2020年08月

2020年08月31日

半世紀前の本

okamoto随分前にお客様(たぶん駒場の先生)からお引き取りした本の一部が、まだ未整理のまま、棚の前に積み上げられています。他にも積み上げられている本は、たくさんありますが。

その中にあった一冊。手に取ってあらためてカバーを見て、自分で読んでみたくなりました。『語りつぐ戦後史掘戞癖埆検Σ鮴癲鶴見俊輔、思想の科学社)

本の状態があまり古びていないので、最近の本のように見えたのですが、奥付を見てビックリ。昭和45年8月25日発行とあります。今からちょうど50年、半世紀前の出版です。

読みたくなったのは、カバーに印刷された対談者の顔ぶれを見てのことですが、もう一度ひとりずつ名を確かめていくと、ご存命なのは大江さんお一人だけ。

対談当時は30代から50代で、最年長の岡本太郎が59歳、最年少は寺山修司で34歳でした。ホストの鶴見俊輔は48歳。今の店主からすれば、誰もがお若い。

まず寺山、次に巻末の解説、そして岡本という順に読みました。いいだ・ももと小田実は、まだ読みかけ。大江さんは、もう少しあとに取っておこうという気分。

タイトルが表す通り、戦後という一時期を語ってもらうのがテーマのようですが、寺山修司は案外まじめに質問に答えている印象がありました。岡本太郎のほうは、岡本節とでもいうべきか「わかられたくない」についての鶴見の問いに、常人(つまり店主)には理解しがたい自説を展開。

これをテープ起こしして、文章にまとめるには、相当な苦労があっただろうと思います。文字起こしされた原稿を、岡本本人は果たして読んだのだろうか、というのが大いなる疑問として残りました。

「わかられたくない」のだから、それで良かったのかもしれません。

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2020年08月30日

迷惑メール?

RIMG4453毎日いやになるくらいジャンクメールが入ります。いくらかはメーラーがブロックしたり、振り分けたりしてくれているのですが、それをすり抜けて入るものも多数あります。

最近は「なりすましメール」も手が込んできて、本物かもしれないと心配になることもあり、webでいちいち調べてみるケースも増えました。

次のも、初めはそんな迷惑メールかと思ったのです。

こちらは持続化給付金事務局です。/本メールは、仮登録の後、マイページ作成(本登録)以降にお進みいただいていない方にお送りしております。/2020年8月31日(月) 19時までに申請を完了してください。/上記期限を過ぎますと、仮登録が無効となり、申請を進めることはできなくなります。

良く読んでみて、思い出しました。何度やり直しても突き返されるので、最初から申請し直そうとして、別のメールアドレスで仮登録をしたのでした。

しかしいざ登録しようとすると、すでに申請されているというメッセージが表示されたため、そこで断念。繋がらないと言われていたLINEで問い合わせることにしたのです。

何度も挑戦した末、担当者と話をすることができ、システム上の不備をかいくぐる裏技のようなものを教わり、結果として無事、支給に至っております。

末尾にこんな文面もありました。

複数の登録をされている方は、重複確認が必要となり、給付までに相当の時間を要することになりますので、くれぐれも重複申請はしないようにお願いいたします。

重複申請しなくて良かった。

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2020年08月29日

迷いに迷って

漸くのことに、新しいノートパソコンを1台、発注いたしました。

購入しようと思い立ったのは、もうずいぶん前ですが、実際に機種選択に入ってから、少なくとも1週間、もしかすると2週間くらい迷っていたかもしれません。

RIMG4452ふだん店で使っているのはデスクトップとノート各1台。どちらもいくらか動作が不安定になってきているのが、購入動機です。古さでいえばノートの方ですから、今回はひとまずノートを買い替えようと思いました。

当初これと決めて、注文しようと思った機種があります。ところがいざ購入サイトに入ってみると、「欠品のため納期未定」という表示があらわれました。いろいろと調べてみると、ひと月ふた月のことではなさそうです。

あきらめて別の機種を選ぶことにし、それからでも何日も悩みました。良くしたもので、どこのメーカーも、スペックが同程度なら価格も大差ありません。何が付いていて、何が付いていないか、その小さな違いのどちらを取るかで、逡巡を重ねることになるのです。

いっそ納期未定の機種を注文してしまおうかとも考えましたが、いざとなると少しでも早く手に入れたい。そこで納期の早そうなメーカーに絞りました。

最終候補に2機種残っていたのですが、今日になって新たな機種を発見。一気に有力候補となり、そのまま決定。ほとんど衝動買いです。

まあ信頼できるメーカーではありますし、一週間程度で送られてくるだろうと高をくくって注文手続きを進めたところ、最後に表示が出た納品予定日は9月23日。

しかしこうなれば、待つしかありません。

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2020年08月28日

金曜日の夜

RIMG4445今日の明治古典会で、自筆ものを扱う、ある同業から話しかけられました。

先日、ちょっと珍しいものがヤフオクに出ていたので競り落としてみたら、送られてきたのは同じ組合員の店からだったということ。

珍しい話ではありません。今や、市場で元気がいいのは、ネットオークションへの出品を中心に営業している店だというのは、衆目の一致するところです。

ただその同業が案ずるのは、市場がそうした業者への商品供給源となっているうちはともかく、市場に出る前に、いきなりネットオークションに出品されることが増えれば、我々の市場は細っていくばかりではないかということ。

それに対抗するためには、例えば「近代文学、近代文献なら、明治古典会が最も高値になる」というところを見せていかなければ、というのです。

もちろん激励の言葉ではあるのですが、交換会の果たす役割が、これからどう変化していくのか、むつかしい問題を含んでいます。

市が終わったあと、久しぶりにいつもの仲間5人が揃っての会食となりました。すずらん通りの中華料理店「三幸園」。間隔は広めにとりましたが、午後6時頃から8時過ぎまでという時間は、濃厚接触の条件を満たしています。

解散して地下鉄に乗ると、金曜日の夜だというのにガランとした車内。店主のような年配はどこにも見当たらず、いささか不良老人の気分でありました。

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2020年08月27日

良い方ばかり

「失敗ブログ」の名に恥じぬ、またまたの失敗談。

RIMG4446別の本が送られてきたが、どうすればよいか、というメールを昨日いただきました。

調べてみると火曜日に発送したうちの2件が、入れ違いになっていたようです。正確には、宛名ラベルの貼り違い。

火曜日といえば洋書会当番の日で、午前9時過ぎには店を出なくてはならないので、店に着くや否や、大急ぎで荷造りをしたのでした。

その甲斐あって翌日にはお客様に届いたのですが、間違っていては何もなりません。さてどうしたものかと考え込みました。そして結論は、まずはともかく双方にご返金するということ。そのうえでご返送をお願いし、戻ってきたら、あらためて送り直す。

そうした理由は、万が一にも本をお戻しいただけない可能性だってあるからです。一方のお客様に、すぐには連絡が取れなかったことも不安でした。

しかし、ご連絡いただいた方からは、お願いした通り着払いで、すぐに返送されてきました。

もうお一方も、すぐには連絡が取れなかったのですが、お留守にされていたとかで、戻り次第、返送をする旨、メールが届きました。

解決が見えてくると、返金を急ぎすぎたかとも思ったのですが、お詫びの気持ちとして多少とも値引きした金額で再決済をお願いする方が、僅かばかりの金額を送金するよりスマートな気がしております。

それにしても失敗のお相手が、いつも良い方ばかりなのが幸いです。

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2020年08月26日

しばらく続けます

第75回となる、東京古書組合定時総会の日でした。

新型コロナ対策で、終了後の懇親会はなし。それでも出席者74名と、思いのほか大勢の参加がありました。

RIMG4447時間もなるべく短くしたいという、主催側の要望を汲んでいただいたのか、重要な議案もあったのですが、質問や意見はごく僅か。およそ1時間半で、滞りなく終了いたしました。

しかし忖度の結果ではなく、充分理解し、賛同していただいたからだと、信じております。

さて、店主について申せば、この総会でめでたく退任、となるはずでした。ところがやむを得ざる事情により、さらに2年を努めることとなりました。

もちろん、今日になって決まったわけではありません。その打診があったのは、まだコロナ騒ぎが対岸の火事であった頃のことです。悩んだ挙げ句に受諾の意を固めて以来、ずっと迷ってきたのが、このブログのことでした。

誰に頼まれたわけでもないのに日々書き続けてきたものですが、これからも続けられるだろうか。この機会に、せめて日刊を週刊程度に、ペースダウンしようかと。

8月に入ったある日、思い余って家人に相談を持ちかけたところ、返って来たのは一言、「そんな重責なの?」。

これですっかり力が抜けました。重責かどうかという点ではありません、このブログに関して。ごく個人的な感想を書き連ねてきたに過ぎないのですから、今さら肩肘張ることも、ないといえばない。

ただ、ご容赦いただきたいのは、今後さらにつまらないものになる可能性が大きいと言うことです。肝心な部分は、ますます曖昧になりそうです。それともう一つ、アップの時間が遅くなるかもしれません。

ということで、明日からもまたしばらくは、お目汚しを続けようと思います。

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2020年08月25日

失くしたか落としたか

RIMG4449Pasmoを落としたようです。ようです、などと不確かな言い方をするのは、過去にもいろいろと失くし、よくよく探したら見つかった、という経験が何度もあるからです。

いちばん最近ではスマホ。さんざん探し回った末、いつも持ち歩くバッグの中に、折りたたんだ書類に挟まれているのを見つけました。

ですから100パーセント断言はできませんが、ほぼ間違いありません。気が付いたのは洋書会の帰り、会館から神保町駅まで歩いてきて、バッグを覗き込んだ時です。

先例があるため、今回はバッグの中身もすべて出して改めました。しかし見つかりません。

定期入れにカードが一枚入っているだけですから、拾った人がいたとしても、誰の持ち物かわかりません。どこかに届けられることもないでしょう。

何年か前ですが、やはりPasmoを落としたことがあって、この時は、取り出した拍子に手をすり抜けて床に落ち、そのまま滑ってどこかになくなってしまいました。

オートチャージされたばかりでしたので、残額も結構あったのですが、再発行しても、それは戻ってこないといわれ憮然としたものです。

今回落したカードは、オートチャージではありません。拾われて使われたとしても残額限りですから、まあ諦めもつきます。それに、たいして残っていなかったはずですし。

いちいちチャージする不便にも、利点があることを知りました。ただし残額の点は、はっきり記憶がないため、そう思い込もうとしているわけですが。

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2020年08月24日

一日の区切り

小店の場合、平日は午後2時頃に郵便の集荷があります。

つまり午後1時頃までに即決注文をいただいたものについては、すぐ本が見つかり、荷造りが間に合えば、その日のうちに発送できるわけです。

では、その時間が過ぎた場合はどうなるのか。翌日回しにしても、ご了解いただけそうな気はするのですが、店番がいる日なら、郵便局に駆け込むという方法があります。

あまりギリギリに行くと喜ばれませんから、遅くとも午後4時半まで。ただしそれは局に行く時間です。荷造りなどに要する時間を逆算すると、まあ午後4時が、当日発送の締め切りでしょう。

これはあくまでも平日で、しかも店に2人以上いる日。1人だけで店番をする時もあり、そういう日は午後2時の集荷だけで、あとは翌日発送となります。

そんなわけで郵便局の開いていない土日祝日は、集荷の時間を少し遅めにしてもらっています。午後4時頃とお願いしているのですが、集荷状況によって早くなったり遅くなったりします。

しかし間の良い悪いはあるもので、ちょっとしたことで発送が丸1日遅れたりします。そんな時は、とても申し訳ない気になり、お客様にメッセージを送ったりもします。気にしすぎかもしれませんが。

RIMG444824時間ゆうゆう窓口が開いていた時代がありました。過重労働問題が起き、午後9時までになりました。コロナで閉鎖されたのちは、午後7時までになっています。おかげで今では、店が終わってから持ち込むことはできません。

不便だと思うこともありますが、いずれにせよどこかで区切りは必要です。

After all, tomorrow is another day.

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2020年08月23日

判断を迫られる

RIMG44444月5月の休館を経て、6月に古書会館が再開されてから、交換会の方は、手探り状態ながら休みなく続いてきました。

一方、週末に開かれる地下の即売展は、6月中に新興展が開催されましたが、継続的に開かれるようになったのは7月後半からです。ただし、いずれの会も、通常より参加店を減らしての開催。

というとコロナ対策のように聞こえますが、実際のところは結果的にそうなっただけ。

どの会にも積極派と、慎重派がいて、当初は後者が大勢を占めていたため、開催見合わせが続いたのですが、すこしずつ積極派が増えてきたのでしょう。ついには半数を超えるようになったと見られます。

しかし、ことがことだけに、感染リスクを恐れる業者に対し、参加を強制することはできません。そこで希望者のみが出展、という形となっているわけです。

取れる限りの感染防止対策は取っているはずですが、もちろん油断はできません。そのために、各即売展とも、来場者に記帳をお願いして、万一感染者が出た場合にも、接触者を追跡できるようにしています。

即売展というと、初日の朝、開場とともに先を競ってなだれ込む、という印象が強いのですが、これまでのところ、お客様も自制的だとかで、特にトラブルも起きていないと聞きます。

しかしこの調子でいつまで続くのでしょうか。すでに10月の「神田古本まつり」は青空だけでなく特選会場、つまり地下即売展も中止を決めています。

「洋書まつり」は、その翌週に開催の予定です。目録を発行しないとはいっても、各店はそれなりに、事前の準備が必要です。お客様へのアナウンスも含めて、態度を決めなければならない時期が迫ってきました。

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2020年08月22日

文明のゆくえ、本のゆくえ

昨日の明治古典会は「山岳関係の本カーゴ20台」という一口物が出品され、4階会場の大部分と、3階会場の2割くらいがそれで占められていました。

ある専門店の、古くからのお客様だった方の旧蔵書だそうで、山にかかわるあらゆる本を集められたのではないかというほどの量。
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山の本というと、特装限定本などのコレクターズアイテムが頭に浮かぶのですが、そういうものにはあまり興味のないお客様だったとか。

結局、引き取ってこられたその専門店が、かなりの部分を買い戻す形となっていました。

山関係の専門店というのも、かつては何軒もあって、特に限定本などを中心に市場でも良い値で取引されていたものですが、今は昔、のようです。

およそ古本の世界では、お客様が減り、扱う店が減りということで、マーケット自体が小さくなっていることは否定できませんが、いわば縮小均衡というような形で、専門店の生き残る道はありそうな気がします。

先日、お店で買い取らせていただいた本の中に『言葉の誕生を科学する』(小川洋子/岡ノ谷一夫、河出文庫)という一冊があり、岡ノ谷先生を存じ上げていることから、まず「文庫へのあとがき」に目を走らせました。

するとその中に「すべてを知った上でいったん文明を逆戻しして、消費エネルギーの少ない、小ぢんまりとした社会で生きて行ければいい」という文が出てきました。

その意味するところは、これから本を読んで確かめようと思うのですが、「文明のゆくえ」についての、示唆に富んだ発言に聞こえます。

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