2009年01月26日

駒場懐古:静楽さん

店を出したとき、とても便利だなと思ったのは
お向かいが床屋さんだったことです。
自営業というのは時間が自由になるようでいて
そうでもなく、こちらの都合に合わせて飛び込めば
すぐに刈ってもらえるというのは、なんとも
有りがたいことでした。
実際、長いことそうして利用させてもらいました。

硝子をはめ込んだ両開きの木製扉をあけると
少しひびも目に付く腰までのタイル壁。
しかし設備の古さは、1500円という格安の料金を
守り通した結果でもあったのでしょう。
近くの養護施設の入所者にはさらに安く
サービスしていたようです。
マスターは当時、長く商店会長を務めておられて
穏やかな性格の方でしたが、その頃でもすでに
還暦は過ぎていたと思います。

やがて引退されるような形で店を閉められました。
その後、建物も取り壊され、今では
河野書店の入っているミレイユ駒場の敷地の一部と
なっています。

このマスターは、偶然同じ河野という姓でした。
そのため同じ所番地となった小店へ、今でもたまに
静楽さん宛の郵便物が届くことがあるのです。


konoinfo at 16:09│Comments(0)TrackBack(0)

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