2009年11月30日

細かい話

週に一二度は来店され、二三回に一回は表の本をお買い上げいただくご老人がいます。

今日も一冊お持ちになり、「本はじっさい年寄りの味方ですね、百円で一日二日は楽しめる」そういってお買い上げいただきました。

喜ばれるのはうれしいのですが、そういうニーズしかないとしたら、とても商売は成り立ちません。今日のようにひと気のない日は、そんな言葉にかえって焦りを覚えます。

しばらくすると本を二冊持ってご婦人が、「これはこの間いただいたの、200円で。これを売って、こっちを買います」。同じ200円の小説です。150円いただくことに。すると「細かいのでいいかしら」そういって10円玉を15個置いていかれました。

もちろんお金に変わりはありません。有難くいただくのですが、いつも不思議に思うのは、小店では百円以下の端数は殆どつけていないはずなのに、10円玉が必ずレジに溜まることです。

いまどきは、神社などに詣でることもないから、小銭をはたいてしまってもお賽銭に困ることもないからでしょうか。時々、5円玉や1円玉まで総動員して、お支払いいただくこともあります。

塵も積もればの例えどおり、溜まれば小銭もそれなりの金額に。ある程度の量になると郵便局で入金するのですが、そうするとつい、改めてお金が手に入ったように錯覚してしまうところが困りものです。

konoinfo at 18:19│Comments(0)TrackBack(0)

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