2011年05月26日

出直り

RIMG3390ebayを時々利用します。ご存じない方のために申し上げれば、ヤフオクのような、世界的なオークションサイトです。

英米、独、仏などそれぞれの国別にサイトがあり、各々自国語で表示されているのですが、仕組みが良く出来ていて、入札から入手まで、さほど苦労はありません。

先日、ある入札で、最後の最後に上値を付けられ、買い損ねたことがありました。ところがその本が、最近また同じ出品者から、最終価格の半額ほどで出品されました。

どういうことだろうかと、入札経過を調べてみました。ウォッチリストに登録した本については、そうした情報が得られます。

はじめは、出品者の価格操作を疑いました。吊り上げきれずに手元に残り、もう一度出したのではと。しかし、そうした商行為を認めては、オークションの信頼が低下するはずです。

ここは素直に、落札者がキャンセルしたと取ることにしました。確かにそう思って見ると、再出品の価格は、店主と落札者の札が嚙み合い始めた時点の価格より少し下。その意味では、公正なスタート価格と言えなくもありません。

「振り市」と呼ぶ口競りの市場が、まだ組合にも一部残っています。ここでは「出直り」といって、競り落とした本を一度は無条件で戻せる仕組みがあります。

欠陥がある場合は無論ですが、その場合はそれを告げなければなりません。そしていずれの場合でも、一声は値をつけることが許され、そこから再スタートします。

彼我のやり方の違いは、風習もあるでしょうが、なにより現場かネットかという違いも大きいでしょう。しかし、このケースが実際に「出直り」なら、それを明記するほうが、無用な誤解を避けるのに役立つと思いますが。

konoinfo at 18:29│Comments(0)TrackBack(0)

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