2013年11月25日

倒木更新

ある地方で勇名を馳せた古書店が、あと一年ほどで店を閉じられるという話を聞きました。

「日本の古本屋」にも、数万点の在庫を登録されている本屋さんです。

RIMG0666そう知ったあと、たまたま書籍を検索していて同店の出品がヒットすると、かなり安値で出ていることに気が付きました。

どうやら在庫整理に入っておられる様子です。いずれ「閉店セール」とでも、解説欄に書き込まれるかもしれません。

先日の終活とはいくらかニュアンスが異なりますが、大所が姿を消していくという点では、同じ寂しさを感じます。

しかし、激減した新刊書店と違って、もともとの数が少ないこともありますが、全国の古書組合員数は、減ったと言ってもこの30年で3割程度。

それでとどまっているのは、廃業する店がある一方、新規に組合に加入する店も、相変わらず後を絶たないからです。

そして、そのなかから新しい、勢いのある書店も、数多く育っています。彼らは老舗の専門店に伍して、思い切った入札で、自分が珍しいと思う本を買い集めています。

そうした面々にとっては、大手や老舗の店じまいは、ある意味で大きなチャンスでもあるでしょう。

かつては大蔵書家の売り立てが、市会の最上のものでした。しかしそのような市は、もう望んでも得られないかもしれません。

それに対して、優れた古書店の在庫は、並の蔵書家をはるかに凌駕しています。伝説の「鶉屋書店」とまでは行かなくとも。

そして、今やそうした古書店の在庫が、市場に出てくる時代となりました。倒木更新は、今後の業界にとって、重要なメカニズムとなることでしょう。

konoinfo at 19:30│Comments(0)TrackBack(0)

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