2009年02月05日

駒場懐古:渡辺書店、駒場書店

駒場西口に二軒、新刊屋さんがありました。
一軒は改札を出てすぐ、満留賀さんの先の渡辺書店。
もう一軒は淡島通りへ向かって上っていく坂の途中
駒場書店です。

渡辺さんは見るからに新刊書店らしい店の構えで
小型店としては間口も広く、いかにも郊外の
駅前にある本屋さんという感じでした。
ご主人がまた白髪にベレー帽を被って、まさに
本屋の店主然とした方でした。

駒場書店は小店より小さな店構えで、店を出す前に
周りを歩いて調べた時、最初、同業かと思いました。
ご店主は、どうやら当方と同年輩で、新左翼くずれなどと
うわさを聞いたこともありますが、特色のある品揃えで
営業を続けていたようです。
しかしすでに、一部の本好きに支えられる、そういう小さな
新刊書店がやっていける時代は、終わろうとしていました。
今も続けていれば、古書も扱うようになっていたかも
知れませんが、そのつもりなら、その当時から扱うことも
出来たわけですから、あくまで新刊を売るということに
拘っておられたのでしょう。

いま思い出そうとしても、どちらがいつごろ店を閉めたのか
後先がはっきりしません。
相次いで店がなくなり、いつの間にか古本屋どころか
本屋というものが、駒場では小店だけとなってしまったのでした。

konoinfo at 16:17│Comments(0)TrackBack(0)

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