2010年03月23日

ちょっとした余禄

古本には、いろいろなものが挟まっています。

もちろん大抵は紙類で、特に差し障りのないものならそのままにしておきます。押し花、押し葉も良く挟まっていますが、これはページを変色させる困りものです。

現金が挟まっていたという話は前にいたしましたので繰り返しませんが、そうそうあることではありません。

マッチの軸も時々見かけます。小さな定規などもありました。鉛筆さえ時々挟まっていることもあります。要するに何が挟まっていても不思議はないのですが、今回はちょっと驚きました。

挟まっていたのはペーパーナイフ。それだけなら格別の話でもありませんが、以前に失くして、失くしたあと重宝さに気がついた、その全く同じ形のものだったのです。

挟まっていたのは W.-A. Mozart : sa vie musicale et son œuvre de l'enfance à la pleine maturité という本、3冊(揃いは5冊)あるうちの一冊。やや大きめのアンカット装の本で、頁を開くのに使っていたもののようです。

しばらく前に洋書会で手に入れた音楽書の口です。調べれば、持ち主に辿り着くことも不可能ではないでしょうが、特別高価なものでもないはずですので、このまま有り難く使わせて頂こうと思います。

正当な持ち主にはいつでもお返しするつもりで、ここに記しておきます。



konoinfo at 17:50│Comments(0)TrackBack(0)

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