2011年06月22日

版表示

理想社の『ハイデッガー選集』が何冊かあって、データに取ろうとして、その版表示がマチマチなのに気づきました。

例えば、第4巻『アナクシマンドロスの言葉』の昭和43年刊は「4版」、それに対し第9巻『形而上学入門』の昭和41年刊は「第1版第3刷」。

書誌学の本などを見ると、しかつめらしく「版と刷」の違いなどを説明していることがありますが、所詮、呼称などは後から付いたものですから、それを版と呼ぶか、刷と呼ぶか、各々の流儀があっても構わないと思います。

しかし流儀は流儀で通していただかないと。その場の思いつきで「版」としたり「刷」としたりでは困ります。古い話ですから、現在は統一されているでしょうか。

この「版と刷」、外国の例を見ても、各国、各出版社で用法はかなりマチマチです。それだからこそ、書誌学的には厳格に定めておきたいという、いわば希望が述べられているのでしょう。

実際にフランスのeditionは、多くの場合「刷」の意味で使われていますし、スペインやイタリアの本も内容に変わりのない第2版、第3版を良く見受けます。

一方で、版権取得年の表記だけで、実際の刊行年が表記されていない本も、欧米には数多くあります。この辺りの彼我の事情の違いについては、不勉強で分かりません。

RIMG3496そもそも「初版」や「第一版」という表記も、考えてみれば不要なはずです。重刷、改版の場合さえしっかり表記すれば済むのですから。みすず書房や新潮社などは、そんな考えが伺えます。フランス書の多くもそうですね。

晴れて、暑い日でした。

konoinfo at 19:12│Comments(0)TrackBack(0)

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