2018年12月

2018年12月21日

迷惑電話

小店の電話機、しばらく前からナンバーディスプレイの画面が見えなくなり、時おり不便を感じていたことは、一度このブログにも書いた覚えがあります。

それが不便だけならともかく、頓馬な失敗をやらかす一因になってしまったのです。

ある日の朝、親し気に掛かってきた電話を家人が受け、店主に回してきました。出てみると何のことはない、営業電話。「いま忙しいので」と切って、その旨を家人に話すと「知り合いからかと思った」。そんな一幕がありました。

その午後、電話が鳴って受話器を取りますと「何度もお電話をすみません…」。出だしだけ聞いてすっかり朝方の営業電話だと勘違いした店主は、つい「どういうつもりですか」と声を荒げてしまいました。

KIMG0750間違いに気づいたのは次の瞬間です。掛けて来られたのは、同じ日の朝、こちらから何度かお電話してお留守だった方。お送りいただいた本の、査定額をお知らせするために掛けていた先のお客様が、折り返しくださったお電話だったのです。

冷汗三斗とはまさにこのこと。大慌てでお詫びを申し上げ、本来の用件に入りました。

お客様も大いに面食らわれたでしょうが、幸いなことにご不興を与えるまでには至らなかったようで、こちらの査定額にも特にご異論ない様子。

ただ「送料がずいぶん高かった」という感想を少し洩らされましたので、急いで少しばかりの上乗せを申し出て、ご了承いただきました。ふだんなら、しない対応です。

その夜、まだ液晶画面が生きている子機と、ダメになった親機との設置場所を入れ替えましたが、これで再発防止につながるでしょうか。

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2018年12月20日

今年最後のTKI

KIMG0748明日は明治古典会のクリスマス特選市。その準備作業が、午後からありました。

しかし店主は、結局お手伝いできずじまい。というのも同じ時間帯に「 日本の古本屋」事業部(TKI)定例会議が開かれていたからです。

どちらに参加すべきかは、それほど悩みませんでした。明古のほうは、店主が顔を出したところで、いくらも戦力にはなりません。

ではTKI では必要とされているのか、と問われると答えに窮します。現に今日1日、午後2時から7時近くまでの会議中、ほとんど発言をしなかったのですから。

つまりどちらに出たにせよ、あまり役にたたないことに変わりはありません。ただ言い訳をさせてもらえば、会議では意見を求められた時以外、なるべく喋らないようにしようと思っているのです。

それにしても不思議なのは、事業部員12名が、めいめいに意見を述べたとしても、仮に1人5分だとすれば、たかだか1時間。5分のスピーチは結構長いものです。かなり多くのことを話せるでしょう。

それが今日の会議でも、休憩時間をはさんでとはいえ、5時間近く。もっともその半分は、システム会社やマーケティング会社の方からの報告が主体となります。

だとしても2時間以上は、われわれ事業部員の持ち時間ということになります。先の伝でいえば1人あたり10分。たいていの意見なら語りきれるところですが、それでもなかなか決まらないことばかり。

宮本常一の本だったか、どこかの村でものごとを決めるとき、どれだけ時間をかけてでも徹底的に話し合うという風習を紹介してたことを思い起こします。

お断りしておきますが、茶化しているのではありません。一同の熱意に、いつも感心させられているのです。

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2018年12月19日

忘年会のごちそう

今朝起きたときには、どうなることかと思うほど首筋がこわばっていて、肩腰が痛みました。

ヨタヨタと部屋を出て朝食をとり、表の掃除などをしているうちに、それでも少しずつ体がほぐれてきたようです。

店に来ていつもの作業をこなし、昼過ぎになるとほぼいつもの体調に回復。その「いつも」が、年とともにパワーダウンしていることは、言うまでもありません。

午後、組合ルート便で、昨日の落札品が届きました。ひとまず表に降ろしてもらい、夜、営業を終えてから置き場所を考えることにしました。

ところで昨夜は、年に2度だけ洋書会の仲間と酒食を共にする機会の一つ、忘年会。会場は新宿野村ビル49階のダイニングバー『響』。会長が選び、予約を取った店です。

市の片づけが終わったのは午後6時前。しばらく休憩して6時15分、古書会館から、一同揃って新宿へ。西口の地下を歩いたのですが、渋谷とはまた違う、慣れない雑踏のため、仲間とはぐれそうになったりしました。

KIMG0746先導者にいくらか迷いがあったようで、少しばかり回り道してビルにたどり着くと、予約の午後7時まではあと5分。直通のエレベータで昇り、店に入って、まず誰もが感動したのは窓からの景色でした。

席に着くと飲み物はすぐに出てきたのですが、食べ物が出るまでに30分以上かかり、疲れと空腹と、予約した当人という責任感から、会長自ら、声を荒げて催促する一幕も。

もちろんそれも一時のこと。食事が進み酒が進んで、最後は和やかにお開きとなりました。

それでこのお店ですが、一番のごちそうは窓外の夜景であった、と申しておきましょう。

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2018年12月18日

歳末特選市終了

KIMG07402日間の立ち仕事で、腰が悲鳴を上げています。本年の洋書会歳末特選市は、期待をはるかに上回る出品量となりました。

昨日お伝えした想定をも超えて、開場の準備がすべて整ったのは午後2時を10分ほど回ったころ。いつものように午後3時の開札では、落ち着いて入札も出来ません。それで開札時間を15分遅らせて、午後3時15分からといたしました。

今回は日本書に面白い口があったこともあり、ふだんに比べて来場された同業が多かったのに、お待たせすることになってしまったため、開場後しばらくは、かつてないほどの賑わいでした。

店主が朝から取り掛かったのは、1番の大口の仕分けです。なにしろカーゴ7台。文学、歴史、思想と盛りだくさん。量が多すぎて、どう手を付けて良いか、方針を定めるまでが一苦労でした。

それでもどうにか作業が軌道に乗り、いくつかのテーマでまとめる間に、店主は自分で気になる本を、小さめの山にまとめて数口作ったのです。

そうして自分で作った小さめの山にだけ、札を入れておいたのですが、何しろあまりにも量が多かったため、店主の仕分けた口に興味を示す人があまりいませんでした。

その結果、自分で作った小さな山はことごとく落札する結果となり、一つ一つは小さかったのですが、開札終了後に集めてみると、結構な量になってしまったのです。

一方で、そうなってみると、大きな山の中に仕分け残してしまった本が、とても惜しく思えてきました。大きな山は、店主が仕分けた口の何倍もの量があっても、落札価格はむしろ安いくらい。

しかし欲張ってもきりがありません。今日手に入れた本だけでも、その置き場所に悩むことになるのですから。

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2018年12月17日

ひさびさ大洪水

午後から古書会館へ参りました。明日の洋書会歳末特選市に大量の出品が集まったため、いくらかでも下準備をしておかないと、明日、開札時間までに作業が間に合いそうもなかったからです。

召集がかかったのは役員斑メンバー、店主を入れて7名。

ふだんは品物が集まらず、市会の存続が危ぶまれるような回さえあるというのに、明日予定されている出品は、現在把握できているだけでカーゴ30台近く。

このうち10台分ほどは、すでに仕分けが済んでいるか、今日のうちに仕分けを済ませることができたものですが、まだ20台近くがこれから。

というわけで明日は、朝から洋書会員総出で、仕分けをして陳列しなければなりません。

開札時間は午後3時。しかし入札する時間が必要ですので、陳列は遅くとも午後1時半頃までには終えたいところ。

いまから覚悟しているのは、集まったすべてを出品することは不可能だろうということ。そのため仕分けが必要な大口については、一部を次週回しにさせていただくかもしれないと、あらかじめ了承をとりました。

あとは明日、会場に本を運び込んでみて、どこまでやれるかを出来るだけ早い時点で、判断する必要があります。

RIMG3344日照りのあとの洪水。思えば昔から似たようなボヤキを漏らしていた気はしますが、その落差は以前に増して大きくなっているようです。

地球温暖化のように、大きな要因があるのでしょうか。

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2018年12月16日

ラッキーです

「アゴラ劇場から渋谷まで歩いて帰るんで、反対方向ですけど、その前にちょっと寄ってみようと思ってきたら、こんなに見つかってチョーうれしいです」

そういって表から、時代小説文庫を10冊持ってこられたアラフォー女性。以前から、何度かお買い上げいただいています。

その度に「ちょうど読みたい本が、いつも見るかるんでラッキーです」とお喜びいただいくので、むしろこちらがプレッシャーを感じてしまうほどです。

「読み始めたシリーズの続き」だったり「次に読もうと思っていた本」だったり、なぜかドンピシャで欲しい本が手に入るとおっしゃいます。要するに、お持ち込みいただくお客様の中に、この女性と趣味の似た方がおられるということでしょう。

もっともふだんは1冊か2冊。今日のようにまとめて10冊ということは初めてですが、これでしばらくはご猶予をいただけそうで一安心です。

RIMG3346時代小説はひと頃のような勢いがなくなって、市場での相場も落ちてきました。それは売れ足に翳りが出ているからで、飽和状態の感さえします。シリーズ物が多いというのが、それを表しているのではないでしょうか。

つまり固定客を相手の商売(創作)になっている。そうなると、なかなか古本屋には出番がなくなるのは、ひと頃のハーレクイン小説などの例からも明らかです。

ともあれ、この女性のように喜んでいただけるのは「町の古本屋」の役割。それで食っていけるのなら、決して悪いことだとは思いませんが、それだけでは成り立たなくなっているのが、厳しい現実です。

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2018年12月15日

7年ぶりの出現

RIMG3351昨日の明治古典会は、来週にクリスマス特選市を控えて、ちょっと力をセーブした市になるだろうと、朝、会場の様子を見たときには思いました。

最終赤毛氈台に並ぶ商品も、やや少なめ。会場を見て回り、格上げできるものがないか、探して回るほどでした。

どうにか恰好がついたところで、幹事は昼食に上がり、食事をしながら簡単なミーティングも済ませて再び3階の会場に戻ると、最終台がずいぶん賑やかになっています。近代文学関係が数点、追加されていたのです。

とりわけ目を惹いたのが、萩原恭二郎『死刑宣言』と、前衛詩誌『ゲエ・ギムギガム・プルルル・ギムゲム』6冊。

後者の摩訶不思議な題名の雑誌を目にするのは、店主にとって初めてのことではありません。もちろん店主ばかりでなく、明古のご常連なら、見覚えがある方も多かったはず。その題名と斬新なデザインは、1度見たら忘れがたいものですから。

結果を先に申し上げますと、詩集の方はその状態に相応しく、高値で落札されました。一方の詩誌は、残念ながら売買不成立。荷主の意に叶うだけの札を入れる業者は、いなかったようです。

前回は驚くほどの高額で落札された、という程度の記憶しか、店主にはありません。荷主さんは、しっかり覚えていて、安く手放す気はなかったということになります。

その前回はいつだったか。自分のブログで確認してみたところ、2011年10月14日の日付で触れています。そんな前のことだったとは。せいぜい2、3年前のように思っていました。それほど衝撃が強かったのでしょう。

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2018年12月14日

今年最後の…

明治古典会が終わってから、いつもの5人組で食事。

気がつけばフルメンバーが揃うのは、今日が今年最後。早くに気づいていたら、もう少し気の利いた店で「仲間内の忘年会」と洒落こめたかもしれませんが、いや同じことだったろうという気もします。

RIMG3321この一年も明古のあった金曜日は、ほぼ毎週、会が終わってから、さてどこに食べに行こうかと、行き当たりばったり。結局は、お定まりの店のとっかえひっかえで終始したのです。

今日も今日とて市が終わるまで、誰一人何のプランもありませんでした。会議もあったりして午後6時、この時間からでは、さすがに高望みはできません。かといって、手あたり次第に覗いて回るには寒すぎます。

ともかくダメもとで、定番中の定番とも言うべきうどん屋さんに、仲間が電話を入れました。するとアッサリOK。拍子抜けがするほどでしたが、さっそく店に向かいました。

お店のために申し上げておきますと、席が取れたのは幸運でした。帰る時分には、小さなお店は満席。空いてもまたすぐ埋まる。我々が席を立とうとするときにも、ちょうど新客が顔をのぞかせました。

そんな具合で今年最後の勢ぞろいも、いつものとおりつつましく、飲みかつ食べて終わったのです。

その席で改めて調べてみると、次に5人が揃うのは、1月第4週。ひと月以上間が空くことになります。だからどうというわけではありませんが、一年の行事がまた一つ終わったような感を抱いて家路に着いたのでした。

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2018年12月13日

低精細画像

RIMG3316我ながら読書量が落ちました。その一番の原因は、夜、家に帰って、食事を済ませてから寝るまでの時間を、読書に当てることがほとんどなくなったからでしょう。

その理由は2つ。視力の衰えと、肩腰の痛み。つまり老化ですね。

この2つが組み合わさって、若いころから慣れ親しんだ一番安楽な姿勢――寝転がって本を読むということができなくなりました。

睡眠薬代わりに本を読む、などということが可能だったのは、いつ頃までだったでしょうか。

今ではTVが、本の代わりです。30分ほどで切れるようにセットしておいて、音量を落とし、適当な番組を選んで布団の中から眺めます。

大抵の日は、その必要もないほど瞬時に眠りについているのですが、たまに興味を惹かれてタイマーを外し、最後まで見てしまうこともありますので、面白そうな番組は予めビデオに撮るようにしています。

こうして文字を読む時間が、画面を追う時間に変わりました。距離がありますから、老眼鏡をかける必要がないというのが、一番の利点です。

しかしその距離が、次第に見えづらくなっていることも確かです。ある日、眼鏡をかけて画面に近づいて、ふだん自分が見ている画面との違いに、驚かされました。何倍もはっきり見えるのです。

こんな具合ですから、4Kだ8Kだと言われても、店主には全く興味が湧きません。ほどほどに見えている今の状況で、なんの不足もないからです。

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2018年12月12日

テセウスの船

昨日送られてきた段ボール2箱の洋書。開けると、ほとんどがペーパーバックの小説でした。ポケット判は少なく、日本流に言えば四六判からA5判といったサイズが主。

店主でも名を知っているような著者の本は少数で、残りはいわゆる現代作家の単行本。とはいえ店主がその名を知らないだけで、本好きなら良く知っていて、売れる本かもしれません。

そこで表の棚を入れ替えることにして、ラベラーで200円、300円といった値をどんどんつけていきました。

残ったのはハードカバー10冊足らず。こちらは念のためネットで調べてみましたが、いずれもごく廉価で売られています。それでもきれいな本ばかりですので、ひとまず500円の値をつけることにしました。

RIMG3339これでこの口は作業終了――のはずだったのですが、奇妙な本が、まだ1冊あることに気がつきました。函入りで新しそうなのに、背に図書館ラベルが貼られています。

RIMG3340不思議に思って表紙を開いてみると、見返しにBOOK FOR LOANという赤いスタンプ。前扉にはびっしりと書入れ。さらにタイトル頁を開くとご覧のとおり。

お分かりのように、すべて印刷。つまり「書入れされた図書館本」という体裁で作られた本でした。さらに頁を繰ると、絵葉書、古写真、メモ用紙、果ては紙ナプキンなど、さまざまなものが挟み込まれております。

この不思議な本、Wikipediaで独立した項目がたてられておりました。ちなみに表紙や標題にあるShip of Theseusは、その存在自体がフィクション。

「S.」というのがこの本自体のタイトルらしいのですが、それにしても「テセウスの船」とは、何ともひとを食った題名です。

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