2011年04月25日

『本は、これから』

進められて『本は、これから』(池澤夏樹編、2010年、岩波新書)を読みました。

読み終えて感じたのは、満腹感。少なからず本に関わって生きてきた人たちの、大方の立場からの意見が出尽くしているような気がします。このテーマについては、もうこれ以上読む必要はないとさえ思いました。

要するに「あなたにとって本とは何か」を問われたことに対する、自覚的な、あるいは無自覚的な回答集であり、「これから」は、ひとえにそこにかかってくるわけです。

正しい予言があるはずもなく、読み手にとって好もしい意見や、賛成しかねるご託宣があるだけで、そう判断することによってまた、読み手も、同じ問いに答えていることになります。

店主が一番気に入ったのは、長田弘さんの一文。といっても内容や、論旨に賛同したというのではなく、純粋に文章として。

巻頭に、吉野朔美のマンガが置かれていましたが、長田さんのこの文は、詩だといっても良いかもしれません。出久根さんの文もまた、いかにもという感じでニヤリとさせられました。

つまりは、論より芸が、店主にとってはこの本の読みどころだったということでしょう。

肝心の「これから」については、本という巨象を更に皆で撫で回しながら、これまで同様、その歩む先を案じていくしかなさそうだ、というのが、まあ感想のようなものです。

konoinfo at 18:39│Comments(0)TrackBack(0)

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