2009年05月10日

インドとフィンランド?

判じ物のような洋書の一口が、昨日の南部に出ていました。一点が10本以上の大山、それが何点もあり、1本を20冊と見ても楽に1000冊は超える口です。(ちなみに一点というのは入札単位、オークションで言うところのOne Lot)

その内容が種々雑多。ドイツの哲学、思想、文学、とりわけ特徴的だったのが、北欧、分けてもフィンランド関係の書物と、インドのヨガを含む思想書。しかし残る多くは紀行、旅行案内、美術書などのいわゆる一般書です。

それらが、あまり良く仕分けされずに混じりこんでいるので、猶の事スジが掴みにくくなっていました。買った後での整理の手間を思うと、あまり真剣な札を入れられず、結果はその中の一点を落札できただけでした。

今日、五反田までその荷物を引き取りに行き、帰ってから整理を始めて判じ物の謎が解けました。持ち主はインド、フィンランドで大使を務めた元外交官。戦前の高等文官試験合格という教養の核が、ドイツ書に現れていたというわけです。

大使がすべて読書家というわけではありませんから、その蔵書もさまざまですが、この方は、十分勉強家の部類に入ります。しかしこうした方の蔵書には、献呈本や、珍しい本が混じっていることも多いので、全部買い占めてじっくり調べてみたいところでした。

でもそんなことを言っていても、もし買えば、また溜め込むだけになるのは目に見えていますから、この結果に満足しておくべきでしょう。

konoinfo at 16:43│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

12月31日から1月3日まで
休業いたします
Profile

河野書店

Archives