2012年03月19日
floating world
お勘定を済ませたお客様が、おもむろに「去年、地震のあった日、このお店の前を通ったんですよ」とおっしゃいました。
電車が止まり、家まで歩いて帰る途中のことだったようです。「地震がなければ、ここに本屋さんがあることも知らなかったでしょう」
だからといって地震に礼を言う気にはなれませんが、お客様はどうやら一年ぶりにご来店のようで、しみじみあの時を思い出しておられるご様子。
「この本棚のある辺りは、大変なことになってましたね」こちらもつられて当時を振り返り「怪我人が出なくて本当によかったです」
あれ以来、いつも不安がスタンバイ状態で、少しのきっかけでそれが湧き上がってくるようです。「浮世」を英語にすると、今の気分にぴったり。
日本人の私たちでさえそうですから、外国人が心細い思いを抱くのは当然かもしれません。
この間の金曜日、最近良く利用する中華料理店で、接客上手な上海人の娘さんが、隣のテーブルの客と話しているのが聞こえてきました。
それによると店員さんが次々に辞めて、中には給料日も待たず中国へ帰ってしまった人もいたとか。今残っている人も間もなく辞める予定で、そうなると「自分たち家族三人」しか残らなくなってしまうらしい。
その娘さんがこちらのテーブルに来た時、連れの一人が「自分たちには逃げるところがない」というと、「大丈夫、中国なら日本語の先生の仕事があるから」と、妙な励まされ方をしたのでした。
電車が止まり、家まで歩いて帰る途中のことだったようです。「地震がなければ、ここに本屋さんがあることも知らなかったでしょう」
だからといって地震に礼を言う気にはなれませんが、お客様はどうやら一年ぶりにご来店のようで、しみじみあの時を思い出しておられるご様子。
「この本棚のある辺りは、大変なことになってましたね」こちらもつられて当時を振り返り「怪我人が出なくて本当によかったです」
あれ以来、いつも不安がスタンバイ状態で、少しのきっかけでそれが湧き上がってくるようです。「浮世」を英語にすると、今の気分にぴったり。
日本人の私たちでさえそうですから、外国人が心細い思いを抱くのは当然かもしれません。
この間の金曜日、最近良く利用する中華料理店で、接客上手な上海人の娘さんが、隣のテーブルの客と話しているのが聞こえてきました。
それによると店員さんが次々に辞めて、中には給料日も待たず中国へ帰ってしまった人もいたとか。今残っている人も間もなく辞める予定で、そうなると「自分たち家族三人」しか残らなくなってしまうらしい。
その娘さんがこちらのテーブルに来た時、連れの一人が「自分たちには逃げるところがない」というと、「大丈夫、中国なら日本語の先生の仕事があるから」と、妙な励まされ方をしたのでした。
konoinfo at 19:30│Comments(0)│TrackBack(0)│
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