2012年02月22日

古本の価値

近頃の本屋は、コンピュータ頼みで、少しも勉強しない。

業界の古株から、良く聞かされる非難です。確かに情報へのアクセスが、昔とは比べ物にならないくらい容易になり、とりわけ本の値段は、『日本の古本屋』を初めとする販売サイトで、すぐに調べられます。

店で売値をつけるときに、それらを参考にしない本屋の方が、少数派でしょう。それどころか、市場で入札する時にさえ、携帯や、会館に備わっているコンピュータで調べている姿も、良く見かけます。

そんな様子を苦々しく眺める、ベテラン業者の気持ちも分からなくはありませんが、それはむしろ、勉強熱心といっても良いのではないでしょうか。

市場で、落札価格を克明にメモしている業者もいます。さすがにそれを、表立って批難する人はいません。表立って、というのは、それでさえ快く思わない人もいるからですが。

古本屋にとって、本を覚えるということは、所詮その相場を覚えるということでしかないのですから、どのような手段を取るかは、その人が選ぶことでしょう。

先輩諸氏が心配するのは、あまりにも容易に売値が調べられることで、それを自らの知識として蓄えることをしなくなるのではないかと言う点です。

一旦値崩れしだすと、際限のない値下げ競争。他にないというだけで、CA3K0083突拍子もない値段。値付けのノウハウしか知らない業者ばかりになると、業界のみならず、お客様にとっても不幸なことに違いありません。

とは言え店主は、ネット時代の需給関係の中で、新しい価値体系が生まれることについて、割りあい楽観的です。

konoinfo at 19:26│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

Profile