2009年09月28日

ある決断

この間の金曜日、古書会館の6階で作業をしていると、職員さんが呼びに来ました。廃業の手続きにこられた方が、ぜひ挨拶したいとおっしゃっていると。

応接室に行ってみると、田園書庫の谷島さんが座っておられます。「姿をお見かけしたので、一言ご挨拶したいと思いまして」

10年ばかり前のことでしょうか。店近くにお住まいだった谷島さんは、何度か本を売りに来られました。やがてある時、古本屋を開きたいので、その折りには相談に乗って欲しいと言われます。

単なる気紛れだろうと、適当な返事をしたような覚えがあります。するとしばらくして、「物件を見つけたので一度見てもらえませんか」と言ってこられました。

はっきりしない意見を言ったような気がします。結局その武蔵小山駅近くの割合大きな店舗で、営業を始められました。

当初は好調だったようです。しかしやがて五反田にBook Offが出店、目に見えて売上げが下がり、次いで武蔵小山にも同店が出来て、殆ど壊滅的な状態になったと言います。

5年程で店を閉め、ネット販売に活路を見出そうと、しばらく努力されたようですが、ついに展望が見出せなかったのでしょう。何か新しい事業を始めるらしいのですが、詳しくは伺いませんでした。

「始めた時は、これでずっと一生やっていくと思ってました。でも、この業界で過ごした年月は、とても楽しかったです。そのお礼を言いたいと思いまして」

今度もありきたりの言葉で、お送りするばかりでした。

konoinfo at 17:11│Comments(0)TrackBack(0)

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