2012年11月01日

成長期の記憶

朝、約束していた宅買いに出かけました。ご近所にお住まいの、おそらく店主の母親ほどのお歳の女性のご依頼。片付け費用が要るなら出しますから、という一件です。

伺ってみると、確かに二階から降ろして片付けることが、嘘偽りない願望であることが分かりました。しかし肝心の本は、どうも小店向きのものではありません。

もう少し腰の状態がよければ、勤労奉仕と割り切って引き取ってきても良かったのですが、申し訳ありませんがと、ご辞退して引き返しました。

イメージ (88)イメージ (90)午後から店の片づけを始め、見つかった雑誌二冊。昭和30年の発行ですが、表紙を見ても、正直もう一つ魅力を感じません。自分で言っていては仕方ありませんが。

イメージ (89)しかし一冊をひっくり返して、思わず惹きつけられました。まず「中原ひとみ」の若いこと。そしてラジオの広告の片隅で売られているテレビの高いこと。今と比べても高い。当時の物価を考えると、途方もなく高い。

フランク永井の『13800円』は、昭和32年発売。当時の平均的な大卒初任給を歌ったと言われています。つまり17吋テーブル型は、新入エリートの月給ほぼ一年分であったわけです。

小津の『お早よう』は、子たちが親にテレビをねだる話ですが、制作は昭和34年。笠智衆のお父さんが買えるほどには、安くなっていたのでしょうか。

そういえば映画『三丁目の夕日』も、テレビが重要な役回りを果たしていました。こちらの舞台設定は東京タワーが出来る頃ですから、昭和33年。

イメージ (91)ついでに他の電化製品も眺めていると、様々な思いが湧いてきます。昭和30年の時点で考えると、この中ではラジオくらいしか、我が家にはなかった。それは、まず確かです。

しかしこの5年後には、テレビを初め、色々な電化製品が揃い始めておりました。そういう時代だったのですね。

時おり風はあっても、昨日より暖か。リタイア世代(つまり店主と同年輩)の男性の姿が目に付いた一日でした。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

平日午前10時〜午後7時、土日祝日は午前10時から午後6時まで、毎日営業いたしております
Profile

河野書店

Archives