2012年05月28日

困難な職業

CA3K0250本をお売りいただいたときは、買受確認票というものに、ご自身で記入していただくことになっております。古物営業法が定める身元確認方法です。

その記入欄には、氏名、住所、職業、年齢という欄があり、それがいわば必須項目。女性に年齢は、無理強いしにくいのですが、無粋な法律のことと、出来る限りお願いしております。

先日、男性が「職業、書きますか?」とお尋ねになりました。「どんなお仕事ですか」と伺うと、ためらいがちに「画家です、教えに行ったりもしているのですが」。

書きにくいという気持ちは、お察しできますが、余り厳密にお考えにならずとも良いのです。会社員、自営業、主婦、さらには無職だって通るのですから。

古物営業法による身元確認の主旨は、平たく言えば故買(盗品買受)の防止。万一の場合、追跡できること。お住まいがはっきりしていれば、本来それだけで充分なところです。

こんな話をするつもりではありませんでした。片付け物をしていて出てきた、一冊の、自費出版のような絵本が発端。

あまり売れそうもないなと、奥付を見ていくうち、作者が、店主と同じ大学、同じ学部、しかも同じ入学年であることが分かったのです。それどころか、総勢70名の、専攻クラスまで同じ。

本名が記されていましたが、それを見ても何も思い出しません。絵本の刊行年は1978年。その後が気になって、ネットで検索して見ました。すると、現在も画業を続けているらしい。

しかし同級生というだけで(思い出せもしないのに)、遠慮なく言わせて貰うと、とてもそれだけでやっていけているようには見えません。「画家」という職業を成立させるのは、素人が考えても困難なことです。

いやいや、古本屋という職業を成立させるのだって、大変困難。それを言いたかったのでした。

konoinfo at 19:28│Comments(0)TrackBack(0)

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