2020年07月

2020年07月31日

もっと苦しいところが

7月も今日で終わり。明治古典会のあと、仲間と食事をして、店に戻ってからレジを締めました。

日計を出し、次いで月締めを出して、現れた数字を眺めて長嘆息。毎日の売上から予測はついていたことですが、あらためて目にすると暗然たらざるをえません。

RIMG4387過去、8月にお盆休みを取っていたころ、これに近い月売上げになった記憶があります。今の店に変わる前、もう20年ほども昔のことでしょうか。

その頃より店も広くなり、毎日休みなく営業するようになってのこの数字は、何を意味しているのでしょう。

もちろん当時に比べて、「日本の古本屋」というネット販売が、大きく伸びました。先月、今月は店売りを大きく上回っています。しかしそのネット販売も、小店についていえば5、6月の勢いが鈍ってきています。

明日からの8月は、果たしてどんな状況が待ち受けているのでしょう。さらにその先は。

しかし案じていても仕方ありません。出来ることをするばかり。今日仲間と食事をしたのは、以前ならまずは入れなかった、へぎそばの「金剛庵」。その店でさえ、入ってから出るまで、数えるほどの来客。いくつも卓が空いたままでした。

離れた席の常連さんが「こんなことになるんだねえ」と店の人に話しかけていた言葉が耳に残りました。ここにきての感染者数急増で、古本業界より、もっと過酷な状況に置かれている業界がいくつもあるわけです。

だからといって慰めにはなりませんが。

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2020年07月30日

恐る恐る申請

家人宛に「世田谷区 高齢福祉部 介護保険課 資料保険係」から封書が届き、開けてみてもらうと「世田谷区の介護保険第1号被保険者の皆さまへ」向けた「新型コロナウィルス感染症の影響による介護保険料の減免の手続きに関するお知らせ」でした。

先日、店主は、国民健康保険の減免申請を出したところです。簡単そうに見えて案外面倒で、都の休業補償金を申請した時と、さほど手間が違わないような気がしました。

家人はこの手の書類作成は大の苦手ですから、店主が代わりに説明文を読みながら、用紙に記入を始めました。

国保の時と似たような書式です。必要な書類もほぼ同じ。あれとどこが違うのか、なぜ店主宛には来ず、家人にだけ届いたのかなど、首をかしげつつも必要事項を書き入れていきました。

RIMG4395しかしやがて年金番号が必要と分かり、ようやく介護保険料が年金から引き落とされていたことを思い出しました。店では年金番号が分かりませんから、ここで一頓挫。ひとまず中断、明日以降に回すことにして、店の仕事に戻ったのです。

家では、どうしてもこういう作業をする気になりません。かと言って店でも、暇とはいえ営業をしながらとなると、なかなか書類作成に集中するのが難しい。

じつは家賃支援給付金の申請手続きも、やろうやろうと思いながら、いまだに手つかずです。

目の前の片付け仕事より、はるかに大きな収入(?)となるわけですから、何を置いても優先的に片づけるべきかも知れませんが、進んでやろうという気にはなれません。むしろ給付金や助成金といったものに、慣れてしまう恐ろしさを感じます。

先に、大きな罠が待ち構えているようで。

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2020年07月29日

個人の感想

良く広告などの片隅に「個人の感想です」といった断り書きが、小さく書かれているのを目にします。

思わずどこかにそう書かれていないかと、探してしまった記事がありました。菅氏「マスク追加 有意義」と題された、今朝の朝日新聞総合第4面の囲み記事。

RIMG4389あれだけ世間を笑わせてくれたアベノマスクが、この期に及んで追加配布されるということを聴いた時は、耳を疑いました。

じつは早くからすでに頼んであったもののようです。それでなければ、あの悪評芬々たる中、重ねて発注したということになり、まるで初版が売れ残り返品続出の中、重版をかけたのと同じこと。

初めから総出版部数が決まっていたのでしょう。それにしても、いくら約束があったとはいえ、この国難ともいうべき状況下、そうまでして粛々と義理を果たさなければならない相手とは誰でしょうか。

配り先とされている介護施設や保育所が、有難がっているという声は聞こえません。多くの国民も店主同様、不可思議な感を抱いているはず。きっとどこかに喜ぶ人がいるのでしょう。

昨日の記者会見での菅氏の発言は、東京新聞web版によれば「相対的にコスト面でも安価であり、マスク需要の抑制に資する。継続配布は有意義だ」というものだそうです。昨夜のTVニュースで、店主自身も聞きました。

本当にそう信じているのだとしたら、政治家としてのセンスを疑います。本音を言えないスポークスマンとしての公式発言なのでしょう。

いっそ「個人の感想」を聴きたいところです。

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2020年07月28日

もっと洋書を

洋書会は7月最後で特選市。ネット入札の出品が並び、追加の商品も並んでおりましたが、ほとんどが単品か、せいぜい数冊単位。数10冊あるいはそれ以上まとめて、というような本口、大山は、まったくありませんでした。

ふだんの洋書会からすると珍しいことです。特別高価なものこそありませんでしたが、量に比べて点数が多く、それなりの出来高には、なったと思います。

そんなわけで会場には白っぽいものより、黒っぽいものが目立ち、文学、美術、挿絵本など、20世紀前半までの本が大半でした。

RIMG4397最近少しずつ洋書会への来場者が増えていて、喜ばしい傾向です。自分たちでは門戸を広げているつもりでも、傍からはどうしても閉鎖的に見えてしまうのが専門書市会ですから。

今日も古手の会員などは、初めて名を聞く業者の落札があると、そのたびに「どの人?」と会場を見まわしたりしておりました。

古本という世界の中で、ジャンルにとらわれず、いろいろなものに興味を持つことは悪いことではありません。やがてそれぞれが、自分なりのスタンスを持つようになり、手を出すもの、扱うものが絞られていくのでしょう。

その中から、本格的に洋書の世界に踏み込もうという、新たな業者が現れないとも限りません。たとえ商売の一端としてでも洋書を扱う人が増え、洋書会を覗こうという人が増えることを、会としては大いに望んでおります。

そのためにも、ふだんの市に、もっと様々な洋書が数多く出品されることが必要だと思うのですが、なかなか思い通りには行かないのが現実です。

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2020年07月27日

説明が必要?

昨日、ぼちぼちと店をしまいにかかった時、1台の外国車が止まり、運転席から、店主より先輩とお見受けする女性が降りてこられました。

「本を引き取っていただきたいんですが」と、おっしゃいますので「お預かりして、明日以降ということでよろしいですか」と申し上げますと「ええ構いません」。

それで受け取ることにしたのですが、大きな紙袋が3つ。それぞれに、ぎっしりと文庫本が詰まっています。

背を上にして隙間なく1列に並べ、その上にもう1列。一番大きな袋にはさらにもう1列、都合3段に重ねて入れてあります。ご自身で持って運ばれたのだろうかと、驚くほどの重量でした。

それはともかく店内に持ち込みながら見ると、相当ヤケています。しかもカバーのないものが多い。かなり昔の、字の小さい時代の文庫らしく1冊1冊が薄い。あとでざっと数えると200冊以上ありました。

「これはちょっと無理ですね」と店主。「で、いつ頃来ればいいですか?」とご婦人。「いえですから、これは評価が付きません」

サガンとかモームとかいった翻訳文学。石川達三、伊藤整ほかの近代文学、小林秀雄、丸谷才一など評論、随筆。タイトル、著者はどれも素晴らしいのですが、ヤケ、シミが強く、商品になりません。

「捨てるに忍びない」とおっしゃるので「生かせるものがあれば生かしますが、お値段には」とダメを押すと、「こんなこと書いてあるのにね」と呟き、本は置いてお帰りになりました。

RIMG4393その目の先にあったのは「文庫本高価買入」のボード。少し説明を加えておく必要があるでしょうか。

そのまま処分しようと思いましたが、申し上げた手前、ひと通り目を通し、100円均一にできそうな本を10冊ばかり残しました。

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2020年07月26日

今年の支部総会

RIMG43864連休の最終日、不要不急の外出を控えるよう呼びかけられている高齢者であるにも関わらず店主は、不要不急とされた古書店が集まる、東京古書組合南部支部総会に出かけました。

例年になく長引いて、まだいつ明けるとも知れない梅雨空の中を。

ただその梅雨もこの時期になると、さすがに末期の荒々しいものとなり、突然強く降り出したかと思うと、すぐ後から日が差してくるといった状態。蒸し暑さは倍加され、マスクで歩くのが一層辛くなります。

井の頭線からJRに向かうコンコースで、何人かが大声張り上げて、最近発売したらしい缶入りドリンクの宣伝をしていました。もちろんマスクはしていたとはいえ、最近にない騒々しさ。無料配布の列には、間隔を開けて若者たちが並んでおりました。

さて支部総会ですが、全員がマスク着用という以外は、さほど例年と変わったところもなく議事が進みました。挨拶部分などは、多少短めを心がけていたようですが。

特に質問がなかったのも、コロナを意識したわけではなく毎年の光景。午後2時から始まった総会は、午後3時20分には終了しました。そのあと、新役員の発表と、その挨拶を聞き、閉会の宣言を聴いたのち退出。

何ごともなかったような総会ですが、報告された内容にはコロナの影が大きく差しておりました。しかし大変なのはむしろこれから。

一番大きく違ったのは、閉会後、恒例の懇親会もなく、すぐ解散となったことでした。

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2020年07月25日

「大思想」の不思議

先日、車で数分というご近所に宅買いに伺って、少しばかりの本をお引き取りしてまいりました。

書棚には、もっとたくさんの本が並んでいたのですが、今回は選ばせていただきました。狭い階段を上った3階ということもあり、雨も降っていたりしましたので。

お引き取りした中には「世界の大思想」(河出書房新社)シリーズもありました。不揃いながら比較的状態が良かったため、つい運び出してしまったのです(それにこれらは1階部分にありました)。

並べるのに必要なスペースを考えると、効率の良い商品とはいえません。それでも思想の基本図書ともいうべきラインナップを目にし、置いて来るに忍びなかったからです。

気になる数巻があり、参考のため「日本の古本屋」で検索してみたところ、ほぼ予想したような価格帯でした。

IMG_20200713_075710それよりもこのシリーズには、不思議な点がいくつかあること気がつきました。まず「河出書房」と「河出書房新社」が混在していること。データを取る際に間違えたのかと思いましたが、実際に刊記がそうなっているものがあるようです。

新社となったのは昭和37年、シリーズ刊行開始は昭和41年。何か事情があったのでしょうか。

さらにWikiでは、このシリーズにはオリジナル版、新装版、ワイド版の3種があるとされていますが、もっと別の種類があるようです。

例えばカール・バルトには、-13と、33と、41という3つの巻号のものがあるのですが、新装版にも、ワイド版にも入っておりません。

こんなことに気がついたのは、店主の引き取って来た本には月報が一つも入っていなかったため。何度かセット販売され、それらには初めから月報がなかったということのようです。

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2020年07月24日

ク・セ・ジュ?

「テリー・ジョーンズの死を悼んで」という高宮利行先生の文章が、岩波『図書』7月号に載っておりました。

RIMG4380直接の面識がある訳ではありませんが、洋書屋にとっては、まさに先生とお呼びするほかないような方。その高宮先生と、テリー・ジョーンズが、それほど親しいご関係であったとは存じませんでした。

というより、彼をはじめとするモンティ・パイソンのメンバーが、いわゆる高学歴(オックスブリッジ)の面々であることくらいは聞き知っておりましたが、記念論集が出るほどの学者であり、その編集に関わったのが高宮先生であることなど、これまで知る由もありませんでした。

店主の無知は今さら驚くにはあたりませんが、さらに驚いたことがあります。

久しぶりにモンティ・パイソンの名を目にしたこともあって、ある夜、YouTubeを検索してみました。特に目当ての動画があったわけではありません。

いくつか短い動画が現れて、それらを見ているうちに、やがて不思議なパロディ映画のシーンが始まりました。登場したのは明らかにビートルズを模した4人組。音楽もすべて、ビートルの原曲がすぐに思い浮かぶような曲ばかり。

それが店主のThe Rutles(ラトルズ)との初対面でした。ご存知の方にとっては、何をいまさらと感じられることでしょう。しかし店主はこの歳になるまで、その存在すら知らずに過ごしてきたわけです。

自分のアンテナの感度がいかに低く、さらに偏った指向性を持っているかということを、今さらのように思い知らされたのでした。

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2020年07月23日

昔はボロ儲け?

RIMG4381一昨日の洋書会。それほど多くはなかったのですが、言語学、経済史、英米文学といった口物が出ていて、半ば気まぐれに札を入れたら、落ちてきてしまったものがありました。

ビアトリクス・ポターに関する本ばかりを集めた口です。厳密にいうと1冊は、ポターと直接関係のない児童向け詩集でしたが。

英米文学の一口の中から、荷主さんが選び出して仕分けたものと思われます。ポターの書いたものでなく、ポターについて書かれたものですから、必ずしも一般向きではありません。

かと言って研究書というほどのものも少ない。それであまり札が入らなかったのかもしれません。ともかく店主に落ちました。

昨日、組合ルート便で届いていて、1冊ずつ状態などを改めて見ました。新本で買ったらしいものと、古書で買ったものとがおよそ半々。

日付や購入した店などが鉛筆で書き入れられている本も多く、それで分かった限りでは、平成4年から同11年頃にかけて、お集めになったもののようです。

店の売価が残っている本もあって、中には、今から見ると驚くような値が付いているものもありました。店主が落札した価格は、ある1冊の値段の、半分にも届きません。

しかしそれも道理。店主がその本に付けることにした値段は、見返しに書かれていた旧売価の10分の1です。

こんな例は洋書にはいくらもあって、小店の古いラベルが残っている本を手に入れられたのか、顔を合わせるたびに「ボロ儲けの証拠を握っている」と、冗談をおっしゃる同業さえおられるのです。

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2020年07月22日

大暑の宅買い

午後から宅買いに行ってまいりました。一週間前に下見に伺っております。その時は車で片道約35分。今日は電車で同じく片道約50分。運送業者さんを頼んだからです。

前回、少し離れた場所にコインパークは見つけておりましたが、もし満車だったりすれば、面倒なことになります。多少時間はかかっても、電車で行くことにしました。

業者さんを頼んだのは、本が置かれている場所が一軒家の2階部分だったから。

面白そうなモノだけ厳選して、自分の車で運ぶことも考えました。しかし時間がかかる上に、肝心要を見落とす可能性もあります。

そっくり運び出しても知れた量ですから、この際、後顧の憂いのないように、まとめてお引き取りすることにしました。ただ、知れているといっても、10年20年前ならともかく、一人で2階から降ろして車に積み込み、市場まで持っていくという仕事は、さすがにきつい。

そこでいつもの運送業者さんをお願いしたのですが、頼んで良かった。積み込んでみると、カーゴ2台では収まりませんでした。もっとも、この際だからと、迷っていた雑誌類もお引き取りしたからでもあります。

運が良かったのはお天気。予報では雨の確率が高かったのですが、直前に通り抜けた様子。しかし雨上がりの湿気を含んだ暑さで、作業を始めると全身汗びっしょり。念のためにと持参したポンチョは無用になりましたが、着替えのシャツは大正解。
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ただズボンやパンツまで持っていくことは思いつきませんでしたから、汗で濡れたズボンのまま、人目を気にしながら店に戻ってきたのでした。

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