2011年04月20日

正しい取り出し方

棚から本を抜き出すときに、背の真ん中あたりを指で挟もうとして両脇の本を押し込む方が、案外いらっしゃいます。どうかすると爪を立てて、そのために背に跡を付けるようなこともあります。

何故そんな不自由な取り出し方をされるのか、不思議な気がしていましたが、ふと思いました。もしかしたら過去に、天に指をかけて本を引き出し、縁を痛めてしまわれた経験があるのかもしれないと。

古本屋の棚の本は、かなりしっかり詰まっています。ギッシリと言ったほうがいいような場合もあります。そこでむやみな取り出し方をすると、本を傷つけてしまうことがあるのです。

昔はそんな時、本屋がお客様をたしなめたりしたものです。いまや user friendly が常識の時代、そんな詰め方をする本屋が悪いと言われるのがオチでしょう。

確かに、壊されないかとピリピリしているより、取り出しやすい陳列を心がけるほうが、精神衛生にだって良いに決まっています。

それでも口を出さざるを得ない場合があります。函から本を出すときです。ここでもやはり、背を摘もうとして指を函の中へ差し込む方がおいでです。あるいは天の狭い隙間に爪を立てる方も。

洋書には何冊かまとめてケースに入っているものが、よくあります。これを取り出すときなど、その傾向が更に顕著です。危ういなと思ったら、早めに声をかけ、実演するようにしています。

プレイヤード版プルーストの4冊函入り美本、そのプラスチックカバーの背の天辺が欠けているのに気がつきました。ちょっと悲しくなりました。

konoinfo at 18:04│Comments(0)TrackBack(0)

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