2013年05月27日

「惜櫟荘ものがたり」

昨日の朝刊のテレビ欄に「惜櫟荘ものがたり」という番組の案内が出ているのを見つけ、夜の放送を楽しみに待ちました。

解体して再建築したという経緯については、岩波書店の『図書』に佐伯泰英さんが連載されていた時に読んで、承知しております。

文庫で儲けた岩波が立てた別荘を、今また文庫で稼がせてもらっている自分が修復するのも何かの縁だ、というようなことを書かれていて、この番組でもお話されていました。

そういえば、そのことに感服して、以前このブログで、ご紹介した記憶もあります。

RIMG0288それはともかく何しろあの岩波書店、古本屋にとっても縁の深い出版社に関わるお話ですから、興味は津々です。珍しく家人も一緒に見ようという態勢。

やがて番組が始まり、「惜櫟荘」が映し出されました。思っていたよりずっと小ぢんまり建物だというのが目にしたときの印象です。30坪といえば、確かに広いとはいえないでしょう。

その建物にまつわる物語の豊富さに、ついもっと大きなものを想像してしまっていたのかもしれません。

さて番組ですが、解体前から完成後まで、長い時間をかけた労作であることは分かります。しかし、2時間という枠がやや冗長に感じられたことは否めません。

吉田五十八、岩波茂雄、この二人のそれぞれのエピソードをもう少し掘り下げる、あるいは掘り拡げる(?)だけで、ずっと意義深い番組になったのではないかと惜しまれます。

それでなければ、建物そのものをさらに詳しく、徹底的に見せてもらいたかった。

可笑しかったのは、店主は不明にして存じませんでしたが、吉田五十八が「太田胃酸」創業者の子息であると知らされたこと。それで同社が番組スポンサーに、名を連ねていたわけでした。

今シーズン初めて蚊取り線香をつけました。今年もまた、これに悩まされるのでしょうか。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

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