2014年01月12日

帰ってきた3冊

昨日の南部で、一点だけ入札した、その一点が落札。昨日のうちに市場に電話して、確認済みです。

今朝、店に着いて、開店の準備だけしてから、早速、車で五反田の南部地区会館まで出向きました。

僅か一点、それも大した金額でもないもののために、と考えると、とても引き合わない行動のように思えますが、そんなことを言い始めると、古本屋の仕事の大半は、経済合理性の埒外。

ともかく洋書一本口、約30冊ほどを車に積んで、すぐに引き返してまいりました。

不思議な組み合わせの一本口でした。Fischer Taschenbuch版のカフカ全集(Gesammelte Werke in zwolf Banden, 1994)全12冊函入りのほかは、殆どがAlain Robbe-Grilletの小説。

RIMG0852そのロブ=グリエのなかに、ハードカバーの英訳本が3冊混じっておりました。その3冊それぞれの天から、白いラベルの端らしきものが、はみ出して見えます。

うかつなことに、開いてみるまで、それが小店の値札だと気づきませんでした。何冊かは、入札する前に縛られている中から抜き出して、中を確かめたりしたのですが、この3冊はノーマークでしたので。

つらつら眺めてみれば、確かに扱った覚えはあります。しかし何時頃のことか、ましてやどんな方にお買い上げいただいたかなどについては、とんと記憶が甦ってまいりません。

おぼろげながら、まだ前の店の頃のことのように思いますから、少なくとも10年以上は前のこと。

それにしても、あの大量の出品物のなかから、この一点にだけ入札する気になったのは、なにか引き寄せられるものを感じたからでしょうか。

どういう運命をたどって、南部の市に現れたのか、とても知りたい気分です。

konoinfo at 18:30│Comments(0)TrackBack(0)

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