2009年07月29日

M先生、再び

M先生から、また一箱、本が届きました。

今回はラテン語の学習書が中心で、「売り物になりますか」とご心配頂いていますが、古典語の学習書は値段さえこなれていれば、確実に売れていきます。

着払送料だけではいささか申し訳ない気分ですが、下手にお支払いを申し出ると、かえってお叱りを受けそうです。もうお終い、といわれた時に、まとめて何かでお返しできるように、心積もりだけはしておこうと思います。

「ひと頃は『希』とさえつけば買っていた」と添え状にありました。買った時の値段と書店名が、メモにして挟んであります。その価格を見ると、古書店にとって大変ありがたいお客様だったことが分かります。今ではとても、その値では売れません。

本が安くなったのか、買うお客様が居なくなったのか、その両方なのでしょう。眼一杯ひねって値をつけて、それでもお客様がついて、そうすると未だ安過ぎたのだろうかと訝しむ。本屋をそんな心理にさせる時代もありました。

書店シールは元来、扱った証拠を、自ら誇りを持って残すためのものですが、お客様の方でも買値や時日、場所などを控える場合がしばしばあります。後世に恥じない商いを心がけねばと、つくづく思うしだいです。

konoinfo at 14:45│Comments(0)TrackBack(0)

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