2011年06月20日

イノセント

お客様も、本屋も、その本当の価値を知らずに安く引き取った本が、市場で思わぬ高値になることがあります。

もちろん知らなかったということが重要で、知って安く買ったのでは詐欺と変わりません。

でも、だから不勉強の方が良い、ということにはなりません。なぜなら、そんなケースは稀なことで、知らないがために、みすみす良い本を買い逃すということの方が、ずっと多いからです。

買い逃すだけならまだしも、知らずに安く売り払ってしまって、後で地団太を踏んだという話も、たくさん残っています。

だから本屋さんは市場の情報に敏感です。どんな本がどれくらいで取引されるのか、熱心に相場を追うのです。

しかし全ての本を知ることは出来ません。つい最近も、ベテランの本屋さんが仕入れて市場に持ち込んだ本の、当て紙代わりに使われていた古い雑誌が貴重なもので、何十万円にもなったことがあります。

喜びと同時に恥ずかしさも覚えたことでしょうが、こんな恥なら掻いて見たいと思うのも、本屋の本音ではないでしょうか。もちろん店主だって。

RIMG3495さて今朝、宅買いのご要請を一件受けました。先も短いので整理しておきたいと、穏やかなご老人です。近くにも古本屋はあるが、気に入らないそうです。

司馬遼太郎を中心に、文庫も単行本も「本当に沢山ある」ので、まず見に来て欲しいとおっしゃいます。恥を掻くチャンスはなさそうですが、近いうちに伺うつもりです。


konoinfo at 18:54│Comments(0)TrackBack(0)

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