2011年03月25日

二週間

二週間ぶりに明治古典会。あの揺れが来た日の市場が、随分前のことのように思えます。

あれ以来、初めて顔を合わせる同業も多く、互いの様子を、ひとしきり尋ねあう挨拶が続きました。

こうして市場に来ているくらいだから、格別の被害はなかった、ということでしょうが、それには、あまりにも悲惨な被災地の状況をニュースなどを通じて見聞きして、自らの被害など取るに足りないと、それぞれが言い聞かせている部分もあるのでしょう。

震災そのものより、それに起因すると思われる、商売の不調を嘆く声が専らでした。店売りも、ネット販売も。

こんなときこそ市場が必要なのだと、今日、改めて感じました。多様な書店のなかには、元気のある人、余力のある人もいます。そうした人たちが札を入れることで、本が動き、富ならぬエネルギーの再分配が行われるのが、市場ではないでしょうか。

昨日あった嬉しいニュースを一つ。小店で書籍発送に使っているダンボールケースの発注先から、先週末に注文していた商品が届いたのです。

その会社の工場は福島県郡山市。お見舞いのメッセージを添えて、あとはいつも通り、ファックスで発注書を送りました。もしかして、それどころでなかったら、申し訳ないと思いつつ。

いつもならすぐ戻ってくる返信がなく、やはり厳しい状況かと案じていたのです。いつもより時間はかかったものの、何事もなかったように届いた商品に、胸を一つ、なでおろしたのでした。

konoinfo at 18:41│Comments(0)TrackBack(0)

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