2019年08月

2019年08月31日

齧られた本

RIMG39208月が終わります。トホホの店売りでしたが、これは毎年のこと。少しでも、他で売上げをたてる算段をするしかありません。

「日本の古本屋」のほうも、8月はあまり伸びませんでしたが、全体としてもあまり良い成績ではなかったようです。なぐさめにもなりませんが。

店内の余剰在庫を市場に出品する、ということは一度だけ試みました、これはもっとルーティン化する必要があります。分かっていてできないのが店主の無精なところです。

さらに迂遠な方法ですが、来る11月の「洋書まつり」に向けて、洋書在庫の見直しを始めました。

裏の棚にながらく収まっている本を、順に取り出して1点ずつチェックし、値崩れが大きかったり、見切り時だと思われる本を外していきます。少しでもストック場所を空けることも目的の一つです。

一日にできる作業量の少なさに、前途遼遠たる気分に襲われますが。

そんなチェック作業のなかで、ある本の現在相場を知るためにBookfinderを覗いた時のこと。その状態説明に次のような一文を見つけて、おもわず苦笑してしまいました。

Internally like new, this would be in very good condition if it
were not for my loveable chinchilla who has nibbled on the
rear board after the cheeky blighter got hold of this!
At the time of typing this, copies of this book start at over
£86 on Amazon.


チンチラだというなら、その写真もつけておく必要がありそうです。

konoinfo at 18:30|PermalinkComments(0)

2019年08月30日

フリ観戦

RIMG3915本日の明治古典会、某美術雑誌編集者の旧蔵書という大量の出品が、4階の会場前半部分を埋めておりました。カーゴ10台程度は、あったようです。

一方で3階は、今日が月末特選市ということで、いつもの2倍のスペースに赤毛氈が敷かれ、フリに回る優品が並んでおりました。

店主は昼過ぎ市場に到着後、しばらく会場を見てまわり、あれこれ考えた末に何点か入札。やがて午後1時となり、同業数名と連れ立っていつもの昼食コースへ。

たんぽぽで食事したあと、茶居夢でコーヒー。それで約1時間ほどを過ごし、市場に戻ります。

泉鏡花、川端康成などの書簡を眺めて、なんとか読み解こうとして見たり、目の前に広げられた錦絵や版画を、見当もつかぬまま値踏みしてみたり。

そうこうするうち午後3時。新規加入希望者の面接のため6階に上がりました。終えてからは、七夕大市会計部としてのチェック作業を行いました。

午後4時半、市会場へ降りると入札が終わり、フリ市の準備が始まっております。先月は会計仕事でついにフリを見逃してしまったのですが、今日は最初から終りまで席に着いて見届けることができました。

紺紙金字経から始まって、トリは小早川清の近代時世粧。間に小沼丹旧蔵文書一括が入って、これが数十点振られた今日のトップスリー。店主は毎度のことながら業者間の競り合いを、ただ観戦。

というよりは、駆け引きの様を観劇した、と言ったほうが正確でしょうか。

konoinfo at 21:55|PermalinkComments(0)

2019年08月29日

無駄働き

こんなメールをいただきました。

土曜日の午後2時から4時の間に日時を指定して代引きすることは可能でしょうか?送料込みでいくらになりますでしょうか?

つぎのとおり返信いたしました。
RIMG3911
代金引換は「ゆうメール」と「ゆうパック」が利用できますが、配達時間を指定できるのは「ゆうパック」のみです。その場合、送料(800円)+代引き手数料(260円)+送金料(200円)で、書籍代のほかに1260円が必要となります。


送り先は東京都内、ご購入を検討されているのは2000円の本。まず考え直されるだろうと思っておりましたところ、案に相違して、次のような返事が届きました。

ゆうパックで配達時間指定でお願い致します。

昨日、水曜日のことでした。手元に代引きゆうパックの用紙を切らしていましたので、今日になって郵便局から用紙をもらってきました。

さて荷造りをしようとしたところ、送るべき本がどこにも見つかりません。机の周りから、元あった場所から、店内くまなく探し回ること小一時間。

ほとほと困り果て、ひとまず連絡すべきだろうかと、店裏のPCでGメールを開きました。すると――

大変申し訳ございません。もしもまだ発送していない段階であれば送料等値段が高いので、キャンセルをお願いしたいのですが、可能でしょうか?

昨日のうちに入っていたメールです。通常使っている帳場のPCのメーラーには、なぜかこのメッセージが届いておりませんでした。

ほっとしたような、がっかりしたような、ともあれキャンセル了解を返信して一件落着。しかしくだんの本は、まだ見つかっておりません。

konoinfo at 19:30|PermalinkComments(0)

2019年08月28日

新たな課題

東京都古書籍商業協同組合の第74回定時総会は、無事成立し、滞りなく終了いたしました。

済んでみればいつものごとく、なんのことはない取り越し苦労だったわけですが、これもいつものごとく定刻の午後4時近くになっても、会場には数えるほどの出席者。事務局から事前に出席通知の数を聴いていなければ、不安の頂点というところでした。

さて議事のほうは、ほとんど質問らしい質問もなく淡々と進み、午後6時より10分ほど前に閉会。これが会社の株主総会なら、経営責任を問われ紛糾するのが必至でしょう。前年比で大きく減益となったのですから。

RIMG3910しかし協同組合は、いわば全員が経営責任者です。事業の活性化、収益の増加は組合員一人一人の努力にかかっています。出席するほどの人は、そのあたりの理屈はとうに承知。そこで静まり返った総会となったというわけでしょうか。

総会が静かなまま終わったのはともかくとして、そのあとの懇親会への参加者が少なかったのは寂しいことでした。

昔は、これを楽しみに総会に来られる組合員も少なからずおられました。しかし近年は、会議が終わると早々に帰られてしまう人が多いようです。

今回も充分レベルの高い『新世界』のケータリング料理が、かなり残ってしまったのは、組合員の食が細くなったわけではなく、食べる人の数が少なかったからでした。その証拠に、北京ダックとアワビの煮込み料理は、きれいに片付いておりましたから。

懇親会の参加者を増やすことが、今後の課題です。

konoinfo at 21:00|PermalinkComments(0)

2019年08月27日

市より気になる

今日の洋書会は久々、会場の平台が本で埋まるほどの出品量でした。ところが店主にとっては、思うまま入札するわけにはいかない事情がありました。

というのは、今日かりに落札品があると、いつものようにルート便で運んでもらうことになるのですが、小店への配達日は毎週水曜日。つまり明日です。

しかしながら明日は組合総会で、午後から会館に出かけなければなりません。最近の配達時間は、おおよそ午後2時ころ。以前はもう少し早かったのですが。

僅かな冊数なら、ロッカーにしまっておくこともできますが、少し量があると、受け入れが難しくなります。

ということで、おのずから入札対象が1点ものに絞られました。しかし1点ものとなると、札を入れようと思うものが、おいそれとは見つかりません。

嵩物には少し興味をひかれたものがありましたが、そんなわけで今日もまた、札を入れることなく市会の終了だけを見届けたのでした。

一方で、気を揉んだのは、明日の総会が成立するかどうかについてです。

KIMG1138組合員に送付した総会資料の中には、出欠を回答するハガキが同封されております。その回収状況から判断するわけですが、午後3時ころの時点で、まだきわどい数。

ハガキは委任状も兼ねていて、出席できない場合は委任状として出していただくようお願いしているのですが、この委任状の数はすでに、必要な数を超えておりました。

しかしいくら委任状が多くとも、最低限必要な出席数というものがあります。これが不足すれば、総会が不成立ということになってしまうのです。

これまでの経験からして、現時点でこの数なら十中八九は大丈夫と思うのですが、明日になってアタフタしないで済むことを祈るばかりです。

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2019年08月26日

異能の人

芸の世界というものに、漠然とした興味を持っておりますので、それにかかわる本が手に入ると、大抵パラパラと目を通します。

しかし読み進める本はそれほど多くありません。したがってこれまでに読んだ、その手の本も僅かなものです。

その少ない読書量でいうのですから、たいした説得力はありませんが、色川武大さんの芸人談には感心させられた覚えがあります。

irokawa今回手にしたのはその色川さんの『寄席放浪記』(廣済堂文庫、昭和63年)で、ご本人の雑誌連載エッセイに、3つの対談、1つの鼎談を合わせて1本としたものです。

エッセイからは、例によって乾いたペーソスとでもいったものが伝わってきますが、この本の読みどころは4回にわたる対談・鼎談のほうでしょう。

どの回も速射砲のごとく次々に、様々な芸能人の名前が出てきて、さながら芸人名鑑といった趣き。それも名を知っているだけでなく、そのほとんどの人の高座や舞台を、実見しているのですから恐れ入ります。

そればかりでなく、小さいころから学校で読み書きを覚えるかわりに、世間の雑多な人の名前ばかり覚え込んでいた――というのですから。

小学校のころ、当時のハリウッドの役者、助演級からほとんどセリフの無いに近い人たちまで覚え込んだだけでは足りず、監督、カメラマン、音楽、脚本家、製作者、助監督に至るまでノートに筆記して覚えこんだ。

ちなみに色川さんは昭和4年生まれ。

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2019年08月25日

在庫切れで冷や汗

「即決受注」という件名のメールが、ポツリポツリと入るようになってきました。

お客様が「単品スピード注文」というボタンから注文すると、クレジット決済をするだけで注文完了となる仕組みです。本屋側は発送するだけ。

双方に便利だからと、「日本の古本屋」事業部としては強く推奨しております。店主も推奨している側の一員として、少しずつスピード注文可の商品を増やしてきました。

ただし問題は在庫管理。いくら「在庫切れの場合もあります」という断りがあっても、お客様としては、決済した時点で本は自分のもの、と思われることでしょう。

それで小店も注意して、スピード注文商品は、できる限り店の裏にしまっておくようにしています。ところが今回1件、在庫切れの返事を出す羽目になってしまいました。

昨夕ご来店のお客様が「ネットで見たのですが」とご所望になり、店の裏から出してきてお売りした本に、今日注文が入ったのです。店のデータベース上は売り切れ処理をしたのですが、ネットから消すのにはもう一作業必要で、それが済んでいなかったのです。

お客様のお怒りはごもっとも。何とかならないかというメールを数度いただき、縷々説明してお詫びしたのですが、どこで収まるやら予測がつきません。

RIMG3907やがて電話が鳴り、出るとそのお客様です。一瞬身構えました。しかしメールと違って随分穏やかな口調。

ネットで探していたら、同じ著者の別の本が小店にあることが分かったが、それは在庫しているか――というお尋ねでした。

幸いその本はすぐに見つかり、あらためてご注文いただけることになりました。「こんな洋書が日本で見つかるなんて」と、お喜びいただいて、なんとか失点を挽回できたという次第です。

konoinfo at 18:30|PermalinkComments(0)

2019年08月24日

仕入れは難しい

中国人旅行者の親子連れが、小銭入れを4つお買い上げくださいました。小学生くらいの男の子と、そのお父さんお母さんらしい。

この小銭入れは、何年か前に家人が仲間と仕入れたフェアトレード商品。インド製の革製品、だったと思います。

RIMG3905ポツリポツリと売れて、いつの間にか残りわずかとなり、種類も少なくなりましたので、今ではほぼ原価近くに値下げして販売しています。

ネコが3個、カエルが1個売れて、あとはご覧いただいているのが在庫のすべて。

思えば、店に雑貨を置くようになった初めが、この製品だったような気がします。目先が変わって、案外手に取っていただけるので、他にもいろいろ置いてみたりしました。

そのうち若い道具屋さんと懇意になり、ミニカーやNゲージ、ウルトラマンのフィギュアなどを持ち込んでくれるようになって、店頭が賑やかになった時期もあります。

プラレールは小さな子と若いお母さん連れが、入荷を楽しみにしていました。プラモデルも一時期、大量に入ったことがあり、こちらは大人がまとめ買い。

しかし最近その手の雑貨類はほとんど手に入らなくなり、今でも時おり、それをお目当てに来られるお客様がおられるのですが、がっかりしたように帰って行かれます。

何にせよ、売れ筋の仕入れは難しい。昨日と同じ結論になってしまいました。

konoinfo at 18:32|PermalinkComments(0)

2019年08月23日

聞き間違い

久しぶりに明治古典会で売り買い。ささやかながら。

売りは、このところお客様から買い入れた本で、店売りに向かないものがすこしばかり溜まっておりましたので、先日ルート便に積んで市場へ運んでもらったもの。カーゴ半台ほどの量でした。

RIMG3904買いは、美術系の小型カタログや雑誌などの4本口の中に、1冊だけ気になる本があり、ダメもとの札を入れておいたら落ちてきたものです。

この4本口は活かせるものはわずかですから、残りは処分することになります。つまり、差し引きすると、ほぼカーゴ半台分の在庫が減量できたわけです。

しかも思ったより売り上げもありました。想定が控えめだったこともありますが、作業が充分報われた気分です。

午後、店番のχ君から電話。ディスプレイ用の本が10冊ほど売れたが、送って欲しいとのことなので、送料を幾らいただけばよいか、という問い合わせでした。

お買い上げ額を聞き、それなら送料サービスで構わないと答えましたが、ディスプレイ用にしては単価が高め。一体どんな本が売れたのだろうと気になりました。

店に戻って品物を見ると、売れていたのはプレイヤード叢書。最初は、これをディスプレイに使うのかと驚いたのですが、落ち着いて考えてみると、χ君がわざわざ「ディスプレイ用」などとという理由もなく、店主が単に聞き違えただけだと気がつきました。

いずれにしてもうれしい話ですが、売れるのはいつも、補充が難しい本ばかりです。

konoinfo at 22:22|PermalinkComments(0)

2019年08月22日

定例会議

RIMG3896「日本の古本屋」事業部定例会議。会議は例によって課題に事欠きません。

そのなかでも、あと1か月あまりに迫ってきた消費税率アップへの対策は、先月に引き続き重要な案件のひとつでした。きたる10月1日から、否応なく新たな税率が適用されることになるからです。

小店のように内税方式で、販売価格を変える気のない店ならともかく、外税方式をとっている店も多数あります。

そこでひとまず事業部としては参加店に対し、日付が変わると共に、すべての出品物の税込み価格を1.08で割り、それに1.1をかけた金額に切り替える、という通達をすることにいたしました。

もちろんそれでは困る店も、小店はじめ数多いはず。そうした店には、事前に連絡してもらおうという計画です。

色々と考えた末に、これがもっとも手間の(つまりは費用の)かからない方法だという結論に達しました。

それとは別の話ですが、今度の増税にともなって、すでに4年先のインボイス方式導入まで、決まったこととされています。

4年後とはいえ、これが導入されたら、古物商はお客様からの買い取りが課税仕入れにならなくなるのではないか、という不安を持った書店がありました。

しかし結論からいうと、それはどうやら杞憂に終わりそうです。古物商および質店での一般顧客からの買い取りは、特例事項として、これまでの買い取り帳記載だけで課税仕入れとして認められるようです。

例えそうだとしても、自営業者にはかなり大きな負担となる方式です。今からでも阻止できるならしたいものですが、そうした行動力が、はたして現在の業界に存在しているでしょうか。

konoinfo at 21:54|PermalinkComments(0)
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