2011年04月29日

お得意様へ宅買い

連休初日。朝から晴れて、今日こそ穏やかな一日かと思えば、午後、俄かに曇ってホンの一時、雨がパラツキました。たとえそれだけのためでも、雨対策に棚を動かさねばなりません。なんとも意地の悪いお天気です。

朝方、車で5分ほどのご近所へ宅買い。これで四、五度目になるでしょうか、その度にほぼ小店のライトバンに一杯。何年か前に、90歳を超えて亡くなられた英文学者の蔵書を、娘さんが少しずつ整理されています。

全体でどれくらいの量なのか想像がつきませんが、一度に処分されるのでなく、少しずつ、といっても車一杯分。ただ、本の状態があまり良いとはいえません、オマケに殆どが洋書。なかなか良い値が付けられず、ご満足いただけることは少ないようです。

今日はまた、これまでになく評価の付かない本ばかりで、付け値にご納得をいただくのに苦労しました。

古書というのはひどく格差のある商品です。以前トラック一台分を市場に出して100万円ほどになったのですが、そのうち80万円は、一抱えほどの本についた評価でした――という経験談をお話して、何とかご理解は得られた、でしょうか。

店主が何度もそのお宅に足を運ぶのも、その「一抱え」に当たることを期待してのことです。今日は店に戻ってから一日、お引き取りした本の整理で暮れました。

ご勉学の程が偲ばれる良い本ばかりなのですが、それと値段とが結びつかないところが、何とも割り切れない。お客様以上に、本屋が抱く思いです。

konoinfo at 18:29│Comments(0)TrackBack(0)

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