しい

ヒマというのは、ご来客が少ないという意味です。何しろせっかく決めた新ルールを、適用する機会がほとんどありません。

先日来、鞄などを手に提げたり、肩から掛けたりしてご入店のお客様には、お荷物を台の上に置いて棚に向かっていただくよう、お願いすることにいたしました。

しかしそうして待ち構えておりますと、まったくお客様の姿が見えないのです。これほどヒマな店なのに、どうして本を盗られるのか、あらためて不思議に思います。

一方、昨日五反田から引き取ってきた文庫に値をつけ、棚に入れるという作業が結構手間取ります。200冊ばかりもあったのですから、当然と言えば当然で、まだ半分も終わっていません。値付けより、棚に入れるのに時間がかかるのです。

しかも仕事はそれだけではありません。ネットの注文品を棚から見つけ出し、返事のメールを書き、決済が済んだら本の荷造り。たとえ数は少なくとも、それなりの時間を要する作業です。

RIMG1528そして今日は、駒場キャンパスの研究室へ宅買いが1件。これも量としては100冊ほどでしたが、お預かりして店に戻ると、まず買取額を決めなければなりません。

その結果を先生にメール、ご了承を得て送金。するとその間に、別の先生から「また本を送りたいから送り状を送ってほしい」というメール。

都内なら、小店の契約運送会社の送り状をお客様にお送りし、それを添付して送っていただくのが一番安価な方法だということを、何度もご利用いただいているこの先生は、良くご存じなのです。すぐ送り状を封筒に入れ、家人にポスト投函を頼みました。

さて現在、五反田で落札した文庫の半分、土曜日に店に届いた段ボール2箱の音楽洋書、今日の研究室からの約100冊が、値付けを待って店に積まれています。

次の段ボール5箱(というお話しでした)が届くまでに、どれだけ整理できていることでしょう。

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2016年11月13日

買うのに苦労した本

2箱の段ボールが着払いで届き、中には封筒に入った一通のワープロ印刷文書が添えられていました。

洋書を2箱お送りします。いずれも92歳の私が専門とするクラシック音楽の書籍で、大部分がウィーンのドブリンガーで求めたものです。
日本では容易に手に入れられないものばかりなので、音楽を専攻する日本人はもちろん、在日外国人も飛びつくに違いありません。私もこれらを買うのに苦労したものです。
処分にあたり、それぞれの買入額を教えていただけますか。


添え状というには、いささか長文かも知れませんが、今は郵便法の問題を話そうというのではありません。

ここに至るまでに、メールと電話とで、何度もやり取りを交わしております。その最初に、今のご時世では、なかなか思うような価格にはならないと思いますと、念を押したつもりでした。それでよろしければ、どうぞお送りくださいと。

そもそも、一点ずつの評価額をお知らせするというようなことを、小店ではいたしておりません。しかし、この文面を見て、もう一度、現今の事情を縷々説明することの困難を感じました。

そこで説を屈して、30数冊一点ずつの評価明細をお出しすることにしたのです。次のような文と併せてFAXでお送りしました。

洋書は世界中の本屋との競合になります。外国の書店が競って安値で売り出しております結果、インターネットで検索いたしますと驚くような安い価格で本が見つかります。昔と違い、容易に手に入れられる本がほとんどです。
今回の本につきましても、一応全点調べさせていただきました。その上で、書籍の状態と、小店なりの価値判断を加味しての評価額です。ご満足はいただけませんでしょうが、ご理解願えれば幸いです。ご回答を待って、送金させていただきます。


RIMG1523ほどなく、お客様からお電話がありました。お声から、肩を落とされたご様子が目に浮かびます。それでもご納得いただき、まだ残っているので、また送らせてもらうというお言葉をいただいたのでした。

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2016年11月12日

結果は紙一重

RIMG1524「美術書1万5千冊」というのは、どれほどの量なのだろう。今日の南部入札市へでかける、それが一番の興味でした。そんな噂を聞いておりましたので。

五反田の南部地区会館に着いて、会場に入ったところ、それほど圧倒的な出品量には見えません。これですべてが納まってしまっているのでしょうか。

順に見ていくうち、どうやら「美術書のみ1万5千冊」ではなく、「美術書中心の1万5千冊」であるということが分かってきました。それでボリューム感もずいぶん違ってきます。

現に、店主が入札しようとした文庫本の口も、1万5千冊の一部のようでした。個人印アリと注意書きされた、岩波、講談社学術、講談社文芸、ちくま学芸、平凡社ライブラリーと、売れ筋人気文庫が大量に出品されています。

いつになく本気になって札を入れながら、それでもきっと落ちないだろうと、諦め半分で店に戻りました。

ちかごろ土曜日というのは、平均すると週の中で一番ご来客のある日です。今日も一日、バタバタと過ごしているうちに気がつくと午後5時を回っておりました。

ちょっとドキドキしながら組合のエクストラネットを開き、入札の結果を確かめました。すると落札は3点、そのうちの1点は平凡社ライブラリーの口、もう1点は講談社学術文庫の口です。

もちろんどちらも一番の上札。それでも嬉しいことには違いない。むしろこうなると、落ちなかった他の口、たとえばちくま学芸文庫などは、はたして誰に幾らでやられたのだろう、などと気になってくる店主でした。

それよりも、残る1点は読み物系文庫4本口。読み物系がこれだけしか落とせなかったとなると、また家人から責められます。

決して学術系文庫に注力するあまり、読み物系の入札に手を抜いたわけではありません。落ちたのも落ちなかったものも紙一重であった――ということにしておきましょう。

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2016年11月11日

遅きに失する

昨日の午後のことでした。一人のお客様が「このあたりにあった『チョムスキーの「アナキズム論」』は売れてしまいましたか?」とのお尋ね。

そう言われればと、その棚に行き「いつ頃ご覧になりましたか?」「2〜3週間くらい前ですかね。やはり見た時に買っておくべきですね」。

「そういうもんですね」と、その場はお答えして、お客様はお帰りになりましたが、店主の心は波立ちました。データを確かめると、まだ在庫していることになっています。この2〜3週間で売れた記録もありません。

このところ、棚に挿してあるはずのご注文品が見つからず、売り上げ記録もないというケースが何件かありました。不安になって、近くの棚を順に見ていくと、一瞬、目を捉えた違和感。

気がつけば、フランス文学関係の棚に、分厚い英和辞典が嵌め込まれています。少し置いた隣には、歴史系の洋書が挿してあります。店の誰も、この棚にこんな本を挿すはずがありません。

しかもこの棚は、たまたまその朝、整理したばかりでした。その時にそれらが並んでいれば気がついたはずです。その2冊を除けて出来た隙間、本来そこにあったはずの本は何だったか。

データと照らし合わせると、次の3冊がなくなっていることが分かりました。『スタンダール変幻 : 作品と時代を読む』(慶應義塾大学出版会)『ゾラの可能性 : 表象・科学・身体』(藤原書店)『評伝ジャン・コクトー』(筑摩書房)。

初めの1冊はともかく、この3冊については、その手口からして、決して出来心などではないでしょう。何とも情けない思いで、怒る気にもなれません。

RIMG1545ここに至って、ついに一つの決断をいたしました。店内木製棚エリアへの、鞄類の持ち込みをご遠慮いただこうというのです。そのための置き場も用意しました。

狭い通路ですから、この際、背中のリュックも置いていただければと思います。お客様各位のご協力を、なにとぞお願い申し上げる次第です。

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